飛べるようになってから5日間は毎日似たような生活をしていた。諏訪子と一緒に飛んで近くの川まで行き、『泡を操る程度の能力』を使い魚を捕まえて家に帰り、焼いて食べる。そんな毎日投稿を過ごしていた。
今日は早織さんが町からここに引っ越してくる日。一緒に越してくる赤ん坊は見るのも初めてで、男の子なのか、女の子なのかも気になる。朝日が昇ってから数時間後、早織さんが赤ん坊を抱いて階段を登ってきた。
「おかえり、早織。」
「ええ、諏訪子様ただいまです。」
「お久しぶりです。早織さん。」
「辰哉くん、これからよろしくね。」
三人で話していると、赤ん坊がぐずり始め、泣いてしまう。元気な子だ。
泣く声がとても大きい。
「オギャー!オギャー!」
「べろべろばー!」
「オギャー!オギャー!オギャー!」
「ねぇ、辰哉何してるの?」
「いや、変顔して笑わせれば泣き止むと思って、ほんとにすみません。」
「よしよし、怖かったでちゃねぇ。」
「きゃっきゃ」
早織さんがあやすとすぐに機嫌が治った赤ん坊。子供はいなかったと前諏訪子から聞いたが、完璧に母親だ。すると諏訪子が早織さんに質問した。
「ねぇ、早織、この子は女かい?」
「ええ、そうです。」
「じゃあ、この子の名前はなんだい?」
「あの、それがぁ、、」
「なんだい?言いにくいような恥ずかしい名前なのかい?」
「いやその、無いんです。まだ。」
「「ええ〜!」」
俺と諏訪子の声が重なる。流石にそれは予想外だった。
「その、全員で考えてあげたくて、私じゃいい名前が思い浮かばなかったので。」
「成程、そう言うことなら分かった。」
「俺たちで考えようぜ!この子にあった良い名前。」
そうして三人で居間に座る。赤ん坊は諏訪子が用意したカゴの中にすっぽり入っている。先程は頭まで布で覆われて顔を出していた為、よくわからなかったが髪の色は緑色だった。諏訪子にカゴはどこから出したのか聞くと、早織さんが赤ん坊の時に入っていたものでずっと倉の中にあったらしい。諏訪子が席を立ち、何かを持ってふらふらと戻ってくる。
「さぁ、筆と紙を用意して来たから、一人一人考えを出し合って話し合いで決めよう。」
「わかりました。」
「あぁ、それでいいぞ。」
〜少年命名中〜
ある程度イメージは固まって来た。早織さんの子供なので、早の字か織の字は使いたい。自分の中の候補は二つ
どちらも我ながらいい名前だと思う。芯の強く、菜の花のように美しい人になってほしい。そして何より、緑色の髪から連想して考えた早菜にすることにした。
「お、辰哉も決まったみたいだね。じゃあ筆を使って書いてね。私と早織はもう決め終わったから、あとは達也だけだよ。」
集中して考えていたので、2人がもう終わっている事に気付かなかったな。俺もすぐに書こう。スゥーサッ、スゥー筆を走らせる音が静かな空間に響く。赤ん坊はどうやら眠っているようだ。この子の名前が出来れば早菜になればと思う。
「さぁ、私の考えた名前は
「諏の字が入ってるところに諏訪子を感じるよ。」
「でも、私にとっては孫みたいな子なんだよ?それぐらいいいじゃないか。」
諏訪子は少し拗ねたようにそう言って口を尖らせる。
「まぁまぁ、お二人とも次は私の番ですね。この子の名前は
「おぉ〜早織らしい考え方だね。」
「すごい良い名前だと思います。」
本来なら早織さんが考えた名を付けてあげるのが良いのだろうが、必死で考えたからには負けられない。
「俺が考えた名前は早菜です。その、早織さんの早の字と、緑色の髪から連想して考えました。」
少し早織さんが震えている。よっぽどこの名前が気に入らなかったのだろうか。
「辰哉くん。すごい良い名前ね。諏訪子様、私この名前をこの子に付けてあげたいです。」
「えぇ〜、嘘。まぁ早織がその名前でいいならそうしな。元から私は早織に賛成するつもりだったしね。」
「えぇ、この名前とっても素敵です。この子にとっても似合ってる。」
そう言って赤ん坊、嫌、早菜を抱っこする早織さん。
「きゃっきゃ!」
「ほら、辰哉くん早菜も喜んでる。」
「だぶぅ〜」
「ほんとだ!これからよろしくな、早菜。」
そう言って人差し指を早菜の目の前に持っていくと、握ってくれた。原始反射であろうか?
「やっぱり子供はいいもんだね。この子もお腹が空いてると思うし、お昼ご飯にしようか。」
この後、早菜が昼食中に大泣きし始めたが原因は尻にあったので3人でおむつを変えたり、誰も母乳が出る人がいないので、ヤギのミルクを買って来て飲ませたりして一日が終わった。
普段よりちょっと少なかったかな。早菜ちゃんが次回にいきなり歳を取ってないことを願います。
投稿頻度に関してですが、火曜日は作者の部活が無いので絶対に投稿します。平日は2日で一本ぐらいを目標に。土日は基本試合があるので、2本出ればいいな程度だと思っていて下さい。
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