「じゃあ行くよ、1、2、3で落とすね。」
「わ、わかった。」
「行くよ。それ!」
「数えてないじゃナイカァ-!!!」
俺は今山の頂上から落とされています。何を言ってるのかわからないと思うが俺にもわからねぇ!まぁここまで何が起こったのか詳しく説明するよ。
〜少年説明中〜
諏訪子が飛べるようにしてくれると言ったので俺は大人しく従うことにした。ニヤリとしているのは気のせいに違いない。
「頼むぞ、諏訪子。俺だって早く飛べるようになりたいんだ。」
「大丈夫。私に任せておいて!」
諏訪子は自信たっぷりの表情でこう続ける。
「ここだとあれだから、場所を変えよう。」
「変えるって言ってもどこに?」
「この山の山頂。」
そう言って指を指すそこは断崖になっていて、人間が道具もなしに登るのは厳しいだろう。疑問を諏訪子に投げかける。
「どうやってあそこまで登るんだよ、まさか飛んでいくなんて言わないよな?」
「その通りだけど、ちょっとじっとしてて。」
「は?ちょ、え、?」
そう言いながら俺の方に近づいてくる諏訪子。そしてそのまま俺をお姫様抱っこ。身長が20センチも違う女の子に持ち上げられてしまった事実に驚きを隠せない。
「あのー諏訪子さん、重くないですか。」
「辰哉はさ、私の事ただの小娘とでも思ってるの?神様なんだよ。これぐらいできて当たり前さ。」
「さいですか、、」
「じゃあ出発するからね、空は風が強いからしっかり捕まってないと、落ちるよ。」
諏訪子の首にかけている腕に少し力を込める。ぷかぷかと浮き始めそのまま高度を上昇させ、ジェット機のような速さで飛んでいく。ものすごい風圧だ。しかし諏訪子はあまり感じていないようだ。余裕がある、慣れからであろうと推測している間に目的地に到着する。
「あー、やばかった、落ちたら死ぬんじゃないかって思った。」
「ふふっ、死なないのに?」
「そんぐらい怖かったって話だよ。大体諏訪子はあの風圧で無事なのか?」
「飛ぶ時は体に力を纏うからね。あの程度じゃ何とも感じないよ。」
そうだったのか。通りで涼しい顔をしていたわけだ。風がビューっと吹いている。少しでも気を抜いたら断崖の真下に落ちそうだ。恐る恐る下を覗いてみたら、どうやら下は湖らしい。こんな場所でどんな修行をしようと言うのだろう。
「なぁ、諏訪子。ここでどうやって飛べるようになる修行するんだ?」
「あー、それはね。言いにくいんだけど。ここから飛べるようになるまで飛び降り続けて貰います。大丈夫。大丈夫。辰哉は死なないから。苦渋の決断だったんだよ。」
「は?死なないって言ってもだな。」
「じゃあ時間もあまり無いし、早速やろうか。」
そして冒頭に繋がる。
「行くよ。それ!」
「数えてないじゃナイカァ-!!!!」
俺は崖の下まで急降下する。ジャポーーーン!入水。衝撃で身体中が痛いがすぐに痛みが引く。この感覚は久しぶりで不思議な感じがする。すると諏訪子がふわふわと降りてくる。
「おーい!大丈夫?感覚掴めた?」
「掴めたら今ここにいないでしょ。」
「じゃあもう一回やろうか。」
そう言って俺の肩を掴み諏訪子はまた崖の上に連れて行く。同じ場所にまた立たされる。
「よし!いくよ!」
「待て待て待て!なんかコツみたいなもんはないのか?」
このままずっと飛び降りさせられるのはあまりに非効率的だし、骨折り損のくたびれ儲けだ。骨は折れても再生するけど。
「そうだね。」
そう言って真剣に考え込む諏訪子。多分彼女にとっては息をするのと同じように当たり前なのだろう。
「あ!そうだよ!地球に立ってると重力で体が引っ張られてるでしょ?それを力を使って受けないようにするんだよ。」
「成程…中々に無理難題だな。」
「一回コツを掴めば簡単だよ。じゃあコツも分かったことだし、もう一回行こうか。」
そして2回目、重力から解放される感覚をイメージ。宙に浮くそれだけを考える。
「じゃあ行くよー!」
「あぁ、ワカッター!!」
せめて話している最中に押すのはやめてほしい。落下する時間は大体5秒それまでに少しでも間隔を掴む。
「とびたーーーい!」
叫びながら重力がない地球を想像する。少しだけ、気付かないぐらい少しだけ、体が逆に動いた。なんとなくコツと言うのが分かった気がする。ジャポーーーン!またしても入水。そしてまた諏訪子が来た。今度は何も言われず上に持っていかれる。
「じゃあ3回目だね。」
「さっき教えてもらったコツのお陰でなんとなくイメージできたよ。ありがとう。」
「じゃあ押すよ。」
「なぁ、やっぱり次は自分から行っていいか?」
「分かった。私も人のこと突き落とすのに気が病み始めた所なんだ。」
危なかった。何言ってんだって言いかけた。そんなことより、俺は次で飛ぶぞ。さっき少し浮いた時の要領でやるんだ。絶対できる。
「じゃあ行きまーす。」
「頑張れ!」
応援されて、崖から飛び降りる。俺の体は飛べる。そう思いながら霊力を身体中に纏う。飛べ!絶対に飛べる。落ちるな!登れ!
その瞬間体が浮遊感に包まれる。これが飛ぶと言う感覚?飛ぶと言う行為が人に教えるのに難しい理由がわかった。これは自転車タイプだ。一度できるまでは大変だが、できてしまえば、絶対に忘れることは無いだろう。断言できる。
そうすらと、諏訪子の喜んだ声が聞こえてくる。彼女の目の前に着地。
「やったー!辰哉、できたね!ハイタッチしよう!」
「あぁ、「パチン」諏訪子のお陰だよ。」
「そんな。私はそんな大層なことしてないから。まぁ飛べるようになったし、練習も兼ねて飛んで帰ろうか。」
「わかったよ。早く帰って夜ご飯用意しような。」
そして2人で崖の上から浮遊する。少し肌寒くなってきて、秋の近さを感じた。
セリフ考えるのが難しい。このキャラはこんなこと言わないみたいなのが頭の中にあって、それを使わないように意識して話させてます。
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