騎士王転生の天之河光輝、異世界に降り立つ。(元 天之河光輝成り代わり物) 作:ゼロさん
side中村恵里
あの日、迷宮で光輝くんがハジメくんを追って落ちた日から結構時間が過ぎている。
あの後、宿場町ホルアドで一泊し、早朝には高速馬車に乗って私達は王国へと戻った。とても、迷宮内で実戦訓練を続行できる雰囲気ではなかったし、無能扱いだったとは言え勇者の同胞と、何より勇者が死んだと思われている以上、国王にも教会にも報告は必要だった。
それに、厳しくはあるが、こんな所で折れてしまっては困るのだ。致命的な障害が発生する前に、勇者一行のケアが必要だという判断もあった。まぁ…光輝くんは絶対に生きているのだが。
恵理は、王国に帰って来てからのことを思い出し、光輝に帰ってきて欲しいと思っていた。
帰還を果たしハジメくんの死亡が伝えられた時、王国側の人間は誰も彼もが愕然としたものの、それが〝無能〟のハジメと知ると安堵の吐息を漏らしたのだ。
国王やイシュタルですら同じだった。強力な力を持った勇者一行が迷宮で死ぬこと等あってはならないこと。迷宮から生還できない者が魔人族に勝てるのかと不安が広がっては困るのだ。神の使徒たる勇者一行は無敵でなければならないのだから。
しかし、光輝くんの行方不明が伝えられてから…様子が変わった。
もちろん、公の場で発言したのではなく、物陰でこそこそと、という感じではあるが。やれ無能の為に死んだとか、神の使徒でありながら役立たずだの、それはもう好き放題に貶していた。何人か貴族をゾンビにしてしまったが、まあ良いだろう。
実際、正義感の強い龍太郎くんや雫ちゃんが真っ先に怒らなければ皆殺しにしていてもおかしくなかった。激しく抗議したことで国王や教会も悪い印象を持たれてはマズイと判断したのか、罵った人物達は処分を受けたようだ、光輝くんに好意を抱いていたリリアーナ王女が怒ったのも効いたのかもしれない。まぁそんな貴族共は全員ゾンビにしたけど……
結局、ハジメくんは勇者の手を煩わせただけの無能、光輝くんは無能の為に命を捧げた能無しという評価のままだった。
あの時、自分達を救ったのは紛れもなく、大きく体力を削った光輝くんと化け物を食い止め続けたハジメくんだというのに。そんな彼等を傷つけたのはクラスメイトの檜山の放った火球だというのに。
クラスメイト達は檜山の話をしない。何故なら地下の牢獄に軟禁されているからだ。
現実逃避をするように、あれはハジメが自分で……何かしてドジったせいだと言い訳しているようだ。バレないように殺そうかと思ったが、精神安定の為に日課の光輝くんのパンツを嗅ごうと部屋に入った所、机の上に置き手紙が置いてあった。
『恵理へ、この手紙を読んでいる頃私は迷宮の地下にいるでしょう。多分檜山がなんかするでしょうが、殺さないでおいてください。処刑も出来ることなら阻止しておいてください。なんで何かするのを予知できてるのか疑問に思うかと思いますが、帰ったら話します。いつか会えるので、待っていてください。
ps、先生親衛隊に入っといてください。
天之河光輝より』
正直何を書いているのかよく分からなかったが、全て信じることにした。昔から光輝くんは勘が異様に優れていた。正直「お小遣いが欲しい」と光輝くんに言ったら宝くじの1等を当ててお小遣いとして渡してきたのはカッコよかったが少し引いた。
だけどそれはそれとして帰って来るのにどれくらい時間が掛かるのかも書いて欲しかったかな?(怒)。
side天之河光輝
魔法陣の光に満たされた視界、何も見えなくとも空気が変わったことは特に実感出来なかった。奈落の底の澱よどんだ空気とは明らかに異なる気はしない、しかしどこか新鮮さを感じる気がする空気にハジメの頬が緩んでいるな。やがて光が収まり目を開けたハジメの視界に写ったものは……
洞窟だった。
「なんでやねん」
魔法陣の向こうは地上だと無条件に信じていたハジメは、代わり映えしない光景に思わず半眼になってツッコミを入れてしまったらしい。めちゃくちゃガッカリしていた。
そんなハジメの服の裾をクイクイと引っ張るユエ。何だ? と顔を向けてくるハジメにユエは自分の推測を話す。慰めるように。
「……秘密の通路……隠すのが普通」
「あ、ああ、そうか。確かにな。反逆者の住処への直通の道が隠されていないわけないか」
そんな簡単なことにも頭が回らないとは、どうやら自分は相当浮かれていたらしいと恥じてるね、ハジメ。頭をカリカリと掻いている。緑光石の輝きもなく、真っ暗な洞窟ではあるが、ハジメもユエもついでに私も暗闇を問題としないので道なりに進むことにした。
途中、幾つか封印が施された扉やトラップがあったが、オルクスの指輪が反応して尽く勝手に解除されていった。三人は、一応警戒していたのだが、拍子抜けするほど何事もなく洞窟内を進み、遂に光を見つけた。外の光だ。ハジメはこの数ヶ月、ユエに至っては三百年間、求めてやまなかった光。
ハジメとユエは、それを見つけた瞬間、思わず立ち止まりお互いに顔を見合わせた。それから互いにニッと笑みを浮かべ、同時に求めた光に向かって駆け出した。
私は置いていかれた。なんで?
そして、ハジメとユエは同時に光に飛び込み……待望の地上へ出た。私は遅れて入った。
『地上の人間にとって、そこは地獄にして処刑場だ。』だっけ?断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートルある(原作知識)
私達は、そんなライセン大峡谷の谷底にある洞窟の入口にいた。地の底とはいえ頭上の太陽は燦々さんさんと暖かな光を降り注ぎ、大地の匂いが混じった風が鼻腔をくすぐる。
たとえどんな場所だろうと、確かにそこは地上だった。呆然と頭上の太陽を仰ぎ見ていたハジメとユエの表情が次第に笑みを作る。無表情がデフォルトのユエでさえ誰が見てもわかるほど頬がほころんでいる。正直私もちょっと嬉しい。
「……戻って来たんだな……」
「だね…」
「……んっ」
二人は、ようやく実感が湧いたのか、太陽から視線を逸らすとお互い見つめ合い、そして思いっきり抱きしめ合った。
「よっしゃぁああーー!! 戻ってきたぞ、この野郎ぉおー!」
「んっーー!!」
小柄なユエを抱きしめたまま、ハジメはくるくると廻る。しばらくの間、人々が地獄と呼ぶ場所には似つかわしくない笑い声が響き渡っていた。途中、地面の出っ張りに躓つまずき転到するも、そんな失敗でさえ無性に可笑しく、二人してケラケラ、クスクスと笑い合う。
ようやく二人の笑いが収まった頃には、すっかり……魔物と私の冷ややかな目線に見られていた。
「光輝、そんな目で見るな全く…さて、無粋なヤツらだな。……確かここって魔法使えないんだっけ?」
ドンナー・シュラークを抜きながらハジメが首を傾げる。座学に励んでいたハジメには、ここがライセン大峡谷であり魔法が使えない場所であると理解していた。
「……分解される。でも力づくでいく」
ライセン大峡谷で魔法が使えない理由は、発動した魔法に込められた魔力が分解され散らされてしまうからである。もちろん、ユエの魔法も例外ではない。しかし、ユエはかつての吸血姫であり、内包魔力は相当なものであるうえ、今は外付け魔力タンクである魔晶石シリーズを所持している。
つまり、ユエ曰く、分解される前に大威力を持って殲滅すればよいということらしい。
「力づくって……効率は?」
「……十倍くらい」
「…鞘いる?」
どうやら、初級魔法を放つのに上級レベルの魔力が必要らしい。射程も相当短くなるようだ。
「あ~、じゃあ俺がやるからユエは身を守る程度にしとけ」
「うっ……でも」
「いいからいいから、適材適所。ここは魔法使いにとっちゃ鬼門だろ? 任せてくれ」
「ん……わかった」
「待った。私にやらせてくれ、銃を使いたい。」
「ああ…アレか、いいぞ。」
(ハウリア)騎士王天之河光輝異世界に降り立つ(遭遇?)Part72
23:名無し転生者
アレってなんぞ?
24:騎士のプーさん
いやぁ、実はいちゃついている時に追加装備を作ってもらってたんだよ。
25:キボウ
どのようなものを?
26:騎士のプーさん
今のところは
二丁拳銃(今回使う奴)
トンプソンコンテンダー(切嗣が使用していた単発のハンドガン)
ワルサーWA2000(切嗣が使ってたスナイパーライフル)
乗り物(バイク)
27:名無し転生者
はえ~スッゴい。staynightの原作意識してんな、
28:騎士のプーさん
黒一色は回避したよ、ハジメを説得できて良かった。
29:性王ワンサマー
分かるよ、色々武器使いたいよな。俺も束姉を説得して刀1本は流石に回避したぜ…
30:騎士のプーさん
名前
全長 33.5cm
重量 24kg
口径 454カスール
装弾数 7発
使用弾 13mm爆裂徹甲弾(454カスール改造弾)
弾頭
全長 39cm
重量 26kg
装弾数 6発
専用弾 13mm炸裂徹鋼弾
弾殻 純聖銀製 マケドニウム加工弾殻
装薬 マーベルス化学薬筒 NNA9
弾頭
31:暗殺剣
おい名前と弾頭以外ヘルシングの二丁拳銃じゃねえか
32:騎士のプーさん
いやぁ…この世界ヘルシングあるからイメージ伝えやすくて…
33:騎士のプーさん
後
ハジメ(H)「光輝、あの流れやろうぜ!」
天之河(A)「いいよ!」
A「弾殻は?」
H「純聖銀製 マケドニウム加工弾殻」
A「装薬は?」
H「マーベルス化学薬筒 NNA9」
A「弾頭は? 炸薬式か? 水銀か?」
H「魔術儀式済み
A「パーフェクトだ、ハジメ」
H「感謝の極み」
の流れをやったよ。
名前は…なんか自分専用な感じにしたくて。後見た目はクソ長い銀と黒のデザートイーグルだし…
34:名無し転生者
ウォルター構文やりたかっただけだろテメー
35:暗殺剣
そうだろうな。というか構文やりたくねぇやついるのか?
36:騎士のプーさん
そんな事言ってる内に全部片づけちゃったよ。
「……何だあれ?」
「……兎人族?」
「なんでこんなとこに? 兎人族って谷底が住処なのか?」
「個人的にはどっちかと言うと草原に住んでるってイメージがあるかな?」
「……聞いたことない」
「じゃあ、あれか? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよな?」
「……悪ウサギ?」
「そんな悪いって感じはしないけど…」
えーと…シアだっけ?
37:事象編纂
悪ウサギはパワーワードだなwwwというか名前忘れてんじゃねーよwww
38:騎士のプーさん
「だずげでぐだざ~い! ひっーー、死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」
「うわ、モンスタートレインだよ。勘弁しろよな」
「……迷惑」
「まっでぇ~、みすでないでぐだざ~い! おねがいですぅ~!!」
「……どうせ襲われるし倒しておく?」
「いや、彼奴を囮にしようぜ。」
39:名無し転生者
うーん酷い。
40:騎士のプーさん
「「グゥルァアアアア!!」」
「アァ?」
今、自分は生存を否定されている。捕食の対象と見られている。敵が己の行く道に立ち塞がっている!双頭ティラノの殺意に、ハジメの体が反応し、その意志が敵を殺せ!と騒ぎ立てた。
まぁメンドイしその前に私が殺すけどね。コンテンダー出しといたよ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ドパンッ!!
聞いたことのない乾いた破裂音が峡谷に響き渡り、恐怖にピンと立った二本のウサミミの間を一条の閃光が通り抜けた。そして、目前に迫っていた双頭ティラノの口内を突き破り後頭部を粉砕しながら貫通した。
力を失った片方の頭が地面に激突、慣性の法則に従い地を滑る。双頭ティラノはバランスを崩して地響きを立てながらその場にひっくり返った。
その衝撃で、ウサミミ少女は再び吹き飛ぶ。狙いすましたようにハジメ達の下へ。
「きゃぁああああー! た、助けてくださ~い!」
眼下のハジメに向かって手を伸ばすウサミミ少女。その格好はボロボロで女の子としては見えてはいけない場所が盛大に見えてしまっている。たとえ酷い泣き顔でも男なら迷いなく受け止める場面だ、特にオナ禁数ヶ月の私。
「アホか、図々しい」
しかし、そこはハジメクオリティー。一瞬で魔力駆動二輪を後退させると華麗にウサミミ少女を避けた。
「えぇー!?」
シアが驚愕の悲鳴を上げながらハジメの眼前の地面にベシャと音を立てながら落ちた。両手両足を広げうつ伏せのままピクピクと痙攣している。気は失っていないが痛みを堪えて動けないようだ。
「……面白い」
「辛辣だねぇ…」
「おい、こら。存在がギャグみたいなウサミミ! 何勝手に盾にしてやがる。巻き込みやがって、潔く特攻してこい!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ハジメのコートの裾をギュッと掴み、絶対に離しません! としがみつくウサミミ少女を心底ウザったそうに睨むハジメ。後ろの席に座るユエが、離せというように足先で小突いている。
「い、いやです! 今、離したら見捨てるつもりですよね!」
「当たり前だろう? なぜ、見ず知らずのウザウサギを助けなきゃならないんだ」
「そ、即答!? 何が当たり前ですか! あなたにも善意の心はありますでしょう! いたいけな美少女を見捨てて良心は痛まないんですか!」
「そんなもん奈落の底に置いてきたわ。つぅか自分で美少女言うなよ」
「な、なら助けてくれたら……そ、その貴方のお願いを、な、何でも一つ聞きますよ?」
「ん?今なんでもってアイッタァ!?叩かないでくれよハジメ!」
頬を染めて上目遣いで迫るウサミミ少女。あざとい、実にあざとい仕草だ。涙とか鼻水とかで汚れてなければ、さぞ魅力的だっただろう。実際に、近くで見れば汚れてはいるものの自分で美少女と言うだけあって、かなり整った容姿をしているようだ。白髪碧眼の美少女である。並みの男なら、例え汚れていても堕ちたかもしれない。
だが、目の前にいる男は普通ではなかった。多分ロリコンである。
「いらねぇよ。ていうか汚い顔近づけるな、汚れるだろが」
どこまでも行く
「き、汚い!? 言うにことかいて汚い! あんまりです! 断固抗議しまッ「グゥガァアア!」ヒィー! お助けぇ~!」
「ヨイショ」パァン
トンプソン・コンテンダーって大きめの弾も使えるんだよね。ライフル弾とか
41:名無し転生者
というか事象編纂来るの珍しくね?何時もドブガスのスレにいんじゃん。
42:英雄志望
其れか俺の所だな。
43:名無し転生者
ミサカクローンみたいにクローン(TSして幼女)が量産されてた現場を唐突に晒したのはビックリした。
44:名無し転生者
コイツのせいで
45:名無し転生者
そのせいで食蜂のヒロイン力がとんでもない事に…
46:名無し転生者
アクセラレータも弱点無しに…
47:名無し転生者
コイツ自分の情報かたっぱしから書き換えてるからレベル5であっても順位で強さ決められてないせいでレベル5最下位なんだよな…(解説)
48:名無し転生者
なんだっけ?能力名
49:事象編纂
しゃーねーだろwwwネーミングセンス無いんだからwwwファーwww
50:騎士のプーさん
「私の家族も助けて下さい!」
峡谷にウサミミ少女改めシア・ハウリアの声が響く。どうやら、このウサギ一人ではないらしい。仲間も同じ様な窮地にあるようだ。よほど必死なのか、先程から相当強くユエに蹴りを食らっているのだが、頬に靴をめり込ませながらも離す気配がない。
そして〝纏雷〟
「アババババババババババアバババ!?」
電圧と電流は調整してあるっぽいので死にはしないが、しばらく動けなくなるくらいの威力はあるだろうね。シアのウサミミがピンッと立ちウサ毛がゾワッと逆だっている。〝纏雷〟を解除してやると、ビクンッビクンッと痙攣しながらズルズルと崩れ落ちたようだ。
「全く、非常識なウザウサギだ。ユエ、光輝、行くぞ?」
「ん……」
「…………」
ハジメは何事もなかったように再びバイクに魔力を注ぎ込み発進させようとした。
しかし……
「に、にがじませんよ~」
ゾンビの如く起き上がりハジメの脚にしがみつくシア。流石に驚愕したハジメは思わず魔力注入を止めてしまう。
「お、お前、ゾンビみたいな奴だな。それなりの威力出したんだが……何で動けるんだよ? つーか、ちょっと怖ぇんだけど……」
「……不気味」
「この世界ゾンビいたっけ?」
「うぅ~何ですか! その物言いは! さっきから、肘鉄とか足蹴とか、ちょっと酷すぎると思います! 断固抗議しますよ! お詫びに家族を助けて下さい!」
さらりと要求を突きつけるシア。案外余裕そう。何か執念で何処までもしがみついてきそうだね。
「ったく、何なんだよ。取り敢えず話聞いてやるから離せ。ってさり気なく俺の外套で顔を拭くな!」
「はぎゅん!」ベチィ
「ま、また殴りましたね! 父様にも殴られたことないのに! よく私のような美少女を、そうポンポンと……もしや隣の殿方との恋愛にご興味が……だから先も私の誘惑をあっさりと拒否したんですね! そうでッあふんッ!?」
なにやら不穏当な発言が聞こえたので蹲うずくまるシアの脳天目掛けて踵落としをするハジメ。その額には青筋が浮かんでいる、私もキレそう。
「誰がホモだ、ウザウサギ。っていうか何でそのネタ知ってんだよ。ユエと言いお前と言い、どっから仕入れてくるんだ…? まぁ、それは取り敢えず置いておくとして、お前の誘惑だがギャグだが知らんが、誘いに乗らないのは、お前より遥かにレベルの高い美少女がすぐ隣にいるからだ。ユエを見て堂々と誘惑できるお前の神経がわからん」
そう言ってハジメはチラリと隣のユエを見る。ユエはハジメの言葉に赤く染まった頬を両手で挟み、体をくねらせてイヤンイヤンしていた。腰辺りまで伸びたゆるふわの金髪が太陽の光に反射してキラキラと輝き、ビスクドールの様に整った容姿が今は照れでほんのり赤く染まっていて、見る者を例外なく虜にする魅力を放っている。
格好も、ハジメと出会ったばかりの頃の様なみすぼらしい物ではない。前面にフリルのあしらわれた純白のドレスシャツに、これまたフリル付きの黒色ミニスカート、その上から純白に青のラインが入ったロングコートを羽織っている。足元はショートブーツにニーソだ。どれも、オスカーの衣服に魔物の素材を合わせて、ユエ自身が仕立て直した逸品だ。高い耐久力を有する防具としても役立つ衣服である。
ちなみに、ハジメは黒に赤のラインが入ったコートと下に同じように黒と赤で構成された衣服を纏っている。これもユエ作だ。当初、ユエはハジメにも白を基調とした衣服を着せてペアルック気味にしたがったのだが、流石に恥ずかしいのと、自身の髪が白色になっているので全身白は嫌だとハジメが懇願した結果、今のスタイルに落ち着いた。
そんな可憐なユエを見て、「うっ」と僅かに怯むシア。しかし、ハジメには身内補正が掛かっていることもあり、二人の容姿に関しては多分に主観的要素が入り込んでいる。つまり、客観的に見ればシアも負けず劣らずの美少女ということだ。
少し青みがかったロングストレートの白髪に、蒼穹の瞳。眉やまつ毛まで白く、肌の白さとも相まって黙っていれば神秘的な容姿とも言えるだろう。手足もスラリと長く、ウサミミやウサ尻尾がふりふりと揺れる様は何とも愛らしい。ケモナー達が見れば感動して思わず滂沱の涙を流すに違いない。まぁ『ガチ』の人は違うだろうけど。
何より……ユエにはないものがある。そう、シアは大変な巨乳の持ち主だった。ボロボロの布切れのような物を纏っているだけなので殊更強調されてしまっているそれ凶器は、固定もされていないのだろう。彼女が動くたびにぶるんぶるんと揺れている!イイネ!!
要するに、彼女が自分の容姿やスタイルに自信を持っていても何らおかしくないのである。むしろ、普通にウザそうにしているハジメが異常なのだ。
それ故に、矜持を傷つけられたシアは言ってしまった。言ってはならない言葉を……
「で、でも! 胸なら私が勝ってます! そっちの女の子はペッタンコじゃないですか!」
〝ペッタンコじゃないですか〟〝ペッタンコじゃないですか〟〝ペッタンコじゃないですか〟
峡谷に命知らずなウサミミ少女の叫びが木霊こだまする。恥ずかしげに身をくねらせていたユエがピタリと止まり、前髪で表情を隠したままユラリと二輪から降りた。
ハジメは「あ~あ」と天を仰ぎ、無言で合掌する。ウサミミよ、安らかに眠れ……。
ちなみに、ユエは着痩せするが、それなりにある。断じてライセン大峡谷の如く絶壁ではない。
震えるシアのウサミミに、囁ささやくようなユエの声がやけに明瞭に響いた。
―――― ……お祈りは済ませた?
―――― ……謝ったら許してくれたり
―――― …………
―――― 死にたくなぁい! 死にたくなぁい!
「〝嵐帝〟」
―――― アッーーーー!!
突如発生した竜巻に巻き上げられ錐揉みしながら天に打ち上げられるシア。彼女の悲鳴が峡谷に木霊し、きっかり十秒後、グシャ! という音と共にハジメ達の眼前に墜落した。
まるで犬○家のあの人のように頭部を地面に埋もれさせビクンッビクンッと痙攣している。完全にギャグだった。その神秘的な容姿とは相反する途轍もなく残念な少女である。ただでさえボロボロの衣服? が更にダメージを受けて、もはやただのゴミのようだ。逆さまなので見えてはいけないものも丸見えである。百年の恋も覚める姿とはこの事だろう。
「言わなきゃ助かったのに……」(畜生騎士王ロボ)
ユエは「いい仕事した!」と言う様に、掻いてもいない汗を拭うフリをするとトコトコとハジメの下へ戻り、二輪に腰掛けるハジメを下からジッと見上げた。
「……おっきい方が好き?」
実に困った質問だった。ハジメとしては「YES!」と答えたい所だったが、それを言えば未だ前方で痙攣している残念ウサギと仲良く犬○家である。それは勘弁して欲しかった。
「……ユエ、大きさの問題じゃあない。相手が誰か、それが一番重要だ」
「……」
「ロリコンだからどうでもいいってsギュフゥ!?」
取り敢えずYESともNOとも答えず、ふわっとした回答を選択するハジメ。実にヘタレである。ユエはスっと目を細めたものの一応の納得をしたのか無言で後席に腰掛けた。私は殴られた。
内心、冷や汗を流すハジメは、居心地の悪い沈黙を破ろうと話題を探すが何も見つからない。だが、ハジメが視線を彷徨さまよわせた直後、痙攣していたシアの両手がガッと地面を掴み、ぷるぷると震えながら懸命に頭を引き抜こうとしている姿を捉え、これ幸いにとシアに注意を向け話のタネにする。
「アイツ動いてるぞ……本気でゾンビみたいな奴だな。頑丈とかそう言うレベルを超えている気がするんだが……」
「……………………ん」
「執念…かな?」
いつもより長い間の後、返事をしてくれたことにホッとしていると、ズボッという音と共にシアが泥だらけの顔を抜き出した。
「うぅ~ひどい目に遭いました。こんな場面見えてなかったのに……」
涙目で、しょぼしょぼとボロ布を直すシアは、ハジメ達『には』意味不明なことを言いながらハジメ達の下へ這い寄って来た。既にホラーだった。
「はぁ~、お前の耐久力は一体どうなってんだ? 尋常じゃないぞ……何者なんだ?」
ハジメの胡乱な眼差しに、ようやく本題に入れると居住まいを正すシア。バイクの座席に腰掛けるハジメ達の前で座り込み真面目な表情を作った。もう既に色々遅いが……
「改めまして、私は兎人族ハウリアの長の娘シア・ハウリアと言います。実は……」
エナドリ飲むか…
51:騎士のプーさん
という訳で、私の計画を聞いてくれ。名付けて
『悪役TS作戦』
だよ!!!
52:害悪トレント
TS…ナルホドね?
53:こんなんなっちゃった…
ナルホド…(分からん)
54:もう一人のボク!?
ナルホド…(理解)
55:名無し転生者
お前らホントに同一人物か?
56:名無し転生者
まぁ生きた年数が違うから…
57:騎士のプーさん
計画はホントに単純でね。清水とか檜山とかの小悪党共を通販*1で購入した女の子になる薬で全員メス堕ちさせるよ!ヒロイン寝取り(別にまだ寝てない)はなんかもにょるし…
58:名無し転生者
まぁそういう奴は偶に居るしまぁしゃぁない
59:名無し転生者
もうすでに原作ヒロインに惚れられてません?(雫)
60:騎士のプーさん
抱いてないからセーフ!
61:名無し転生者
そうゆう問題か?
62:騎士のプーさん
個人的にハジメはツンデレヒロイン(男)だと思ってる所あってさ、結構仲いいしなんかハジメの女の子取りたくないんだよね。後はまぁ一つ計画の懸念点でハジメがオタクを理由にいじられてないからオタク趣味を隠す必要も無いし…ハジメと清水とでクラスで趣味を満喫してたから清水がストレスフリーで闇落ちするか怪しいんだよね…ティオどうしよ…
63:名無し転生者
そういや原作の清水何やったんだっけ?
64:名無し転生者
大幅に端折ると…
・イジメで不登校になっても家族が世間体を気にして居ないもの扱いされるくらい家庭環境がクソ
・ラノベの
・クラスでもオタク趣味を出せずストレス溜めてた所で洗脳の魔術に魅入られる
・魔族に裏切れば勇者として迎えると嘘をつかれ闇落ち。その後ティオ(ドラゴン)を洗脳し、その後大量の魔物で街を襲い先生を殺そうとしてハジメによりボコされ殺害
65:暗殺剣
俺ァ原作知らねぇ…つうか覚えてねえけどよ、闇落ち回避してるんじゃねぇのか?何が悪いんだ。
66:害悪トレント
残念だったな!!原作ヒロインのティオは洗脳されて倒された事が原因で仲間入りしました!ついでにケツアクメをガンギメしたせいでドMになりました!
67:暗殺剣
???
68:名無し転生者
そら(原作知らないやつにそんな情報の暴力浴びせたら)そう(なる)よ
69:騎士のプーさん
「……気がつけば、六十人はいた家族も、今は四十人程しかいません。このままでは全滅です。どうか助けて下さい!」
「断る」
話が終わった…要約すると
・亜人族にシアという亜人族には無い魔力を持ったイレギュラーが生まれたよ!
・種族の異端で存在がバレたら処刑されるけど家族の情があるので一族総出で隠したよ!
・亜人族の国にバレて殺されそうになったよ!
・逃げたら亜人族を差別して奴隷にしてる『帝国』に見つかったよ!
・『帝国』から逃げた先で魔物に襲われたよ!帝国に投降しようにも魔物のせいで逃げられないよ!
・助けて!
ハジメ「断る」
って感じだね。
70:英雄志望
まぁ残当かな?(元軍人的に)
71:騎士のプーさん
「ちょ、ちょ、ちょっと! 何故です! 今の流れはどう考えても『何て可哀想なんだ! 安心しろ!! 俺が何とかしてやる!』とか言って爽やかに微笑むところですよ! 流石の私もコロっといっちゃうところですよ! 何、いきなり美少女との出会いをフイにしているのですか! って、あっ、無視して行こうとしないで下さい! 逃しませんよぉ!」
「あのなぁ~、お前等助けて、俺に何のメリットがあるんだよ」
「メ、メリット?」
「帝国から追われているわ、樹海から追放されているわ、お前さんは厄介のタネだわ、デメリットしかねぇじゃねぇか。仮に峡谷から脱出出来たとして、その後どうすんだよ? また帝国に捕まるのが関の山だろうが。で、それ避けたきゃ、また俺を頼るんだろ? 今度は、帝国兵から守りながら北の山脈地帯まで連れて行けってな」
「うっ、そ、それは……で、でも!」
「俺達にだって旅の目的はあるんだ。そんな厄介なもん抱えていられないんだよ」
「そんな……でも、守ってくれるって見えましたのに!」
「……さっきも言ってたな、それ。どういう意味だ? ……お前の固有魔法と関係あるのか?」
「え? あ、はい。〝未来視〟といいまして、仮定した未来が見えます。もしこれを選択したら、その先どうなるか? みたいな……あと、危険が迫っているときは勝手に見えたりします。まぁ、見えた未来が絶対というわけではないですけど……そ、そうです。私、役に立ちますよ! 〝未来視〟があれば危険とかも分かりやすいですし! 少し前に見たんです! 貴方が私達を助けてくれている姿が! 実際、ちゃんと貴方に会えて助けられました!」
どうやら、シアは、元いた場所で、ハジメ達がいる方へ行けばどうなるか? という仮定選択をし、結果、自分と家族を守るハジメの姿が見えたようだ。そして、ハジメを探すために飛び出してきた。こんな危険な場所で単独行動とは、よほど興奮していたのだろう。
「そんなすごい固有魔法持ってて、何でバレたんだよ。危険を察知できるならフェアベルゲンの連中にもバレなかったんじゃないか?」
ハジメの指摘に「うっ」と唸った後、シアは目を泳がせてポツリと零した。
「じ、自分で使った場合はしばらく使えなくて……」
「バレた時、既に使った後だったと……何に使ったんだよ?」
「ちょ~とですね、友人の恋路が気になりまして……」
「ただの出歯亀じゃねぇか! 貴重な魔法何に使ってんだよ」
「友人への出歯亀のせいで20人の家族死んだってことなの?」
「うぅ~猛省しておりますぅ~」
「やっぱ、ダメだな。何がダメって、お前がダメだわ。この残念ウサギが」
「……ハジメ、連れて行こう」
「ユエ?」
「!? 最初から貴女のこといい人だと思ってました! ペッタンコって言ってゴメンなッあふんっ!」
「ふ~む…ユエ、どうしてなんだい?」
「……樹海の案内に丁度いい」
「あ~成る程ね」
確かに、樹海は亜人族以外では必ず迷うと言われているため、兎人族の案内があれば心強い。というか無いと死ぬ。
そんなハジメに、ユエは真っ直ぐな瞳を向けて逡巡を断ち切るように告げた。
「(でも厄介事が多いんだよな…)」
「……大丈夫、私達は最強」
それは、奈落を出た時のハジメの言葉。この世界に対して遠慮しない。互いに守り合えば最強であると。ハジメは自分の言った言葉を返されて苦笑いするしかない。
兎人族の協力があれば断然、樹海の探索は楽になるのだ。それを帝国兵や亜人達と揉めるかもしれないから避けるべき等と〝舌の根も乾かぬうちに〟である。もちろん、好き好んで厄介事に首を突っ込むつもり等さらさらないが、ベストな道が目の前にあるのに敵の存在を理由に避けるなど有り得ない。道を阻む敵は〝殺してでも〟と決めたのだ。そして何気に私は最強に省かれた。
「そうだな。おい、喜べ残念ウサギ。お前達を樹海の案内に雇わせてもらう。報酬はお前等の命だ」
確かに言っていることは間違いではないが、セリフが完全にヤクザである。ホントに彼は高校生なのかい?
「あ、ありがとうございます! うぅ~、よがっだよぉ~、ほんどによがったよぉ~」
ぐしぐしと嬉し泣きするシア。しかし、仲間のためにもグズグズしていられないと直ぐに立ち上がる。
「あ、あの、宜しくお願いします! そ、それで御三方のことは何と呼べば……」
「ん? そう言えば名乗ってなかったか……俺はハジメ。南雲ハジメだ」
「……ユエ」
「光輝と呼んでくれ」
「ハジメさんとユエちゃん、それに光輝さんですね」
「……さんを付けろ。残念ウサギ」
「ふぇ!?」
『さん』をつけろよデコ助野郎!
72:名無し転生者
というかプーさん全然喋んねぇじゃん。陰キャか?
73:騎士のプーさん
原作の流れに沿った方が流れわかりやすいし…
74:名ありのGOD
正確に言えば
清水…天之河光輝に趣味を肯定して、本当の友達として振る舞ってくれた事に心の底から感謝している。だが唯一自分を肯定してくれ、家族を忘れさせてくれるヒーロー(天之河とハジメ)を2人同時に失い、更には2人の死を悼むのでは無く、寧ろ死後王国の人間に貶められた事で世界に絶望。魔族とか世界とか主人公になりたいだとか全部どうでもいいから目に付く全てを壊すことだけしか考えていない。天之河光輝(オリ主)に激重感情を抱いている。
未来の天之河「正直仲良くして好感度を稼ぎ過ぎたかもしれない。」
天之河恵理…生きている事を一切疑っていない。清水の感情に気づいている。
アホ…清水の感情に一切気づいて居ない。激重感情の決定打は外で会った清水の弟から、恥だから外に出るなと絡まれる清水を助けた所。
通販…神が用意したサイトの内の一つ。販売方法は殆どメル◯リみたいな感じの個人販売と、神が売っている専用ページがある。(食料や雑貨等の常に無いと困る物や漫画とかゲームとかの娯楽、後は売って無いものを欲しいと依頼すると1分以内に売ってくれる。品揃えは殆どA◯azonとどっこいどっこいである。)
こんなんなっちゃった……無職転生の世界に食べた物の体をの部位を生やし、意のままに操る事が出来る『混合獣の神子』(オリジナル)としてルーデウスの弟に生まれ、身体能力と剣のチート、魔力がない代わりに闘気を出せる体質を特典に選んだ曇らせ好き。兄には転生者カミングアウト済み。
もう一人のボク!?…タイムスリップでバッドエンド世界の未来からやってきた『こんなんなっちゃった…』の未来の姿、神によると「別に同一人物が2人いても問題ない」そうである。必殺技は全方位ドラゴンブレスでの焼却。
事象編纂…とある魔術の禁書目録の世界に転生者した転生者。テンションはわざと高くしている。性別は男。原作の『打ち止め』のような自身のクローン(女)の幼女と同居している。能力は現実改変。上条さんと仲が良く、良く食事を奢っている。正直とあるニワカなので余り出てこない。
キボウ…生まれた施設(ホワイトルーム)を脱走したが(当時7歳)、行く当てが無い時に幼い少年時代の緒山まひろに拾われ、そこで面倒を見てもらっていた。ニートの兄は自分が一生面倒を見るものが当然と思っている。後関係無いがしょっちゅう学校を脱走している。星野アイはアイドルを引退して元気に暮らしており、緒山家のご近所さん。アクアは高校生で俳優をやっているハッピーエンド世界。神(ツクヨミ)とリョースケとカミキヒカル?全員死んだよ。