機動戦士 GUNDAM GQuuuuuuX -群青の幻獣-   作:SEEDに出会えてよかった

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長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
就職の進路希望や、個人的な家庭のことでも忙しく、さらにウチで飼ってる猫が子供を産んでその世話に追われて中々執筆できずにいました。
猫ってやっぱり癒しですねぇ〜…
てな訳でどうぞ!(切り替えの鬼)


魔女の戦争

 その日、アルトとシュウジは、クランバトルをしていた。

 相手は2機のザク。片方は左肩の装甲が赤、もう片方は青かった。

 シュウジが赤いガンダムを操作してザクに向かっていくと、2機のザクはダミーバルーンを出してきた。

 

 アルト「チッ…!鬱陶しい!!」

 

 アルトはそういうと、ユニコーンの全てのシールドを飛ばし、ダミーバルーンを一瞬で相殺した。

 そしてガトリングの付いていない2枚の盾を突撃させ、ザクの腹部に直撃させた。

 ザクは負けじとマシンガンで応戦するが、赤いガンダムはユニコーンのシールドで守られながら進んでいく為全くダメージは入らない。

 そして、2機のザクが一直線上に並んだ一瞬の隙をついて、シュウジはビームサーベルで同時にザクの頭を切り落とした。これにより、2人の勝利が決まった。

 アルト、マチュ、シュウジはこれまで、交代しながらクランバトルを合計4戦行っているが、これまで負けなしである。

 

 

 

 ところ変わって学校。

 今マチュとアルトは悩んでいた。

 その理由は…

 

 マチュ「うーん…」

 

 アルト「進路希望ねぇ〜…」

 

 そう。学生にとって最も重要な物。

 進路希望調査である。

 マチュは顰めっ面でその用紙と睨めっこしている。

 ちなみに、今2人の体制は、アルトが椅子に座っている状態で、そのアルトの膝にマチュが座っている状態である。

 そう、この2人は堂々と学校でもイチャつく程のバカップルなのだ。

 噂によると一部ではこのカップリングを推すファンクラブがあるのだとか…

 その話はさておき、この2人は進路希望と言われても、パッと思いつくものがあらず、書こうにも書けずにいたのだ。

 すると同級生が声をかけてきた。

 

 同級生A「見てこれ。」

 

 同級生はスマホの画面を見せてきた。

 

 マチュ「なにこれ?」

 

 同級生A「カジノ。オンラインの。」

 

 同級生B「え?待って待って!5000ハイト超えてるじゃん!」

 

 同級生C「なに?よく見せて!」

 

 アルト「なあ、けどそれって18歳以下ダメなんじゃねえの?」

 

 同級生A「親のアカウント。バレなきゃ大丈夫だって。」

 

 などと、同級生は放課後何をするかで盛り上がっていたが、アルトとマチュは別のことを考えていた。

 

 

 回想

 

 マチュ「15万ハイトって!そんな大金何に使うの?」

 

 グウゥゥゥ…

 

 シュウジ「はぁー…お腹減った…」

 

 ニャアン「何か欲しいものある…?」

 

 ニャアンがそう聞くと、四角いメカ、コンチが一枚の紙を自身の体でプリントアウトしてくれた。

 そこには、中古のスペースグライダーが載っていた。

 

 ニャアン「中古のスペースグライダー…地球に行きたい?」

 

 マチュ(地球…)

 

 アルト「けどシャトル便なら1000ハイトあれば十分じゃ…」

 

 するとシュウジは、目の前の赤いガンダムを見つめた。

 

 シュウジ「『行きたい』と、ガンダムが言っている…」

 

 ニャアン「ガンダムと行きたい?」

 

 マチュ「私も行く!」

 

 ニャアン「え?」

 

 マチュ「地球行きたい!絶対行きたい!」

 

 マチュが楽しそうに話す姿に、アルトは微笑むのだった。

 

 

 

 そして夜、2人は自宅で一緒に風呂に入り、ソファに座ってアイスを食べさせあっていた。

 

 アルト「美味しい?マチュ。」

 

 マチュ「うん!最高!ほら、アルトもあーん。」

 

 アルト「あむ…うん、やっぱりマチュと食べるアイスは格別だね。」

 

 その時、マチュの母親が帰ってくる。

 

 マチュ「おかえり、早かったね。」

 

 すると、マチュの母親は何やら怒った様子でテレビを消した。

 

 タマキ「聞いたわよ。バレないとでも思ったの?」

 

 マチュ「な、なんのこと…」

 

 タマキ「進路希望、クラゲって書いたそうね。」

 

 アルト「え?クラゲ?」

 

 マチュ「…好きに決めていいって言ってたし。」

 

 マチュは不貞腐れた様子で答える。

 

 タマキ「真面目に考えて!アマテの将来でしょ?」

 

 

 

 2人はマチュの部屋に来ている。

 部屋の壁には、何枚かのクラゲの写真が貼ってある。

 2人はベッドに寝転び、抱きしめあっている。

 

 マチュ「…お母さんって普通だなぁ…」

 

 マチュはそう言うとアルトとキスをし、眠りについた。

 

 

 

 翌日、アルト、マチュ、ニャアンの3人はとある場所にある橋の上で話していた。

 

 アルト「なぁ、シュウジってさ、なんか変っていうか、不思議なヤツだよな。いっつも腹空かせてるのに、あんなモビルスーツ持ってるとか、普通じゃねぇよ。それに、あの赤い彗星と知り合いかもしれないし。」

 

 ニャアン「そんなこと言ってた?」

 

 マチュ「え?でも、あのガンダムって譲ってもらったんじゃないの?」

 

 ニャアン「盗んだのかも。」

 

 マチュ「いいね!それ!だったらもっとスゴイよ!」

 

 アルト(どうしよう、急に他人事に思えなくなってきた…。俺の機体も、言っちまえば放置されてたのを勝手に拝借したって感じだし…)

 

 マチュ「シュウジは地球に行って何したいんだろう?」

 

 ニャアン「ガンダムが行きたいって言ってるんでしょ?」

 

 マチュ「まさか。シュウジが行きたいんだよ。モビルスーツは喋らないし。地球の海って、いつでも泳げるのかな?」

 

 アルト「さぁ…冷たいんじゃないか?」

 

 マチュ「ニャアンはどんな水着着る?」

 

 ニャアン「え?」

 

 マチュ「ねぇアルト、どんな水着がいい?」

 

 アルト「マチュが好きなやつを着てくれたら、俺はそれでいいんだ。マチュは自由にしてるのが似合うからな。」

 

 とは言いつつこの男、心の中では(マチュの水着姿…永久保存だな。)と思っていたのだった。

 

 

 

 アルトとマチュ、この2人は今、ポメラニアンズのアジトに向かっていた。

 ポメラニアンズというのは、アンキー率いるクランの事である。

 その時

 

 ワン!ワン!

 

 マチュ「ん?」

 

 どこからか犬の鳴き声が聞こえた。

 

 アルト「なんだ?」

 

 アルトとマチュが鳴き声が聞こえた方向を見ると、そこでは1人の女性が黒いポメラニアンに吠えられていた。

 

 マチュ「ん!」

 

 するとマチュは、左手を握りしめ、その拳を上に挙げた。

 それに釣られて、ポメラニアンは女性の元から離れた。

 そしてマチュがポメラニアンの目の前で手を開くが、拳の中には何も無く、ポメラニアンはどこかしょんぼりしていた。

 

 マチュ「ハハっ。バカ犬。」

 

 ジェジー「あぁ!?バカ犬ってテメェ!」

 

 アルト「マチュ、あんまり動物を揶揄うのは良くないよ?ていうかその子、どっかで見たことあると思ったら、やっぱりジェジーさんの犬か。」

 

 そう。この黒いポメラニアンは、ポメラニアンズのメンバーの1人、以前まではアルトとギスギスしていた男、ジェジーの愛犬なのだ。

 

 マチュ「何かお困りですか?」

 

 女性に向けて、マチュは問う。

 

 「あの…入り口がわからなくて。カネバンって事務所なんですけど。」

 

 アルト「え?それ、ジャンク屋ですよ?」

 

 「あっ、そう!ジャンク屋さん。ご存じ?」

 

 その後、一旦女性をポメラニアンズの事務所に案内した。

 すると、アンキーとその女性は、知り合いのようだった。

 そして女性がアルトとマチュに関して質問すると、アンキーはバイトだと答えた。

 

 「こんなに若い子がいるなんて、意外ね。むさ苦しい所って覚悟してたのに。ウフフ。」

 

 女性は、どこか優しそうな雰囲気の人だった。

 

 アルト「あの、どちら様ですか?」

 

 ジェジー達にアルトが小声で尋ねると、アンキーが答えた。

 

 アンキー「彼女はシイコ。今は…スガイだっけ?1年戦争では、魔女って呼ばれたユニカムよ。見えないでしょ?」

 

 マチュ「ユニカムって?」

 

 ジェジー「撃墜王だ…」

 

 ケーン「ま、魔女って、100キル超えした、元連邦軍のスーパーユニカム!」

 

 マチュ「この人が?マジ見えん。」

 

 ハロ『ミエン ミエン』

 

 アンキー「結婚してパルダに住んでるって。子供も居るんだろ?」

 

 シイコ「やっと少し手が離せるようになったの。旦那の実家もあるしね。」

 

 アンキー「…何しにきた?」

 

 アンキーは尋ねるが、シイコは微笑んで黙ったまま何も言わない。

 

 アンキー「ガンダムか…」

 

 シイコ「ウフフ。ソロモンで堕ちたって聞いて、それならもういいかって吹っ切れたつもりだったけど、今になってまた現れるなんてね。本物でしょ?アレ。ジャンク屋さんなら、何か知ってるんじゃないかなって。」

 

 アンキー「アンタまさか…」

 

 シイコ「戦争に負けても、私は負けてない。赤いガンダムは、私が倒すのよ。」

 

 その後、要件が済んだシイコを、アルトとマチュは駅まで見送っていた。

 アンキーによると、シイコの最初のマヴは、赤いガンダムに落とされた。魔女と呼ばれた彼女でも、マヴを助けられなかった。その事から、シイコは敵討ちのために赤いガンダムを追っているらしい。

 

 

 マチュ「お子さんがいるのに、なんで?」

 

 マチュはシイコに聞いた。

 

 シイコ「坊やは可愛いわ。旦那も優しいし。でもね、何かを手に入れるために何かを諦めなきゃいけないなんて、そんなの理不尽じゃない?望む物全てを手に入れられたら、どんなに幸せか…。ニュータイプっていう選ばれた人たちなら、それができるのかしら?」

 

 アルト「あっ…」

 

 マチュ(お母さんとは…全然違う…)

 

 シイコは改札を抜け、改札の向こうからマチュとアルトに声をかけた。

 

 シイコ「ねぇ、可愛いバイトさんと、カッコいいバイトさん。赤いガンダムのパイロットって、どんな人?」

 

 アルト「はっ…!」

 

 

 

 回想

 

 コックピット内で寝ているシュウジを、アルトは覗き、眺めていた。

 

 アルト(コイツ、なんで地球に…)

 

 シュウジ「ガンダムは薔薇を探している…」

 

 アルト(薔薇…?)

 

 シュウジ「だから…地球に行く。」

 

 

 

 

 

 アルト(どんなヤツ…俺らって、意外とシュウジのこと何も知らない…)

 

 

 

 

 そしてその日の夜、マチュの部屋でアルトとマチュがイチャついていると、マチュのスマホに次のクランバトルの相手の情報が来た。

 そこにはこう書いてあった。

 「明日のクラバの相手が変更された。エントリーネームは『魔女』だ。」と。

 

 

 

 

 

 

 

 そして当日、今回はアルトとシュウジの2人で行くらしい。

 というのも、アルトはマチュが相手に対して感情移入をしてしまい、もしかすると攻撃できないかもしれないと思い、マチュのことを思ってシュウジと行くことにしたらしい。

 アルトがユニコーンでフィールドに向かっていると、ケーン達から通信が入る。

 

 ケーン『今回の敵は、連邦系の軽キャノン。低圧ビーム砲を装備してる。』

 

 ナブ『敵クランCRSが軍事警備会社の宣伝クランなのは公然の秘密だ。これまでの貧乏クランとは違って、プロと遜色ない装備で来るぞ。』

 

 ジェジー『その上、元ユニカムまで引っ張って来やがった。』

 

 アルト「ユニカム…シイコさん…」

 

 マチュ『アルト…気をつけてね。』

 

 アルト「ああ!」

 

 そしてエアロックが開き、アルトはユニコーンと共に宇宙へと出て行く。

 

 アルトの脳内では、シイコの問いかけがよぎる。

 

 シイコ(赤いガンダムのパイロットって、どんな人?)

 

 アルト(俺とマチュがシュウジのマヴだと気づいていた…。魔女もシュウジも、言葉にする前に分かってしまう…。そういうヤツらなんだ…)

 

 そんなことを思っていると、シュウジから通信が入る。

 

 シュウジ『バトルに集中。と、ガンダムが言っている。』

 

 そして、ついに敵機が見えてくる。

 胴体が赤い機体と、青い胴体の機体。モノアイとはまた違った特徴的な頭部、そしてシンプルな両手足。

 この機体の名は、『ゲルググ』。

 ジオンが開発した、ガンダムのマスプロモデルである。

 比較的昔からある機体だが、今なお現役で、未だ民間には払い下げられてはいない。

 

 アルト(見たことない機体だ…。ザクでもガンダムでもない。)

 

 そしてついに開始のブザーが鳴り、クランバトルが始まる!

 ブザーが鳴ると同時に、2機のゲルググは真っ先にシュウジに向かってくる。

 

 アルト「させるか!」

 

 アルトは合計5枚の盾を全て飛ばし、ガトリングのついている盾で応戦する。

 しかし、赤いゲルググが避けると、背後のもう1機のゲルググがビームライフルを撃ってくる。

 

 アルト「チッ!」

 

 アルトは咄嗟の判断で、3枚の盾でなんとか防ぐ。

 

 アルト「なんて出力…受け続けてたら、いくらユニコーンの盾でも貫通するな…」

 

 そして赤いゲルググはビームサーベルを出してユニコーンに向かってくる。

 

 アルト「来た!」

 

 アルトはビームジャベリンを構えるが、次の瞬間、ゲルググは全く別の方向にいた。

 

 アルト「なっ…!?」

 

 アルトは斬られそうになるが、寸前でシュウジが突き飛ばしてくれたお陰で難を逃れる。

 

 アルト「なんだ!?今の動き!」

 

 そして再びゲルググが向かってくる。

 

 アルト「クソっ!うおぉぉぉぉ!!」

 

 アルトはビームジャベリンを勢いよく振り下ろすが、再びゲルググが一瞬で目の前から消える。

 

 アルト「またかよ!」

 

 放たれたビームを2人は避ける。

 すると、赤いゲルググはユニコーンの頭部を踏み台にし、赤いガンダムに向かって行った。

 

 アルト「痛っ!!」

 

 シイコ『バイトさんに用はないの。』

 

 アルト「痛ぇんだよ…!せめて謝れやぁ!!」

 

 アルトはそう言ってゲルググを追いかける。

 

 2機のゲルググは赤いガンダムに向かって行く。

 赤いガンダムはガンダムハンマーを投げ応戦するが、ゲルググ2機は難なくかわす。

 青いゲルググはビームライフルを撃とうとするが、赤いガンダムはガンダムハンマーを巧みに使い、ゲルググを攻撃する。

 

 シイコ『はあっ!』

 

 赤いゲルググはガンダムにビームサーベルを振るが、赤いガンダムもビームサーベルで応戦し、鍔迫り合いになる。

 

 シイコ『さすがガンダム…でも!』

 

 するとゲルググが赤いガンダムの目の前から消える。

 

 シュウジ「消えた?」

 

 赤いガンダムの背後にゲルググが現れ、シュウジは咄嗟にその方向を向くが、そこにはゲルググはおらず、ビームライフルのみがあった。

 そのビームライフルからビームが放たれるが、シュウジはすぐに避ける。

 しかしまた別の方向にゲルググが現れ、ビームサーベルで攻撃しようとするが、赤いガンダムはガンダムハンマーを使ってゲルググの頭部を攻撃し、なんとか距離を取る。

 

 アルト「シュウジが追い詰められてる…アレが、魔女…!」

 

 これこそが、魔女のスティグマ攻撃。

 性能で劣る軽キャノンでもキルを重ねた、連邦軍ユニカムの必殺技である。

 

 シイコのゲルググはガンダムの周りをとてつもないスピードで回っており、いくらシュウジでも、そのスピードを捉えることはできず、翻弄される。

 

 スティグマの名は、彼女が撃墜した機体に付いていた謎の傷跡が由来である。小さなフックのようなものを使い、軌道を無理やり変えているのだ。

 

 シュウジ「はっ!」

 

 ゲルググは隙をついてビームライフルを撃ってくるが、ガンダムハンマーの鉄球部分でビームを受け、なんとか難を逃れる。

 

 アルト「シュウジ!なんだあのスピード…追いつけねぇ…!!」

 

 赤いガンダムにこだわるシイコに、もう1機のゲルググのパイロット、ボカタは落ち着くように言う。

 

 ボカタ『こだわり過ぎだよ!そいつはアンタの仇じゃないんだ!』

 

 シイコ『そんなことはどうだっていい!このパイロットのプレッシャーは普通じゃない!赤いガンダムのパイロット!お前が選ばれたヤツじゃ無いと、証明してやる!』

 (そうすれば…!私は!)

 

 ボカタ『何を言ってんのか分かんねぇよ!』

 

 これはもはや敵討ちなどでは無い。『執着』だ。

 

 シイコ『私のために死んで!ニュータイプ!』

 

 突然、シュウジの声がシイコに聞こえる。

 

 シュウジ「僕はまだ死なない。ガンダムが、そう言っている。」

 

 すると、何か声が聞こえてくる。

 

 『ラ…ラ…』

 

 アルト「この声って…キラキラを見た時にも聞こえた声だ…!」

 

 シイコ『こんなものはまやかし…ニュータイプなんて居ない!!』

 

 シイコは赤いガンダムへと向かって行く。

 

 シュウジ「くっ…」

 

 すると、再びゲルググが姿を消し、ゲルググがいた場所には、二つのビームライフルがあった。

 危うく身動きが取れなくなるところだったが、シュウジは間一髪の所でかわす。

 

 アルト「シュウジ!」

 

 あまりの遠心力で、ゲルググに乗っているシイコには尋常では無いGがかかる。

 

 シイコ(この時のための、3つ目のスティグマ…!赤いガンダムといえど、避けられるはずが無い!)

 

 遠心力でワイヤがきしみ、ギシギシと音を立てる。

 

 シイコ『うっ…うぅ…!』

 

 すると次の瞬間、ワイヤを出していたゲルググの腕が限界を迎えてバラバラになった。

 

 シイコ「うおぉぉぉぉぉ!」

 

 シイコは勝ちを確信し、ビームサーベルで斬ろうとする。

 

 シイコ(勝った!はっ…いない…どこ?)

 

 そこにガンダムはおらず、ビームサーベルのみがあった。

 するとゲルググの背後にガンダムが現れ、なんと、ゲルググの『コックピット』にビームサーベルを突き刺した。

 

 アルト「あぁ…」

 

 その時、アルトはキラキラの中にいた。

 そこには、シイコがいた。

 シイコは、輝きを見つめていた。

 

 シイコ「ガンダムの向こう側に、誰かいる。」

 

 アルト「誰か…?」

 

 アルトはその方向を見るが、そこには眩い輝きが広がるのみで、アルトには誰がいるか分からなかった。

 すると、シュウジが現れた。

 

 シュウジ「僕の願いはひとつだけ。それ以外は、何もいらないんだ。」

 

 シイコは何かを悟った。

 

 シイコ(それがお前の望む全てか…)

 

 その時、シイコには我が子の姿が見え、優しく微笑んだ。

 

 アルト「あぁ…」

 

 そして、シイコの乗っていたゲルググは爆発し、ゲルググは光に包まれた。

 アルトは、ただ眺めることしか出来なかった。

 

 アルト「シイコさんには、待ってる人だって居たのに…アイツの、シュウジのいる場所へ行くには…あそこまで踏み込まなきゃダメなのか…?誰かを殺さなきゃ…強くなれないのか…?俺には…俺には出来ない…!!」

 

 

 

 

 その後、アルトはポメラニアンズのアジトへと戻ってきた。

 しかし、そのアルトの表情はお世辞にも嬉しそうや、明るいとは言えず、目も当てられない表情だった。

 アルトは黙って椅子に座り、俯いた。

 そんなアルトにマチュが声をかける。

 

 マチュ「アルト…」

 

 アルト「……」

 

 マチュが声をかけても、アルトは俯いたままだった。

 そんなアルトを見かねて、アンキーが声をかけてくれる。

 

 アンキー「どうしたんだい?いつものアンタとは大違いじゃ無いか。」

 

 その時、アルトが声を出した。

 

 アルト「あの人には…シイコさんには…大切な旦那さんも…お子さんも居た…。仲間も…友達も居た…。そして俺たちみたいに…明日の予定も…来週の予定もあった…。そしてきっと、誰かと笑い合うはずだったんだ…楽しく…戦争なんてしないで…なのにあんなの…!」

 

 アンキーはただ聞いていた。

 マチュはなんと言っていいか分からず、ただ立っているしかできなかった。

 

 アルト「あんなの、人の死に方じゃありませんよ!!」

 

 アルトは涙を流しながら、普段からは考えられないほど大きな声で叫んだ。

 あたり一帯にアルトの声が響く。

 

 アンキー「今日はもう休みな。ゆっくりね。」

 

 アンキーはアルトの肩を叩き、去って行った。

 

 アルト「クソ…!何も…何もできなかった…!助けられたかもしれないのに…!俺が何かできれば…!俺が弱いせいで…人が死んだ…!」

 

 アルトは大量の涙を流しながら、何もできなかった自分を責めていた。

 

 マチュ「アルト…!」

 

 マチュは見ていられず、アルトを抱きしめ、頭を撫でた。

 

 マチュ「泣いていいよ…受け止めてあげるから…。辛かったね。アルト…。」

 

 アルト「うっ…うぅ…!」

 

 アルトは抱きしめ返し、ただひたすらに泣きじゃくった。

 自分の無力を呪いながら。

 

 

 

 

 




いやぁ〜…ジークアクスガチでおもろいですよね。
ちなみに、次回ではエグザベくんに少し痛い目にあってもらいます。
これに関してはマジで仕方ないんです。主人公をマチュ好き好き人間にしてしまったせいで、予告であったエグザベくんがマチュをロッカーに押し込むシーンを見て、『ああ〜…これ使えるわ。』ってなったんです。
エグザベくん、主人公の狂犬っぷりを表す為の犠牲になっておくれ。
あと、今回はユニコーンの名言を入れてみました。結構ガッツリ書いてあるので分かりやすいと思います。
次回は多分早めに投稿できるので、楽しみにしててください。
感想お待ちしてます!
読んでくださり、ありがとうございました!

ジークアクスの女性キャラ、誰が好き?

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  • コモリ
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