読みにくかったり、表現がダメダメかもしれませんが、温かい目で見ていただけると幸いです。
小さい頃の夢はウルトラマンになることだった。
両親には笑われ、クラスメイトには馬鹿にされたけれど、どんな時でも諦めないヒーローに強く憧れたことは今でも覚えてる。
空を自在にかけながら、頭や腕から光線を放つ、そして悪を討つその姿に惹かれて何度もモノマネをしていた。いつか、もしかしたらなれるかもしれないと思っていたから。
だからこの町に怪獣が現れたら真っ先に僕がウルトラマンになって、そして町を守ろうと思っていた。
勿論怪獣なんて現れなかったし、当たり前だが僕がウルトラマンになることもあるはずがなかった。
そうして馬鹿馬鹿しい妄想を抱いていた僕は、
日々を迎えることに精一杯な、夢も理想も無いつまんない俺になった。
性別男、生年月日2008年12月25日、名前
小、中学校をなんなくこなし、高校も順風満帆に過ごすことができている。
そんな俺の夢はサラリーマンになって、結婚して
「流石にそれを先生に提出するのはどうなんだ??勇気」
「どうせこんなの先生はちゃんと見ないんだから適当でいいんだよ和也」
先程まで書いていた作文をファイルに入れて後ろから覗き見てきた悪友に体を向ける。
「今回の作文のテーマ、『将来の夢』だろ??なんで自己紹介で文字埋めしてるんだよ。しかもさ」
和也は机の上に置いていたファイルを手に取り中から勝手に作文を取り出す。
「『将来の夢はサラリーマン』って、夢がないよなぁ。どうせ文として書くだけなんだからもっと大きなこと書けば良いのになぁ」
「大きなことを書いても実現できないんだから後で虚しくなるだけだろ??それなら安牌な夢を書いた方がいいんだよ」
言いながら和也の手にあった俺の作文を取り返す。
「そうだなぁ。ここは初心に戻って小学生の頃の夢を書くのはどうだ??意外とうけるかもよ??」
和也はそう言いながらせっせとサッカー部へ行く準備をしている。俺と和也は小、中と同じ学校に通っている。つまり俺のその頃の夢も知っているわけで。
「それこそ無理難題だろ。『ウルトラマン』だなんて空想は」
それはつまり俺の馬鹿げた夢に繋がるわけだ。
「いや~、以外といけるんじゃね??
「調べたらわかるんだからいけるわけないだろうが...」
「それもそうだな!!」
俺が溜息をつきながら返した言葉に和也は「ハハハ!!」と笑い飛ばしながら教室の扉に向かっていく。
「それじゃ、俺は部活行ってくるから!!『ウルトラマン』はなくてももうちょっと大きい夢でもいいと思うぞ!!じゃあな!!」
そう言うと走って部活に向かっていった。話したことで和也の言う通りあんまりにも夢がなさすぎるからもしかしたら再提出になるかもしれない、という考えに至ったので俺もさっさと帰ることにした。
学校からの帰宅途中、和也との会話を思い出していた。
(ウルトラマン...か)
特撮テレビ番組『ウルトラマンシリーズ』。迫りくる宇宙人や怪獣から地球を守るために戦うヒーロー。俺も4歳頃に見た映画『ウルトラマンサーガ』からドハマりして小学生の頃には昭和から平成のウルトラマンを全て網羅したものだ。
そして
...そう、かつて。
俺が大好きだった『ウルトラマンシリーズ』は2013年、4月をもって完全に終了した。
理由は定かではない、が確かプロダクションで製作を終了しようという動きがあったという噂はある。何故なら今もプロダクション自体は存在しているのでやろうと思えばできるはずなのだ。けれど現実に『ウルトラマンシリーズ』は過去のものとなった。今はもう存在すら忘れられ、特撮ヒーローは二大ヒーローとなり、スマホで探すのも困難なレベルになっている。しかもDVDはレンタルショップにも置いておらず、ネットでも過去のものがアップロードされていないため見ることもできない。そのためDVDはネットオークションで莫大な値段で取引されているらしい。
まぁ、だからこそ和也の言う通り知らない人が多いだろう。だからといって書くかどうかはまた別問題ではあるが。
「とりあえず先生に怒られない程度に程々の夢で書き直すかぁ」
せっかく書き始めていた作文を全添削することが確定したので足取りがズン、!と重くなった気がした。こんなことなら会話を思い出すんじゃなかった、とは思ったがもう後の祭りである。
「...やる気でないなぁ」
作文のために家に帰ってから自室の机に向かい続けてはいるものの、これといったものは思いつかず、かれこれ3時間程座っている。が、思いつかないものはどうしようもなくただ時間だけが経っていく。
今日は両親共に仕事で家には帰ってこれない日であり、妹も友達の家でお泊りをすると言っていた。ということは晩御飯は自分で調達しなくてはならない。
一応両親はお金を置いてくれていたので金銭的な問題はない...のだが今から近くのスーパーマーケットに買い物に行ってもほとんど売り切れているだろう。
(しまった。時間を全く見ていなかった)
だが過ぎてしまったものはどうしようもないのだ。
(こうなったら近くのファストフード店で買うしかないか)
仕方ないため財布と家の鍵だけをもってお店に向かって歩き始める。
すでに時刻も午後7時を過ぎているためか暗くなっていて街灯がついていた。
家から店までは少し遠いため自転車を使わないいけない。大体15分くらいだろうか。
自転車をこぎながら音楽をイヤホンで流す。こうすることで嫌なことを忘れることができるからだ。気分を少しずつ上げながらふと空を見上げる。なぜ見上げるのかと言われれば多分、俺自身空が好きだからだと思う。
そうして見た夜空は、
「......は??」
まるでブラックホールみたいな穴。あまりにも夜空には不釣り合いだった。
「なんだよ...あれ...」
理解できない恐怖を身体全体で感じる。なぜだかここにいちゃいけないと頭が警報を鳴らした。
「逃げなきゃ...」
自転車で急いでここから離れようとしたその瞬間
俺のすぐ後ろからなにかが落ちる音が聴こえ、
「うわ,,,!!」
直後爆風によって俺は吹き飛ばされた。
「......う......ん,,,,,,??」
どうやら意識を失っていたらしい。気づけば周りは瓦礫まみれだった。
あまりの光景に情報が追い付かない。よく耳をすませばいたるところから悲鳴が聞こえる。
それはまるで悪い夢のようであった。いや、夢ならまだよかった。頭がうまく回らない。すると突然30代くらいのおじさんが俺の腕を掴んできた。
「おい!!坊主!!そんなところでぼさっとしていたらあいつに殺されるぞ!!」
「あいつ,,,??」
「後ろにいるあの化け物のことだよ!!」
おじさんは俺を引っ張りながら後ろを指さす。
俺が振り返って見たもの、それはこの世に存在するはずのないものだった。だってこいつは...
「ゴルザ...??」
そう、間違えなく超古代怪獣『ゴルザ』だったからだ。
ゴルザはゆっくりとこちらを見据える。そうして額にエネルギーを集めだす。それを俺は見ているしかできない。
やがて額から発射された光線は建物に当たり、俺の頭上に瓦礫が落ちてくる。それを見ていても身体が動かなかった。恐怖で立ちすくんでしまったのだ。
(そっか。俺死ぬんだ)
完全に諦めていた。
「,,,ち!!どけ!!坊主!!」
突然身体が横に吹っ飛んだ。目の前に瓦礫が落ちていく。
「おじさん...どうして」
俺を押し出してくれたのはさっきのおじさんだった。おじさんは俺の代わりに瓦礫で埋もれてしまい上半身しか見えない。
「どうして...かぁ。多分父親だからだろうなぁ。お前さんと同じくらいの娘がいるんだよ。だからか瓦礫が落ちるのを見たとき何故か娘と重なって..気づけば身体が動いてた...」
俺は何とかして瓦礫を取り除こうとする。おじさんはそんな俺の足を掴み、
「どうせもう俺は助からねえ。だから一つだけ頼みがある!!」
「急いで取り除くから、だから...」
「もういいんだ!!俺の身体だから分かる。だから頼みを聞いてくれ!!」
俺は手を止める。
「たった一度しか言わねえ。いいか聞いたら何も言わずここから走って逃げろ」
俺は無言でうなずく。
「よし、言うぞ。」
「娘...
その言葉で俺は走りだす。
直後後ろでジュワ...という音が聞こえた。けれども決して振り返らなかった。どれだけ目から涙があふれても。
どれだけ走っただろうか。後ろからはゴルザの鳴き声が聞こえるからそんなに離れてはいないのかもしれない。
近くですすり泣く声が聞こえた。
「パパ~、ママ~!!どこにいるの~!!」
5歳位の少女だった。ワンワンと泣いていた。だからだろうか。ゴルザが彼女の方向に光線を撃とうとしているのが見えたとき、
彼女をかばって焼かれたのは。
〈???〉
「では彼に??」
「それしかこの地球を救う方法はないからな」
優しさの戦士の問いに新星と呼ばれた戦士は答える。
ここにはウルトラマンティガ~ウルトラマンゼロまでのウルトラマンがなにかを中心に囲んでいた。
その中央にいたのはゴルザによって殺されたはずの空野勇気だ。
ウルトラマン達はゆっくりと彼に向かって手を向ける。その手から光があふれ出し、粒子となって勇気に降り注ぐ。
そうしているうちに勇気は姿が変わっていく。
光が溢れる。眩い程の光がこの場を包み込んでいく。そうして光は
地球に降り立った。
〈地球〉
ゆっくりと目を開けると俺は地球に立っていた。ウルトラマンとして。
(なんで俺がウルトラマンになってるのかとかなんで生きれてるのかとか疑問は尽きないけれど)
俺はゆっくりとファイティングポーズをとる
(まずはこいつを倒す!!話はそれからだ!!)
「デュォラ!!」
ゴルザに向かって飛び蹴りを食らわせる。
蹴りを流せなかったゴルザは少し仰け反った。その隙を見逃さずしっかりと追撃としてパンチを連続で繰り出す。
たまらずゴルザは距離をとるために頭突きをしてきた。とっさのことで対応に遅れてしまい頭突きをノーガードで当たってしまい少し距離が開く。
ゴルザはチャンスだと思い額から熱線を繰り出す。その熱線をもろに受けてしまい煙が舞う。
まるで笑っているかのようなゴルザの鳴き声が響く。煙が晴れる。俺は
まるでノーダメージかのように悠然とたたずんでいた。
(痛くない。なら一気に決める!!)
そうして俺は必殺ショット、エボリュウムショットをゴルザに向けて放った。ゴルザはその光線にあたり、そのまま爆散した。
その瞬間空を覆っていた黒い渦は一瞬で消えた。
そのまま俺は空へと飛んでいった。
気づけば家の近くにいた。俺の家の区域は被害があまりなかったらしく家も無事であった。
色々なことがあった。正直今でも頭が情報処理できていないだろう。だけれど一つ分かったことがある。
多分この世界はこの日をもって日常が壊れてしまったということだ。
できることならもう二度と戦いたくはない...が無理なんだろう。
だってゼロは俺を地球に送り出すときに言ってたのだ。
「すまねぇ...」
と。
ということで始まりました。
失踪しないよう頑張っていきますのでよろしくお願いいたします!!
感想も送ってもらえると嬉しいのですのでよろしくお願いします!!
後、解説とかは別でまとめてしようと思ってます。
ではまた次回お会いしましょう!!