ガンダムGQuuuuuuX〜よっしゃ、宇宙世紀だ……なんか違くない? 作:とりマヨつくね
賛否はありましたが、個人的には大好きな作品でした。
今作も完結できるように努力したいと思いますので、応援よろしくお願いします。
UC85年、○月○日○曜日、時刻は昼。
人工太陽の光が照らす街を、俺エド・スターリングは歩いていた。
理由は特にない。強いていうなら今日は、シャリア・ブルは
調査のあれこれに関しては、特にこれといって進展はない。
ある意味、平和だった。
こんな日常がいつまでも続けばいいのになー、なんて明らかなフラグ発言しても問題ないぜ。
とか余裕をぶっこいて歩いていると、突如軽い衝撃がぶつかった。
「うぉ、悪い。大丈夫……か?」
と謝罪を言おうと言葉を止めた。
「君は……?」
ぶつかったのは例の青髪の猫娘だった。
なんかこのタイミングでこの娘に会うなんて、幸運というべきか不運というべきか。
どこか作為的な何かを感じる……というのは、少し考えすぎか。
なんかシイコさんの一件以降、変な因縁めいた物を感じるのは俺だけなのだろうか。
おまけにその相手が年端もいかないJKというのが、色んな意味で凄く嫌だ。
ええい……! 俺は現在行方不明になっている赤いロリコンじゃないんだぞ。
そういうのはシュウジみたいなイケメンにやってくれ。
「奇遇だな、それにしても随分と買いこんでるな……どっかでパーティーでもするの?」
「は、はい……」
「ふーん……」
俺が視線を下に落とすと、いくつかの食材が詰め込まれた紙袋を両手に抱え込んでいた。
見えた範囲で食材を判別すると、豚の挽肉、キャベツ、ニラ、ニンニク、etc……と言った感じか。
そこから俺が導き出した答えは……
「餃子か」
「……なんでわかったんですか」
「いや、単純に食材のチョイス的にそうとしか思えなくて、それに俺もよく作って食うしな」
これは本当のことだ。
前世で社会人をしていた頃は自炊だってよくしていたし、今世でもあの腹ペコNTによく作って食わせていたしな。
無論、肉は人工タンパク+キャベツ九割だ。
それでも依頼料の大半を食事代に割かれ、弾薬代やジャンクパーツ諸々でウチの家計簿はいつも火の車なのだ。
その上、ペンキ代用のお小遣いも度々上げていたんだから、世界は俺をもっと褒め称えていいと思う!
……なんか、泣けてきた。
それにしても懐かしいな、とか思ってる時点で短い間だったが、何気に楽しんでいたんだろう。
くだらない過去を思い返していると、猫娘が何かを真剣に考えるように眉を寄せた後、ゆっくりと口を開いた。
「少し相談に乗ってくれませんか?」
「そ、相談?」
あまりに唐突な発言に俺は困惑するしかなかった。
「ええと、なんで俺?」
「……あなたなら信用できる、そんな気がするから」
「なんだよ、それ……」
とはいえこの娘と会うのは三回目であり、ポメラニアンズの時も助けて貰った。
ここで恩返しというのも悪くないかもしれない。
「分かった。俺でよければ話に付き合うよ。ええと……」
「……ニャアン」
「え?」
「名前、ニャアン」
「お、おう……」
ニャアン……本当に猫みたいな名前だな。
なんか変な説得力が湧いたよ。
◇
ひとまず往来の場では色々まずかったので、近くのカフェで話を聞くことにした。
俺はコーヒーを、ニャアンちゃんはメロンクリームソーダを注文をした。
それから注文が届くまでの間、ニャアンちゃんから話を聞いた。
話を聞き終えるぐらいの時、注文した品がテーブルに置かれた。
「……なるほどな。それでそのマチュちゃんって友達と喧嘩して仲直りの為に、餃子パーティーを計画していたわけで、でもその誘い方がわからないと」
「は、はい……」
俺が一口コーヒーに口をつけながら、彼女の置かれている状況をまとめ……ニャアンちゃんは肯定する。
うーん、なんだろうな。
まず俺が抱いた感想としては青春しているなー、くらいだ。
まぁ、どう考えてもラブコメ的な青春のアレではないのが、なんとも悩ましいことなのだが。
分かりやすく言うと、三角関係と言うやつだ……しかも二等辺型の。
つまりはマチュちゃんがとある男の子に恋をしているのだが、本人は理解してるのかわからないがニャアンちゃんも少し気があるらしいのだ。
ニャアンちゃんは、マチュちゃんの気持ちを少し察してしまっているようで、一歩引いた関係を築いていたようだ。
それが詳しい事はわからないが、なんらかの要因でマチュちゃんと付き合いが悪くなってしまったようだ。
ええ……これマジでどうしよう。
前世も今世もキング・オブ・童貞を貫いている俺は、こういった恋愛関係に対する会話の手札が少なすぎる。
現に今だって言葉を捻り出そうとしても、どしたん話聞こか構文ぐらいしか頭に浮かんでこない。
ましてやニャアンちゃんの方はシリアスの渦中にある。
茶化すのは論外として、下手に口を出すと余計に関係が拗れる可能性もある。
だったらここは当たり障りなく、ごくごく普通の答えを言うしかないか。
「……俺個人としては普通に誘えばいいと思うよ。若い時はそう言った誤解を起こしてしまう時はあるさ」
「……」
「うーん、凄く納得してる顔じゃないね。そうだな、俺だったら心の中を全部ぶちまけるかな」
「ぶち、まける……?」
「そ、マチュちゃんがニャアンちゃんことをどう思っているかは知らないけど、君がマチュちゃんのことをどう思っているかをはっきり言うことが大事なんだと思うよ」
「はっきり、言う」
「うんうん」
これは本当にそう思う。
ガンダムだとよくある話だが、少し話せば和解できるのに話さなかったことで起こった悲劇は数知れない。
今回の件がそれに匹敵するとは思わないが、少なからず仲直りしたいなら、これぐらいはしたほうがいいと俺は思う。
ニャアンちゃんは少し考えた後、メロンクリームソーダを一気に飲み干し立ち上がる。
「相談に乗ってくれてありがとうございました。やっぱりあなたに相談してよかった」
「……俺は普通のことを言っただけだよ」
「それでも教えてくれなかったから……私、マチュとすれ違ってたかも。だからありがとう」
そう言って、ニャアンちゃんは荷物を持って外に出ていっていた。
ふっ……まったく若い子ってのはせっかちなんだから。
誰 も 奢 る と は 言 っ て ね ぇ よ 。
そう、残高少ないがま口の財布を片手に俺はそんなことを思った。
◇
……結局金額が足りず、皿洗いを経験することになってしまった。
前世今世含めて、こんなこと人生初めてだぞ。
ほんと、店長さんが無銭飲食で警察に突きつけられなくて本当によかった。
そんなことになったら良くて豚箱エンド、最悪ジオンに消されるバッドエンド。
両方バッドエンドじゃねって思うだろ?
俺もそう思う。
「まったく、善意が報われることがないなんて世知辛いねぇ」
時刻はあっという間に夕暮れを超え、真夜中になっていた。
こればっかりは言い訳のしようもないが、絶対俺のオフを潰してくれた礼はいつか絶対に返しもらう。
そんな考えを事をしていると、突如携帯から着信音が鳴り響く。
画面を見て、そこに映し出されていた文字に小さくため息を吐きながら通話に出る。
「もしもし」
『もしもし、楽しい休日は過ごせましたか?』
「ええまぁ、エキサイティングでエレガントな休日を過ごせましたよ」
『それはよかった。それでは仕事の話をしましょう。今データを送りします』
俺の渾身のギャグをスルーしたシャリア・ブルの指示に従い、添付されたファイルを確認する。
これは……アマラカマラ商会?
聞いたことのない商会だな、最近できた会社。
へぇ、コロニー公社の発注を受け持っていたのか。
ぱっと見の遍歴も悪くはない、そう悪くはないんだ。
「なんか不穏な匂いがしますねー」
『やはり、あなたもそう思いますか』
これには激しく同意。
だって怪しくないところがないのが、余計に怪しい。
俺も傭兵の足くれとして、企業から出された依頼もいくつかこなしたことがある。
けれど傭兵に頼むような企業なんて大抵碌でもないし、外面は厚い。
だからこそ、そう言う企業かどうかはなんとなく察せられるのだ。
「で、実態はなんなんですか?」
『それは分かりません。ですがあなたも警戒をお願いします』
シャリア・ブルが言葉を言い終えると同時、通信が途切れてしまった。
故障か、そう思った矢先、突如空を緑色の光が照らした。
「信号弾……? っておい、アレって……」
俺は視界に映ったものに目を見開いた。
ソレはファアンファアンと独特の音を発し、市民のことなどお構いなしにビルを削りながら、その巨体を誇示するかのようにゆっくりと浮上し露わになる。
ソレの名前を俺は知っている。
「サイコガンダム!? それにあの随伴機はハンブラビか!」
クソッ、ムーバブルフレームはおろかマグネットコーティングもないのに存在してるんじゃねぇぞ!
……っていうか、こんなクソでかいのをどこで……そいうことか。
なるほどな、やっぱり裏にいたのはアマラカマラ商会……ティターンズだったってわけか。
なるほどなるほど、スゥ……税関職員、ちゃんとチェックしておけよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!