魔法少女はいないので   作:みつは

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それは、レッドモンスターという名の

 

 

 

「ガハァ……!」

 

「ひぃっ! だ、誰かたすけ────」

 

「あ、がっ」

 

「し、死にたくない! 死にたくない!」

 

「────たすけて、隊長!!」

 

 

 未だに耳に残る惨劇の音。

 大鬼に食われる人間。ゴブリンに蹂躙される人間。

 

 悪夢を見ているかのような光景が、目に焼き付いて離れない。

 

 何故こうなったのかといえば、全てはダンジョンを完全封鎖する術が無かったことが要因と言えよう。

 

 アメリカ生まれの私は化け物を退治するための仕事に追われる日々だった。

 ダンジョンから出てきた化け物一体に対して三十と数名による捕獲作業。そこから移動させ、ダンジョンへ放り込むための運搬作業を行う。

 ダンジョンは縦穴で出来ているため、放り込むことが出来ればしばらく上がってこれないはずだった。

 

 アメリカ南東に位置するアレクシアダンジョン。

 ダンジョン近くにあった町の住民がごっそり消えてしまったと通報があり、駆けつけた私達が見たのは、化け物達が我が物顔で町中を歩く姿だった。

 

 そこに人間の尊厳はない。

 そして────上の連中も、化け物共を潰すための時間が欲しかったのだろう。私達は生け贄となったのだ。

 

 その惨劇は半年続いた。

 最悪の終わりを迎えていた。

 

 四百ほどの命が消えて、たった十数名が生き残ってしまった。

 

 私はその中の一人。

 でも戦いの後遺症で、私は長く生き残れない。

 

 中途半端に生きてしまった命は、どう使えば良いのか。

 

 何故生き残ってしまったのかと悔いた。

 何故、モンスター共は死なないのかと憎しみを抱いた。

 

 どうしようもない私を妻は慰め、「日本にはヒーローがいるそうよ。行ってみましょう?」と言ってくれた。

 

 

 思えばそれが、運命の出会いなのだろう。

 身体が重く、痛みが酷くなっていき死にかけていた私はまた不運にもダンジョン崩壊の現場に遭遇してしまった。

 妻を先に逃がし、逃げ遅れた人を探していた時にそれを見た。

 

 化け物を完膚なきまでに炎上させ殺している赤い幼女。

 化け物の身体を風船のように膨らませて爆発させる青の少女。

 

 化け物はアメリカでも日本でもみな同じ。

 その強さも、人間では敵う相手ではない。

 

 そんな価値観がひっくり返ったのを感じたのだ。

 

 

 彼女らの姿は異様だった。

 その力も、人間ではあり得ないものを持っていた。

 

 赤と青の子供達が戦う姿はまるでコミックでみたヒーローそのもの。

 いや、人間の姿をした化け物と呼ぶに相応しいだろう。

 

 国が町一つを滅ぼしてでも化け物を外へ出さないよう苦心した作業を、たった二人で簡単に終わらせていく。

 犠牲者なんて一人もいない。ただ化け物だけが殺戮されていくのだ。

 

 

 

「んっ?」

 

 

 呆然と見ていた私に気づいた赤い幼女が、こちらに近づいてきた。

 幼女の身体は血濡れであったというのに、不思議と怖くはなかった。

 

 

「なんだお前、怪我してるじゃないか……いや、これは身体の中がおかしくなってるのか? 仕方ない。治してやろう」

 

 

 余命一年あるかないかといった私の身体を。

 治療なんて出来ないほど痛みつけられた私を、不可思議な光を当てただけで完治させた。

 

 中途半端な命が、戦えるものとなった。

 それにどれだけの感謝があったか彼女らには分かるまい。

 

 

 震える身体を叱咤させ、冷や汗を拭った私は二人の前に土下座した。

 

 

「私を仲間に入れてくれ! 私も化け物を退治出来るようになりたいんだ!!」

 

 

 

 








問、何で戦隊ものになってないの?

答、だってまだチームになってないから。あと二人でチーム完成なので待ってね。



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