早織が赤ん坊と共に引っ越してくることになったので、神社を丸ごと掃除し1日が経過。そして次の日の朝、諏訪子に連れ出され、今山を登っています。
「なぁ、なんでこんな山、ハァ、ハァ登ってるんだ。」
「それはね、この前吹き飛ばした妖怪猪がここら辺に飛ばされているはずだからさ。」
「それとこれが、ハァ、ハァ何の繋がりがあるんだ?」
「人間に怨みを募らせた妖怪はその怨みが強くなるほど強くなる。
だから、手がつけられなくなる前にやっつけようってのと、ついでに辰哉の修行をしようと思って。」
成る程、ついでと言うのが納得できないが、実戦が一番と言う事なのだろうかと納得する。その後も2人で山を登り、山の中腹にそれもある程度平らな場所にたどり着く。少し周りを見下ろすと右端に諏訪の町と洩矢神社が見えた。
「よし、ここらでいいや。」
「んで、何するんだ?」
諏訪子に持って来ていた水筒を手渡し言う。お、いい飲みっぷり。
「プハァーうん、まず辰哉には霊力弾を打てるようにしてもらう。その後に飛んでみようか。」
「弾って簡単に出せるものなのか?」
「うーん。まぁ小さいのなら比較的簡単だね。ほら、」
そういい諏訪子は目の前に無数の弾幕を展開し、俺の後ろにある木に全段命中させ、木を倒してしまった。
「うおおお!すごい。」
「へへん。そうだろう。」
と言って胸を張る諏訪子、とっても可愛らしい。
「ほら、辰哉もやってみて!」
「わかったけど、どんなイメージなんだ?」
俺が聞くと諏訪子は少し黙り、答える。
「あ、辰哉の能力あるでしょ。あれを泡じゃなくて霊力の実弾として打てばいいんだよ。」
「成る程な。わかったよ、諏訪子先生。」
諏訪子はやはり先生に向いているかもしれない。そして俺は集中力を高める。この前使った泡を扱えるようになった時と同じく、右手に力を集中させるイメージ。今度は泡ではなくて霊力を実体化させる。実体化。
「はーーー!」
俺の気合いの籠った声と共に一つの弾が放出される。その弾は木々の間をすり抜けてどこかへ行ってしまった。が霊力弾を放てるようになった。
「いやっふーー!出来たぜ、先生。」
「うん、見てたよ。初めてにしては凄いよ。」
俺の事を褒めてくれる諏訪子。しかし、どこかでドカッと言う音がした後急に目つきが鋭くなる。
「これは、まずい事になったね。」
諏訪子がそう呟いた瞬間。木々が激しく揺れ、気に止まっていたであろう鳥たちがバサバサと飛び立つ。
「ブホーーーーー!」
どこかで聞いたあの大猪の鳴き声が辺りに響く。つまり、先ほどの音は、俺の放った弾がそいつに当たったと考えるのが正解か?などと考えていると、ガサガサとこちらに向かってくる音が大きくなってくる。
「ブビーーーーー」
さぁ、ご対面だ。
ガサガサ俺たちの目の前に現れたそいつは頭の右から血を流し、牙が折れていた。俺の放った弾が運悪くそこらを歩いていたこいつに当たったのだろう。
「ピギーーーーー」
俺の顔をみてこの前を思い出したのか足は地面をドスドスと踏み鳴らしている。
「いい、辰哉。妖怪猪の狙いは君だ。これも訓練だと思え君が覚えた霊力弾と、泡を操ってあいつを倒せたら1人で倒せたらご褒美をあげるよ。もし、やばそうだったら私も助けに入る大丈夫だよ。」
そういい、諏訪子は少し離れた。大猪も彼女が危害を加えないと感じたのか俺に全集中してくるのを感じる。
「ブビーーーーー」
今まで以上にそいつが大きく叫ぶ。開戦の合図だ。
「ブビイイイイ」
この前と同じように大猪は俺に向かって突進してくる。
「っぶねぇ、」
俺はギリギリでそれを避ける。バキッ、大きな音がする。その方向を見ると、奴は勢いのまま止まれずに木に突っ込んだのか二、三本倒れていた。
奴はまだ突進の衝撃から立ち直れていない。
チャンスだ、本能的にそう思った俺はまだこちらを向けていない大猪に右手を向けて想像する.
「出ろ、シャボン玉!!!」
視界を覆うほど無数のシャボン玉を奴の前で弾けるように念じ、発射する。
「ブヒィ、ブヒィ!」
奴は目の前を飛び回り、ドーム上になり奴の巨体を多いつつ、体にあったものから弾ける。当たって弾けているのに直接的なダメージは入らないが、初めてみたものに対して慎重になるのは当たり前だ。
来た。これを待っていた。まだ覚えたばかりの霊力弾、威力の高い弾は時間をかけないと創れない。だからこそ隙をつくる必要があった。幸い奴はまだシャボン玉のドームの中だ。右手のひらに先程放った大きさより3倍はある霊力弾を生成していく。
「ふん!」
シャボン玉の中にいる奴に向かって、俺は霊力弾を放つ。確実に当たるように、狙いは正確に。そして、意識を込めてシャボン玉を一気に全て割る。困惑する大猪の顔が最後に見えた。俺の勝ちだ。
「ブビィ!」
バタッという音を立てて、顔面の上から半分を抉り取られた先程まで俺の目の前にいた妖怪が絶命する。
「すごい!すごい!ほんとに勝っちゃった!」
「おい諏訪子、ご褒美ほんとうにあるんだろうな。」
「私は神様だよ。約束を破るような真似絶対にしないよ。」
あーなんか意識が朦朧として来た。少し歩いて木に寄りかかって座る。
そうすると、諏訪子も近くに腰掛ける。
「すまん、諏訪子、俺、、もう無理。」
「あー、霊力切れだね。きっと戦いの緊張感から解放されて実感しちゃったんだね。」
「少し、寝かせてくれ、、」
と言い放ち俺は意識を手放す。そんな中隣に座る少女からおやすみ。と言う一言が聞こえたような気がした。
相変わらず、戦闘は苦手です。
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