機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界   作:ボルメテウスさん

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添い遂げる為に

眼前にいるゲルググに乗るシイコの狙い。

 

それは、眼前にいる俺ではなく、マチュの方へと向けられていた。

 

この戦闘において、マチュは俺にとっての弱点である。

 

そう悟ったように、ゲルググのビームライフルから放たれたビームはマチュに何度も当たりそうになる。

 

しかし、その度にマチュは自身の直感と共に避けていく。

 

同時に、俺はそのままシイコへと接近し、そのクローを真っ直ぐとゲルググに突き刺そうとする。

 

「やっぱり、あの子が弱点のようね」

 

その言葉と共にシイコの言葉と共に、ゲルググはビームサーベルを振り上げる。

 

それこそが、マチュを狙う最大の理由。

 

「ちっ!」

 

シイコにとって、マチュは大した脅威ではない。

 

しかし、マチュへと攻撃を仕掛ければ、それを守ろうと行動する俺への狙いは簡単に行える。

 

「そこっ!」

 

シイコの言葉と共に、ゲルググのビームサーベルがこちらに振り下ろされる。

 

その一撃に対して、俺はすぐに反応し、ビームサーベルをズゴックのクローで受け流す事に成功した。

 

だが、その攻撃を受けた瞬間、俺のズゴックは僅かに体勢を崩してしまう。

 

その隙を突いて、ゲルググは機体を回転させながら距離を取りつつ、もう一本のビームサーベルを構える。

 

その時、シイコの狙いを察した俺は叫ぶ。

 

「マチュ!」

 

俺の叫び声を聞いて、マチュは咄嗟に回避行動を取ろうとする。

 

しかし、既にゲルググはビームサーベルを振り下ろしていた。

 

その一撃は、マチュの機体を捉えている。

 

避けきれない。

 

そう思った瞬間、俺は咄嗟にズゴックを動かし、マチュの前に割り込んだ。

 

次の瞬間、ゲルググのビームサーベルがズゴックの左腕を斬り裂いた。

 

「ぐっ……!」

 

激しい衝撃と共に、ズゴックの左腕が宙を舞う。

 

その光景を見て、シイコは薄笑いを浮かべながら言う。

 

「惜しかったわね。あと少しで二人とも倒せたのに」

 

だが。

 

「倒させるかよ!」

 

それと共に、俺は既に決まっていた。

 

俺は、ズゴックの右腕を構える。

 

ズゴックのクローが、ロケットパンチのように飛んでいく。

 

その光景を見たシイコは驚愕の表情を浮かべながらも、咄嗟にゲルググを動かし、その攻撃を避ける。

 

「なっ、そんな仕掛けが……!」

 

シイコの声には驚きと動揺が混じっている。

 

しかし、俺はすぐに次なる行動に移る。

 

俺は、先程、切り落とされていたズゴックの左腕を手に取り。

 

「はぁぁぁ!!!」

 

左腕は、だらりとしている。

 

それでも、クローは閉じている状態となっている。

 

その状態で掴んでいる為、まるで槍のような形となっている。

 

俺は、真っ直ぐとゲルググの頭を貫く。

 

「なっ」

 

それは、シイコにとっては予想外だっただろう。

 

ズゴックは、元々偽装装甲ではあるが、何時でも外せるような仕掛けはしていた。

 

反対に、正体がばれずに、武器を使えるように、こうしてクローを取り外せるようにも出来た。

 

「試合は終わった、ほら、マチュ、帰ろっか」

 

「えっ、うん」

 

「あっ、その前にちょっと待っていてね」

 

「んっ?」

 

俺は、少しの間だけ、マチュとの通信を切る。

 

「約束は、守って貰うぞ」

 

「・・・分かっているわ、けれど、諦めるとでも」

 

シイコのその声は、まさしく過去の俺だろう。

 

だからこそ。

 

「あんたは全部欲しいと言っていたな。けれどな、あんたは一つ、勘違いしているようだから伝えておくよ」

 

「あんたは全てを失った恐怖。それを味わった事がないから言えるんだ。それじゃ」

 

それと共に続ける。

 

「あんたの大切な物を失った時に、その願いに後悔はないんだな」

 

「っ」

 

俺は、眼前に睨み付ける。

 

「あなたは何を」

 

「勘違いするな。約束を破った時の話だ。俺は、別に誰かの大切な物を奪いたくない。けれど」

 

俺は、続ける。

 

「俺はたった一つの大切な物の為だったら、それ以外の全部を失っても構わない。それが俺が死んだとしても関係ない」

 

それだけを告げる。

 

「・・・あなた、本当に何者なの」

 

「・・・何もかも失って、大切な一つを取り戻す事が出来たただの復讐鬼だよ」




ズゴックの左腕を使ったシーンに関しては、08小隊のあのシーンを参考に書かせて貰いました。
ペイルライダーの出番に関しては、まだちょっと早いと思い、まだまだ先にさせて貰います。
なので、登場シーンを楽しみにしてください。

ドゥー・ムラサメは生存する?

  • 生存する
  • 死亡する
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