ウマ娘外伝<フォーミュラフロント>   作:ST-33-4

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“Runaway”

「応答してくれ、マグノリア!マグノリアっ!」

 

マグノリアからの返答がない…明らかに異常だ。

…目を凝らしてモニターを見る。

 

「…そんな…マグノリアが…!?」

 

 

…そこに居たマグノリアは、”D-nizer”を起動していた。

 

“D-nizer”。それはとある少年の遺した禁断の力。

通常、U-ACにはリミッターが掛けられており、

D-nizerを任意で発動する事は出来ない。

 

…しかし、例外は存在する。

そう、適合者だ。

先天的にU-ACへの適性を持つ人物の中には、

D-nizerのセーフティを外す事の出来る因子を持つ者がいるのだ。

 

 

…つまり、マグノリアこそが…

 

「D-nizerの…適合者…!?」

 

 

〜マグノリア視点〜

 

…体が動かない。

自らの意思で体を動かす事が出来ないのだ。

 

意識はあるのだが、体が勝手に動きレースを進めている。

 

まるで、理性なき獣の様な走り。

 

こんなのはレースなんかじゃ無い…!

 

<動け…動いて…!>

 

その様な願いとは裏腹に、私の体は暴走を続ける。

 

<どう…して…?>

 

〜アンフィニ視点〜

 

「だぁっクソぉ!んだよあのスピード!?」

アタシのローラーレッグの機動性を軽く超えてやがる…

 

明らかにグリッド4…キタカゼチャージを抜いた時からおかしくなってやがるな…。

 

「考えても仕方ねぇ、今に追いついてやらぁ!」

 

行くゼ、ナイトロ点火だオラァ!

カシュッ

 

この機体に仕組んだナイトロで加速力、最高速度を上乗せする…

 

ほーれ見ろ、直ぐにキタカゼチャージに追い付い…

 

「ハァッ…ハァッ…!?」

 

…あァ?チャージの奴まで様子がおかしいな…

ま、先頭を突っ走るマグノリアに追い付きゃ分かる事か。

 

「先に失礼するぜぇ!」

 

<グリッド3、グリッド4を華麗にパスっ!>

 

「さァて、ご対面と行くか…ぬぅっ!?」

 

なんだ、この重圧感は!?

 

「グゥァゥゥゥ…!」

 

この重圧…マグノリアの奴から出てやがるな?

そしてあのフォーム…

 

「等速ストライドとはたまげたぜ…!」

 

動きに理性の一欠片も残っちゃいないが、ありゃ完全に等速ストライド走法…

 

「ガァァァァッ!」

 

「…はぁ、”また”面倒事に巻き込まれそうだぜ…!」

 

この先はホームストレート、純粋なスピードとスピードのぶつけ合いだ。

 

「っとその前に…そーらタックルゥ!」

 

隙を見逃さんとばかりに、コーナーを曲がり終え、横並びになった瞬間マグノリアにタックルを喰らわせる。

 

<グリッド3がグリッド2に、強烈なサイドタックルッ!>

 

「がはぁっ!?」

 

マグノリアがよろけた隙に、アタシはすかさず前に出る。

 

「よーし貰ったぜぇ!?」

 

ここまで来たら、後は飛ばすだけだ…!

 

<グリッド3!グリッド3が先頭に躍り出た!これは決まったか!?>

 

「悪いが、初勝利はアタシが貰っt

 

“パアァンッ!!”

 

…なっ…嘘だろ…!?」

 

ピストルや、散弾銃の音ではない。

 

…マグノリアが急加速を行ない、空気を破った際に鳴った音だった。

 

<なぁんと、グリッド2!マグノリアがロケットの如く加速したぁ!?>

 

「ッ、んなろぉぉぉっ!」

 

あんな力が残ってたのか…クッソォ!

 

 

「ゥゥゥゥゥヴァァァッ!」

 

 

<ゴォォォォルッ!フォーミュラフロント初戦はマグノリアが決めたぁ!>

 

 

続く

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