異次元からの超常物品記録 作:一般通過読者
アイテム番号: SCP-011-CO
オブジェクトクラス: Euclid safe
特別収容プロトコル:SCP-011-COが出現した■■島の周囲には常に4隻の船舶が配置され、許可されていない船舶の接近を阻止しています。船舶間の連絡には基本的にライトを用いたモールス信号によって行い、汽笛の使用は緊急を要する場合にのみ許可されます。
■■島での調査や実験を敢行する場合には高度7m以上にヘリコプターを配置し、常にスピーカーから音声を流すデコイとしている場合でのみ許可されます。やむを得ず音を立ててしまい、SCP-011-COと接敵してしまった場合には即座にSCP-011-COの苦手とする周波数を録音した音声ファイルを最大音量で再生してください。
説明:SCP-011-COは細身な体と強靭な外殻を併せ持った生物群です。腕には非常に鋭利な爪が存在し、コンクリートを破壊し、機動部隊が使用した装甲車をも引き裂く力を持ちます。外殻は非常に硬質であり、銃火器を用いても弾かれます。また機関銃や爆弾による爆破なども耐えているため、既存の武器によるダメージは期待できません。全速力の車に追いすがるほどの俊敏さも持つため、遭遇した場合には音を立てないように離脱することが推奨されます。
盲目かつ嗅覚もあまり発達していないようでライトや催涙弾には反応しない一方で、聴覚は驚異的であり音を発する物体に攻撃する習性を持ちます。足音を発した動物、警告音のなった車、つけっぱなしのテレビ、飛行中のヘリコプターを攻撃したことが確認されています。しかし、水や風の音や同族の発した音には襲い掛からないため、聞き分けられるだけの知性を持ち合わせています。
鋭利な牙や獰猛さに反してSCP-011-COの主食は生物の死体を用いて栽培されたキノコです。つまりSCP-011-COの生態はハキリアリに近いものであると言えます。音を発する物体を攻撃するのは並外れた聴覚によるものだと考えられ、生物の殺害はあくまで音の発生源を破壊するという目的のみで行われているようです。
SCP-011-COが出現した■■島から外界に脱出を図らない理由は彼らが泳げないためです。浅い川や浜辺程度であれば問題ないようですが、彼らの外殻は相応の重さを有しているのか、深い水辺に落ちるとそのまま溺れてしまうケースが見られました。何らかの要因で海を渡る手段を得ない限りSCP-011-COは■■島に収容されたままの状態であると言えます。
実験記録011-CO-1:SCP-011-COの聴覚範囲を探るための実験を敢行。島の各地点に遠隔式の爆弾を設置し、ヘリコプターで誘導を行った後に起爆した。
結果:数百m程の距離であれば問題なく知覚。遠くなればなるほど精度は減退するが周辺を調査できる程度には知覚している模様。
実験記録011-CO-2:SCP-011-COが苦手とする音の種類があるのかを調査。一定の周波数を発するスピーカーを各地点に設置し、SCP-011-COの反応を調査。
結果:特定の周波数を聞いたSCP-011-COの動きが極端に鈍ることが判明。またその状態では頭部の外殻が開かれ、内部の肉組織が露わになります。この肉組織は外殻と比べて非常に柔らかく、小銃及び鋭利な刃物でも殺害可能でした。殺害されたSCP-011-COは回収され解剖調査が行われています。
実験記録011-CO-2からSCP-011-COが万が一収容違反が発生した場合においても問題なく鎮圧できることが確認されたためオブジェクトクラスはsafeへと変更されました。
彼らがどのような次元からやってきたかは定かではないが、キノコの栽培をするような知性や同族に分け与える社会性なども記録された。彼らはただ音に敏感なだけで本来の気性は非常に穏やかのように思える。私達の理念は確保・収容・保護であり、それは異世界から出現した彼らであっても同様である。即時終了指定されたSCP-009-COの例は非常に稀有であることを改めて思い出すべきだろう。 ──██博士