機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
夜。
ペイルライダーと再会した後、俺はすぐに隠した。
この世界のペイルライダーに関して、未だに謎が多く、それを探る必要がある。
ニャアンに関しては、口止めは一応はしておいた。
彼女もまた、これに関わっている事を知られたら、それだけでマズイと分かっているのだろう。
「・・・あなたは、その、クランバトルには出ないの」
「クランバトル?なんだ、それは」
「簡単に言うと、違法なMS同士の戦い。勝てば賞金を貰えるそうだけど」
「金には、それ程、興味はない。第一、MS同士の戦いなんて」
飽きる程、やった。
だから、別に良い。
そう考えていた。
けれど。
「その内、やる気になったらな」
「・・・そう」
なぜか、断らなかった。
それは、俺にも、心底分からなかった。
何を、考えているのか、自分でも分からない。
分からないまま、家に帰ると。
「・・・むぅ」「あっ」
俺の家への帰り道、マチュがいた。
というよりも、かなり頬を膨らませ、かなり不機嫌そうな表情で。
「どこに行っていたの」
マチュの手を見ると、ビニール袋があり、おそらくは心配した俺の為に何かを買ってきてくれたのだろう。
けれど、その当人である俺が
「あっ、えっと、その、まぁ、少し気分が良くなったら、散歩にと」
「風邪を引いているんだから、無理しない」
そのまま、マチュがジト目で俺を見ながらそのままビニール袋を押しつける。
「それじゃ、私は帰るから」
慌てて、受け止めながらも、帰ろうとするマチュの背中を見る。
「・・・マチュ」
「何?」
「その、どっかで何か食べないか。少し夜風を浴びたいから」
「えぇ、門限まであと少しなのに」
「あっ、そっそうだよな」
そう、マチュは変わらないように言う。
「・・・まぁ、お菓子ぐらいだったら良いけど」
「本当か」
その言葉に、俺は嬉しくなった。
そのまま、近くのコンビニに寄ると、すぐに菓子を買った。
菓子を買って、一緒に食べる。
当たり前のような事かもしれない。
けれど、それが、今の俺にとっては。
「というよりも、なんか今日は変だよ」
「そう、なのか?」
「うん、マチュなんて、久し振りに聞いたよ。あだ名であんまり言わなかったし、なんか雰囲気、変わっているけど」
それは、この世界での俺かもしれない。
きっと、あんな戦争を体験していない俺。
それは、一体、今はどこにいるのか。
「・・・まぁ、うん、色々とね」
「そうなんだ、けどまぁ、少し安心した」
「安心?」
その言葉に、俺は疑問に思った。
「君のお父さんとお母さん、少し前に亡くなって、一人ぼっちになったから。それから荒れていたから。今日も正直に言ったら、大丈夫か不安だったけど」
「・・・そうか、悪かったな」
「良いよ、とにかく、元気を出してね」
マチュは、笑顔で励ましてくれる。
この世界の、父さんも、母さんももういない。
元の世界でも既にいなくなったけど、こっちの世界でも。
ペイルライダーでの真実を知る事に夢中になっていて、そちらを確かめる事は出来なかった。
「マチュ、何かやりたい事はある」
「いきなりどうしたの?」
「・・・なんとなく、ここまで世話になったから」
だから、せめて。
マチュの願いは叶えてやりたい。
だからこそ、俺は。
そう、問いかけるとマチュは少しだけ悩んだ。
「海、見に行きたいかな」
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する