機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
彼女との、クラバでの決闘を取り付けた後、俺はポメラニアンズの面々に伝える事にした。
「次の試合には、俺が出る」
「出るって、あれ以来、お前は全然出ていない癖になんだ急に!」
「事情があるんだよ、事情が、それじゃ」
それだけ伝えると、俺はそのまま立ち去ろうとした。
その時。
「魔女と何か約束したのかい」
「・・・魔女?」
魔女という言葉に対して、俺は聞き覚えがなかった。
だからこそ、思わず聞いてしまう。
「あんたが話していたというシイコが呼ばれた名前だよ」
「あの後、調べたんだけど、ユニカムと呼ばれる撃墜王の中でも、100機以上の敵MSを撃墜し、「魔女」の異名で呼ばれたスーパーユニカム!」
「そんな相手に、本当に勝てるのか」
その問いかけに対して、俺はため息を吐く。
「・・・100がなんですか」
「えっ」
「戦争中に、そんな敵の数なんて数えてられませんよ。そんなのでビビるとでも思っているんですか」
「いや、お前なぁ、冗談だと思っているのか」
「・・・だから、それがなんだって言うんですか」
俺は改めて言う。
「戦っている時に、敵の数なんて数えてられませんよ。数えていたら、ただ自分がその数になるだけの話だから」
「はぁ」
「・・・俺はこれで」
それと共に、俺はその場を去って行った。
正直に言えば、これ以上、言えば、何を出すか分からない。
だから、俺は、すぐにでも離れようとした。
その時になって、俺もまた気づいていなかった。
「っ」
後ろから来た衝撃。
それに、俺は思わず身構える。
襲われたのか。
そう思い、俺は見つめた先には、マチュがいた。
「えっ、マチュ」
マチュが、なぜ、そこに。
気づいていなかった。
同時に、彼女が今、俺を抱き締めているのに気づいた。
「いや、マチュ、なんでそんな「置いていかないで」えっ」
聞こえた声に、俺は、戸惑いを隠せない。
「置いていかないでって、いきなり何を言っているんだ」
その言葉に対して、分からなかった。
けれど、マチュは、まるで俺を離す様子はなかった。
「・・・ランガ、あの人と話した時からずっと可笑しかったから。まるで、私の知らない所へと行くような気がしたから」
「・・・マチュ」
その言葉に、俺は、否定する事が出来なかった。
あの時、俺は、彼女を通して見ていた。
過去の自分を。
復讐にしか目のなかった自分に。
だからこそ、それを否定する為に戦おうと考えていた。
けれど、それでマチュから見たら、俺が離れる。
そう感じてしまったのだろう。
俺はそのまま、マチュの拘束を離す。
「ぇっ」
一瞬の事で、マチュは驚きの声を出した。
けれど、そのまま俺は正面から抱き返す。
「離れる訳ないだろ」
「ランガ」
抱き締めた事で、感じたのは、マチュの体温。
かつての俺が求めても、届く事がなかった。
どんなに求めても。
けれど、確かに今、ある。
『本物だろうと偽物だろうと関係ない』
「俺は、マチュから離れない」
「・・・本当」
「あぁ、本当だ」
そう呟きながら、俺は彼女を決して離さないように言う。
すると。
「・・・だったら、勝ったら、なんか美味しい物でパーティだから」
「えっ」
「心配させた罰」
それと共に、俺を見るマチュのジト目に対して、俺は逆らう事が出来なかった。
「うっ、分かった」
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する