東方三混和   作:語り部梔子

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VSフランドール・スカーレット
レミリアはカリスマモードとブレイクモードどっちも可愛いと思うからその都度口調を変えてます。


剣と愛憎と吸血鬼 その3

時は遡り、夕暮れ時の人里にて。

 

「おや、文じゃないか。私に何の用だ」

 

「すいません、慧音さん。和徒さんを探してるんですけど、何か知りませんか?」

 

「ああ、知ってるぞ。ついさっきここを出発したからな」

 

「何ですと?!また入れ違いでしたか」

 

「はは、それはご苦労なことだ」

 

「それで、どこへ向かわれたんですか?」

 

「紅魔館だ」

 

 

 

 


 

 

 

 

「入っちゃダメッ」

 

扉越しに聞こえる突然の叫び声に、思わず身がすくんでしまう。

 

「前言っていた、自分じゃない力が溢れてくるというのが理由か?フラン」

 

「うん、このままじゃ私、お姉様を殺しちゃう」

 

姉に対する殺害宣言。吸血鬼にとってはこれが当たり前なのだろうか。

 

「フラン、私はお前より長く生きているんだ。だからお前に殺されるなんてことあるはずない。それに、フランは自分の力と向き合って上手にコントロールできるようになっていただろう?」

 

「違う、違うのお姉様。私は自分の力が制御できないんじゃないの」

 

「何?どういうことだ」

 

「どんどん力が強くなるたびに、心がギュッてなる。ギュッてなって気持ちが、思いが、感情が、抑えられなくなるの」

 

かつて自身の力を恐れ、閉じこもった吸血鬼。しかし、今回は自身の思いを恐れて閉じこもっている。この違いは何か。

 

「なあ、感情って例えばどういうのなんだ?」

 

姉妹の会話に魔理沙が入り込む。

 

「お姉様、咲夜、パチェ、美鈴、こあ、みんな私にとって大事な物で、大好き。でも、最近はみんなのことを考えれ考えるほど、憎くて憎くてどうしようもなくなって...」

 

ギギギと鈍い音が聞こえる。

嫌な予感がした。

 

「何なんだぜ?この変な音は」

 

魔理沙のセリフから全員が周囲に警戒をする。

この何か固い物がねじれてるような音は一体どこから発生しているのか。

直感的に察知し、大声で伝える。

 

「扉から離れろッ!この扉が破壊されている音だッッ」

 

扉がひしゃげて後方へ吹っ飛ぶ。

 

 

 

「ミンナ壊シタクナッチャウンダ」

 

 

 

金髪にプリズムのような羽を持つ幼女が姿を見せた。

 

 

 

 


 

 

 

 

「神槍『スピア・ザ・グングニル』」「禁忌『レーヴァテイン』」

 

槍と剣が交差し、火花が辺りに舞い散る。それはまるでパーティのペアダンスのような美しさだったが、これはそんな生易しいものではない。

 

「こうしていると、異変の時を思い出すわね。フラン」

 

「うん、あの時からようやく私をみんなの輪に入れてくれるようになったよね。495年間私は独りだったけどさッ」

 

フランの剣にはドス黒い殺意が見えるほど、憎しみが増大しているらしい。

 

「それじゃあ、作戦通りに行くぞ!」

 

「承知しました、幻世『ザ・ワールド』」

 

「ッッ!」

 

空中から突如として無数のナイフが出現し、フラン目掛けて降り注ぐ。

 

事前に聞いていたような時間停止と投げナイフのコンボ。まるで星の一族の宿敵の吸血鬼のようだ。銀製のナイフを使っているらしいため、吸血鬼には効果抜群だろう。

 

「咲夜のバカッ!」

 

しかしナイフの雨を抜け、咲夜さんに肉薄する。

 

「お前の相手は私よ、フラン」

 

レミリアが間に入り防御する。

 

「魔符『ミルキーウェイ』」

 

「英雄『封魔陣』」

 

すかさず、俺と魔理沙のスペルカードが追撃を行う。

 

「ああああああああああああッッッッ」

 

一度距離をとって情報共有を始める。

 

「フランのパワーやスピードは前とあまり変わらなかったわ。だから、吸血鬼よりどこかフィジカルが飛び抜けた種族のカードではないでしょうね」

 

今回フランと戦うにあたって立てた作戦は、レミリアが前衛を張り、他3人でサポートして結合したユナイトカードの正体を考えるというものだ。

 

「皆様、2つ気になる点がございました」

 

咲夜さんの話に耳を傾ける。

 

「1つ、時を止めてる最中に観察したのですが、妹様の髪に赤や白の斑点がございました」

 

「紛い者は頭部に特徴が出やすい。つまり、元の人物は赤や白の要素があるってことだな」

 

残念ながら俺は幻想郷の知り合いが少ないため、カードの推理には役立てない。

 

「白って聞くと妖夢っぽいけどあいつは赤じゃないしな」

 

「赤といえば美鈴や小悪魔じゃないかしら」

 

「うーん、その二人でもない気がするんだよな」

 

魔理沙とレミリアの議論が白熱する。

 

「そして、2つ目の気になる点なのですが、傷が浅かったのです」

 

「傷が浅い?」

 

「はい、私の銀製のナイフに吸血鬼が触れると火傷を起こします。しかし、あるのは切り傷だけで火傷の跡がありませんでした。むしろ、ナイフの傷が治りかけだったのです。」

 

吸血鬼の弱点である銀製のナイフの効果が今ひとつ。それは弱点を克服したということだろうか。

 

「吸血鬼の他の弱点が効くか、色々試すべきなんじゃないか?」

 

傷つくどころか治っているという異常性。これが鍵になるかもしれない。

 

「確かに試す価値はありそうだぜ、和徒」

 

「だけど試すって何を試すのよ、太陽はすでに沈んだわ」

 

「お嬢様、万が一に備えてすでにパチュリー様から聖水を預かってきました」

 

「流石だぜッ咲夜!」

 

咲夜さんはクールに無表情を貫いているが、レミリアは誇らしそうにドヤ顔をしている。

褒められたのはあなたじゃなくて、あなたの従者だからね。

 

「やっと見つけたッ!いきなりかくれんぼなんてヒドイッ」

 

「もう一度さっきみたいに陣形を...」

 

「禁忌『フォーオブアカインド』」

 

フランの姿が4つに分かれる。

先ほどまでは1:4の人数比だったが、今は4:4、つまり1:1。

 

「なあ、この場合ってどうやってフォーメーションを組むんだ?」

 

「一人につき一体じゃないかしら?」

 

「これで仲間はずれはナクナルネ」

 

 

凄惨な笑みを浮かべ、悪魔の妹が見下ろす。




フランと結合したユナイトカードは誰のカードなのか、ヒントは十分に出ています。

星の一族=ジョースター家
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