個性『幻想体収容所』:RETAKE 作:T.T小説ううぅぅ…
私は帰って来たああぁぁーー!
削除から約一年と四ヶ月、迷惑をお掛けしましたぁ!
……今考えれば非公開にして修正した方が良かったと後悔してます…
新生活で投稿が過疎する可能性がありますが、
また温かい目で見て貰えたらありがたいです。
……ん?ロボトミと図書館は履修したのかって?
ふっふっふ……受験勉強と別ゲーのせいで
全くやれなかったぜ…
(尚ロボトミは中層セフィラまで行った模様)
すぐにやるので許してください何でもしますから
それでは本編へ…どうぞ!
蘇るは希望
暗い部屋に一筋の光が流れ込んでいる。その光は、布団で寝ている一人の少年の顔を指していた。
「……んん"………」
目に光が入り、朝が来たと少年に伝わると、少年は布団から出てこようとする。
「ゴフッ……!」プシャッ
その時である。少年の口から赤い液が噴き出した。血だ。それは布団に付着しジワーっと滲み始めた。
「…嗚呼くそ、朝っぱらから…後で洗わねえと…」
少年は頭を掻いて布団から這い出る。
重い足取りで洗面所に来る。鏡に映るのは、少年自身の顔。若干伸びた薄暗い水色の髪をしており、凛々しい目の隈さえ無ければ良い顔立ちをしているので女性と間違えられそうだ。
「………グフッ!」ビシャッ
彼はまた血を吐いた。排水溝に血がゆっくり流れ落ちてゆく。
「……勘弁してくれ」
嗚咽混じりにため息を吐き、眉間に皺を寄せて少年はそう呟いた。
♢
その後を少年は朝食を取り始めた。謎肉みたいなのが彼の主食、こう見えてもこの謎肉は栄養バランスがパーフェクトなのだ。
『……我らがオールマイトが……またオールマイトが…オールマイトは………』ガガッ
「……何がオールマイトがだか…」
変えても変えてもラジオから流れてくる同じ音に少年は愚痴を溢す。そう言うのも無理はない。
全世界総人口の約八割が何らかの異能に目覚めた超人社会。その中には人に危害を与える他ない個性もあるもので。少年の個性は彼が一番理解していると言えるだろう。そして、一番毛嫌いしているのも。
「…とりあえず餌あげるか」
少年はそう言って立ち、小さな箱に何やら鳥用の餌を入れた。そして向かったのは、樹皮が異様に黒くなっている止まり木だ。
「おーいピー助、飯だぞー」
少年が声を掛ける。だが返ってくるのは静寂だけだ。
「……おーい、いるの
ドスッ
「がっ………!」
木の穴に指を入れようとした瞬間、少年の指に針に刺されたような痛みが走る。確認してみれば、指先から血が指を伝って流れ落ちて来ている。
「…そんな機嫌悪くしなくても良いのに。」
そう言った少年は包帯を取りに行った。
そして少年を傷付けた犯人が出てくる。小鳥だ。全体的に白く、翼の先羽と嘴、そして蹄は紺色になっている。一見すれば少し珍しい小さい鳥だろう。だが、異常なのは、その鳥の腹に赤黒い模様が付いていることだった。
「いつつつ…傷治りの早い身体で助かった。」
少年が戻ってきた。指先に包帯が巻かれている。
「全く、感謝してくれよな。お前だけ特別に常時、俺から出してやっているんだからな。」
『……………』
「……無視ですかい、そうですかい。」
何を言っても微動だに動かない、鳴きもしない小鳥に呆れたと言うように少年は豪語した。
「もう少しででるからなー、それまでに食っとけよ。」
眼鏡を掛けながら少年はそう言い、身支度をし始めた。小鳥は餌を食べることはなかった。
♢
「よいしょ…はいどうぞ。」
「助かったわ〜、ありがとね。」
少し時間は経ち、少年はスーパーに来ていた。少年が住むマンションさら離れ過ぎていない、小柄で古びたスーパーだった。
「よう、調子はどうだ。」
「あ、店長。」
そこへやって来たのはこのスーパーの店長。皺が深く刻まれているがその目は燃えるように輝いていた。
「毎度助かるよ。全く腰痛になってから情けないったらありゃしない…」
「そんなことないですよ。こんなオンボロでちっこいスーパーを30年経営してるだけでも凄いですよ。」
「褒めてんのか貶してんのかハッキリせぇ。」
事実ですから、と少年は乾いた声で笑う。
「その鳥公も元気か?」
「ええ、いつも通りにシカト貫いてます。」
『………』ビキビキ
ズドドドッ
「あででで?!……はい、いつも通りです。」
「お、おう…」
嫌味を言われたのかと思った小鳥、四連突き。少年の頭からピューっと血が噴射された。
「まあ、仲良くしろよ。個性ってのは自身を体現しているってお偉いさんは言ってるからな。」
「そうですかねぇ…どうも俺には
視線を逸らしながら少年はそう言う。確証はない、だがそんな風に思えてしまうのだ。
「…こんな個性が、俺なんですか。」
「……………」
『……………』
過去の記憶が溢れかえり、少年は苦しそうな顔をし始めた。意図して言った訳じゃなかった店長はバツ悪そうな顔で言う。
「…すまん。散歩でも行ってこい。気分転換だ。」
「あいあいさー…」
店長の命令を受けた少年は首をブンブン振って気を取り直し、近くをブラリと歩くことにした。
「…俺はただ、
少年を静かに見送った店長は一人呟いた。
♢
「……………」
少年は歩く。歩き続ける。思い出した記憶を忘れるため。だが何度も忘れようとも記憶は繰り返し蘇る。
死にたい、自分は死ぬべきだ。
Goodbye
祖母が、目の前で、自分の個性で、粉微塵にされる。そんなことこの社会では
恨んだ。社会を。周りを。なにより自身の個性を。
恨み、塞ぎ込んで、周りに無個性と嘘をついて冷やかされ、それでも生き続けた14年。果たしてこんな自分に生きる意味があるのか。誤れば罪人になり、それを恐れて何も出来ない、空っぽな自分に。
生きたい、何かのために…
『キャーーー!泥棒よーー!!』
「?」
考えに耽って少年は聞こえてきた悲鳴に我に帰る。その声が聞こえた方向を見ると、ニットキャップを被って必死の形相を見せる男が空中を走っている。両手で抱えているのは彼に似合わない女性物の鞄のようだ。
「………はぁ…」
そんな光景に少年はため息を吐く。このまま女性は鞄を奪われてしまうだろうか。それともあの男がヒーローにすぐに捕まるだろうか。小鳥はじっとその男を目で追うが、そんなの少年には関係なかった。
「……………」
関係ない、筈なのだ。身体が何故か動かない。何故?ただ敵が犯罪をしているだけじゃないか。自分が襲われたわけじゃない。では何故立ち止まる?
お前の意義だ。
………ッ!違う。俺にはとても救えない。いや俺が救ってはいけない。
問題ない、救える。その力も与えられた。後はお前次第だ。
「……勇気。」
出そうとも考えたこともなかった。とっくの昔に捨てたと思った。
彼の心の底には、この社会に生まれし誰もが叶えたいと願う夢なるものがあったのだ。
「追え。逃すな。」
ビュンッ!!
ドスッ
『ガッ……?!』
小鳥が待ってました!というようにその小さな身体を震わせ、少年の肩から飛び立つ。物凄いスピードで敵に追いつき、とっておきの突きをお見舞いした。突かれた敵は体勢を崩し落下してくる。
(間に合え……!)
そのすぐ下に少年が走って来た。すぐに鞄を拾えるように手を上げて男の落下を待つ。
『ッ!クソ!!』
「!……クッ!」
だがそれに何とか気づいた敵は何とか体勢を立て直し、再び飛行する。少年の手に鞄の紐が掠れる。
ここまでか、なんてのは今の少年にない。すぐに次の落下を待つ。
ヒューン…
『ウゥッ!』
敵の上から急降下し突こうとした小鳥だが、それに気づいた敵は身体を左に傾けて回避した。
『チッ!このクソ鳥ィ!!』
隙なく突いてこようとする小鳥に怒りを露わにした敵が、また近づいて来た小鳥を腕で払い除けようとした。
グサササッ
『カハァッ……?!』
『?!』
「ん?」
突如として無数の赤い羽根が敵の背中に刺さる。正確にツボを刺された敵はそのまま落下するかと思われたが、また赤い羽根が飛んできて彼をふんわりキャッチした。
「……何が_____」
「いやーごめんねー。何せ九州から出張して来たもんだから浮かれていてねー。飛んではいるけど、なんてね。」
急な出来事にハテナを浮かべる少年の元に上から声がやってくる。振り返って見るとそこには赤い翼が生えていて、山吹色のジャケットを羽織り、イヤーマフと黄色のゴーグルを付けている金髪の男が羽ばたいていた。
「はいこれ、どうぞ。」
「あ、これ俺のじゃなくてあちらの方の…」
「あれそっち?…あほんとだ、はいどーぞ。」
『あ、ありがとうございます!』
渡そうとしてありゃ?っとずっこけたその男は鞄を奪われた女性に改めてそれを渡した。
「もしかして君ぃ、この敵を追ってたりしてた?」
「まー…そうですね。なんか許せなくてですね。」
「ふーん…まあ、勇敢に行動することはいい事だけど、市民は基本的に敵に立ち向かっちゃダメだよ。下手したら君が敵になっちゃう可能性だってあるからね。」
「……はい、すいません。」
「分かれば良いよ。それに関して一つだけ聞きたいんだけど〜…
その鳥って君の個性?」
「…………………あっ?!」
その男の質問に、若干感情が昂っていた少年が我に帰る。
この世界では市民は個性を使用した際に二次災害になる可能性が極めて高い。故に法律として市民は個性を使ってはならないのだ。
首をぐぎぎぎと回して己の個性である小鳥を見る。小鳥も事の重大さに気づいたのか顔をヒーローであろう男から背けていた。何とか誤魔化さないと、と少年は言葉を重ねる。
「あっ……いえいえいえそんな訳じゃないしゃないですかー!貴方のような丁寧に説明したのに目の前で個性を発動する馬鹿なんている訳ないじゃないですかー!ただの懐いてる小鳥ちゃんですよー!」
「……………………」
少年が焦って弁明する姿を、男は真剣な表情でジッと見つめる。ゴーグル越しに見える物凄い鋭い目つきに少年は子鹿のように震えた。
「………ま、そこまで言うのなら本当なんだね。疑ってごめんねー。んじゃ、俺はパトロール再開するんで、じゃあね。」
「あ、はい……いや少し待ってください。」
「ん?何だい?」
数秒が経ち、少年が潔白なのを理解した男はまた笑顔を見せて飛ぼうとした。それに少年が待ったをかける。
何故声を掛けたかは分からない。
「名前、ヒーロー名はなんですか?」
けど何かが変わるような気がする。
「…ホークス、覚えてもらえると嬉しいよ。」
そう言って男は飛び去った。
「……変かな、なりたいと思った夢に縋るのって。」
突発的な自分の発言に少年は、
ご愛読ありがとうございます!
ヒロアカとプロムンエアプなのに書くとか正気か?と自分でも思いました。反省してますので温かい目で見て頂けると幸いです…!
今後は書き溜めたやつを一週間ずつ消化していく感じになりますのでよろしくお願いします!