クロスアンジュ 転移した戦士   作:ドロイデン

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書いてたらいつの間にか完成してたという謎の出来事ww

というわけで今回は連投になります。


第三話 竜殺しの乙女

 俺の『AGE-2 ストライダー形態』とゼハートの『ゼイドラ』は宇宙で戦っていた時ような加速で爆発したところへ飛ばしていた。

「ゼハート、レーダーは?」

「MSではないが、9機の機体反応がある。そして……巨大生物か?これは?」

「どういうことだ?」

 俺は意味が分からずゼハートに聞いてみる。

「恐らくだが、この世界は巨大生物に侵略されているらしい。そこで今反応している機体が9機、落とされたのが1機、つまりは1個中隊がそいつらと戦っている事になる」

「それって」

「恐らくだが、敵は小型級多数に大型級が少し混ざっている。つまり先程のは小型級に不意打ちされたか、もしくは大型級に打ち落とされたかのどちらかだろう」

 その言葉を聞き終えると、『AGE-2』の視界レーダーにも光学映像が写り始めた。そこに写っていたのは、

「女の子……?」

 巨大生物、見た感じ神話上のワイバーンやドラゴンに似たような物と戦っていたのは、自分達と似たような機体に乗る女の子だった。

「アセム!!」

「ああ!!急ぐぞゼハート!!」

 俺らは先程よりも早いスピードで駆けるが、だんだんとゼハートの機体より早く進んでいく。空気抵抗の差はココに来て大きな差となり始める。

 すると近くに(モニター上で)いた女の子二人の後ろにワイバーンタイプの怪物が迫っており、それに少女達は気付いていない。

「くそっ!!」

 俺は人形形態に『AGE-2』を直すと、彼女達の後ろにいる怪物に狙いを定める。しかし、怪物ももうすぐ彼女達の後ろに着こうとしていた。そしてぶつかる直前にライフルのトリガーを引き抜いた。

「当たれぇ!!」

 俺の放った弾丸は螺旋回転をしながらそして、

《グギャァァァァァ!!》

 奴の胴体を直撃し、その場で爆散しなかったものの、血飛沫をあげて吹き飛んだ。

「こちらアセム・アスノ!!そちらを支援します!!」

 俺はオープンチャンネルで回線を開くと、少女達へと高らかに宣言する。

『こちらゾーラ、協力は感謝する。が、正体不明であるそちらと組むことはできない』

 指揮官であろう少女がこちらの言葉へ瞬時に応答する。その時、大型級のドラゴンが唸り声をあげる。

「そんなことを言っている場合ですか!!今は最優先で奴等を落とすべきなんじゃ!!」

『こっちは命かけてるんだ!!どこの馬の骨か分からない奴を……』

「ならせめて、あいつらを落とす手伝いをさせてもらいたい」

 その時、追い付いたゼハートが回線に加わる。

「こちらは奴らをうまく誘導し、そちらが叩く。それなら貴女方も問題ないはずだ」

『……っち、分かった。後で話してもらいたいこともあるからな。援護は任せた』

 ゾーラといった女性は一応納得したようで、俺らを遊軍として認めてくれたようだ。

『ゾーラ隊!!これからそこの紅白コンビと一時的に共闘する!!』

『『『イエスマム!!』』』

 俺はゼハートの宣言通り、右手の『ハイパードッズライフル』を抜いてドラゴンを牽制する。ジャイロ回転するビームはドラゴンの肉体を掠らせ、奴らの体勢を崩す。

 ゼハートも胸部の拡散ビームで敵に威嚇射撃を行い、怪物達を怯ませる。

「今です!!」

『やるよお前ら!!』

 俺らは一気に敵を落としに掛かっていった。

 

 

 

「な、なんなのですか、この状況は?」

 アンジュは茫然自失のように呟く。近くにいたミランダも同じような状況で、何が何やら訳が分からなかった。

 ミランダの『グレイブ』を襲おうとしたドラゴンをあの白い機体が倒してから、彼らは私達を援護し、あまつさえあの怪物に圧倒している。それ以前にビーム兵器というものが本当に存在していることが不思議だった。

 光子を圧縮して解き放つ。それがビームやレーザーの大本の原理。だが大国であったアンジュの祖国『ミスルギ皇国』でさえそれを小型化するのは難儀しているという。それは……

「アンジュ!!」

 いつのまにか、変に考えていたアンジュとミランダの回りに“スクーナー”級のドラゴンに囲まれていた。

「い、いや……」

 アンジュは恐怖に揺れていた。ココという少女を殺した怪物が自分達を狙っている。その事実が頭のなかをよぎり、パニックに似た症状を彼女に示す。

 その時、今度は下からビームの光が飛んできて、囲んでいたドラゴン達を振り払った。

『大丈夫か、二人とも!!』

 声の主は初老の男性だった。二人が下を見ると、海面をホバークラフトする機体が銃を構えている。

「な、なんとか……」

『新兵か?なら止まるな!!止まれば的になるぞ!!』

「わ、私は兵士では……」

『そんなことを言っている場合ではない!!射たねば射たれる。でなければ討たれた者への侮辱だぞ!!』

 そう言って男性はまた水面を駆け抜け、彼らと共に敵を倒しにかかった。ミランダも彼の言うことに従い、『パラメイル』を人形に直して自らの回りに来たドラゴンを吹き飛ばす。その状況を、アンジュは見ること以外できなかった。

 

 

 

「やれやれ……強く言い過ぎたか……」

 私は先程の少女に言った言葉を少し反省しつつ、ドラゴンを牽制する。だが、実際問題エネルギーの残量が少ないのも事実だった。

 そもそも『AGE-1』は空中移動が不可能だ。狙撃するに至っても射程距離(アグロレンジ)に移動する必要性がある。ならどうしたらいいか?それを解決したのが『ダブルバレット』の脚部だった。

 元々飛行形態になる『AGE-2』の脚部は推進機能を有していて、出力を調整すればホバークラフトのように移動できる。これで移動の心配は限りなくゼロになったが、エネルギー問題が起こる危険性が出てくる。

 ガンダムなどのMSは特殊プラズマにより動いている。が、推進剤に関しては別問題だ。一分にはプラズマを使っているが、基本的にはそれ無しでは長距離跳躍することさえ叶わない。つまりは制限時間有りの奥の手というものだった。

『父さん、こっちからあの怪物を殺さないでよ!!』

「分かっている。奴らに手柄を渡せば良いのだろ?」

 私はダブルバレットのライフルを巧みに操り、ドラゴン達を硬直させる。それにより怪物達は遊軍である彼女達に打ち落とされる。出会って数十分とは思えない連携に、奴らは次第に数を減らしそして

『これで、終わりだぁ!!』

 巨大なドラゴンをゾーラという少女が撃ち取り、怪物達は壊滅した。

『やったね、父さん』

「あぁ……二人ともよくやった」

『ですがフリットさん、推進剤は……』

 私は計器を見ると、既に全体の1割ほどしか残っていなかった。

『協力に感謝する。こちらからも礼を言いたくてな、基地に来てくれないか?』

 ゾーラという少女は我々を基地まで案内したいと申し出てくれたようだ。

「お気遣い感謝する。ですがこちらの推進剤が底を尽き欠けており、基地まで保つかどうか……」

『それには及びません。内の新人2人に運ばせますよ』

 そう言って私が先程助けた少女達が前に出てくると、腕を肩に掛けて宙に上げる。

「では参りましょうか?」

『ええ、全員帰投する!!』

『『『イエスマム!!』』』

 こうして長かったような一日は終わりを告げようとしていた。

 

 

 

 ~???~

 アセム達が謎の少女達と戦っていたその頃、戦闘地区より数㎞先の孤島。

「ココは……」

「一体何処なんだ?」

 黒髪に赤い目をした少年と、茶髪に柴色の目をした少年が立っていた。辺りには誰も居らず、動物達が蠢いていた。

 そしてその森の中で、緋翼の天使と、蒼翼の騎士が今、白黒になって水平線を見つめていた。

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