トランスフォーマー ブレイブヒーローズ   作:アルプラ

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前回のブレイブヒーローズは、翔、透、ルナをサイバトロン基地に案内したキャップだった。そしてサイバトロン達は各自自己紹介やトランスフォーマーについての解説、レジェンドスパークの欠片に関することなどを3人に話したらだが、スパイクローに追跡されており、スターガード号へ潜入されてしまう。そんな中でスパイクローとドローントロンによるシステム掌握をサイバトロンのチームワークによって阻止したのだった。



第4話 シーカーズの強襲

北海道上空、澄み切った青空に、数機の戦闘機が編隊を組みながら日本空軍の演習を行っていた。

何故自衛隊ではなく空軍なのかについてだが、この世界では現実とは多少異なる戦後の歴史を辿っており、1950年代に再軍備されたからである。

パイロットたちは、演習の進行状況を無線で確認し合っている。目の前の空には、何も異常はなく、いつも通りの演習が続いていた。

 

「異常なし、順調に飛行中。」

 

「了解、今のところ問題なし。」

 

無線で交わされる穏やかなやり取り。空軍のパイロットたちは、無線のやり取りをしながら、目の前の演習を淡々と進めていた。しかし、突然、レーダーに異常反応が現れる。

 

「無線機、こちら!目標反応あり、5000メートルの高度。未知の機体!」

 

「不明機だと!?」

 

「接近中、警戒態勢に入る!」

 

緊張が一瞬にして空気を支配する。演習とは違う、まさかの事態。無線での指示が慌ただしく交わされる中、目の前の空が突然ひび割れるように、何かが現れる。それは、異次元から現れたような戦闘機だった。

 

ウィンドスクリームだ。彼の機体は、まるで鳥のように空を支配し、次第に日本空軍の戦闘機に接近していった。ウィンドスクリームは、自信に満ちた冷徹な態度で無線を通じて語りかける。

 

「トランスフォーム!俺の力を見せてやる。こんな演習に無駄な時間を使わせるな。」

 

戦闘機隊が警戒態勢を取る間もなく、ウィンドスクリームはその姿をぐんと近づけ、一気に攻撃態勢に入る。その圧倒的なスピードと力に、反応する暇もなかった。ウィンドスクリームは、ジェットキャノンを一発放った。

 

その弾は、目の前の戦闘機に直撃し、一瞬にして戦闘機を爆発させる。激しい爆発音とともに、煙を上げながら墜落していく。残るは、爆煙の中に沈む戦闘機と、その後の静けさだけだった。

 

その瞬間、無線で叫ぶパイロットの声が響く。

 

「後ろ!後ろ!避けろ!」

 

すでに反応する間もなく、もう一発が放たれ、次々と機体が炎に包まれて墜落する。反応できなかったパイロットは、絶望的な状況の中でその機体を失う。

 

パイロットの必死の操縦も、ウィンドスクリームには通じることはなかった。爆発の余波が広がる中、パイロットは、辛うじて脱出するためにパラシュートを引き、機体から飛び出す。爆煙の中で見えたパラシュートが、空に広がっていく。彼はなんとか空中に浮かぶものの、その目の前にはまだウィンドスクリームが飛び回っていた。

 

「逃げられると思うなよ、次に見つけた時には、どこまでも追い詰めてやる。」

 

ウィンドスクリームは冷徹にそう呟きながら、さらに深く空を支配し続ける。戦闘機の残骸が燃え上がり、破片が空に散る中、パイロットAはそのままパラシュートで降下し、なんとか地面に降りることができた。

 

地面に着地した瞬間、彼は肩で息をしながらも、無事に脱出できたことに安堵する。だが、その先にはまだ、ウィンドスクリームの恐怖が広がっていることを、彼はすでに感じ取っていた。

 

スターガード号の司令室は、静寂と緊張に包まれていた。サイバトロンのメンバーは一斉にモニターに目を凝らし、ニュース速報を見守っている。モニターには、日本のニュースが映し出されており、ウィンドスクリームによる攻撃の続報が流れていた。

 

 

「速報です。今朝、北海道上空で行われていた日本空軍の戦闘機演習中、未確認機による攻撃が発生しました。目撃者によると、その機体は非常に高速で接近し、日本空軍の戦闘機を瞬時に撃墜した模様です。目撃された機体は、先日東京ジャンボサイトで確認された未確認機と同一の可能性があるとされています。」

 

モニターに映し出されたのは、墜落した戦闘機の残骸と、それを回収するために活動する救助隊の様子。映像が切り替わると、再び警察や軍の車両が現場に駆けつけ、混乱を収めるための対応をするシーンが映る。

 

「ウィンドスクリームとかいう奴の仕業じゃない?」

 

映像を見た翔はウィンドスクリームだと気づいていた。

 

「やっぱりあの機体、ウィンドスクリームだな。ジャンボサイトでも見たやつだ。」

 

ブラストはウィンドスクリームの映像を見てそう言った。

 

「確実?にあれはグレーと赤の未確認機だ。一機だけであんなに大きな被害を出せるとは。」

 

パワードもそう言った。

 

「日本の空軍は対応できなかったようです。あれほどの速さで攻撃されては、誰も太刀打ちできません。」

 

エイドファスターがそう言ったその時、ニュースが続報を伝える。

 

「続報です。北海道での攻撃に続き、今度は九州方面での攻撃が確認されています。福岡市では、青色の未確認機が市内の重要インフラを破壊した模様です。爆発が複数箇所で発生し、現在もエネルギー供給が停止しています。」

 

モニターには、福岡市の電力施設が破壊され、街全体が停電に見舞われているシーンが映し出されていた。続いて、福岡市内のビル群が爆撃される映像が流れ、窓ガラスが粉々に飛び散り、炎が上がる様子が映る。

 

「青色の未確認機、サンダーレインか…。やつもまた、地球のインフラを狙ってきた。」

 

ブレイブコンボイはサンダーレインであると察していた。

 

「まさか、福岡まで攻撃対象になるとは…。奴らは何もかも壊し尽くすつもりだ。」

キャップは怒りを露わにしている。

 

「それにしても、デストロンの狙いは明らかだ。ただの破壊行為ではなく、支配のために地球を引き裂こうとしている。」

 

モニターにさらに続報が表示される。

 

「さらに、関西地方では黒色の未確認機が現れ、大阪市をターゲットにした攻撃が行われました。高層ビルや商業施設が爆発し、数十棟が炎上しています。また、一部の軍事施設にも攻撃が及んだ模様です。現在、詳しい被害状況は不明ですが、全市の防災体制が強化されています。」

 

モニターには、大阪市内の火災現場が映し出されており、高層ビル群が炎に包まれ、次々と倒壊していく様子が映し出されていた。周囲では人々が避難し、混乱が広がっている。

 

「黒色の未確認機、スカイハンター…。奴は都市そのものを破壊しにきている。」

 

ブレイブコンボイは無言でモニターを見つめ、ゆっくりと言う。

 

「このままでは壊滅的な状況になってしまう。俺たちが出動しなければ!」

 

キャップは焦燥感を抱く。

 

「サイバトロンとして、これ以上黙ってはいられない。もう、ただの守備戦では済まない。」

 

ブラストは冷静に言う。

 

「次に何が起こるか分かりません。今すぐ行動を起こさなければ、安全は確保できませんね。」

 

エイドファスターはしっかりとした口調で言う。

 

「すぐに出動準備を整えろ。我々で今動かなければならない。」

 

ブレイブコンボイが指示を出し、出動準備に備える。

 

そして東京駅エリア。ウィンドスクリームによる空爆で街は混乱し、ビルが崩れ、炎が立ち上る。避難する人々の中、ウィンドスクリームはその冷徹な笑みを浮かべながら、さらなる攻撃を加え続ける。

 

「東京、サイバトロン、すべてを壊してやる!」

 

ウィンドスクリームはジェットキャノンを再び構え、周囲のビルに連続的にエネルギー弾を撃ち込む。

 

「ブレイブコンボイ、トランスフォーム!ウィンドスクリーム、これ以上の破壊は許さない!」

 

ブレイブコンボイの声が響き渡る。その周囲に、サイバトロンたちが集結する。

 

キャップは迅速にビークルモードでウィンドスクリームに向かって突進。ウィンドスクリームは空中に浮かび、キャップの攻撃をかわすが、次の瞬間にはブラストが精密射撃でウィンドスクリームの翼をかすめる。

 

「チッ…またか。」

ウィンドスクリームは舌打ちしながら急旋回し、再び攻撃体制に入るが、サンダーレインとスカイハンターが空から援護を始める。

 

サンダーレインはその巨体を活かしてウィンドスクリームの周囲で威圧的に動き、近接戦での強さを見せつける。一方、スカイハンターは高速で空中を飛び回り、ウィンドスクリームの機動力を補う形で協力して戦う。

 

「サイバトロン、覚悟しろ!これはただの遊びじゃない!」

ウィンドスクリームは攻撃を加えるが、サンダーレインとスカイハンターの連携で攻撃を受け止められる。

 

「くそっ!」

ウィンドスクリームは空中で旋回しながら、エネルギー弾を連射。キャップはそれをビークルモードで避けつつ、サンダーレインに対してスピードで挑む。

 

「動きが鈍いぜ、サンダーレイン!」

キャップが挑発的に言い、サンダーレインに向かって突っ込んでいく。その直後、ブラストが冷静にオートマグナムを構え、狙撃を放つ。

 

「目が悪いんじゃないか?」

ブラストの一撃がサンダーレインの防御をかすめ、さらに強い一撃を放つ。

 

サンダーレインはその勢いを受け、機体が揺れる。しかし、次の瞬間、スカイハンターがその隙をつき、ブラストを空中でかく乱し、強力な連射でプレッシャーをかける。

 

「飛ばしてくれるわねぇ、お巡りさん?」

スカイハンターは冷笑を浮かべ、ブラストに弾を浴びせると高速移動を始めた。

 

「スカイハンター、どうした!?どこに行った!?」

 

ブラストが必死にスカイハンターの位置を探しながら言う。

 

「いや、どこに行ったんだ?俺はあいつを見失ったか…?」

 

その瞬間、スカイハンターが無数の影分身を発生させ、周囲を包み込んだ。サイバトロンたちは、動きが素早く、目まぐるしく切り替わる影分身の中でどれが本物か分からなくなる。

 

「しまった!本物を見失ったぞ!」

 

ブラストが冷静にオートマグナムを構え、標的を探しながらも焦りを見せる。

 

「僕が足止めする!ブラストは本物を捕らえるんだ!」

 

キャップが先に突っ込んでいくが、その前に飛び込む影分身にかき消される。

 

「くっ…どれが本物だ!?どれも速すぎてわからない!」

 

「そんなに慌てなくても、すぐに答えが出るわ。」

 

その瞬間、スカイハンターの本体が急旋回し、間髪入れずに本物のスカイハンターが、サイバトロンたちの隙間を縫うように高速で移動してきた。

 

「目が回るな…!どれが本物だってんだよ!」

 

キャップがその位置を確認しようとするが、スカイハンターは空中で一瞬のうちに数十メートル先に移動する。

 

「こっちよ!」

 

「待て!逃がすな!」

 

スカイハンターが一瞬でキャップの後ろに回り込んだ。キャップが振り返るが、また別の影分身に目を取られてしまう。

 

「くっ…!」

 

「面白いでしょ?これが私の高速移動の力よ。」

 

スカイハンターは冷笑を浮かべて言う。

 

「すぐに沈めてやる!」

ブラストは冷静に避けながら、次のチャンスを待つ。

そして見抜き、オートマグナムを撃ち込む。

 

「ぎゃああああ!やられたー!」

 

その隙に、パワードがサンダーレインに接近。アイアンリボルバーを使って近距離から強烈な弾丸を放ち、サンダーレインにダメージを与える。

 

「これで終わりだ!」

パワードの攻撃でサンダーレインが後退。だが、ウィンドスクリームがその隙を見逃さず、再び攻撃を仕掛ける。

 

「ウィンドスクリーム、油断するな!」

ブレイブコンボイが声をかけ、アームドキャノンを一斉に構えてウィンドスクリームに向けて連射する。ウィンドスクリームは避けながら反撃し、バトルは激しさを増していく。

 

次々と攻撃を繰り広げる中、スカイハンターとサンダーレインが再び立ち上がり、ウィンドスクリームとともに連携して攻撃してくる。しかし、サイバトロンの仲間たちも連携を強化し、ついにウィンドスクリームを追い詰める。

 

「何度でも立ち上がってみせるぞ!」

ウィンドスクリームは再び怒りを露わにし、最後の反撃に出るが、キャップの素早い動きとブラストの精密射撃でその隙を突かれる。

 

「終わりだ!」

キャップとブラストが連携してウィンドスクリームを取り押さえると、最後の一撃が決まり、ウィンドスクリームはついに敗北。

 

「まだまだ…終わらせない!」

ウィンドスクリームの撤退と共に、サンダーレインとスカイハンターが撤退を開始する。冷笑を浮かべて言う。

 

「今回は引き下がるが、次なる作戦を行う。覚悟しておけ」

 

デストロン軍団は撤退し、サイバトロンは戦闘に勝利するが、ブレイブコンボイはその後ろに広がる破壊の光景を見つめ、決意を新たにする。

 

「まだだ…次も必ず阻止しなければ。」

 

ブレイブコンボイはサイバトロンの仲間たちを見守りながら、次なる戦いに備えるのであった。

 

続く。

 




次回予告
ブレイブコンボイに富士山での決闘を申し出るカオスメガトロン、だがそれは罠であった。富士山を噴火させてブレイブコンボイを嵌めようと企んでいるが、ブレイブコンボイにも新たな力が解放されようとしていた。次回、「決闘!ブレイブコンボイvsカオスメガトロン」をお楽しみに!みんなもトランスフォーム!
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