機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
エグザベ・オリベは、これまで何度も命の危機はあった。
模範的軍人らしい安定した性格。生真面目な彼は、この数ヶ月の間、シャリアが率いる強襲揚陸艦ソドンへMSパイロットとして、キシリア近衛隊隊長として、多くの戦いを乗り越えた。
だが、そんな彼は、目の前にいる脅威に対して、どうすれば良いのか分からなかった。
「・・・」
眼前にいる少年、ランガが殺気を剥き出しにしている。
その理由は、彼と一緒にいた少女、マチュの一言。
「あっ、私をロッカーに閉じ込めて、密着した変態」
「あぁ」「マチュをロッカーに閉じ込めて密着した変態だと?」
俺の言葉にエグザベは慌てて両手を振った。
「ち、違う!誤解だ!あれはやむを得ない状況だったのだ!」
冷や汗をかきながら必死に弁明するエグザベを見て、俺の中の殺気が少し収まる。だがマチュのジト目は変わらない。
「駅で軍警と揉めていたところを助けただけだ!あのままでは連行されるところだった!」
エグザベは背筋を伸ばし、模範的な軍人らしい姿勢で説明を始めた。確かに理屈は通っている。だがその直後、彼は致命的な一言を追加した。
「それに狭いロッカーに一緒に入れば必然的に密着することになる。これは不可抗力というやつだ!」
一瞬の沈黙。
「え?それって弁明になってないよね?」
ニャアンが苦笑いしながら首を傾げる。
マチュのジト目がさらに鋭くなる。俺も思わず眉をひそめた。
「つまりエグザベ君は『女の子と密着できて役得でした』と言いたいのですな」
「シャリア・ブル中佐!」
最悪のタイミングで、最も信頼していた上司からの言葉。
それを聞いた途端、同僚の女性陣から冷ややかな視線が集まるのが分かった。
「エグザベ、貴官は軍規以前に人として問題があるようだ」
冷徹な声が響く。
「違います!違います!私はただ任務を遂行しただけです!」
必死に弁明するエグザベの額からは滝のような汗が流れ落ちている。その姿があまりに哀れだった。
「そもそもエグザベさんってそういうキャラでしたっけ?」
「いや、普段はもっと堅物なんだが……」
そう、コモリ達もまたひそひそと話し始めた。
「あぁ、どうすれば」
そうしていると、ふとエグザベは、ランガがぶつぶつと何を言っているのか聞こえた。
「殺して解して並べて揃えて晒して刻んで炒めて千切って潰して引き伸して刺して抉って剥がして断じて刳り貫いて壊して歪めて縊って曲げて転がして沈めて縛って犯して蔑んで汚して焼き払って飲み干して貶して堕として貫いて滅して罵って嬲って喰らって屠殺して飽きるまで遊び尽くして屍を弄ぶか」
「ひっ」
それを聞いて、エグザベは思わず、後ろに下がる。
「まぁまぁ、ランガ君、落ち着きたまえ」
「いや、あなたが火種ですよね!」
そう、ランガの言葉を聞いていたと思われるシャリア・ブルは止める。
だが、エグザベからしたら、発端である彼には言われたくない。
「君は彼を1度、殺しかけた。その時の借りだと思い、我慢したらどうでしょうか」
「殺しかけた?」
その言葉に対して、エグザベは一瞬だけ、首を傾げたが。
「あぁ、あの時の」
「ほら、黒コートの」
その言葉を聞いたエグザベは、思い出すと共に、一瞬で白目を向きながら気絶した。
「・・・ランガ、こいつに何をやったの」
「・・・ちょっと、ジークアクスの事を聞きたくて、軽く拷問しただけだ」
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する