機動戦士Gundam GQuuuuuux 逆転した世界 作:ボルメテウスさん
「何だっ」
その声はランガ自身の驚愕に満ちた声だった。
ペイルライダーの両腕が切り落とされた瞬間、まるで時が止まったかのように感じた。両腕が消失することで、今まで信頼してきた武器を使う手段を失ったのだ。この戦場で武器を失うということは、生還の可能性が極端に減少する事を意味する。
その事実は俺の心を一気に緊張させた。
「まさか……こんなことになるとは」
俺の視界には、シロッコが操るジ・Oが冷酷な微笑みを浮かべながら立っていた。
機械のモノアイには確信と狂気の光が宿っており、それが俺の不安をさらに煽る。
「武器が無いとどうする気だ?」
シロッコの挑発的な言葉が耳に入る。
この瞬間、俺は焦燥感に包まれた。
「離脱しろ!ランガ!」
そう叫ぶクワトロ大尉は叫ぶ。
しかし、この場でクワトロ大尉を一人だけにするのは危険だ。
「ランガさん!クワトロ大尉!」
それと共に聞こえて来たのはカミーユの声。
見上げれば、そこにはZガンダムがこちらに接近していた。
援軍が来た事に対して、喜ぶべきだった。
しかし、周囲を見る。
怪しい光が見えており、それは、既にコロニーレーザーが準備が出来ている事を意味する。
このままでは危険だと理解する。
すぐにでも脱出するべきかもしれないが、Zガンダムの機動力でも離脱するには時間がかかる。
それは、クワトロ大尉の百式も同じだ。
「・・・終わっちゃうんだよな、全て」
このまま、何もしなければ。
おそらくは脱出した後も、二人が殺される可能性がある。
「結果は、これかよ」
皮肉にも呟いてしまう。
けれど、これは同時にチャンスかもしれない。
『今すぐ離れろ!あとは、俺達が』
「そうは、出来ないよな」
危機的な状況だからこそ、俺も覚悟する。
少なくとも、ハマーンさんもまた、撤退する可能性がある。
「たぶん、俺はもう駄目だ、けれど、カミーユ。お前を待っている子がいるんだ。もう、誰も待っていない俺とは違ってな」
「何を言っているんだ」
こちらに問いかけるカミーユに対して、俺は笑みを浮かべながら言う。
「だから、生きて、戻っていけ!」
それと共に、操縦桿を操作する。
幸い、切り離された腕を蹴る事で、その武装を使う事が出来た。
それは、スタンワイヤー。
ワイヤーはそのまま、俺と、シロッコを同時に拘束する。
「なっ!」
「一緒に行こうぜ、シロッコ!」
それと共に、俺は真っ直ぐと地面に押しつける。
ペイルライダーは既に限界だ。
「ぐっ、死ぬのならば、お前だけで死んでおけ!」
だが、先程と同じようにシロッコは隠し腕からビームサーベルで貫く。
既に避けられない事は分かる。
けれど、これで。
だが、次に見えたのは。
虹色のような何か。
「なんだ、これは」
コロニーレーザーが放たれたのか。
それとも、ビームサーベルの光か。
疑問に思い、俺は思わず、手を伸ばす。
手を伸ばしても、そう、何もないはずだった。
第1話へ続く
ドゥー・ムラサメは生存する?
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生存する
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死亡する