HOLOLIVE COMBAT〜Skyblue Triangle〜 作:ブラウ隊
工場エリア②。現在0900、朝枠に相当する時間から不知火建設の航空祭は始まった。
今までの物々しい雰囲気は今回ばかりはオフとなり、グッズ関連のネット販売が飛ぶように売れていく。
ホロメンとその専用機が描かれたアクスタがランダムで封入された商品、麺屋ぼたんの限定カップ麺、雪夜月の再販などレアなアイテムが主力となり、変わったところでは『限界飯』の三文字が。
「こんぬいー!今日は不知火建設の航空祭にようこそ!」
「にゃっはろ〜!ここは出番までしらけんオフコラボ兼生中継の同時視聴枠だにぇ!」
「こんまっする〜!飲み物とか持って来るなら今のうちじゃよ」
「ポルカおるか?おるよー!」
「彗星のごとく現れたスターの原石!バーチャルアイドルの星街すいせいでーす」
「白上のッ!パイナップルだよォッッッ!」
『よっしゃァァァ来たァァァ』
『???の部分に期待』
『パイナップル出てきたwww』
『1匹?増えてて草』
Fubuki『お前なんか怖くねぇッッッ(迫真)』
Marine『オイ久しぶりだなパイナップルw』
『フブキングと船長見てたw』
フレアの枠では同時視聴枠を取り、画面中央にはプロジェクター風のワイプが大きく表示され、しらけんメンバーは右下にやや小さく表示される形で集合、オフコラボ中。
一方、らでんの枠も同じくオフコラボを兼ねた同時視聴枠が取られ、この枠では大喜利が絶賛開催中。
「こんちくわー」
「こんのせ〜」
「はい!皆さんこんばんは~声は聞こえておりますでしょうか!」
「一条莉々華だよ~!限界飯買ったの誰www」
「僕たちのチャンネルも出番まで同時視聴枠だよ!」
『音量ヨシ!』
『今日のお題→限界飯を買ったのは?』
『イビ◯ジョー』
『ティ◯レッ◯ス』
『ネ◯ギガ◯テ』
『ホロメン』
『イタチザメ』
『アナコンダ』
「種族的にお前ら人間じゃねぇ!YMDくん全部持って行きなさい!」
「ねぇ莉々華の限界飯まだ売れてんだけどw」
「うん、この上なくカオスだねw」
「っはぁっw↑↑」
「おでんちゃん、ホロメン混じってたw」
Aki『ふーん…どうせエルフですよ…』
そのコメントがらでんに直撃、うわぁぁぁ!というらでんの絶叫をよそに時刻は0930。滑走路には1機の機影が。\ぐわァァァ!/
フレアのナレーションと共にエンジンから甲高い音を響かせて離陸、その後ろからも1機が続く。
Flare『ここからは展示飛行の時間だよ!』
Flare『最初はこのホロメン、鋼の鳥には鋼の肝臓!トップバッターに酔いしれろ!雪花ラミィ!シーフランカー、どうぞ!』
Flare『あ、酔い止め飲んだ?』
Lamy《オォイ!飲み会前提なのやめなー!》
Lamy《雪花ラミィ 行きます!》
♪【original】ラミィズバリバリワークアウト/【雪花ラミィ/ホロライブ】
斜め上に畳まれた翼が垂直になり、艦載機特有の轟音を響かせてSu-33が離陸、機体の主脚を引き入れながら徐々に傾ける。
垂直に傾いた機体の主翼の下には雪民とだいふくのイラストが国籍マークの位置に描かれていた。
『ニ◯ースきちゃぁぁぁ』
『キャノピー内の空気ボトルに詰めて売って』
『Wi-fi繋がってる?』
『通販届く?』
『ワンチャン風呂ある?』
Lamy《だぁかぁらさァァァ》
Lamy《きっしょ選手権じゃないんよここ!》
Lamy《機体の中で生活できるかァァァ!》
上下左右にピタッと90°に機体を傾ける4ポイントロール。この最中にこのツッコミである。
『器用で草』や『この状態でツッコミは草』などなどコメント欄がポロロッカ現象を起こすくらいには沸いていた。
Flare『続いてもう一人!よくぞ恐怖を乗り越えた!百発百中の神エイムが火を吹くぜ!』
Flare『猫にライオンが乗り込んだッ!ホロメン屈指のスナイパー、獅白ぼたん!スーパートムキャット、どうぞ!』
Botan《あいよー》
Botan《獅白ぼたん 出るよ》
『ししろーん!!』
『マジに飛行機のトラウマ克服したんか』
『操縦上手ぇぇぇ』
『ラーメン買ったよ!』
Botan《お コメントさんきゅー》
Botan《そんじゃ 暴れてきますか》
離陸直後から主翼を開き、国籍マークの位置にはSSRBのイラストが。そのまま可変翼を畳んでSu-33に接近。
斜め右に機体を寄せてから徐々に数センチ間隔までさらに接近させる。航空祭でもなければ披露しないような機動、行動。
コメント欄は『推し』であると同時に飛行機が見せる『ヤベェ動き』に拾えないほどの速さで流れていた。
『よく衝突しないな…』
『見てる方が怖いわwww』
『俺らのイラストあるの嬉しいな』
『戦闘機にてぇてぇを言う日が来るとは』
『ちょっと缶ビール開ける』
『お?間隔が空いた?』
Botan《ラミちゃん そろそろ仕掛ける?》
Lamy《ししろんに合わせるわー》
Botan《了解 6秒後にスタートで》
Lamy《3…2…1… 今!》
2機が同時にスローロール。ラミィを先頭にして徐々に機体を捻るこの機動は地味に難易度が高いという。
さらに会場正面から再び侵入。この時、ぼたんがラミィの機体を包むようにバレルロールしながら直進している。
コークスクリュー。例えるなら空手の正拳突きに似た機動を披露し、会場右側に突き抜けてUターンして着陸、ハンガーへ。
Flare『ラミィ、ぼたんお疲れ!』
Flare『続いてReGLOSSの展示飛行に移ります!』
Flare『同時視聴はラミィの枠でも取ってるよ!』
らでんの同時視聴枠は数分前に閉じられ、『次の会場は『居酒屋ラミィ』にて!』と見事なキラーパスを先輩に向けて飛ばしていた。
そしてReGLOSSは滑走路へ。時刻にして1015。まずは莉々華と青が離陸し、間近で聞けば『鼓膜ないなった』になる轟音が徐々に近づく。
Flare『次はReGLOSS、まずはこの二人から!』
Flare『超える限界は飯だけじゃないッ!天才の機動を見せてやる!一条莉々華!』
Flare『イケメンの機体にイケメンが乗り込んだ!読者にさえ手の内は読ませない!火威青!』
Flare『イーグル、どうぞ!』
Ririka《はーい!》
Ririka《一条莉々華 行きます!》
Ao《了解 パンフレットもよろしく!》
Ao《火威青 出ます!》
専用カラーに塗られたF-15Cが2機、轟音と共に離陸。真横に並んで会場をフライパス。
まだまだReGLOSSの機体は離陸を控え、フレアのナレーションは止まらない。
次からは1機ずつ離陸するため滑走路に3機の戦闘機が順番待ちのようにタキシング、各々が出番を待つ。
Flare『オチはあっても墜ちない前座見習いだァ!機体も準備が整いました!儒烏風亭らでん!』
Flare『ファイティングファルコン、どうぞ!』
Raden《上手いッ!YMDくん座布団3枚!》
Raden《儒烏風亭らでん 幕開けでござい!》
力強い単発エンジンの爆音と共にF-16Cが離陸。豪快に一回転した後で隊列に加わり、青の斜め後ろに陣取る。
また、国籍マークの位置にはReGLOSSの文字がバシッとペイントされていた。
Flare『ホロの番長と対艦番長のオフコラボだ!轟音のタイマンなら受けて立つ!轟はじめ!』
Flare『ヴァイパーゼロ、どうぞ!』
Hajime《押忍ッ! 真っ直ぐ上がるじぇ》
Hajime《轟はじめ 行きます》
矢継ぎ早にF-2Aが離陸、F-16Cを追うように高度を上げ続けて莉々華の斜め後ろへ。
滑走路には残り1機。デルタ翼で空を裂く機体が残った。
Flare『煽るとなれば一級品!お前らを月曜日の向こうに連れ去ってやる!音乃瀬奏!』
Flare『ミラージュ2000、どうぞ!』
Kanade《はいはーい》
Kanade《音乃瀬奏 行っきまーす!》
ロケットに似た勢いでミラージュ2000が低空から上空へ。4機の先頭に機体を付けてV字編隊が完成した。
ミラージュの尾翼には桜のペイントが特別塗装で配置。今回のステージは上空、各同時視聴枠の大きなワイプ画面に編隊飛行がデカデカと映し出された。
基地のマイクと無線をリンクさせ、誰からともなく決め台詞が会場を沸かせる。
Ririka《Reach the top! We are...》
ReGLOSS《ReGLOSS!!》
『うおおおおお』
『まさに桜ミラージュだな』
『綺麗にV字編隊作るなぁ』
Subaru『奏やったれ!暴れても今回は許す!』
『署長もよう見とる』
『運動会の保護者で草』
その直後、後方に見えるハンガーから5機の小型戦闘機がタキシングしながら別々の、どの方向かは伏せられたまま指定の滑走路に並ぶ。
大きさはSu-27の方が1.5倍くらい巨大に見えるほどに小さいという印象がある。
5機全てが主翼の両端を金色に塗装し、エンジンの轟音と共に離陸する瞬間とアナウンスを待っていた。
高速道路を滑走路にできる戦闘機が存在する。
それは冷戦期に中立を貫いたが故に単独での専守防衛という大前提の元に生まれ、文字通りの板挟みへの対抗馬となる機体。
距離的に近い敵国からの侵攻を防ぐため、各地の山を抉って作ったシェルターを用いた分散配備を念頭に置いた本機は『可能ならどこからでも離陸できる』というアドバンテージを持つ。
JAS-39C『グリペン』。
戦闘、攻撃、偵察が可能である一方、格闘性能、航続距離は同世代機に比べて劣り、カナード翼を採用したためステルス性は皆無。
が、電子戦能力は高く、こと自分のホームで地対空ミサイルのサポートを受けつつ戦えばSu-35にも引けを取らないとされる。
さらにコストはF-35Aの半分、整備性も良く維持コストも低い。小型で軽量なマルチロール機の割に発展途上国や雪の影響をモロに受ける地域への売り込みも成功している『優等生』だ。
Flare『さて!みんな『???』の部分、気になるよね?』
Flare『よろしい、ならばデビュー当日だ。FLOW GLOW、全メンバー離陸ッ!』
♪ FLOW GLOW / FG ROADSTER【Official Music Video】
Flare『初手から飛ばすよ!今日ここから響く轟音、全員鼓膜に焼き付けろ!隊長機、響咲リオナ!』
Riona《私らしくやりたいように…》
Riona《付いて来いよなァァァ!?》
『きちゃァァァ!』
『ちょw初手からスプリットSは草ァァァ』
『これやってますわwww』
Ririka《来た来た こっちだよー!》
Ririka《いきなりインパクト強すぎない?w》
『社長、初配信振り返る?大丈夫そ?』
最初はノーマルの灰色に黒、紅色の迷彩をスプレー風に施したJAS-39Cが高高度からスプリットSで会場正面から侵入。
徐々に機体を垂直に傾け、迷彩塗装をファンサだと言わんばかりに見せつける。
響咲リオナ。指揮能力はノリで何とかする、そして負けず嫌い。これからに期待という隊長ポジだ。
Flare『鬼に金棒とはよく言ったもの!文字通りの為虎添翼!遊撃担当、虎金妃笑虎!』
Niko《ニコたんがァ…来たァァァ!》
Niko《いつでも呼ぶがいいさ!》
『目立つなこの見た目www』
『タイガーミートみたいな塗装いいな』
『だっちゃとか言いそう』
Raden《虎だけに待った甲斐があるってもんよ》
Raden《こりゃ面白そうな後輩じゃね》
『甲斐の虎か、YMDくん座布団持ってきてー』
La+『吾輩って座布団運びのイメージなの?』
今度は会場後方から観客の頭上を轟音が通過し、その正体は虎模様のJAS-39C。窓ガラスを割らないギリギリの高度から一気に上昇。
ワイプ画面も最大までアップし、そのド派手な機体にコメントが光の速さで流れる。
虎金妃笑虎。お笑い担当の彼女はフリーダムに、それでいながら戦局を観察して突っ込む虎である。また捕食者が一人。
Flare『充電も燃料も満タンだ!誰だ今小さいって言った奴!別次元の宣伝担当、水宮枢!』
Su《それ必要だった…?》
Su《しゅぴしゅわー! すうの充電足りてる?》
『解釈一致すぎて草』
『一番グリペン似合ってんだよなぁ』
Kanade《もしかして奏より小さ…》
Kanade《圧ヤバそうだからやめとこ》
『署長この子です』
Subaru『オイ奏ぇぇぇぇぇッ!!』
Subaru『先輩だぞwシャキッとしなさい!』
『署長が完全におかんで草』
会場右側から薄い水色と濃い水色をメインに白を足した迷彩というSu-27系に似たJAS-39Cが突っ込んできた。
かなりの速度で流れるコメント、それを無言の圧で跳ね返そうとするパイロットが機体を傾けたままフライパス、最後に一回転。
水宮枢。宣伝担当として活躍する一方、囮を引き受けて好機を作り出すポジションでもある。手が空けば笑虎同様に遊撃に回る。
Flare『道路を走る機体は真っ先にモノにした!DJ兼戦うメカニック!対地担当、輪堂千速!』
Chihaya《さーて ひとっ走り行きますか!》
Chihaya《はじまりんどー!》
『F1みたいに離陸してったぞwww』
『滑走路爆走www』
Ao《あれ? メカニックの後輩かな?》
Ao《まずはお手並み拝見だね》
『とうふ配達できそう』
『慣性ドリフトしてそう』
『溝落としできそう』
『ブラインドアタックしてきそう』
ギアダウンした状態でまさかの滑走路から侵入、観客の目の前で豪快に離陸。緑と黒のデジタル迷彩を見せながら上空へ。
曰く『車みたいな感覚で乗れる』ため手に馴染むまでが早かったという。故にタキシングもメンバーの中では最も上手いとの評価が下った。
輪堂千速。ギアダウン寸前の低空飛行からロケットランチャーを見舞う対地ミッションに特化した能力に期待が寄せられる。
Flare『機体の塗装はメイク同然!無傷のエース候補が離陸するッ!対空担当、綺々羅々ヴィヴィ!』
Vivi《ん〜… ヴィヴィー!》
Vivi《ウチらの機体 バッチリ撮るんやで!》
『何だろう、アイス食いたくなってきた』
『間違いなく一番目立ってるw』
『アグレッサーみたいな雰囲気あるな』
『スマホのスクショが火を吹くぜ!』
Hajime《よち! はじめも見えた》
Hajime《番長の背中 見せりゃ》
『番長も頑張ってもろて』
最後に会場左側からピンクと紫のビビッドカラーを混ぜた、某アイスクリーム店の文字にも似たカラーリングのJAS-39Cが離陸していく。
カナード翼を採用した機体である以上はステルス性は投げ捨てた。そこにピンクと紫の迷彩。視認性は良くも悪くも抜群となっている。
綺々羅々ヴィヴィ。最も機体への愛着が強く、綺麗なままで帰還する事をモットーにしたが故に回避能力が磨かれ、いつしか空対空に全振りしていた。
Flare『これが最新の10機編成、DEV_IS!』
Flare『みんな、後輩たちをよろしく!』
FLOW GLOW《WHAT'S UP!!!!!》
FLOW GLOW《KEEEEEP GLOWING!!!!!》
散り散りになっていたJAS-39CはV字編隊へ。ReGLOSSの真横に陣取って会場正面に旋回、フライパス。
デルタロールを2個小隊、10機による大技に変え、メンバーカラーのスモークを一斉に焚いて観客もコメントも、ナレーションさえも熱狂の渦に叩き込み、各々ブレイク。ギアダウンするため滑走路を目指す。
『すげぇぇぇぇぇ』
『やっべ、スマホの電池終わりそうw』
『こっちはギガ終わったわw』
『どの枠行けばいいんだよwww』
『まだ主催の出番も残ってるぞお前ら!』
一方その頃ラミィの枠ではぼたんとのオフコラボを兼ねた同時視聴枠…と飲酒配信枠が。
らでん曰く『居酒屋ラミィ』は嘘じゃなかったとリスナーを巻き込んだ宴会状態と化していた。
フレアの枠は数分前に配信終了。午前の部が終わり、フィナーレに向けて不知火建設の5機のメンテナンスが始まる。
「青先輩!千速が見た感じだとエンジン周りは異常なしです!」
「うん、部品の点検も終わってるしバッチリだね」
青がスマホでフレアに連絡を入れ、1330。まるで戦隊モノの5人が並んだように不知火建設がハンガーに入ってきた。
機体を見ながら満足気にうんうん、とフレアが頷き、各々が自分の相棒に乗り込む。
遂に大トリの5機がタキシングを始め、ナレーションはぼたんにバトンタッチするとの事。
「あたしも近くで見たかったなぁ」
「ワイプ画面出しとくから飲みなー!」
「ラミちゃん、それ何本目?」
「まだ3本目なんだがァ?ししろんもホラぁ!」
「これからナレーションだから!」
『絡み酒してきたwww』
『ししろん悪いね…』
『ラ俺恥』
『唐揚げウマーw』
『歌枠やったら二次会だなw』
初手からスイッチが入ったラミィが仕切る枠だけあってコメントも飲んでるor何かつまんでるといった雰囲気が多い。
ここから先はこの枠が唯一の同時視聴枠となり、次第にタキシングしてくる機体が揃い、ぼたんのナレーションが響く。
空模様は次第に曇りに傾くがタイムスケジュールには問題ない。大トリを飾る5機が各々タキシングを始めた。
Botan『これから始まる空中サーカス、みんな鼓膜の替えとスクショの準備はできてるな?』
Botan『副社長、尾丸ポルカ!ファルクラム、離陸どうぞ!』
Polka《ポルカおるよぉぉぉ!不知火建設 参上!》
Polka《曇りくらいブッ飛ばしてやんよ!》
『座長きちゃァァァ』
『こっからこっからァ!』
『低気圧 頭の中は 世紀末』
『誰が上手いことを言えと』
Nene『おまるーん!クワガタ羽化したー!』
Lamy『飲みながら見てるが?』
Botan『やっぱノンアル開けるわw』
『同期全員よう見とるwww』
景気付けにとクルビットを披露、ド派手な塗装で視認性に全振りしたMiG-29が会場をまずは沸かせる。
おそらく敵からも真っ先に狙われる、それでも避けまくる。空の道化師が具現化したような存在となっている。
密かにキャノピーの下にスペードのA、K、Q、J、10を特別仕様でペイント、ロイヤルストレートフラッシュを纏った姿は文字通りポルカの『切り札』だ。
Botan『ドッグファイトでこのインターンに勝てる奴いる?いねぇよなぁ!?』
Botan『格闘特化の騎士団長!白銀ノエル!フランカーM、離陸どうぞ!』
Noel《あいよー やっとじゃね》
Noel《やっぱ最後まで盛り上げんとだよねぇ》
Subaru『ノエル、暴れて来いよな!』
『署長バフかかったぞw』
『何だ団長の機体、急に動きが変わった』
Marine『船長も見てますよぉー』
『奏の保護者会かな?』
自分の甲冑をモチーフにした塗装のSu-35Sが轟音を響かせ、流れるような一連の動作で主脚を畳んで離陸。
垂直尾翼にはメイスを担いだ団員がペイントされ、国籍マークがあるべき場所には牛丼のどんぶりが。
先祖返りを果たした鋼の鶴がいきなりコブラ機動で会場を沸かせる。
Botan『一体感ならある意味この人が最強候補!エリートで!豪運で!ちゃっぴーなんだよぉぉぉ!』
Botan『あえんびえんな教育部長、さくらみこ!ファルクラム、どうぞ!』
Miko《ちゃっぴーじゃないよォォォッ!》
Miko《ぼたんたん 後でハンガーの裏な?》
Sora『垂直尾翼にChappyって書いてあるw』
『誰だコレwやってんなwww』
『やめろ人狼始まるぞw』
『みこち、吊られる未来しか見えないw』
『そらちゃんもよう見とる』
白地に桜吹雪を散らしまくった塗装の、本来なら特別塗装と勘違いされそうなMiG-29が真上に離陸し、ノエル、ポルカと合流。
垂直尾翼には35Pがデカデカとペイントされ、赤いスカーフを巻いたそれはマスコットキャラの鑑だ。
右の垂直尾翼の35Pのスカーフには『Happy』が、左の垂直尾翼の35Pのスカーフにはなぜか『Chappy』の文字が見える。
Botan『歌唱力なら不知火建設トップの営業部長だ!迷ったら私の歌を聞けぇ!』
Botan『最恐にして最狂!ホロの青い彗星、星街すいせい!シーフランカー、どうぞ!』
Suisei《ぼたん 後でハンガー裏までいい?》
Suisei《まぁいっか 行ってくるね》
『ししろん逃げてぇぇぇ』
『バ◯ファ◯クかな?』
『操縦めっちゃ荒くて草ァァァ』
AZKi『いけいけGOGO!』
Iroha『すいちゃぁぁぁぁぁん!!!』
『ござるさん限界化してるぞ』
『意外とあずきちノリノリだなw』
青一色に染まり、主翼先端のみ黒とグレーのチェック柄のSu-33が離陸し、いきなり加速して機体の背中でファンサ。
国籍マークの代わりに彗星のマークがペイントされ、機体を水平に戻すと金色の斧が交差したエンブレムが垂直尾翼に見える。
先に離陸した3機に文字通り突っ込むくらいの勢いで合流していく。
Botan『遂に今回の主催が滑走路に顔を出す!ここか、祭りの場所は…!』
Botan『不知火建設社長、不知火フレア!タイフーン、どうぞ!』
Flare《さて 今日は楽しんでくれた?》
Flare《ラストの展示飛行 行くよ!》
『ふーたんきちゃあああ!』
『社長かっけぇ!』
『パイナップル期待しちまったw』
Marine『次は船長も呼んでくださいよぉー』
Pekora『暴れちまえぺこ!』
Rushia『たまには機体と一緒に顔出してよ?』
特別塗装に主翼と垂直尾翼の両面に炎のベクターを採用、先頭に黒、オレンジ、クリーム色のスプリンター迷彩でバシッと決めたタイフーンが先頭に立つ。
V字編隊を作り、一斉にインメルマンターン。ここでファンサと言わんばかりに各々のイメージカラーのスモークを噴射する。
オレンジ、赤、水色、ピンク、白のスモークが見えた瞬間からコメ欄が沸き立ち、拾えないくらいのスピードで流れる。
♪【original anime MV】なかま歌/不知火建設(official)
Flare《CEOから各機 これから星を描く》
Flare《会場の度肝抜いてやろうよ》
Polka《ポルカ了解 こっちはいつでも》
Suisei《アレだよね 了解》
Miko《わがった!》
Noel《タイミング任せていい?》
『ん?上昇しながらブレイクしてくぞ』
『ソロだったとかないよな?』
『スモーク確認!スタークロスだコレ』
『ブルーインパルスのか!』
5方向に機体をブレイクさせ、一度会場の外に散開。その後でレーダーを確認しながら位置を微調整。
フレア、ポルカ、みこ、すいせい、ノエルの順でスモークを使って星マークを再現してフレアを先頭にV字編隊に戻る。
そのまま会場を突き抜けて自分のタイミングで滑走路にギアダウン。もちろん観客へ手を振るサービスも忘れない。
『スクショ何枚撮ったかな』
『これアーカイブ残るか?』
『初めて見たけど航空祭っていいな』
『お、初見さんいたのか』
『ようこそ沼へ』
最後の展示飛行が終わり、次第に同接の数も減っていく。グッズ販売の特設サイトも『売り切れ』の文字が目立ってきた。
ラミィの枠も『おつらみー』のコメントが流れ、航空祭もいよいよ閉幕寸前になる中、同時視聴していた山岳地帯エリア①では今回の航空祭に触発されたラプラスから衝撃的な発言が飛び出した。
「吾輩のとこでもやりたくね?」
「っ…!?ラプ、メンバーにアテってある?」
「あるッ」
ルイが紅茶を吹く寸前で押しとどまり、突発的かつ見切り発車な総帥の案に意見する。
が、ドヤ顔でめっちゃ自信あるじゃん…と言わせたい姿につい話を最後まで聞かされる。
「吾輩はエアレースやりたいなってさ」
「コースは?まさかこの空域だけじゃ…」
「もうえーちゃんにDMした」
「えぇ…」
ラプラス曰くこうだ。山岳地帯エリア①を出発し、中央都市部エリア③で折り返す。これを3周という内容だった。
もちろんタダのエアレースで終わる訳がない。珍しく悪の総帥そのままな笑い方になってきた。
「まぁ吾輩も参加するし」
「えっ」
「準備もあるから今すぐじゃないって」
しかしこの総帥、一貫してノリノリである。恐らくDMの行き先はTier表の面子で埋まるのかダークホースをぶっ込んで来るか。
期待と不安がルイの脳内で渦巻く中、ラプラス主催のエアレースは水面下で動き始めた。
ども、ご無沙汰してます!そして生きてます!
航空祭って事で書き足してったらまぁ長くなるw
で、ちょっとこの次をエアレースの準備回に変更しようかなと!
自分もちょっとかなたそ卒業がブッ刺さってはいるんすね。だからこそ乗せてあげたいな、って機体がいるからだったり。
あ、ここでは卒業したホロメンも普通に出てきますよ(´∀`*)