機動戦士 GUNDAM GQuuuuuuX -群青の幻獣-   作:SEEDに出会えてよかった

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今回の話、アニメで見てて少し辛かったですね…
ニャアンとマチュの友情に亀裂が入ってしまった感じがして悲しかったですね。それもこれも全部エグザベくんが目的の為だとはいえ余計なことをしたから…。
まあ、タイミングを見計らって主人公にちょっとボコさせるので、主人公の狂犬っぷりがどれほどのものか楽しみにしててください。


ニャアンはキラキラを知らない

 その日、マチュとアルトはポメラニアンズのアジトの建物の屋上にいた。マチュは水着のような格好で寝転んで日に当たっている。その一方でアルトは…

 

 アルト「……」

 

 あのシイコの一件があって以来、前までのアルトと同じ人物とは思えないほどに暗くなった。食事の量も減り、口数はマチュとの会話ですら最低限の返事になってしまっている。

 アルトは、クラバを終えたあの後マチュにこう言った。

 

 『シイコさんが死んだのは自分の弱さが原因だ。俺がもっとユニコーンを上手く使えたら、シイコさんは死なずに済んだはずだ。もしかすると俺はこれから、シイコさんの仲間や家族の人たちから、恨まれ続けて行くのかもしれないな…』と。

 

 マチュはアルトの有様を見ていられず、常に一緒にいる事しかできなかった。しかし、それだけでもアルトにとっては大きな支えなのだ。マチュがいなければ、今頃アルトは自ら命を絶っただろう。

 そしてその光景を、ポメラニアンズの男3人が見ていた。

 

 ケーン「マチュとアルトはさ、俺らみたいのと違って戦場にならなかったサイド6生まれでしょ?やっぱ人が死ぬのを目にするのはショックだよ。それに、アルトは優しいヤツだから尚更さ。」

 

 ジェジー「仕掛けて来たのは向こうさんだろ?自業自得だ。」

 

 ナブ「まぁ、クラバやってればこういう事もある。」

 

 アンキー「たく、他人の気持ちが分からないヤツらだねぇ。」

 

 ジェジー・ケーン『なっ!?』

 

 

 

 アンキーは2人の元へと歩いて行った。

 その格好はマチュと同じように水着のような格好だった。

 

 アンキー「甘いの、嫌いじゃ無いだろ?」

 

 マチュ「あ…」

 

 アンキーの手には、ドーナツが入った箱があった。

 

 アンキー「アルト。私が見込んだ通り、アンタはただ者じゃなかった。」

 

 アルト「俺の事は放っておいてください…。俺は、目の前で人が殺されるのを見ている事しかできなかった腰抜けです…」

 

 マチュ「アルト…」

 

 アンキー「アンタが殺したわけじゃ無い。そこまで抱え込んで、自分を責める必要はないさ。」

 

 するとアンキーは、ドーナツを一つ取ってアルトに渡した。

 

 アンキー「ほら、食べな。」

 

 アルト「食べたくありません…。」

 

 アンキー「そうやって食わずにばっかり居ると、本当に食べたい時に素直になれなくなるよ。」

 

 アルト「…」

 

 アンキーにそう言われて、アルトはドーナツを受け取って一口食べる。

 その様子を見て、マチュはアルトの隣に座る。

 

 マチュ「美味しい…?」

 

 アルト「……すごく…美味しい…」

 

 その言葉は、マチュが待ちかねていた言葉だった。

 すると…

 

 アルト「あれ…?なんでだろう…」

 

 アルトの目から、大粒の涙が大量に流れ始めた。

 

 アンキー「アンタ、あれ以来食事の量も減ったらしいじゃないか。マチュが心配してたよ。」

 

 アルトはそのままドーナツを一つペロリと平らげる。

 

 マチュ「もっと食べる?」

 

 アルト「食べる…」

 

 アルトは泣きながら、もうひとつドーナツを取り、食べた。

 その姿は、まるで幼い少年の様だった。

 

 アンキー「アルト。」

 

 アルト「分かってますよ…男が泣くもんじゃ無いとでも言うんでしょ…?」

 

 アンキー「違う。誰かのために、誰かをの死を悲しんで流す涙は別さ。それに、泣ける時に泣いておかないと、人間はいつか壊れちまうからね。」

 

 アルト「うっ…うぅ…!」

 

 アンキー「アンタは良くやったさ。十分頑張った。胸張って、誇っていい。」

 

 アンキーがかけてくれた言葉に、アルトはそのまま泣き出す。

 

 マチュ「辛かったね…。よく頑張ったね、アルト。偉いよ。悲しかったね。」

 

 その後アルトは10分ほど泣き続け、マチュはひたすらアルトに優しく声をかけ続け、アルトは、シイコの死というトラウマから少しずつ解放された。

 

 

 

 そしてあの後、アンキーはその場から去り、アルトとマチュは、再び前までの様にイチャつき始めた。

 

 アルト(シュウジは…人が死んでも平気そうだった…。なんでだ…?もしかして、アイツも誰かを…?いや、余計な詮索はやめよう。)

 

 その後、アルトは吹っ切れた様に日常生活を送り、マチュとの関係も相変わらずのドロドロの共依存に戻ったという。

 

 

 

 

 数日後。

 

 マチュ、アルト、ニャアンは3人で出かけ、途中でマチュのクラバ用の服をコインランドリーで乾かし、食べ物を買ってシュウジの隠れ家に向かった。

 

 マチュ「おーいハラヘリムシー。飯持って来たぞー。」

 

 扉の前でマチュは大きな声で言う。

 しかし、扉は開かず、返答もない。

 

 アルト「ん?」

 

 アルトが試しに扉のガラスから覗き込むと、そこにはシュウジどころか、赤いガンダムもいなかった。

 

 アルト「居ないな。」

 

 ハロ『イナイ イナイ』

 

 その時、突然警報音が鳴る。

 

 3人『えっ!?』

 

 するとシュウジの隠れ家のエアロックが開き、赤いガンダムが入ってくる。

 

 マチュ「また落書きしてたのかな?」

 

 ニャアン「どうせすぐ消されちゃうのに。」

 

 アルト「アイツのひと月のペンキ代いくらかかってんだよ…」

 

 

 

 シュウジを加えた4人は、赤いガンダムの上に座っている。

 

 マチュ「にしても、こんなに描くの大変じゃない?」

 

 アルト「いつも描いてるのは、有名になりたいからか?」

 

 シュウジ「そうじゃない。」

 

 ニャアン「じゃあ、誰かに見てほしい?」

 

 アルト(誰か…ねぇ。一体誰なんだ…。)

 

 シュウジ「マチュとアルトは、分かってる。」

 

 アルト「え?あ、ああ。キラキラのことか。あれ綺麗だよな。」

 

 ニャアン「キラキラ?」

 

 アルト「あー…宇宙ってのはよ、本当は光ってんだよ。うーん…なんて言えばいいんだ…?えっと…朝日が海一面を輝かせるみたいな?」

 

 ニャアン「海、見た事ないのに?」

 

 アルト「ユニコーンに乗ってるとさ、世界が全部、自分に従ってくれてる気がするんだ。」

 

 マチュ「私も。ジークアクスに乗ってると、世界の方が私に応えようとしてくれる。」

 

 シュウジ「それは彼がそうしろと言ってるんだよ。」

 

 するとシュウジはうつ伏せで赤いガンダムに肌を密着させた。

 

 シュウジ「冷たくて気持ちいい…」

 

 アルト(なんか、顔赤くないか…?アイツ体調大丈夫か?)

 

 そのシュウジの様子を見たニャアンは自分も服を脱ぎ始めた。

 

 アルト「え?えぇぇっ!?」

 

 マチュ「アルト見ちゃダメ!」

 

 マチュはアルトの顔を自身の胸に抱きしめ、ニャアンが服を脱ぐ様子を見せない様にした。

 

 ニャアンは服を脱いで下着になると、シュウジと同じようにうつ伏せでで寝転がり、赤いガンダムに肌を密着させた。

 

 ニャアン「ホント…気持ちいい…」

 

 アルト「…俺らも、やる?」

 

 マチュ「う、うん…」

 

 そう言うと2人は服を脱がせ合い、マチュはシュウジとニャアンに続いて下着姿に、アルトは上半身裸になった。

 そして2人はうつ伏せで寝転がる。

 するとマチュは自分のバッグからスマホを取り出した。

 

 マチュ「見て。この前のスペースグライダー。手付金払って仮契約済ませたんだ。」

 

 ニャアン「学生なのに買えるんだ?」

 

 マチュ「信用されたのは私じゃなくて現金払い。あと2勝したら賞金で全額払える!そうしたら…」

 

 シュウジ「地球に行ける…」

 

 ニャアン「マチュもアルトもシュウちゃんも頑張ったから。」

 

 ハロ『チキュウ チキュウ』

 

 アルト「今夜のクラバも気合い入れて行こうぜ。」

 

 4人『おー!』

 

 

 

 

 

 アルト(てかシュウちゃんって何!?)

 

 

 

 

 

 その後、アルト、マチュ、ニャアンの3人は駅に行き、それぞれの場所へ帰っている途中だった。

 

 ニャアン「今夜のクラバって何時から?」

 

 マチュ「あと一時間。そろそろカネバンに行かないと。」

 

 すると、突然軍警に声をかけられた。

 

 軍警「そこ!止まれ!」

 

 アルト「チッ…鬱陶しい…」

 

 アルトは思わず小声で愚痴をこぼした。

 そして、2人の警官が歩いてくる。

 

 マチュ「あ〜この子友達で…」

 

 マチュの言葉を無視して、軍警はニャアンに話しかけた。

 

 軍警「お前難民だな。」

 

 アルト「チッ…!テメェ…!」

 

 アルトは思わず前に出そうになったが、ニャアンが手で制止する。

 

 ニャアン「いいから…」

 

 軍警「ID、出せ。早くしろ。」

 

 マチュ「んん…」

 

 すると、突然マチュがニャアンに声をかけていた軍警の股間を蹴り上げた。

 

 アルト「えぇっ!?ああもう!こうなりゃ仕方ねぇ!」

 

 すると、アルトもマチュに続いてもう1人の警官の股間を思い切り蹴り上げた。

 

 アルト「うっへぇ〜…自分でやっといてなんだけど痛そ〜。」

 

 マチュ「行って!」

 

 マチュがそう言うと、アルトたちは全員別々の方向に走って行った。

 

 アルト(マチュ…。いや、いい加減マチュに頼り切りは卒業しやがれ…!俺1人でも、何とかしなきゃ!)

 

 アルトはそう心の中で思い、走りながらマチュにメールを送る。

 

 

 

 

 

 マチュ「ハァ…ハァ…ハァ…!」

 

 その頃マチュは、必死に走っていた。

 するとアルトからメールが来る。

 そこには…

 

 『ごめん、先に行ってる。マチュならきっと大丈夫だよな。愛してる。大好きだよ。』

 

 とあった。

 

 マチュはその文章を見て少し安心したが、前を見ると奥には何人かの警官が居た。

 そしてどこに行くか迷っていると、誰かに腕を掴まれて引っ張られた。

 腕を掴んだ男はマチュをロッカーに入れ、自分も入ったのだ。

 アルトがこの状況を見れば、間違いなくこの男は病院行きでは済まないだろう。

 

 マチュ「ちょっと何なの!」

 

 男「動かないで、見つかる。」

 

 マチュ「んん…てか触らないでよ!気持ち悪い!」

 

 マチュはアルト以外の男に触れられる事を酷く嫌悪するため、その男の腕を振り払ってそう言った。ちなみにシュウジは仲間であるため例外である。

 

 マチュ(コイツどっかで…)

 

 マチュはその男に見覚えがあった。

 それもそのはず。この男は、マチュがジークアクスを奪う以前にジークアクスに乗っていた男、そして、マチュがジークアクスを奪ったその現場にいた男、エグザベ・オリベだったのだ。マチュはすぐにそのことに気づいた。

 

 マチュ(あの時のパイロット!?何これ、もしかしてバレてる…?)

    「くっつくなよ…!」

 

 エグザベ「フッ、助けてもらった礼は無しか?」

 

 マチュ「私はアルトのものなの…!アンタみたいなセンスのない服着て急に女の子をロッカーに押し込む様な男のものじゃないの…!」

 

 エグザベ(アルト?あの一緒にいた男のことか?…制服や背格好は似てる…。顔は…似てる…か)

 

 すると、マチュの制服の襟についている校章がエグザベの目に入った。

 

 エグザベ「ハイバリーって…!あの有名な学校の…!?」

 

 マチュ「しかもナンパかよ…キモっ…」

 

 エグザベ(そんな所の子が、モビルスーツに乗れるとは思えないけど…)

 

 マチュ(あれ…?もしかしてバレてない?でも…)

 

 しかし、その時外には警官が集まっていた。

 

 マチュ(早く行かなきゃ行けないのに…)

 

 エグザベ「時間が気になるのか…?」

     (まあいい。もうクランバトルが始まる。これでジークアクスが出てこなければ、決まりだ。)

 

 

 

 

 その時、ニャアンは遠くからマチュの状況を見ていた。

 

 ニャアン(マチュ…動けないの…?)

     「もし不戦敗になったら…」

 

 ハロ『チキュウ タノシミ』

 

 ニャアン「どうしよう…どうする…」

 

 そしてニャアンは悩みに悩んだ結果、何かを決心して走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、アルトは何とかポメラニアンズの隠れ家に着いていた。

 

 アルト「すいません!遅くなりました!」

 

 ジェジー「来たか、急いで準備しろ!」

 

 アルト「はい!」

 

 アルトはそう言い、自分の愛機、ユニコーンに乗り込んだ。

 

 アルト(マチュ…大丈夫かな…)

 

 

 

 

 その頃、マチュは未だに出られずにいた。

 

 マチュ(コイツ…わざと待ってるんだ…!アルト…みんな…ごめん…!)

 

 エグザベ(もう時間だ。今からじゃ間に合わない。)

 

 

 

 

 アルト(マチュ…やっぱり何かあったんじゃ…!?)

 

 

 

 ジェジー「まだ来ねぇ、どこに行ってやがんだよ!?」

 

 ケーン「マズイっすよ、違約金で今までの賞金なんて全部吹っ飛んじゃう!」

 

 ジェジー「しょうがねぇ、俺が出るか!」

 

 ナブ「ジークアクスはマチュにしか動かせない。分かってるだろ。」

 

 マチュが来れない事に、アルトだけでなく全員が不安になっていた。

 すると、ジークアクスの元に誰かが来た。

 

 ケーン「はぁ、よかった。」

 

 ナブ「やっと来たか。」

 

 ジェジー「遅ぇぞ!マチュ!」

 

 するとそのマチュらしき誰かは、アンキー達の方に謝罪する様に礼をしてジークアクスに乗り込んだ。

 

 アルト(良かった、間に合ったんだ。)

 

 

 

 ナブ「変だな。」

 

 ケーン「なんか、スラっとしてない?」

 

 ジェジー「いつもと変わんねぇよ。」

 

 アンキーも気になるようで、ジークアクスを一瞥した。

 4人が違和感を覚えるのも無理はない。

 何故なら…

 

 

 ニャアン「えっと…どうすればいいんだっけ…?」

 

 何故なら、ジークアクスに乗ったのは、マチュではなくニャアンだったからだ。

 

 ニャアン「はぁ…落ち着け落ち着け。あの時もそうだったし、やれそうな気がする時はやれる。動いてくれるよね、ガンダム。」

 

 そしてニャアンが操縦桿を握ると、ジークアクスは起動し、フィールドへ向かった。

 しかし、いつもと違いジークアクスの両目は隠されたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃。

 

 エグザベ「キミ、クランバトルって知ってるか?」

 

 エグザベはクラバの中継画面をスマホで見せた。

 

 マチュ「え?…知らないよ。なんかヤバいギャンブルとかだろ…」

    (も〜う!)

 

 マチュは内心苛立っていた。

 アルト以外の見ず知らずの男と密室空間にいる事によるストレス。

 そしてクラバを邪魔されたストレスによる苛立ちだった。

 

 エグザベ(流石にとぼけるか。さてどうなる。)

 

 しかし、スマホにはエグザベの予想外の結果が映される事になる。

 

 エグザベ(ジークアクス!?どう言う事だ…!?やはり人違いだったのか?)

 

 そこには両目が隠された状態、つまりオメガサイコミュが起動していないジークアクスが映されていた。

 

 マチュ(なんで!?誰が乗ってるの?)

 

 もちろんマチュ本人も驚いていた。

 

 

 

 

 ニャアン「久しぶりだな、宇宙って。バトルには間に合ったし、あとはアルトが何とかしてくれる。」

 

 ニャアンはそう言うと、アルトが乗っているユニコーンの方を見た。

 

 アルト「何とか間に合った…。よし、あとはいつも通りにやるだけだ!」

 

 そして、カウントダウンが終わり、ついにクランバトルが始まった。

 

 相手の機体は、紫と黒をベースにし、バズーカを持ち、全体的に太めのフォルムをしており、頭部はモノアイタイプだった。

 この機体の名はリック・ドム。

 推力に関してはガンダムと遜色がなく、多少は重いが、優れたモビルスーツである。

 

 

 ガイア「補足した。」

 

 オルテガ「機体は違えど、ガンダムにはいい思い出がねぇ。さっさとケリをつけちまおう。」

 

 ガイア「よ〜しオルテガ、作戦通り素人の方を狙う。行くぞ!」

 

 オルテガ「あいよ!」

 

 ドム使いの2人は、比較的弱いジークアクスから先に潰すつもりだ。

 2機のドムは加速し、ジークアクスに向かって来た。

 

 

 ニャアン「え?私が狙われてるの?アルト?」

 

 アルト(なんでだ?何で動かないんだ?マチュ。いや、こうなったら仕方ない!)

 

 アルトはユニコーンを操縦し、2機のドムを向かって行った。

 

 アルト「来い!」

 

 ビームジャベリンを構え、ドムを迎え撃つ。

 するとドムはバズーカを放つ。しかし、その弾をビームジャベリンで切り裂き、間髪入れずにアームドアーマーでビームを放った。

 しかし、そのビームは避けられてしまう。

 

 アルト「チッ!」

 

 そしてユニコーンの攻撃を掻い潜り、ドムはジークアクスに向かって来た。

 

 ニャアン「来ちゃう!」

 

 ガイア「ハッ!できるもんならやってみろ!戦場を知らねぇ素人め!」

 

 ガイアのドムは挑発する様に両手を広げて大の字になって向かって来た。

 

 ニャアン「えっ、えぇ〜!」

 

 オルテガ「コイツからは殺意が見えねぇ!お家でテレビゲームでもしてな!」

 

 オルテガのドムはジークアクスに向けてバズーカを放った。

 間一髪でジークアクスはそれを避ける。

 

 ニャアン「うわぁぁあぁー!」

 

 ハロ『ウ〜!』

 

 しかし、扱いに慣れていないニャアンには、マチュの様に操縦できるわけがなく、避けた勢いで飛んでいってしまう。

 すると2機のドムは腕からワイヤーを射出して、ジークアクスにワイヤーをひっかけると電流を流した。

 

 ニャアン「あぁぁぁああ…!!」

 

 その電流は、対モビルスーツ用ではなく、電流でパイロットのダメージを狙うものだった。

 

 ニャアン「ハァ…ハァ…ハァ…何これ…?」

 

 アルト「電撃でパイロットにダメージを…!?卑劣なマネを…!クソ野郎どもがぁ!!」

 

 アルトは盾を飛ばし、ユニコーンをNT-Dの状態に移行させた。

 

 アルト(相手がモビルスーツなら…人間じゃないんだ…。躊躇うな…殺されそうになったら…先に殺せ…!)

 

 アルトは、2度と後悔しないために覚悟を決めた。

 

 

 

 

 

 ガイア「おらぁ!」

 

 ガイアはワイヤーでジークアクスを振り回した。

 

 ニャアン「うぅー…!!」

 

 オルテガはユニコーンに捉えられ、猛攻を仕掛けられていた。

 

 アルト「プロかと思って期待したけど…ただの卑怯者だったらしいなぁ!」

 

 アルトはユニコーンでドムに頭突きをした。

 すると

 

 アルト(痛っ…!やっぱりだ…この状態になると、機体のダメージが少なからず俺にまで来る…!)

 

 その一方で、ガイアのドムはジークアクスをワイヤーで引き付けて蹴りを喰らわせ、追撃で殴っていた。

 

 ニャアン「あぁぁ!!」

 

 そしてさらには電撃までも喰らわせる。

 

 ニャアン「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 ハロ『カテナイ ニゲロ ニゲロ』

 

 ハロがそう言うと、ニャアンはなんとハロを思い切り踏んづけたのだ。

 

 ニャアン「うるっさい…!!なめんなよ…!クソがぁぁ!!」

 

 ニャアンはそう言うと、ドムのワイヤーを思い切り振り払った。

 そして遂には…

 

 ハロ『ロックガ ハズレル!』

 

 なんとオメガサイコミュを起動させたのだ。

 

 

 

 

 

 その光景は、エグザベとマチュも見ていた。

 

 マチュ(ハッ…!?)

 

 エグザベ(オメガサイコミュ制御に移行した!?)

 

 

 

 

 そして、ジークアクスの手のような操縦桿をニャアンは思い切り握り、操縦桿はギシギシと音を立てた。

 そしてニャアンは前を見る。その目はまるで、獣の様だった。

 

 

 オルテガ「今日に限って、新型はいつも以上に動きが鈍い。」

 

 ガイア「好都合だ。オルテガ、ジェット・ストリーム・アタックを仕掛けるぞ!」

 

 すると2機のドムの背中にある3つ目の足の様な物が起動し、ドムの推進力がさらに上がった。

 

 

 

 

 その時、ニャアンはあの輝きの中にいた。

 

 ニャアン(これ、アルトが言ってたキラキラ…?)

 

 ニャアンがふと上を見上げると、2機のドムが見えた。

 

 ニャアン(嫌な匂い…!んっ!)

 

 すると、なんとニャアンはジークアクスの手でユニコーンの頭を掴んで盾にしたのだ。

 

 アルト「うっ…!マチュ…!?いや、違う…マチュはこんな事しない…!」

 

 

 ガイア「待て待て!」

 

 いくら本物の戦場を体験したとしても、ガイアにすらそれは衝撃的な光景だった。

 そしてバズーカを放つが、ユニコーンの盾でその砲弾を塞がれる。

 

 アルト「ぐっ!うぅぅらぁぁぁぁ!!」

 

 アルトはビームジャベリンで、ガイアのドムが持つバズーカの砲身を切り裂いた。

 するとガイアのドムの背後からもう1機のドムがバズーカを構えて出て来た。

 

 アルト「くっ…!!」

 

 その時、ユニコーンの背後からジークアクスが身を乗り出し、ドムのコックピット部分にヒートホークを掠めた。

 たまらずドムは距離を取る。

 

 ガイア「何をしたんだ!アイツは!」

 

 オルテガ「コックピットを狙われたぞ!」

 

 ガイア「まぐれだ!もう一度、ジェット・ストリーム・アタックだ!」

 

 

 

 

 

 

 その状況を見ていたエグザベとマチュも驚きを隠せない。

 

 エグザベ(コイツ、マヴを盾にしたのか!?)

 

 マチュ「っ…!」

 (私のアルトになんて事を…!!)

 

 

 

 オルテガ「うぅ…アイツ、様子がおかしい。」

 

 ガイア「構うな!戦場では勝てばいいんだ!どんな手を使ってもなぁ!!」

 

 ドムはジークアクスとの距離を一気に詰め、胸部にある武装で眩い光を放った。

 するとジークアクスはダミーバルーンを出した。

 

 ガイア「邪魔だぁ〜!」

 

 ガイアがそれを退けた頃には、ジークアクスはすでにいなかった。

 

 ガイア「新型は…どこだぁぁー!」

 

 ガイアのドムはヒートサーベルを突き出すが、ユニコーンはそれを避け、アームドアーマーでドムの腕を握りつぶした。

 

 ガイア「しまった!」

 

 頭上にはすでにジークアクスが居た。

 

 ガイア「うおぉぉぉおお!」

 

 オルテガ「たたき落としてやる!」

 

 オルテガのドムはジークアクスに向かって至近距離でバズーカを放つ。

 しかし、ジークアクスは背中を逸らして砲弾を避けた。

 

 オルテガ「なんとっ!」

 

 ニャアン「うおぉぉぉ!!」

 

 そしてジークアクスはユニコーンの手からビームジャベリンを奪い取ると、オルテガのドムの腹部に突き刺した。

 

 ニャアン(私が合わせなくていい!私の思う通りに、世界が応えてくれる!自由だ!!)

     「やあぁぁぁ!!」

 

 そのままドムを真っ二つに切り裂いた。

 

 

 ガイア「クソっ!マッシュが居てくれれば…!」

 

 一瞬の隙をつき、ユニコーンはアームドアーマーでドムを掴み、コックピットごと握りつぶした。

 

 アルト「大丈夫だ…相手が…モビルスーツなら…人間じゃ…ないんだ…」

 

 アルトは息を整えながら、自分に言い聞かせる様にし、深呼吸をした。

 

 

 

 

 エグザベ「すごいマヴだ…こんなの見たことがない。」

 

 エグザベがそう言うと、マチュはついに我慢の限界が訪れ、エグザベの足を蹴り、そのままロッカーの外へと押し出して走り出した。

 

 

 

 マチュ「ハァ…ハァ…ハァ…!」

 

 雨の中、マチュはひたすら走った。

 軍警から逃げるためでも、エグザベから逃げるためでもなく、ただ、この世で1番愛している人に会いたい一心で。

 

 マチュ(何で…!アルトも…アルトとのキラキラも…全部私だけの物なのに!)

 

 マチュは、ただひたすらに悔しかった。

 自分の愛するアルトが奪われた様な気がして。

 

 

 

 

 アルト「ハァ…ハァ…ハァ…うっ!」

 

 アルトはユニコーンを整備用トンネルに置き、ユニコーンから降りた。

 

 アルト(気持ち…悪い…!)

 

 アルトは、今まで味わったことのない感覚、そして盾にされたことの衝撃という、あまりにも多すぎる衝撃で吐き気を催していた。

 そしてついには

 

 アルト「うっ…!うぉえぇぇぇ…!」ビチャビチャビチャ

 

 胃の中の物を全て吐き出してしまった。

 

 アルト「ハァ…ハァ…ハァ…あんなの…マチュの戦い方じゃない…!誰が乗ってる…?」

 

 アルトが四つん這いの状態で地面に這いながら吐いていると…

 

 マチュ「ハァ…ハァ…ハァ…あっ…!アルト!!」

 

 誰よりも会いたかった恋人、マチュが来た。

 

 アルト「マ…チュ?」

 

 マチュ「うん!分かる!?大丈夫なの!?あっ…吐いちゃったの?」

 

 アルト「ごめん…汚い物見せて…うっ…」

 

 マチュ「気にしなくていいよそんなの!ほら、吐けるうちに吐いちゃって。」

 

 マチュは優しく背中をさすった。

 すると、ジークアクスが歩いてくる。

 

 アルト「やっぱりマチュじゃなかった…なら、誰が…」

 

 そしてジークアクスのコックピットが開き、そこからハロが出てくる。

 ハロは怯えた様子でマチュの後ろに隠れた。

 

 ハロ『ウゥ…』

 

 マチュ「ハロ?」

 

 そして、ジークアクスのコックピットから、ニャアンが出てくる、

 

 マチュ「ニャアン…!」

 

 アルト「なんで……お前が……!?」

 

 その空間には、冷たい雰囲気が漂った。

 そしてマチュは、ただニャアンを見つめた。

 そこにあったのは、疑問と、怒りと、憎しみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、と言うわけで今回はここまでです。
今回の話はエグザベくんが出しゃばったせいでニャアンとマチュの関係が拗れちゃいましたね…。
いや、分かってるんだよ?エグザベくんだって仕事だし、そろそろジークアクスを回収しないとヤバいことも分かってるよ?
たださ…空気は読もうよ…。
今回のアニメのラストは作者自身も見てて少し辛かったですね。
思わず「うわぁ…マジかぁ…」って言っちゃいました。
と言うわけで、次回のアニメはかなり面白い展開になりそうですね。
今後2人の関係はどうなるのか、そして次回予告で出て来たキシリア閣下、シャリア・ブルの口から出たキケロガと言う言葉、気になる要素がたくさんありますね。
できれば次回も早めに投稿したいと思っていますので、楽しみにしていてください。

そして何とこのたび、このジークアクスの小説のお気に入り登録が100を超えました!たくさんの方の応援もあってここまで来れました!
まさか自分のような凡人が書いた作品をここまで愛していただけるとは思っていませんでした!心からの感謝を申し上げます!
是非とも感想を書いていただけると、モチベーション向上にも繋がりますので、もし面白いと思っていただけたなら書いて欲しいと思います。
今回も読んでくださり、ありがとうございました!
読者の皆さん、お気に入り登録してくださった皆さん、評価してくださった皆さん、本当にありがとうございます!
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