クロスアンジュ 転移した戦士   作:ドロイデン

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連投です。大分短いですが、どうぞ


ミスルギ皇国潜入~孤独な皇子~

「……」

 私は……ジュリオ・飛鳥・ミスルギ『明けの御柱』の中に置かれた格納庫の中にいた。

(思えば、私はアンジュリーゼに何をしてあげられただろうな)

 そんな事を走馬灯のように思い出す。私に残された時間はもう然程無いからだ。

 アンジュリーゼが私に教えてくれた事は両手の指では数えられないほどにあった。彼女の元気さ、健気さ、優しさ……そのどれをとっても自分には到底真似のできる物ではない。それがとてつもない劣等感だった。

 そんな時だった。三年前……あの『ガンダムエピオン』を手に入れたのは。親衛隊などに頼んで父や母に黙って格納庫へと持ってきたそれはボロボロだったが、どうしてか自分と似てるように感じた。そしてそれに試しに乗り込み……私はアンジュリーゼの真実とこの世界の過去、そして未来を見た。

 確かに彼女はノーマかもしれない。だがアンジュリーゼこそが、『エピオン』が私に見せてくれた真実であり、そして希望だった。

(結果としては、私はアンジュリーゼから全てを奪っただけだがな……)

 だが仕方なかった。そうでもしなければアンジュリーゼは、ただの傀儡としてこの世界に存在するだけになっていたかもしれない。

「……全く、君は私の同士だと思ったのだがね」

 不意に後ろから聞きなれた声が聞こえる。だが、私は振り返らなかった。

「せっかく君自身が王となる力を得たというのにな」

「……それは、私が望んだ物ではない」

 私は懐から拳銃を取り出して振り向く。そこに居たのは長い金髪の男だ。彼は拳銃を突きつけられたというのに全く動揺しない。

「確かに私は力が欲しかった。だがそれはアンジュリーゼを、シルヴィアを……家族を守れる力だ」

「詭弁だな。結局君は自分から妹を、アンジュリーゼを切り捨てたではないか」

「確かにな。だがそれこそが私にできる手段だった」

 そこで男も銃を構える。

「今なら戻れるぞ?」

「何を言う、戻る道などとうに捨てた身だ。私とアンジュリーゼはいわばコインの表と裏、アンジュリーゼこそが世界の光となり……私や貴様は影に……表に居てはいけない存在なのだ!!」

「だから君はあのテログループに間接的な援助をした。アンジュを信仰する者たちに力を得させ、君と言う悪を断罪させるために……だが」

 パァン!!

 乾いた音が格納庫の中を木霊する。男の放った銃弾が、私の右肩を射ち貫いたのだ。

「がぁ!!」

 私は堪らず銃を落とし、左手で肩を押さえる。そして男は近付いてくる。

「君は矛盾する存在だね。他社から悪として断罪してほしいと願うくせに、そのテロリストをアンジュリーゼの為といって殺させる。これほどに矛盾する存在は無いよ」

「ハァ……ハァ……何が……言いたい」

「君は自分から矛盾を受け入れようとする存在……だからというべきか、君は『ギアス』を両目に宿せる」

 男は無理やり私の目に指を入れる。そして取り出されたのは、『コンタクトレンズ』だった。

 そして私の目には、自分では確認できないだろうが、赤い鳥のようなマークが浮かんでいた。

「どうして……気付いた」

「私は神だ。全知全能にして全てを見抜く。君が『彼女』と知り合い、力をもらった事など宣告承知なのだよ」

「そう……か」

 私は思わず項垂れた。この男を出し抜く事など、自分自身の浅はかな考えでは不可能だったのだと、嫌でも痛感させられた。

「だが君は運が良い、普通なら私に刃向かった愚か者は残らず殺すが、君は協力者であるうえに、良い仕事を最後にしてくれたよ」

「な、何を……」

「アセムだったか?君が『ブリュンヒルデ』を託した人間の名は。君は彼にギアスを使った、『アンジュを守ってくれ』……とな」

「き、貴様はまさか!!」

「よって貴様はまだ有効活用できる。……だから」

 男は右手で自分の顔を覆う。そして手を外したと思えば、彼の目には自分と同じ、『ギアス』の紋章が浮かんでいた。

「私は君に命じよう。かつて英雄皇女と呼ばれ、後に悪逆皇女と呼ばれた少女と同じ力で」

「ぜ、『絶対服従のギアス』……」

「さぁ、私が命じよう、生涯我が傀儡となれ!!」

「く、エンブリオォォォォォォ!!」

 そこで私の意識は消えていく。徐々に……だが確実に消えていく。

(アンジュリーゼ、シルヴィア、父上、母上……スミマセン)

 消えていく意識のなかで、私はそう思った。

(アセム・アスノ……アンジュリーゼを助け……)

 そこで私の意識は……完全に消え去った。

 

 

 

 アンジュside

 

「!!」

 私は何か不思議なものを感じとり、思わず空を見上げた。至って変わらない青空だと言うのに、なぜか悲しく思う。

『どうしたアンジュ!!隊列を崩すな!!』

「っ!!分かってるわよ!!」

 あの変態隊長の言葉をやけくそに返し、私は機体を隊列に戻す。

(アセム…………)

 私は今は居ない彼の事を思い、再び空を見上げるのだった。

 

 

 だが私は気づかなかった。この感覚こそが後に大切なものを失うきっかけになるなど、このときはまだ一切思わなかった。




キラ「教えて、機体紹介」
タス「アレ?今回はシンじゃないんだ」
キラ「まぁ今回は内容が内容だから、顔が少し似てる僕たちが説明するんだって」
タス「いや、顔が似てるのは仕方ないんじゃ……まぁ気にせず、今回の機体は『ストライクフリーダムガンダム(以降Sフリ)』です」
キラ「僕が乗るガンダムで、主に高機動殲滅に主を置いた機体だよ。宇宙空間での戦闘だったら専用装備の『ミーティア』を着けることでさらに火力が上がるんだ」
タス「でも確か宇宙空間でしか使えないのも装備してるんだよね?」
キラ「うん。『Sフリ』のウィングにある『ドラグーン』だね。まぁ作品内でやったように射出しないで使うことも出来るんだけど」
タス「でも実際にやったら色々と事故が起こりそうな気が」
キラ「大丈夫だよ。ここは二次創作なんだから、それに僕には『スーパーコーディネーター』補正ってのがあるらしいし」
タス「そんな補正無駄遣いしないでくれよ」
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