【完結】吉良吉影は静かに暮らせない   作:ようぐそうとほうとふ

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正体は隠せない

 

 

 

「なんでまだ私を殺さないの?」

 

 

 聞き間違いかと思った。雨の音のせいでよく聞こえなかったんだ。そう思いたかった。

 雨に濡れるみぞれは、いつも通りの顔をしていた。

 

「…ごめん。なに?」

 

 吉影の返しに、みぞれは笑った。

 

「私、急いでるからこのまま帰るね」

 

 そう言って、返事を待たずにみぞれは走っていってしまった。吉影は追いかけることもせず、その背中を見送った。

 あれは聞き間違いなんかじゃない。なぜあんなことを?みぞれは何かに気づいているのか?だとしたら…自分はどうするべきだ?

 

 タイミング悪く明日から1週間図書館は夏季休館だ。みぞれには1週間会うことができない。

 自分のみぞれへの殺意に気づかれていたのだろうか。だが女子高生が殺意なんてわかるだろうか。

 どちらにせよ何もしていない今ならまだ普通の別れ話で済む。みぞれと離れられる。日常を守れる。一線を越えなくて済む。

 頭の中に混乱と、焦りと、僅かながらの寂しさと安堵が押し寄せてきた。これでよかった。そう言い聞かすように頭の中で反復する。

 

 

 これでよかった。

 本当によかったのか?

 

 溝呂木みぞれは、なぜあんなことを自分に聞いた?

 

 

 家に帰ると、玄関の電気が消えていた。

 鍵を使って開けると、食卓以外の電気が全て消えていた。ああ、なんだか久しぶりだが、これは母が怒っている時の『演出』だ。

 

 吉影は、灯りがついている居間へ行く。無視して部屋に帰っても母の怒りを余計に煽るだけだ。

 扉を開けると、母が一人座っていた。父はいなかった。

 電灯の下、母の顔はよく見えない。吉影に一瞥すらくれてやらない。なのに、自分の正面に座れと言わんばかりに座布団が一つだけ出ている。

 

 吉影は、座る。

 

 重たい沈黙。プレッシャー。ああ、どうしてこんな老いた母親相手に恭順しているのだろう。頭の片隅ではわかっている。こんな弱っちいものに従う必要なんてない。腕力ならとっくに上回っているし、放り出されても生きていける。なのに記憶が吉影の体に爪を突き立てるように、従わせられるのだ。

 母が騒ぐといけないから。怒ると、騒ぐ。逆らうと、怒る。母のしたいようにさせるのが、平穏への近道。

 

「吉影、お母さんに何か報告することがあるんじゃあないの?」

「…なんのことだろう」

 

 正直母親の機嫌を損ねるようなことはたくさん心当たりがある。同級生を殺そうとしてたことだろうか?

 

「溝呂木って子から電話があったわよ」

 

 吉影は黙る。母が吉影を見た。眉間に皺がより、皺だらけの顔がさらに醜く歪んでいる。目はギラギラと敵意で輝いており、吉影を罰したくてたまらないと言わんばかり。なんて凶暴な顔してるんだろう。

 

「今すぐ家に来て欲しいそうよ。吉影。溝呂木さんとはどういう関係?」

「…溝呂木さんはクラスメイトだよ。同じ図書委員で、たまに一緒に勉強を…」

 

 母は力任せに拳で机を叩きつけた。

 

「どうしてお母さんに嘘なんてつくのよッ!!あんたは、いつからそんなふうになってしまったの?!」

 

 はーっ…はーっ…と獣じみた吐息が聞こえた。怒り狂った母が爆発した。

 

「交際しているんでしょう?すぐに調べたんだからね。ピンと来たわよ、溝呂木ってあの()()()()じゃないのッ!ふしだらな子じゃない!」

 

 にもかかわらず、吉影の心は掻き乱されなかった。幼い頃、あんなに怖いと思っていた母の怒りを真正面から受けたのに。

 

 こんなものを?こんなものを恐れていたのか、自分は。

 

 ああそうか。記憶は、感情を強化する。

 

「なんでまだ私を殺さないの?」

 

 みぞれ、それはぼくがまだ気づいていなかったからだ。

 自分がもう恐怖で支配されないほど成長していたことに。

 

 

 

「吉影。あんたはなんて穢らわしいのッ!!」

 

 

 

 

 獣のにおいを思い出した。

 暗い廊下。

 埃っぽい空気。

 闇に煌めく、金属の反射光。

 

 間淵、間淵マヒル。

 

 恐怖をぶちのめす、あのバット。

 

「………話は終わり?」

 

 吉影の言葉に、母は虚をつかれたように呆然とした顔をした。

 

「だったら、もう部屋に行く」

 

 吉影は立ち上がり、廊下へ出ていった。居間からは罵声と何かが壊れる音がしたが、母は廊下には出てこなかった。

 そうだ。母だってわかっている。自分がもうとっくに吉影をコントロールできないことを。そして()()()以外の支配の方法を知らないから吉影を追わないのだ。

 

 部屋に戻った。少し深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。

 

 先ほどの母の叱責で気になるところがあったし、何よりまた間淵マヒルのことを思い出し、自分がすっかり彼女の不在を忘れていたことに気が付いたのだ。

 吉影はスクールバッグを漁った。中には郷土史の本が…間淵マヒルが最後に残した手がかりがあった。

 

 借りてきた場合が開きもしなかった本。これも《いなくなったことに気づけない》怪異の効果なのだろうか。こうして、いなくなった人たちは自然と人々の記憶から消えていくのだろうか。

 

 

 

 

 

 気づけば吉影は電話をにぎっていた。そして、以前聞いた溝呂木みぞれの電話番号にダイヤルした。

 呼び出し音が何回も鳴ってから、ブヅ、と音がしてメッセージが聞こえた。

 

『この番号は、現在使われておりません…』

 

 部屋に戻った。強く扉を閉めたせいで物が倒れ、大きな音を立てた。

 金属バットだ。そう、いつかの雨の日に拾った…間淵マヒルの金属バット。

 

 吉影はそれを持ち、家を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 インターフォンを押して数秒、ドアが開いた。

 

 真っ暗な家の中から顔を覗かせたのは、昼間と同じワンピースを着た溝呂木みぞれだった。

 

「こんな遅くにどうしたの?」

「君が呼んだんだろう」

「あ…そうだったね。怪物を振り切って駆けつけてくれたんだね。…間淵さんのバットを持って」

 

 吉影はみぞれの家に入る。真っ暗で、前来た時と全然変わらない1LDKのアパート。やけに冷える部屋、ダイニングと個室は襖で仕切られて閉ざされていて、コート掛けには冬物の男性用コートが前と同じように掛かっていた。

 

「…はい。粗茶ですが。麦茶は多分、粗茶だよね」

「…ありがとう」

 

 

 明かりすらついてない部屋で、みぞれは椅子に座る。吉影も真向かいに座った。みぞれは背後にキッチンから差し込む光に照らされていたが、顔は逆光でよく見えなかった。

 

「どうしてぼくを呼んだ?」

 

 吉影の問いかけにみぞれは答えた。

 

 

「吉良くんは、まだ隠し続けるつもりなの?」

 

 吉影は返す。

 

「どういう意味だ?」

 

 みぞれは困ったような顔をする。

 

「えっと…どこから話せばいいのかな…」

 月と電灯の光に照らされながら、みぞれは頬を手で撫でる。艶かしく、手が闇から浮かんで見えた。

「あれ?もしかして私、早とちりしちゃったのかな…?」

「…どういうこと?」

「ええっと。ちょっとまってね。整理するから…」

 

 みぞれの様子のおかしさに吉影は警戒する。この雰囲気はこれまで間淵マヒルと共に遭遇した怪異のそれとよく似ていた。間淵マヒル。ああ、そうだあいつはいなくなったんだ。

 様子がおかしいくせに、雰囲気が全然違っているくせに。みぞれはクラスで話す時とほとんど変わらなく見える。

 

「吉良くんはもう気づいてるんだと思ってた…」

「君が桔梗シンジの娘なことを?」

「…あれ?そっちなんだ。…うん、まあ…そうだよ」

 

 みぞれは麦茶を口にする。吉影は飲まなかった。

 

「溝呂木さんが気づいてると思ったことは、何?」

「…まだ秘密があった方が面白いでしょう?」

 

 普段のみぞれと寸分違わず同じトーンで同じ口調で喋っているのに、まったくの別人と喋っているような気分になった。

 

「どうしてお父さんのこと知ってるの?」

「…この街で起きている異常事態の原因が『ききょう病院』にあることに気づいてね。…ぼくがではなく間淵マヒルがだが。調べるのに付き合わされていた」

「異常事態って、なに?」

「昔の患者が暴れ回ってたみたいだよ」

「…そう…」

 みぞれは少し申し訳なさそうに俯いた。

「でも、どうして私が桔梗シンジの娘ってわかったの?町役場に行った…なんて言わないよね」

「花京院だったか。君の幼馴染の住所をたまたま知っていた。君が昔住んでたのはききょう病院の近くだったんだろう」

「それだけじゃ根拠が薄いよね」

「もちろん。というか…むしろなんでこれまで気づかなかったんだろうって自分に呆れたんだが…」

 

 吉影は一枚の手紙を出した。なんてことはない、来る途中、郵便受けから盗んだものだった。

 

「この部屋に住んでいるのは、桔梗さんだろ」

「…ふっ…ははは…えぇ?なにこれ。こんなの…ああ、当たり前すぎて気づかなかったよ!」

 

 みぞれは大受けしていた。つられて吉影も笑ってしまった。みぞれはひとしきり笑った後、浮かんだ涙を指先で拭って話し始めた。

 

「お父さんはね…凄腕の精神科医だったの」

「……」

「特に精神状態が不安定で、変なものが見えるとか恐ろしい声が聞こえるっていう人をあっという間に治せたの。でもそれで救える人には限りがあった…」

 

 みぞれは遠い記憶を思い出すように語る。過去形で。

 

「お父さんは、変なものや恐ろしい声を何かに閉じ込めることができた。治療を重ねて、患者さんがそれと共存できるように頑張ってた。私はそんなお父さんを尊敬してたの。…でもね、それだと全然儲からない。病院を建てたお金が返せなくなって、お父さんとお母さんは別れちゃった」

 

 みぞれはとても悲しそうだった。桔梗シンジの診察室から盗んだ手紙は、みぞれのものだったのだ。

 みぞれはふう、とため息をついた。

 

 

 

「きっと私がお父さんを殺しちゃったから、閉じ込めたものがぜんぶでてきちゃったんだね」

 

 

 

 まるでなんてことのない話をするように、みぞれは全ての答えを吉影に突きつけた。

 

 

「君が殺した?」

「あ…わざとじゃないの。私、誰かを傷つけようなんて生まれてこの方考えたこともなかったんだよ…?お父さんもお母さんも弟も、この町の誰にだって消えて欲しいなんて思ったことは一度もなかったの…」

「…どうやって、町の人を消しているんだ?」

「………吉良くん。吉良くんはお母さんのこと、好き?」

「…ぼくの質問に答えてくれ」

「あのね私、もう自分が何を思ってるのかよくわからない…自分が正気なのかもよくわからないの。お父さんを消しちゃってから、もう全然、なにが現実がわからなくて。みんな気づかないんだもん。私が消しちゃった人のこと、だからもしかしてここって夢なのかな…って、わかんなくて…」

 みぞれは指先で机を小さく引っ掻いた。桜色の爪がすこし歪む。

 

「吉良くんは私を安心させてくれた。だって…私のことをまるで普通代表みたいに扱ってくれたから。わけわかんなくなってたけど、吉良くんが望むように振る舞えば多分それが普通なんだろうって、そう思うことにしてたから」

 

 こんなに情緒が不安定そうなことを言いながら、みぞれは本当にいつも通り、すらすらと話す。まるで心と体が別物みたいにいつも通り。

 

「だから私、怖かったんだよ。間淵さんが吉良くんを普通じゃなくしちゃったら、私、もう何もわからなくなる…」

 

 ここで初めて、みぞれの声のトーンが下がった。

 

 

「初めて、人にいなくなって欲しいと思った。そしたら間淵さんがいなくなった…」

 

 

 

 

 

「吉良くんが間淵さんがいないって気づくのが、怖かった。だから告白して、なるべくそばで見張ってたの。でも…吉良くんは…気づいちゃったんだね」

 

 

「…ああ」

 

「間淵さんのことが好きなの?」

「まさか。むしろ君が消してくれて清々した」

「じゃあどうして彼女のバットを持ってたの?」

「………護身用」

「違うでしょ、吉良くん」

 

 みぞれは悪戯っぽく笑った。

「私を殺すためでしょ?」

 

 

 みぞれの手が、吉影の手に重ねられた。

 

「私が知ってる吉良くんの秘密はね…」

 

 強張る吉影の手をほぐすように、みぞれは吉影の手の骨をなぞり、押す。あまりに官能的な感覚に、吉影は止まる。停止した思考に、みぞれの声だけが響いた。

 

 

「吉良くんは、誰も信じてない。愛してないし、尊ばない。吉良くんが見てるのは、自分の欲望の対象だけなんだってこと」

 

 

 みぞれの指先が、吉影の指を根本から先へ這う。吉影は息を大きく吸った。

 

「私の手ってそんなに綺麗かな」

 

 みぞれの手が、離れた。

 吉影はその手を逃すまいと掴む。無様に机に身を投げ出して、まるでみぞれに追い縋るように。

 

「殺して手に入れたい?」

 

 みぞれは両手で吉影の手を握り、自分の胸元へ当てた。

 その手をゆっくりと、首へ運ぶ。

 

 殺せと言わんばかりに。

 

 細い首を掴むように持っていって、少し力を入れればその喉が潰れるくらいまで、無理やり手で押さえる。

 吉影は、みぞれを見た。

 いつもと変わらない穏やかな笑顔だ。

 興奮を一瞬忘れてぞっとする。みぞれはおかしくなったのではない。ずっとおかしかったのだ。

 手に力が入った。するとみぞれの喉が動き、言葉を放つ。

 

 

 

 

「ここに来ること、家族は知ってるんでしょ?」

 

 

 

 吉影の手は止まった。みぞれは重ねた手をゆっくり吉影の腕へ這わせる。

 

「吉良くんは言い訳できるの?お母さんに、お父さんに、みんなに」

 

 みぞれの手が蔦が絡むようにして腕から、肩へ。興奮と絶望と怒りがないまぜになる。みぞれの笑みが怖い。はじめて思った。これまで自分は愚かで弱い草食獣を騙すために牙を隠していた。

 だがみぞれは違ったのだ。みぞれは自分の先にいた。

 

「本当の吉良くんは人を殺して、自分の好きなようにしたいんだよね。人がご飯を食べるみたいに、夜が寂しいように、古傷が痛むように、人を殺さずにはいられない。そういう怪物…」

 

 みぞれの手が、吉影の頬を撫でた。月の光を背にしたみぞれはどこか神々しかった。美しい手をした、壊れた女。今場を支配しているのは彼女だった。

 

「私ずっと前から気づいてたよ。吉良くんはおかしいって」

 

「…」

 

「おかしいのに、普通って顔して生きるのが上手。…普通に生きてるなんて言ってないよ?吉良くんは全然普通じゃなかった。だから私、安心したの。私よりも怪物らしい怪物が、私を普通って思ってくれていて嬉しかった…」

 

「…」

 

 

 

「でもそんな怪物が私より踏み外してないなんて嫌…」

 

 

 

 多分これが、吉影が初めて聞いたみぞれの本心だ。

 

 

 

「吉良くん、私と踏み外そうよ。吉良くんが人を殺しても、私がいなかったことにしてあげる」

 

 

 

 みぞれは手を離した。吉影はやっと自分の体の自由が戻ったような気がした。

 

「そしたら吉良くんは欲望のままに人を殺しながら、普通のフリして暮らしていけるよ。私の手はあげられないけど、貸すことはできる…」

 

 みぞれは普段通り、笑う。

 

「吉良くんが嫌いな家族も、消してあげる」

 

 その笑顔が勝ち誇ったように見えたのは、気のせいではなかったのだろう。

 

「考えておいてね」

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「吉良吉影くん。君は砕かれた欲望が戻るのかを心配していたね?」

「心配はしてない」

「安心してくれ、欲望っていうのは尽きないものだ。きっと新しいのがキリなく湧いてでてくるんだよ。どんなに嫌でも、生きてる限りね」

「へえ」

「だからもし君が思春期特有ののっぴきならない欲望を感じてるなら…ボクがぶっ壊してあげてもいいよ?」

「…押し付けがましい……」

 

 ききょう病院からの帰り道、間淵マヒルとの会話を思い出した。

 

 今、間淵マヒルがここにいたら自分のこの欲望を粉々に砕いていただろうか。

 

 

 そういえばみぞれははじめから、間淵マヒルがいないものとして振る舞っていた気がする。いなくなったことに気が付かないのが、この怪異の本質なのに。

 

 溝呂木みぞれは自分のせいで人がいなくなっているのを知っていた。みぞれだけが、いなくなった人間が誰なのかわかっていた。家族、友人、見知らぬ他人。でも誰もそれに気づかない。

 そんなみぞれの異常性を《閉じ込める》前に桔梗シンジも消えた。

 

 

 

「私と踏み外そうよ」

 

 

 

 みぞれには武器があった。それは人を消す力ではない。

 吉影の欲望の対象が自分の手であるという事実。そして、吉影がみぞれを殺すことができないという確信。つまりは吉影が普通の日常を投げ捨てたりしないという事実を、知っている。

 

 ああそれにしても、みぞれの手。

 あの手で全身をくまなく撫でられたらどれだけ気持ちがいいだろう。心ゆくまで舐めて、しゃぶって、言えないような事をしたらどれだけ幸せだろうか。

 

 手が欲しい。自分だけの手が。

 要らない部分を削ぎ落とし、もの言わない手。ついでに足がつかない、そんな手。

 

 

「吉良くんが人を殺しても、私がなかったことにしてあげる」

 

 

 

 みぞれの笑みが脳裏によぎった。

 あの勝ち誇った笑みが。

 ああ、あの笑顔が。

 

 

 帰り道、空を見る。寝静まった街は死んだみたいで、とても心地よかった。

 ふと、すぐそばの民家の窓辺が目に入った。そこにはたまたまトイレに起きたのかわからないが、少女が立っていた。

 

 ああ、夏休み前に一度あった気がする。

 

 

 

 

 吉影は、自分が間淵マヒルのバットをみぞれの家に置いてきてしまったことに気がついた。

 

 今は都合よく、自分のために間淵マヒルを忘れようと思った。

 

 

 

 

 

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