私立無庵子凛学園に通う四人の現役JK。

しかし彼女達はただの高校生ではなかった!

彼女達の真の姿、それは暗殺者!敵を斬って撃って殴ってぶち殺す!ある時は恋愛や友情みたいな青春もしたり、ある時は殺戮の限りを尽くしてチミドロフィーバーしたり……。

そんなゆるふわ〜な物語!






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ムアンスリンさんの動画に出た『暗殺ガールズ』という単語から妄想に次ぐ妄想を重ねて生み出した作品です。詳しくは動画の方をお願いします。


暗殺ガールズ

 暗殺。それは、対象をひそかに狙い殺す事。主に政治や宗教のいざこざで起こったりする。

 

 ――が!私たちはその主に含まれない方の暗殺を生業としていた。

 

 

 

 

「たんぽぽさんや、新しい依頼はまだかね」

 

 いつもの部室にいつもの四人。暇でしょうがない私は、ショートカットの青髪少女に話しかけた。

 

「うるさいよスズ。依頼がそう何個も来てたまるかっての」

 

 パソコンから目を離し、振り返ったその少女の名は朝倉たんぽぽ。皆はたんぽぽだとかたんちゃんだとか呼んでいる。

 この子は依頼を管理しているだけでなく、部費もやり繰りしている。いわゆるデータキャラだ。眼鏡は掛けてない。

 

「ま、オレたちに仕事が来ないってことは今日もこの国は平和ってことじゃねーか」 

 

 私の目の前で足を机に乗せている少女は山寺ギンコ。口調や一人称、銀に染めたツインテールからもわかる通り武力担当だ。しかし脳筋や戦闘狂というわけではなく、結構な平和主義者。じゃあなんでこの部に居るんだよ、と言われると長くなるので割愛。

 

「ならば私の暇をどうにかしたまえ!ギンコくん、私はね、暇なんだよ!」

 

「やること無いからダル絡みって……将来ロクなやつにならんぞ?」

 

「百も承知!てかこんな事やってる私らがマトモになれるわけ無いじゃーん」

 

「それもそうだな!」

 

「「あっはっはっは!」」

 

「あの、お二人共。意気投合してる所申し訳無いのですが……」

 

「ん、どったのつくし」

 

 話しかけてきたのはこの部の唯一の1年生、晴之日(はれのひ)つくし。ちなみに私達は2年生。

 ポニーテールと凛とした眉からも伝わってくる真面目さを持っている。しかしその気持ちに身体はついて来れないようで、気持ちばかり先走ってドジをする事もしばしば。

 

「実はですね。どうやらこの前のシゴトでヘマをやらかしたらしくですね。その〜、私が追跡されてたらしくてぇ……」

 

「はっきり言えよ」

 

「校門前に輩が来てます、すみません」

 

 各々がデスヨネーと思いながら戦闘準備を開始する。つくしちゃんを叱るのは後だ。

 

「では作戦を、部長」

 

 部室の窓際でライフルを構えたたんぽぽちゃんが、私に指示を仰ぐ。データキャラなんだからそっちが作戦立てりゃ良いのに。どうせ後でツッコミいれてくるし。

 

 

 

「いつも通りギンコちゃんとつくしが切り込んで、私がそれのサポート。たんぽぽちゃんは逃げようとしたやつの背中をぶち抜いて」

 

「「「了解っ」」」

 

 

 

 私立無庵子凛(むあんすりん)学園。校門側校舎の2階に拠点を構えるその部活の名は――――情報処理研究部。

 もちろんそれは表の顔で、実は殺しの依頼を受けている。

 そんなイカれた部活のイカれた部長こそがこの私、伊知河スズラン!って誰がイカれた部長だよ!……こほん。

 

 

 これは、私たち情報処理研究部に所属する四人の、恋と友情と暗殺と血みどろとその他諸々を描いた物語である!

 

 

 

 

 

「今日の議題はこれです」

 

 たんぽぽがバンッ、と強くホワイトボードを叩く。そこにはでかでかと『暗殺の定義』と書かれていた。

 

「暗殺の定義ぃ?ひそかにぶち殺すことじゃないの?」

 

「ええ正解よ、スズ。じゃあ今日私達がやらかした事はなんなのかしらね」

 

 そう言われて校庭の方をチラッと見る。穴だらけで未だに煙が上がっているのが遠目でもわかる。運動部が頑張ってるなぁ。

 

「……で?」

 

「で?じゃない。アレのどこに『暗』があるの?」

 

「と言われてもねぇ。あいつらが来たのってつくしが原因じゃん」

 

 こういう時のたんぽぽは面倒なのだ。早々に去ることにこの上なし。いくら暇人でも選り好みはするのさ、すまんなつくし。

 

「えと、すみませんでしたーっ!」

 

「つくしさんがミスをするのは大前提です。つまり、元はと言えば部長。貴女の采配の問題では?」

 

「おい待て、さすがにその流れはおかしくないか!?」

 

 敬語&部長呼びモードのたんぽぽは、もう逃げられないの合図だ。このままだと私が怒られる羽目になる。

 

「いいえ、つくしさんはこれまでのシゴトで失敗率驚異の98%を叩き出しています。だというのに最前線に立たされている……これを采配ミスと言わずして何といえば?」

 

「いや〜、いい感じにかき乱してくれるから便利だなと」

 

「うわ、中々のクズ思考だな……」

 

 蚊帳の外からギンコちゃんまで加わってきた。どうまら私に味方は居ないようだ。

 

「しかしたんぽぽ先輩。そう何度も最前線に立っているというのに何も学んでいないのもまた事実かと」

 

「おお!私を味方してくれるのかつくし!」

 

「もちろんですよ!なんせ私は50回以上繰り返しても一切の成長がないバカなんですから!恥も外聞もなくスズラン先輩の味方ができるってもんですよ!」

 

「ん?今なんて言った?聞き捨てならない単語がぶっ飛んだ気がするんだけど……」

 

 問い質そうとしたが、たんぽぽが横槍を入れてくる。

 

「こんなイカれたクズ部長の味方をするのは結構ですが、その場合は二人まとめてお折檻するだけです!」

 

 たんぽぽはおもむろにライフルを取り出す。

 

「なんの!足手まといがいても私は負けませんよ!」

 

 負けじと小刀を2本構えるつくし。

 

「ねぇ今なんて言った?足手まといって言ったよね?酷くない!?」

 

 そしてそんなつくしの腰に泣き付く私。

 

 情報処理研究部の火蓋が今、落とされた――――。

 

 

 

「……暗殺の暗の部分が無い理由、完全にコレじゃねぇか」


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