ガンダムGQuuuuuuX〜よっしゃ、宇宙世紀だ……なんか違くない? 作:とりマヨつくね
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やぁ、みんな。エド・スターリングだ。
いつもならダラダラと身の上を語っているが、今は時間がないので簡潔に言わせてもらう。
現在、突如出現したイレギュラーに対処するため、俺は人混みをかき分けながら走っていた。
「チクショウ……! せっかくのオフが台無しだよ、クソがッ!」
そんな悪態を吐いていると、足元に見慣れた丸いボディがぴょんぴょんと小さく跳ねながら並走していた。
「エド、エド、ドウスル、ドウスル?」
「ケンプファーで戦うに決まっているだろう……最短ルートの案内頼むぞ」
「ラジャー、ラジャー!」
そうしてハロの先導の元、地下の区画を通り過ぎ、いつものスラム街に出る。
その間も何度か強い振動が起こり、もう既に戦闘が起こっていると考えていいだろう。
するととある建物から人影が飛び出し、ぶつかりそうになり足を止める。
クソッ、こんなところで足を止めている場合ではないのに……ってあれ?
「アマテちゃん?」
「あなたは……あの時の情報屋さん!?」
なんと飛び出してきたのはアマテちゃんだった。
けれどその格好は俺が知っている制服姿でなく、パイロットスーツを着込みニット帽を被っていた。
そして右手には、リボルバー式の拳銃が握られていた。
……え、まるで理解できんぞ?
一体何がどうしたら、ごくごく普通の女子高生がパイロットスーツ着て、拳銃を握るような現場に……いや、今はそんなことどうでもいい。
他人のことを気にしてる時間は今の俺にはない。
「アマテちゃん、すまんが……」
「来ないで!」
俺が言葉をアマテちゃんが拳銃をこちらに向けてきた。
あまりにも唐突な出来事に、俺は思わず身を硬直させてしまう。
ま、まずい……何があったかは知らないが、なんかすっごい気が立ってる。
説得しようにも、下手に刺激するとジオンに消される前に女子高生に殺される。
ど、どうしたものか……
『マチュ、ナニシテル。イソゲイソゲ』
『エド、オマエモオマエモ』
すると足元から二つのハロが、俺とアマテちゃんのそれぞれに呼びかけた。
そこでアマテちゃんはハッとした表情をした後、俺を睨むように目を向けてきた。
しかし俺はソレに臆することなく、まっすぐその目を見つめながら言葉を口にする。
「君の事情は知らないけど、悪いが俺は今急いでいるんだ。だから素直に通してくれるか?」
「……それは今から上で暴れている奴をぶっ飛ばす為ですか」
「ああ、そう考えてもらっていい」
「だったらお願い! 私を地上にあげて」
「ハイッ!?」
「助けたい人がいるの! 協力して!」
「待て待て、今、こっちにも事情が━━━━━ノワッ、そのリボルバーを向けるんじゃない! 分かった分かったから協力するからお命だけは!」
悲報、俺氏とうとう女子高校生にも脅されて負けてしまう件。
そんな泣き言を心の中で済ませると、俺はアマテちゃんを連れて相棒を隠している区画に到着する。
「この機体、あの時の……ううん、今はそんなことどうでもいい。ほら、早くして!」
「だあ、分かってるよ! 最近の若い子はせっかちなんだから!」
目的地に到着早々、アマテちゃんに急かされた俺はケンプファーを急いで起動させる。
漆黒の狩人の一つ目が淡い桜色に光る。
「アマテちゃん、乗って!」
「分かった」
アマテちゃんがコックピットに乗り込むと、ハッチが閉めて機体を立ち上がらせる。
「ハロ、どこならコロニーに被害を出さない」
「ポイントダス、ブチヌケブチヌケ!」
ハロがそう言うと、機体の全周囲モニターに赤いロックオンマーカーが出現する。
「へぇ、便利ー」
「そういう風に改造してるからな!」
俺はトリガーに指をかけ、そのまま引く。
右腕に装備されたショットガンの弾丸が、ロックオンマーカーに表示された箇所を撃ち抜く。
すぐさま天井が崩れ始め、そのまま背中のスラスターで一気に地上へと向かう。
「ちょ、ちょちょ、何してんの!?」
「何って、天井ぶち抜いているだけだよ。急ぐんだろ?」
「いや、そうだけど……」
「ま、気にするなよ。民間人になるべく影響は出ないようにしてるしさ」
「え、これ私がおかしいの?」
君は元々おかしいよ?
……ってそんなこと言っている場合じゃないな。
そーれ、もう一発!
天井をぶち抜いて地上に出ると、目の前に軍警ザクがこちらに向かって飛んでくる。
「ゲェ……軍警!?」
俺は咄嗟にスラスターを調整し、軍警ザクの下を通り抜けるように直撃を回避する。
すぐさま後ろへ転身すると、既に数機の軍警ザクがこちらに向けて射撃を行ってくる。
それに対し、左腕のシールドで受け流しながら接近する。
俺はショットガンで一機の頭部を破壊し、そのまま墜落していく味方の手を掴もうとした機体を左肩のバズーカで爆散させる。
続いてヒートホークを持って、接近する機体にショットガンを投擲する。
ショットガンは弾かれてしまうが、その隙で腰のビームサーベルを抜刀し両腕を切り飛ばす。
よし、ここ最近乗ってなかったから腕が落ちてるかと思ったけど、特にそんなことがなくてよかっ━━━━
「ッ、後ろ!」
ようやく自分の調子を取り戻してきたところに、突如アマテちゃんが叫ぶ。
恐らく生き残りか、新手がこちらに攻撃しようとしているんだろう。
とはいえ俺じゃ対応できないし、普通ならここでジ・エンドなわけだ。
けれど俺は振り返ることもせず、俺は酷く冷淡な口調で返す。
「━━━━そこにいるんだろ、シュウジ」
『まかせて』
通信機越しから聞こえた、腹が立つほど美麗なアルトボイスが聞こえると同時に爆発が起こる。
「え?」
アマテちゃんが呆けたような声を漏らす。
まぁ、普通ならそう思うよな。
俺も最初はそんな感じだったよ。すぐに慣れてしまったけれど。
俺が後ろを振り向くと、モニターには全身を赤く塗装されたガンダムが先ほど投擲したショットガンを持って、そこにいた。
あんまり時間は経っていないはずだが、こうして見るのは本当に久しぶりな気がするな。
そんな俺の気持ちを察したのか、赤いガンダムは左手を挙げると。
『久しぶり、エド』
と赤いガンダムのパイロット、シュウジは言葉を発するのだった。