トランスフォーマー ブレイブヒーローズ   作:アルプラ

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前回のブレイブヒーローズは、日本の都市を攻撃するデストロンのウィンドスクリーム、スカイハンター、サンダーレインを東京駅で迎え撃ち、撃退に成功するサイバトロンだったが、その間にカオスメガトロンとスパイクローは富士山の麓に降り立ち、ある作戦の準備に取り掛かっていた。



第5話 決闘!ブレイブコンボイvsカオスメガトロン

 

富士山麓。

「セットは済んだな?スパイクロー」

 

「はい。それで罠の準備はできておりますカオスメガトロン様」

 

「よろしい。後はブレイブコンボイを呼び出すまでだが、いつものように騒ぎを起こして駆けつけるのでは面白くない。俺に良い考えがある」

 

カオスメガトロンは冷徹に空を見上げ、遥か彼方に広がる富士山の頂上を見つめながら、さらなる計画を練っていた。その目の奥には、決して妥協しない確固たる意志が宿っていた。

 

その頃、サイバトロン基地スターガード号の内部は静かな日常が流れていた。翔、透、ルナの3人は、訓練ルームでエクソスーツを装備し、次の戦闘に備えて身体を鍛えていた。サイバトロンのメンバーたちも、少し緊張をほぐすために休息を取っていた。

 

「次はこっちだよ、翔!」

透が素早く反応し、翔に訓練用の装置を渡す。

 

「任せろ!」翔はそれを受け取り、少しだけドヤ顔を見せる。

 

一方、ルナは訓練の傍ら、ゲームの対戦に夢中になっていた。「よし、あと一発で勝てる!」と、テレビ画面を見つめながら集中している。

 

「おいおい、ゲームばかりしてないで、こっちにも来てよ!」

透が冗談交じりに言うが、ルナはゲームの画面から目を離さない。

 

「ゲームの方が楽しんでるんだから、いいでしょ。」ルナがクールに答える。

 

その時、基地内の通信システムが突如として鳴り響く。

 

「な、なんだ?」

 

翔がか驚くと通信をモニターに映し出す。

モニターに映し出されたのは、カオスメガトロンの顔。冷徹で威圧的なその表情が、サイバトロン全員を一瞬で引き締めさせる。

 

「ブレイブコンボイに告げる。」

 

「カオスメガトロン、一体何の用だ?」

 

ブレイブコンボイはカオスメガトロンに応じた。

 

「セイバートロン星の掟というものがあるだろう?」

 

「まさか決闘を申し込むのか?」

 

「その通りだ。明日、富士山の山頂で一対一の決闘を行い、勝った者はこの星を好きにできる。だが負けた者は出ていく。この決闘に応じるか?」

 

その宣言に、サイバトロン全員が一瞬息を呑む。

 

「少し考えさせてほしい。一旦通信を切る」

 

ブレイブコンボイは決意を固めるが、サイバトロン達はそれを懸念していた。

 

「司令官、単独で行くのか?」

キャップが心配そうに問いかける。

 

「私が行く。他の者はここで待機だ。」

ブレイブコンボイの答えは簡潔であり、彼の決意の強さが表れていた。

 

「危険すぎる!カオスメガトロンの罠だろう。」

ブラストが冷静に指摘する。

 

「奴の性格からして何か企んでるに違いねえな」

パワードもそれを懸念する。

 

「それに応じなかったとしても場所が場所ですし噴火させるとか何をしてくるかわかまりませんからね」

エイドファスターも心配しているようだった。

 

「そうだ。だが、戦いを避けるわけにはいかない。」

 

ブレイブコンボイが少し冷たい表情を見せ、再び通信し、カオスメガトロンに応えた。

 

「応じよう。サイバトロンのリーダーとしての責任を果たす!」

 

「フハハハ、さすがはサイバトロンのリーダーだ。だが覚えておけ、ブレイブコンボイ。決闘の勝者はこの星を支配する。お前の覚悟を試させてもらうぞ。」

 

「出発するのは明日だ。準備をしておく。」

ブレイブコンボイの言葉は強い決意に満ちていた。

 

そして次の日。デストロンの策略によって富士山は活発化状態にあり、登山客達は避難して無人となっていた。

 

サイバトロン基地では最後の準備が整い、ブレイブコンボイは出発に向けて立ち上がる。その周囲には、キャップ、ブラスト、エイドファスター、パワードの4人が集まっていた。翔、透、ルナもモニター越しにその様子を見守る。

 

「私は今日、サイバトロン警備隊のリーダーとしての役割を果たす。カオスメガトロンとの決闘が、ただの戦いではないことは分かっている。だが、これは私たち全員の戦いだ。」

 

キャップ:

「必ず勝ってほしい。司令官、俺たちがついている!」

 

「そうだ、だが無茶はしないでほしい。あんな奴を一人で相手にするのは危険すぎる。」

 

「無理をせず、サポートは必ずします。だけど、司令官、君の決意には心から敬意を払います。」

 

「リーダーが信じている道を俺たちは全力で支える。負けるわけにはいかない!」

 

「ブレイブコンボイ…あなたがリーダーだから、僕たちも戦う覚悟を持ってるよ。」

 

「どうか、勝ってください!この星の未来のために!」

 

「私たち、応援しています。必ず勝ってください!」

 

 

キャップ、ブラスト、エイドファスター、パワード、翔、透、ルナがそれぞれ発言し、ブレイブコンボイはその言葉に深く頷き、サイバトロンの仲間たち一人一人に目を向け、心の中で誓いを新たにする。

 

 

「ありがとう、皆。必ず勝って、地球を守る。そして、サイバトロンの未来を守る。それが私の責任だ。トランスフォーム!」

 

ブレイブコンボイはピックアップトラックへとトランスフォームし、富士山山頂に座標を指定したグランドブリッジで走り出して行った。

 

 

山頂に到着してトランスフォームしたブレイブコンボイが目の前に立つ。冷徹な目をしたカオスメガトロンが、腕を組んで立っている。彼の存在が山頂の空気を支配し、その威圧感がブレイブコンボイを圧倒する。

 

「待っていたぞ、ブレイブコンボイ。」

 

「私は今日、サイバトロンのリーダーとしての責務を果たす。その挑戦、受けて立とう。」

 

言葉と共に、ブレイブコンボイはその体を構え、両腕のアームドキャノンを構えた。カオスメガトロンは無表情で応じ、右腕のダークマターキャノンを構える。大剣カオスカリバーを背中から抜き取ると、戦闘の火蓋が切って落とされた。

 

カオスメガトロンが、ダークマターキャノンを一発放つ。破壊的なエネルギー弾がブレイブコンボイに向かって迫るが、ブレイブコンボイはすぐさま両腕を交差させ、アームドキャノンでその攻撃を受け止める。

 

ブレイブコンボイ:

「それだけでは、俺を倒すことはできない!」

 

瞬時にアームドキャノンを組み合わせ、強力なバスターキャノンを放つ。カオスメガトロンはそれをすぐに避けると、カオスカリバーで切り返し、ブレイブコンボイに向かって斬撃を繰り出す。鋭い切っ先がブレイブコンボイに迫り、彼は機敏に回避して接近戦を挑む。

 

カオスメガトロン:

「甘いな、ブレイブコンボイ!私の力を甘く見ているようだな!」

 

カオスメガトロンは両手でカオスカリバーを振るい、さらに強烈な斬撃を繰り出す。ブレイブコンボイはその斬撃をアームドキャノンで受け止めつつ、反撃に転じる。

 

「サイバトロンのリーダーとして、決して屈しない!」

 

アームドキャノンを左右に振るい、二つのキャノンを組み合わせて一気に放つ。その力強い一撃がカオスメガトロンを強く圧倒するが、彼は少し後退し、ダークマターキャノンで反撃を開始する。

 

「さあ、覚悟しろ!これで終わりだ!」

 

「させない!」

 

ブレイブコンボイは素早く回避し、空中で反転しながらアームドキャノンを再び組み合わせ、さらに激しい砲撃を放つ。その弾はカオスメガトロンを強く弾き飛ばすが、すぐに立ち上がり、カオスカリバーを振るって再び攻撃を仕掛けてくる。

 

「お前のその攻撃、終わりだ!」

 

カオスメガトロンが大剣を振るいながら、ブレイブコンボイに迫る。だが、ブレイブコンボイは冷静にその剣を避け、間合いを取る。そして、両アームドキャノンを再度組み合わせ、最終的な一撃を放つ。

 

「これで終わりだ、カオスメガトロン!」

 

その瞬間、ブレイブコンボイの二つのアームドキャノンが合わさり、巨大なエネルギー波となってカオスメガトロンに向かって炸裂する。

 

「クッ!」

 

一瞬だけ後退し、そのエネルギー波をかわすが、完全には避けきれず、ダメージを受けてしまう。体勢を立て直しながらも、彼の目にはますます冷徹な怒りが宿っている。

 

「お前の覚悟、しかと受け取った。だが、俺の力はまだだ!」

 

決闘は続き、周囲に響く轟音が止むことはない。両者は死闘を繰り広げながら、最終的な勝者を決める時が迫っていた。

 

ブレイブコンボイの立っている足場が突如崩落し、下の溶岩のすぐ側へと倒れ込んだ。

 

「くっ!足場が崩れた!」

 

「形成逆転したようだな。トランスフォーム!受けてみろ!」

 

カオスメガトロンは見下ろすようにタンクモードとなり、ダークマターキャノンを下にいるブレイブコンボイにめがけて発射した。すると溶岩が活発化し、足場が沈みかけた。

 

「もう間も無く大噴火が始まる。せいぜいマグマに飲まれるんだな」

 

スターガード号でもサイバトロン達は心配そうに見守っていた。

 

必死に耐えるブレイブコンボイは、足元の溶岩に足を取られそうになりながらも、ぎりぎりで踏みとどまる。しかし、カオスメガトロンの砲撃が迫る。

 

スターガード号でもサイバトロン達は心配そうに見守っていた。

 

「ダメだ…あんな近くで攻撃されたら…!」

 

「司令官、気を付けて!」

 

「何とか引き離す方法を…!」

 

「お願い!ブレイブコンボイ、耐えて!」

 

「このままでは…!」

 

キャップ、ブラスト、エイドファスター、翔、透、ルナが見守る中、カオスメガトロンのダークマターキャノンが炸裂し、ブレイブコンボイはその強烈な衝撃に揺れ動きながらも、なんとか避けるが、その足元はもう持ちこたえられない。

 

「私はもう…終わりか…?」

 

一瞬、時間が止まったように感じられる。ブレイブコンボイの心には、サイバトロンを守るという強い意志が宿り、何とか自らを奮い立たせようとする。しかし、溶岩の危険が迫る中、右胸のサイバトロンのエンブレムが発光し始めた。

 

「こ、これは?」

 

ブレイブコンボイが絶対絶命の中、右胸のサイバトロンエンブレム、エネルゴンマトリクスが輝いていた。そしてモニター越しにエイドファスターはある事に気がついた。

 

「これは...マトリクスの共鳴です」

 

「マトリクス?」

 

翔の問いにエイドファスターが答える。

 

「マトリクスとはサイバトロンのリーダーが持つ証です。私たちの司令官を信じる想い、そして司令官自身の不屈の精神に共鳴しているようです」

 

「一体何が!?」

 

足場と共にブレイブコンボイも溶岩に沈む寸前、ブレイブコンボイの体も発光し、異空間から装甲車のような乗り物が走行してきた。

 

「この輝きは一体?はっ!トランスフォーム!」

 

巨大な装甲車がブレイブコンボイに向かってくるとジャンプしてトランスフォームし、ビークルモードとロボットモードの中間の形態となった。すると装甲車の車体も前後に分離し、脚部、上半身のような形態が接続されて合体したのである。

 

「強化合体!スーパーブレイブコンボイ!」

 

「トランスフォーム!ふっ!まだその程度かと思ったが、まさかそのような力を持っていようとは…。だが、所詮はお前の最後の力に過ぎない。」

 

カオスメガトロンはロボットモードに戻り、激しいダークマターキャノンを放つが、スーパーブレイブコンボイスーパーシールドで受け止め、力強く立ち上がる。

 

「まだだ!諦めるわけにはいかない!」

 

スーパーブレイブコンボイはエネルギーを集め、スーパーシールドをスーパーソードへと変形させて握る。その剣が輝きを放ち、周囲を照らし出す。まさにサイバトロンの象徴として、その力が集結していく。

 

「これで終わりだ、カオスメガトロン!グランドブレイブクラッシュ!」

 

ブレイブコンボイはその巨剣を一閃。カオスメガトロンの防御を貫き、カオスカリバーを斬り裂く。鋭い一撃が彼を圧倒し、カオスメガトロンは大きく後退するが、その背後には溶岩の裂け目が迫っていた。

 

「クッ…!」

 

カオスメガトロンはバランスを崩し、そのまま溶岩の中に落下していく。

その瞬間、上空からウィンドスクリームが監視していた。

 

「あばよ!カオスメガトロン!俺がニューリーダーだからな!」

 

終わりの瞬間が迫る中、彼は這いあがろうとする。だが、上空からはウィンドスクリームがジェットキャノンを放ち、すでにその力は尽き果てていた。

 

「ウィンドスクリーム!この卑怯者が!このままでは終わらせない!俺に力を…!」

 

だが、彼の叫びも虚しく、ウィンドスクリームも飛び去ると溶岩に呑み込まれていく。

 

その瞬間、ブレイブコンボイはスーパーソードを掲げ、マトリクスのエネルギーを全身に込める。そのエネルギーは壮大な光となり、富士山の頂上に広がる噴火を鎮静化させる。

 

「マトリクスよ、サイバトロンと地球を守れ!」

 

光が広がり、富士山の活発な噴火が収束。溶岩の流れが止まり、周囲の地面が安定し始める。山頂には静けさが戻り、地面が震えを止める。

 

その後、サイバトロンの仲間たちがモニター越しにその様子を見守る中、ブレイブコンボイの勇気と力が再び証明される。カオスメガトロンの敗北と共に、デストロンの脅威は一時的に去った。

 

「ブレイブコンボイ、よくやった!」

 

キャップ、ブラスト、エイドファスター、翔、透、ルナがモニターを見ながら、ブレイブコンボイの無事を祝う。サイバトロンの仲間たちの絆が再び深まる瞬間だった。

 

その頃、デスロード号ではカオスメガトロンが姿を消したことで暗い空気に包まれていた。

 

「カオスメガトロン様は残念ながら敗れた。セイバートロン星の掟では負けた方は星を出ていくという決まりがあるが、俺は従うつもりなどない。何故なら俺はカオスメガトロン様ではないからだ。そして俺が今日、デストロンの新しいリーダーとなる。意義ある者は?」

 

サンダーレインとスカイハンターは沈黙する中、スパイクローは異議を唱える。

 

「調子に乗るなウィンドスクリーム、カオスメガトロン様が絶対だ。だが今は彼はいない。」

 

「だから今は俺がリーダーだ!俺が新たな時代を切り開く!」

 

「ウィンドスクリーム、万歳!」

 

「ウィンドスクリームじゃ頼り無さそうだわね」

 

こうして重い空気の中、ウィンドスクリームが新たなリーダーとなることが黙認されたのだった。

 

続く

 

 

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