機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界   作:ボルメテウスさん

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あの場所を目指して

「うん、海。前に話したけど、ここにあるほとんど全てが偽物みたいな感じだって」

「・・・偽物か」

 

その言葉に、俺は少し見上げる。

このサイド6は、マチュの言うように、何もかも偽物だ。

全てが、人間で造り出された物であり。

本物は、何もかもないかもしれない。

けれど、本物があるとしたら。

ここで、マチュと過ごしたこの時間に抱いた思い。

それは、本物だと思う。

 

「マチュは、偽物が嫌いかい」

「どうなんだろぅ、正直に言ったら、窮屈だと思う。だから、見てみたいの、本物を」

「本物をか」

 

言葉で聞き、俺は見上げる。

サイド6の、その先に。

かつての、全ての人々の故郷の星、地球。

そこで、俺はティターンズからエゥーゴへと変わった。

そういう意味では思い出深い場所だった。

 

「・・・だったら、何時か、連れて行くよ」

「えっ、良いよ、第一、地球まで行くのは、結構お金がかかるよ」

「良いんだ、俺も行きたいから」

 

マチュに対して、俺は思い出しながら、呟く。

 

「行きたいって、どこに?」

「・・・海もそうだけど、俺は、森に行きたい」

「森?」

「あぁ、ジャングルに」

 

それと共に、思い出したのは、地球に降り立った時。

当時の降下作戦の際に。

俺とペイルライダーは、目的の場所とは異なる所に不時着した。

不時着した際には、行方不明扱いにされていた。

その際に、俺はそこにとある夫婦に助けられた。

彼らに助けられた事で、危機を脱しながら、ペイルライダーを修理しながら、すぐにティターンズに戻ろうとした。

その際に、夫婦に世話になった。

その時間は、これまで復讐ばかりに拘っていた俺にとって。

穏やかな時間であった。

それと共に。

 

『君は、憎しみだけで、戦っているのかい』

 

その言葉に、彼から問われた。

当時の、俺には、それしかなかった。

そう答えるしかなかった。

けれど、分かるはずはないと。

けれど。

 

『俺も、家族を全て、殺されたから、君の気持ちは痛い程理解出来る』

『えっ』

 

そこから、彼から語られたのは、彼が元軍人であった事。

そして、一年戦争を、戦い抜いた事。

その多くは、俺がティターンズで学んだ歴史とは違う部分が多くあった。

 

『けれど、俺に、何がっ』

『君にも、きっと見つけられるはずだ。君が本当に戦うべき答えが。俺も、本当だったら敵だった彼女と結ばれた。それはきっと君にも、きっと見つけられるはずだから』

 

その言葉に、俺は、どこか信じたかった。

そうして、俺はティターンズに合流しようとした。

けれど、ティターンズが行ったサイコガンダムによる実験を見て。

俺は、本当に戦うべき敵は誰か。

 

「・・・この世界ではどうなっているんだろうか」

 

あの場所に、あの人達はいないかもしれない。

この世界の歴史では、大きく変わっている。

もしかしたら、結ばれていないかもしれない。

それでも、俺はもう1度行かなければいけない。

 

「シローさん。アイナさん」

 

俺は、そう。

恩人達の名前を呟く。

ドゥー・ムラサメは生存する?

  • 生存する
  • 死亡する
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