東方三混和   作:語り部梔子

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前回のあらすじ

永遠亭にて輝夜とスマブラで勝ち逃げした和徒
永林の治療が終わった文は、死体を操る紛い者が地底にいると推測する
和徒は守矢神社から地底へ向かう一方、鈴仙は密かに博麗神社から地底へ向かった


地底と鬼と友情 その1

「初めまして、私は地霊殿の主をしております、古明地さとりと申します」

 

「真島和徒です」

 

「お久しぶりですね、さとりさん」

 

以前、神奈子様は技術革新を地底の妖怪にもたらしたことで守矢神社と地霊殿にはパイプラインができていたらしく、神奈子様に紛い者が地底にいるかもしれないと伝えると、二つ返事で地底への道を開いてくれた。

その話を側で聞いていた早苗も同行し、現在さとりさんからの情報収集にも同席している。

敬語キャラの文が脱落したと思えば、新しい敬語キャラがついてきたのだ。

 

「読者への解説ご苦労様です。あと、私には敬語を使わなくて大丈夫ですよ」

 

古明地さとり。地霊殿の主にして覚妖怪。

ピンクに近い紫のパーマがかった髪に眠そうな目が特徴的だ。

 

「この目は生まれつきです」

 

胸元に触手と共に佇んでいる眼球はサードアイと言い、この目で心を読むことができるらしい。

花粉症になると、目が充血して心が読めなくなるとかあるのかな?

 

「地底に杉の木はないので分かりません」

 

「二人だけで会話しないでくださいよ!」

 

心を読むと聞いて、YES,NOがわかるくらいかと思ったけどかなりの精度だな。

 

「別に魂を奪ったりしないのでご安心ください」

 

さとりさんはジョジョ3部を読んだことあるらしい。

そう考えるとギャップがあってかわいいな。

 

「可愛いだなんて、そんな」

 

「なんで頬を赤らめてるんですか?1」

 

閑話休題。

 

「それで、今回和徒さんが地底に訪れたユナイトカードの件ですが、すでに2件報告が上がっています。と言っても、どちらも私のペットなのですが」

 

「ペット?」

 

「はい。やはり心を読まれることを嫌がる妖怪は多く、私と関わりを持ってくれる妖怪は私のペットくらいなのです」

 

読心術を持つキャラが周りから腫れ物扱いされる漫画は多くあるが、幻想郷でもそれは変わらないのか。

全てを受け入れるという謳い文句、修正した方が良いんじゃないか?

 

「そう思っていただけるのは嬉しいのですが、これが私たちの宿命なのです」

 

「そうですか」

 

理解はできるが、納得はできない。

 

「それで、その2件の報告というのは?」

 

話が進まないと踏んだのか、早苗が話を戻す。

 

「まず、私のペットの火車のお燐なのですが、先日旧地獄を取り仕切っている鬼の勇儀にユナイトカードをあげたそうです」

 

「カードをあげた?」

 

「はい。どうしてもと頼まれ、勇儀も悪い妖怪でもなかったので。ですので、地上で死体が動いているというのは紛い者となった勇儀の仕業だと思います」

 

悪い妖怪ではないと言っても、地上に被害を出しちゃダメだろ。

 

「その通りです。彼女に変わって私が謝罪いたします」

 

そう言って頭を下げるさとりさん。

 

「そして、もう1件なのですが、ペットの地獄鳥が妙な男にカードを渡してしまったそうなのです」

 

妙な男。ユナイトカードに関わる奴といえば。

 

「おそらく、そのモザイクの男で間違いないでしょう。本人は顔がないと言っていたので」

 

「でも、そんな誰かもわからない人にカードを普通渡しますかね?」

 

「早苗さんはお忘れかもしれないですが、お空はかなりの鳥頭でおつむが弱いのです」

 

「そういえばそうでした」

 

「報告は以上です。勇儀の元へ案内させるようペットに遣いを出しましょう」

 

「だったら私が連れてってあげるよ」

 

突如、さとりさんの横に緑がかった銀髪の幼女が現れた。

いや、現れたという表現は正しくない。ずっと前から、この地霊殿に入った時からそこにいたのだ。

しかし、気づかなかった。まるで道端の小石に意識を向けないように。

 

「こいし、いたのね」

 

「ねえねえいいでしょ?私がこの人たちを連れてくの」

 

「分かったわ、そうしてもらおうかしら」

 

「やったー!よろしくね和徒お兄ちゃん」

 

ぱぁっとした笑顔を向けてくる幼女。

しかし、その表情はどこか作り物のようで、目はこちらを捉えているのも関わらず、見ていないような違和感。

 

「この子は古明地こいしです。サードアイを閉じたことで心を読むことができず、代わりに無意識を操るようになったのです。ですので、こいしに気づかなかったのは無理もありません」

 

よく見れば、さとりさんと同じく眼球と触手が体に絡みついているが、目は硬く閉ざされいる。同じ苗字で覚妖怪ということは、姉妹なのだろう。

花粉症になったらこの目はどうなるのだろうとか考えていたが、目を閉じるとそうなるのか。

 

「そうじゃあ出発!」

 

「待ちなさいこいし。和徒さん、2つ忠告させてください。1つ、勇儀は山の四天王と呼ばれるほど鬼の中でも上澄の存在でありながら、喧嘩好きなので戦闘は避けられないでしょう

 

「2つ、お空は核融合の力を持っています。その恐ろしさは外来人であるあなたの方がよく知っていると思います。なので、もしお空のカードと結合した紛い者と戦闘する際はその爆発的な火力に注意してください

 

「どうか、ご武運を」

 

 

 

 


 

 

 

 

「ヤマメさん、最近変わったこととかない?」

 

場所は変わって、博麗神社から旧地獄へ向かうルート。

 

「そうは言ってもね鈴仙。変わったことなんて毎日起こりっぱなしだよ」

 

「だったら、その中でも違和感があったみたいなのでもいいから」

 

紛い者を探すため、鈴仙はヤマメから情報収集をしていた。

病気を操る能力を持つヤマメは医学薬学を扱う永遠亭としも赤の他人というわけではなく、定期的に会っているため霊夢に怪しまれることなく地底へ潜入できたのである。

 

「そういえば、パルスィを最近見てないねえ」

 

「確かに、いつもならこの辺りにいる気がするけど、どれくらい見てないの?」

 

「1ヶ月くらい?」

 

地上と地底を結ぶ穴を見張っている妖怪が1ヶ月忽然と姿を消すのは異常ではないだろうか、と鈴仙は嫌な予感を感じとった。

 

「パルスィさんの家まで案内してくれないかしら」

 

「お安いご用だよ」

 




次回はようやく戦闘パート
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