機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
ゼクノヴァによって、出来た奇妙な空間。
あの赤い瞳に映る俺の姿はどんな風に見えているんだろう。同じニュータイプとして互いに引き合った奇妙な縁。
「僕は、ララァの想いを守りたい。いつか、彼女の願った世界を本物にしてあげたい」
シュウジの声には迷いがない。あの純粋な瞳は変わらない。彼は最後までララァのために戦うつもりだ。
「俺もマチュを守りたい。死んでしまったマチュの分も、生きているマチュの分も」
言いながら、胸の奥が熱くなる。マチュと交わした約束、共有した想いが体中を駆け巡る。
「好きな人だから。お前と同じ」
言葉にした瞬間、シュウジの瞳が少し揺れた。まるで雷に打たれたような表情だ。
「好きな人」
俺は呆れながらも微笑む。この朴念仁め。ここまで戦って、やっと自分の気持ちに気づいたのか。
「じゃないと、こんな事しないだろ。世界を巡って、ララァの為に動く事なんて」
シュウジはゆっくりと頷いた。長い沈黙の後、小さな声で呟く。
「・・・そっか、この気持ちは好きな人に向けてだったのか」
俺達は敵同士だったはずなのに。なぜか奇妙な友情が芽生えていた。それは共に戦った戦士としての絆か、同じように愛する者を守りたいという一心か。
「・・・だから、お前はお前の好きな人の為に戦え。けれど、忘れるな」
コクピットの壁に映る自分の姿を見つめながら言葉を紡ぐ。
「あの時、約束した。地球の海を見る約束。その時にした俺、マチュ、ニャアン、そしてお前も」
シュウジの瞳に光が宿る。あの時の記憶は確かにあった。
遠い昔のような気がするが、鮮明に思い出せる。
何気ないガレージで。
地球を目指す為に話していたあの時の事。
「そうだね、だから、また会おう。僕の初めての友達」
友達か……。
そう呼ばれると胸がキュッと締め付けられるような感覚がある。俺にも大切な人が増えたんだな。
大規模なゼクノヴァが発生し始めた。向こう側へ帰る時が来たようだ。シュウジのガンダムが光に包まれていく。
「あばよダチ公」
自然と口から出た言葉。今まで何度も友人を失ってきた。戦争で死に別れるしかなかった関係が多い中で。
初めて生きて友人と別れる瞬間。
シュウジの笑顔が眩しくて。
なぜか胸の奥が温かくなった。
「・・・シュウちゃん」
そして、俺以外にも、ニャアンはシュウジとの別れに悲しそうだった。
そんなニャアンに、俺もマチュも自然と近づく。
「ねぇ、ランガ」
「なんだ?」
「シュウジが帰った世界って、ランガのいた世界なのかな」
「・・・さぁな、なんだって、世界は無限にあり、そして、その一つの世界には、これだけ広い宇宙があるんだ。同じかどうかなんて、分からないよ」
「・・・そうだね」
「ただ」
俺は、見つめる。
「また、会えるさ」
「どうして、そう思えるの?」
「・・・ニュータイプだからかな?」
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する