砂嵐が吹き荒れる荒地。岩影に身を潜めたモルフォは、スナイパーライフルを構え、静かに照準器を覗き込んでいた。彼の周囲は、まるでその存在感が空気に溶け込んでしまったかのように、無音だった。
「おー…ドクター、完全に待ち伏せされてますね?」
耳元の通信機から微かな応答が返る。
《やはりか。敵の動きはどうだ?》
「レユニオンのオペレーター…数はざっと20、いや、30か。隠れる気のない奴に限った数ですが…」
《指揮官は?》
「それらしき奴は居ますよ」
《…了解した。戻ってこい》
「指揮官だけでも排除しますか?」
《いや、こちらが待ち伏せされてる事に気付いてないならその裏を突こう》
モルフォは応答を聞きながら、微かに笑みを浮かべた。「了解。なら、少しこの岩影で日陰を楽しませてもらいますよ。」
砂嵐の中で視界は極めて悪い。しかし、彼にとってそれは何の問題にもならなかった。狙撃手にとって、環境の不利は敵にも等しく降りかかる武器になる。自分の腕前を存分に活かせる舞台だ。
「メ◯カリでサーマル買っといて良かった」
《なんか言ったか?》
「いえ、何でもないです」
モルフォはライフルの照準を通して、遠くの敵の様子をじっくり観察していた。粗暴に武器を振り回す兵士、周囲を無警戒でうろつく見張り役、そして中央で陣取る一人の男。周囲に比べて明らかに高価な装備に身を包み、周りの部下たちが彼を中心に動いている。
「ドクター、間違いなく彼が指揮官ですね。あれだけ目立つと狙えと言わんばかりですよ。」
《よし、だが今は撃つな。こちらの部隊が動く準備が整い次第、君の狙撃が合図になる。》
「了解」
彼は右手でライフルの銃身を軽く叩きながら、自分自身に言い聞かせるように呟いた。
「俺の腕、見せてやるさ…やべ、中二病っぽいな…」
10分後…突如、通信機から短い指示が入る。
《モルフォ、始めていいぞ。》
「オーケー、それじゃあ一発で仕留めます。」
モルフォは照準を指揮官に合わせた。砂嵐の中でわずかに揺らぐその姿を正確に捉え、指の力をゆっくりとトリガーにかける。呼吸を整え、一瞬の静寂が訪れる。
「バイバイ」
**発砲音が荒野に響く。**
その一発は、砂嵐の中を貫き、標的の眉間を正確に撃ち抜いた。指揮官は声を上げる間もなく倒れ、その周囲が混乱に包まれる。モルフォは冷静に銃を引き、すでに次の動きを計算していた。
「目標、排除完了。おーおー…見事に混乱してるねぇ」
彼の言葉通り、レユニオンの兵士たちは動揺し、誰もが指揮官の倒れた姿に釘付けになっていた。統率が崩れ、敵部隊は混乱の渦に飲み込まれていく。
《素晴らしい腕だ、モルフォ。後は我々が動く。援護態勢を取ってくれ。》
「任せてくださいよ、ドクター。」
モルフォは素早く岩影を離れ、次の狙撃ポイントへ移動した。砂嵐が視界を奪う中、彼はあくまで冷静だった。戦場に響く銃声と叫び声を聞きながらも、彼の心には微塵の揺らぎもない。
「戦場は等しく平等だ、ってな。」
砂嵐の中に消えていく彼の背中は、誰よりも戦場を知る男の姿そのものだった。
ドクターの指示が全員に響く。隊の先頭を切るのは近距離戦闘を得意とするオペレーターたち。
レユニオンが指揮官がやられた混乱に乗じてドクター達のチームが一気に襲い掛かった。
ドクターの指示が全員に響く。隊の先頭を切るのは近距離戦闘を得意とするオペレーターたち。
ブレイズがチェーンソーを振り回しながら突撃し、混乱した敵兵たちを次々となぎ倒していく。
「ほらほら、そんなにぼーっとしてると全部斬っちゃうよ!」
砂嵐の中でも鮮やかな火花が散り、彼女の攻撃はまるで戦場を裂く雷のようだった。
モルフォは彼女の死角のレユニオンに照準を合わせて引き金を引く
「ブレイズ!突っ込みすぎだぞ!!」
《あら、あんたが後ろに居るから大丈夫よ!!》
ブレイズの豪快な笑い声が通信越しに響く。その声は、まるで敵陣を嘲笑うように堂々としている。彼女のチェーンソーが重厚な音を立てて動き、砂嵐の中で敵兵たちが次々と倒れていく。
モルフォは照準器越しにその様子を観察しながら、ブレイズの後方に回り込もうとするレユニオンの兵士たちに次々と狙いを定めていた。
「まったく…君の後始末は大変だな。」
モルフォは砂嵐の中でも動じず、冷静に引き金を引いた。鋭い発砲音が響き、ブレイズの背後に迫る敵兵が一人、また一人と崩れ落ちる。その鮮やかな連携は、まるで事前に練習したかのように完璧だった。
「はい、これでまた君の背中は安全だ。」モルフォは軽口を叩きながら、素早く次の弾を装填する。
《あんたがいるなら、もっと派手にやっちゃっても大丈夫でしょ?》
ブレイズの自信満々の声に、モルフォは小さく笑う。「まぁ、君の後始末係をやるのも嫌いじゃないけどね。」
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ドクターの指示が響く一方、砂嵐の中でドクターは次々と的確な指示を出していた。
《スカベンジャー!!左側の丘から接近している部隊を牽制してくれ!》
《スズラン、回復フィールドを展開!モルフォとブレイズの位置をカバーするんだ!》
ドクターは素早く指示に従い、丘の上に見え隠れする敵部隊へ矢を放つ。狙いは的確で、接近しようとする敵を次々と撃ち落としていく。スズランも即座に応じ、温かな光に包まれた治療フィールドを広げた。その光が、砂嵐の中でもチーム全員の士気を高めていく。
「よし、次はあいつだ…」
モルフォはさらに高度な狙撃ポイントへと素早く移動し、今度は遠くで部隊を指揮で声を上げるレユニオン兵を照準に捉える。
「さようなら」
そう呟くと、彼は引き金を軽く引いた。狙撃弾が砂嵐を貫き、その男の胸元を正確に撃ち抜く。
敵陣の動きが一層混乱する中、ドクターの通信が再び響く。
《敵陣が崩れた!全員、一気に押し切れ!》
チェーンソーの轟音、弓矢の音、そしてモルフォの銃声が絶え間なく響き渡る中、レユニオンの兵士たちは完全に統率を失い、次々と戦場から逃げ出していく。その背中を、ブレイズが愉快そうに見送る。
「はい、全員片付けたっと。ドクター、あとは私たちの勝利宣言だけよ!」
《よくやった、皆。モルフォ、君も支援が完璧だったな。》
砂嵐が徐々におさまる中、戦場にはロドスの勝利だけが残っていた。
モルフォは銃を肩に担ぎ背伸びをする。その目はどこか優しげだったが、その奥にある鋭い光はまだ消えていない。彼の心の中でつぶやかれる言葉は、誰にも聞こえることはなかった。
(CODやっといて良かった…)
「ナイトホーク、回収を頼む」
《はいよ。ドクター達を拾ったらそっちに行く》
モルフォの持ってるライフルはHK417を想像してください。