あと財団といっても、この世界の財団はまともな人です。
翌日、私はトレーナーさんと一緒にフォーミュラフロントの説明会場へと向かった。
…なんだろう、何故か怖い。
コンコン「失礼します。」「し、失礼しま〜す…」
「やぁ、いらっしゃい。確かマグノリア君とそのトレーナー君…だったかな?」
目の前の男の人は私の名前を知っている様だった。
「はい、そうですけど…なんで名前を?」
「君の出走したレースは前々からチェックしていてね…おっと申し遅れたね。僕の名前は…そうだな、財団とでも呼んでくれ。」
「ざ、財団…」
なんだかとっても胡散臭い名前なんだけど…
「マグノリア君、今僕の名前を胡散臭いと思ったかい?」
「そっ、そんな事ありませんよっ!?」
読心術でも会得しているのかな…?
「まあ冗談はここまでにして、ここに来たという事は…参加するんだね?フォーミュラフロントに。」
トレーナーさんが私に代わって返答した。
「はい、俺もマグノリアもそのつもりです。」
「アハハッ!…失礼、テンションが上がると笑ってしまうんだ。無論、君達ならそう言うと思っていたよ。」
そう言うと財団さんはアタッシュケースを取り出し、その中身を私たちに見せた。
「これはフォーミュラフロントに参加する為に必須のギアさ。」
一つはVRゴーグルの様なもの。
そしてもう一つはUSBメモリの様な物だった。
「これはU-ACゴーグル。拡張現実やその他を投影するシロモノだ。」
「次にこのアーキテクトメモリ。これを強化骨格に取り付ける事で初めて強化骨格が動かせる。あとはパーツ変更をした際の最適化、モーションの調整などが行える。」
一通りの説明を受けた私とトレーナーさんは、強化骨格の試験運転へと当たるのだった。
〜拡張現実<トレセン学園>〜
「マグノリア君、調子はどうだい?」
財団の監督下で、とりあえずは体を動かす。
「うーん…ほんの少し違和感があるかも。でも大丈夫っ!」
少し動きにラグこそあるものの、概ね良好だ。
「よし、じゃあ始めよう。まずは走ってみてくれ。」
言われた通りに脚を踏み出す…が。
「はーい。…って速いっ!?うわーっ!?」
…勢い余って宙を舞ってしまった。幸い怪我は無いし、パンツスタイルだからそこら辺も大丈夫だった。
「マグノリア君、先程も言った通りに力はかなり増幅している。いきなりいつも通りの感覚じゃ駄目だ。」
「言われなくてもぉ!」
少しムキになりつつも体を慣らしてゆく。
「トレーナーさん、こんな感じですか?」
「良い感じ、このままゆっくりと加速して!」
練習は滞りなく進んでいたが…
「…何これ!?」
…私の目の前にはかなり立体的な…それもかつての大障害レースの様なコースが続いていた。
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