機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
そこは、まさしく混沌としていると言えるだろう。
先程のカプセルの1件もあり、俺の中にあるティターンズに対して、大きな疑問が膨れ上がっていた。
元々、その行動に大きな問題があったのは理解していた。
けれど、Mk-Ⅱを奪った少年の母親を人質にするのは、人道に反している。
「俺は確かに復讐をしたくてこのティターンズに入ったっ、けど、これじゃ俺が憎んでいた奴と変わらないじゃないか!」
そう、あの時の戦いが終わった後、俺は舌打ちをする。
それだけじゃない。
先日の戦いが終わった後に知った事だ。
あの時のリック・ディアスを奪ったのは、そのカミーユの父親らしい。
なぜ奪ったのか理解出来なかった。
そう考えていた時だった。
「なるほど、ティターンズにも優秀な者がいると聞いたが、こんな少年だとはな」
「っ」
聞こえた声。
俺はその声の持ち主を知らなかった。
少なくとも、ここ最近のティターンズにはいなかった人物だと認識している。
警戒を高めながら、俺に話しかけてきた人物を見つめる。
「誰だ」
そう、俺は睨んだ人物。
その人物は、まるで優男といった感じの男。
その優男さが際立っているように感じた。
しかし、それよりも気になる所があった。
この人物が身に纏っている衣装だ。
それは、紛れもなくティターンズのものではなかった。
白を基調とした軍人のような感じを受ける。
「初めましてだね、少年。私はパプテマス・シロッコ、今日からティターンズに入隊する事になった新参者だ」
そうこちらに手を伸ばし、握手をしようとする。
だが、俺はその手を無視し、警戒を強める。
こいつは一体何者だ。
ティターンズに所属している者にはいない雰囲気を持っている。
いや、それよりもこいつからは嫌な予感がする。
だからこそ、俺は無意識の内に警戒していた。
「ふむ、そう警戒しなくてもいいじゃないか? 私は君に何もしないぞ?」
そう言う男の口元は笑っているが、目が笑っていない。
「……信用できるわけないだろ」
「それはなぜかな?」
「あんたからはなぜか分からないが、信じられない程のプレッシャーを感じる」
シロッコから感じる力に警戒する。
その警戒している態度をシロッコは気に入ったように笑う。
「ふふっ、面白いな君は。君からは何かを感じるよ」
「それはどうも。それで俺に何か用でもあるのか?」
「ああ、そうだ。私は君を勧誘するために来たんだよ。君はこのティターンズでは有数のパイロットだろう?」
「どうだろうな、俺はただ自分の目的を果たすだけだ」
「なるほど、君には復讐心があるわけだな」
シロッコの言葉に俺は一瞬眉をひそめる。
しかしすぐに冷静になり、話を進める。
「なら話が早い。そのために必要な力を持っていると感じたからね」
「……なんだと?」
「私は君の力を貸して欲しいんだ。それは君の目的の手伝いになると思うが」
シロッコはそう言う。
シロッコの誘いを聞いて考える。
目的を果たすための力が手に入るのかと。
俺の目的は復讐だ。
シロッコは俺のその目的のために手を貸すと言った。
それが本当ならいい。
しかし、シロッコにはバスクと似た雰囲気を感じる。
この男からはバスクと同じ何かを感じた。
それは俺に嫌悪感を与えた。
だからこそ、俺はその誘いを断った。
「断る、俺の復讐は、俺自身の手で果たす」
復讐すべき相手は、誰かも今は分からない。
だが、それが俺の故郷を破壊したような奴らならば、俺はそいつらを殺す。
今は無理だとしても。
いずれ、バスクを殺す。
今回の作戦で、それが確信したから。
「それじゃ、俺はここで失礼します」
それだけ言い、俺はその場を去った。
シロッコの下から離れていく俺。
そんな俺の背中を見つめながらシロッコは呟いた。
「ふむ、惜しいな。もしもあの少年が女性ならばね」
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する