ドラゴンボールschwarz rozen 作:ある日そこに居たであろうクマさん
黒く、黒く、黒くッッッ
ただひたすらに黒く、より強い。
もう迷いはしない。
もう過ちを繰り返さない。
もう容赦はしない。
もう奪わせはしない。
あの人達の夢も
アイツの熱も
あの男の呪いも
オレが受け継ぐ....
「唯一の友よ、呪いの王よ」
「お前は死に、アンタは敗れた」
だが、
「オレは生き、あの人達は未だ夢の途中」
「その道の半ばだ」
「故にオレは」
その手にあるのは...
可能性の略奪者、憤怒の鬼神、救済の威光、闇を纏い背負う獣。
最早絶対的で、
世界を覆う愛欲、一を包む情愛、全知故の追求、全能故の進化。
最早確信的で
神々をも喰らう幻花、全てを滅ぼす自由、夜と月の支配者。
疑いようの無い、
終わりを告げる死星、永遠を生きる黒鬼。
「オレは勝つッッッ」
その手にあるのはたった一つの未来、そして...
「世界よ来るなら来い」
「次は...オレの番だ」
そこにあったのは、必然の結末だった。
翌朝〜
食事が終わり、ヴォルカが焼いた薔薇達を戻した後の事。
ロンはヴォルカを連れて城の中の一室に来ていた。
「すごいっ真っ黒で何も見えないっ」
「だろうな、そう言う作りだからな」
「うん、でもさ」
ヴォルカの感想は最もだろう。何故ならこの部屋は、その内装は...
「これはッ黒すぎじゃないッッッ!?」
城の表の光景を見てもこんな感想は得られない。
とにかく、黒ッ!黒ッッ!!黒ッッッ!!!
ヴォルカは思った、こいつどんだけ黒が好きなんだ?と。
だがそんな彼女に疑問を抱いている時間は無かったッッッ
「ほらよっこれをつけろ」
そんな掛け声と共にロンがヴォルカに何かを投げ渡した。
「ええッちょっ」
そしてヴォルカは戸惑いながらそれをキャッチするも、
「えっちょっておっ重ッッッなっなに、これッ」
「ぐっグウゥゥゥこっのオォォォォ」
ヴォルカはキャッチした物のあまりの重さにそれを地面に落としそうになるが、ロンがその様子を見て
「どうした?腹でも減ったか?」
「違うッそうじゃない!」
あまりにも場違いな返答をかましていた。
そして暗闇から自分がキャッチした物の正体を知る為ヴォルカはロンを問いただす。
「ねっねえ、これ、ホントに何、なのぉぐっ」
「は?見ればわかるだろう?」
「こんな暗闇でハッキリ見えるわけないでしょ!」
正しくごもっとも、もしこの場に百人居れば100人中全員がヴォルカと同じ事を言っていただろう。この部屋本当に黒一色な為少しでも灯りが無いと視覚を全てシャットダウンされるのである。
「はぁ〜仕方ない奴だなぁ」
「アンタだよッッッ!!」
「分かったよ、じゃあ答えてやる。それは服だ」
「はい?今、何て?」
「お前の服だ。正確にはお前が修行期間において寝る時以外の全ての時間に着用する道着みたいな物だな」
「は?」
ヴォルカ、唖然。それは三秒間の間、ひたすらに静かだった部屋から音を無くし最早無音と呼べる領域にまで落とし込んだ。だか、三秒が過ぎた後そんな沈黙は堂々と破られた。
「ふっふ」
「ふ、なんだって?」
「ふざけるなアァァァァッッッーーー!!」
「うおっまたそれかッ芸の無い奴だな」
あまりにもアレな返答にヴォルカの怒りのボルテージが大噴火したッッッ。ヴォルカは思った必ずこの男を地獄の閻魔の前で土下座させてやると
そしてヴォルカが放った紅蓮の気功波がロンを襲ったッッッ
だが...
「アホめッ」
「一度見た技がこのオレに通用するかッ」
そう言ってロンは右手を胸前に、左手を腰の前に持っていき、そして
『
それは、此処とは違う神話の再現、否ッッッそれは違う。
再現ではない、だが何処か限りなく近い性質を持った全てが灼熱に包まれた巨大な世界そのものだった。だからこそ、
「なに、これっ」
「
そこにあるのは一つの滅びの形。見渡す限りの紅蓮の世界とそこに佇む巨大な人型、それは...
「
突如現れた黒き大海に呑まれて消えた。
「はい!おわりー」
「えっなっなに!?」
謎の声と共に先程まで広がっていた世界が収束していく。
その姿を黒き海に呑まれて消していった。そしてその直後...
それは姿を見せた。
「どもどもーこ・ん・に・ち・わ☆」
「あっどうも」
突如、驚いていたヴォルカの前に謎の人物が現れた。更にその人物は前屈みになりながらもヴォルカを見下ろし挨拶をしてくる
そして異変はそれだけではない。
部屋が明るくなっている、炎などは残っていないがこれは、
そしてそんな中、ロンが男に話しかけた。
「『最厄』何で来た?まだ時間があるだろう」
「あと、こっちにはあまり干渉するな」
「えぇ、『オリジナル』だけずるいですよーだ」
「私だって偶にはこっちで遊びたいんです☆」
「それに、貴方ともあろうお方があの程度の技に反応しすぎです」
「私が止めなかったらどうなっていたか」
(いつのまにか部屋が明るくなってる。それにこの人)
そう、突如現れおそらく先程の世界を消した張本人。
そして『最厄』という単語に、先程一瞬だけ見えた黒いナニカ。
更に異質なのは...
(こいつの顔、まさかとは思ったけど)
そう、その顔は余りにも見覚えのある顔だった。
自身に敗北を与え、今修行をつけようとしていた人物。つまり
(こいつっロンそっくり!?)
そう、あまりにもロンに似ているッッッ
(まず喋り方とこの身長って、この人何センチ、何メートルあるの!?少なく見積もっても三メートルはある気がする。でも、顔だけはやっぱりロンに似てる。)
(でも)
ただ一番気になるのは、
(何で修道服!?あと何故に目隠し!?)
(あいつも女性用の着物姿で居るし。ここには変人しか居ないのッ!?)
*いえ、普段から人が居ません。
そしてヴォルカが心の中て疑問と驚愕に挟まれている時だった。
「ん〜おや」
「えっえっとなにか?」
突然最厄と呼ばれていた彼がヴォルカの方を振り向いたと思ったら
「おや、おやおやおや〜貴方」
「はっはい」
「貴方、お名前は?」
男がそう尋ねてきたのでヴォルカは、
「ヴォっヴォルカ、です」
そう答えたのだが、それを聞いた彼は
「ぷっふふっふふふっ」
「え?」
「ふふっフハハハッハハハハハッッッッ」
「おっおりッオリジナルうぅふふッブフッこの方ぁ」
「あっああふふっにっ似てるだろっ」
「流石っよっよく分かってるよっブフッフフおっお前」
『ヒィッハッハッハッッッ/フハハッフハハハハハッ』
「なっなっ」
この日ヴォルカは心の底から思った。
「何なのッッッッッーーーーー!?」
こいつら、ほんっとうにウザい。と
数分後〜
「ふふっいや〜申し訳ないですね〜」
「修行の始まる前に割り込んでしまって」
「ぐっぐぬぬぬッ」
10ッ
「良いんだよ、別に。」
「だって今から始める所だったわけだし」
「ぐうっぐっそおぉぉぉ」
15ッッ
「にしても、さっきのはやり過ぎですよ」
「お前もしつこいな、謝っただろ」
「それにこいつも何も思ってないって」
「ぐっウオォォォッッ」
19ッッッ
「本当ですかね〜」
「本当だ、そうだろ〜」
「ツンデレ赤メッシュ三号機」
「だから三号機って呼ぶなアァァァッッッ!!!」
20ッッッ!!
あれから数分後、ヴォルカは改めて最初の修行を行う事にした訳だが
その修行というのが今やっている腕立て伏せを含めた一般的な筋トレのそれでありこれを聞いてヴォルカはまたふざけているのかと思ったが。
「はあっはあっ」
「おいおいっ腕立てを二十回やっただけでそれかよ」
結果はこのザマである。何故か、それは、
「ホントっなんなのッこの服は」
今ヴォルカが着用している道着。ではなく。
「なっ何で着物なの!それもこれって」
「見たままだろ、黒紋付だ。」
黒紋付、正確には一般的に喪服とも呼ばれる物だがヴォルカ的には何故この服なのか?そしてこの異常な重さは何なのか?という方が問題で、
「なんでさッ!?」
「オレの修行を受けるからだ」
「あと、どこぞの人間のフリしてるロボットみたいなツッコミをするなっ黒髪のフリしてるツンデレ赤メッシュ」
「誰がッッッって人間のフリしてるロボットって何!?」
「誰の事言ってんの!?」
「気にするな、ただの女たらしだ。多分。」
「まあ、それよりも早く終わらせろよ」
「準備運動」
「はい?準備、運動?」
「当たり前だろ」
「それともお前、まさかとは思うがこれが修行の一つ」
「なんて事を思ってないよなぁ」
「ぐっそれは」
ヴォルカはその言葉に図星を隠さなかった。何故なら
(この着物、重すぎるッッッ何なのこれ身動きが取れない!?)
今着ている黒紋付。それに秘密があった。
「ああ、言い忘れたけどな。それ全然重さは普通の着物と変わらんぞ」
「はい?」
「その通り、それは『最悪』が作った特注品です」
「着た者の強さに応じて必要な重力を与えその動きを制限致します」
「因みに今の重力は凡そ100倍です」
(まあ、この方の潜在能力ありきの判定を受けてそうですけど、実際耐えてるので問題無いですかね)
「え?最悪、それって」
「ん?そもそもっ100倍ッ!?」
「おい最厄、あまり余計な事を喋るな」
「えぇ、良いじゃないですかぁ〜」
「別に何か困るわけでもないし」
ロンの言葉を聞いて再び疑問符を浮かべたヴォルカだったがその疑問に答えたのは最厄と呼ばれた彼で、更にここで新たに最悪という単語が出てきた。だがこれでヴォルカはまた新しい情報を入手した。
(100倍にも驚いたけど、それ以上に)
(最厄とそれに最悪?どういう意味?こいつ以外にも仲間がいるって事?それにその呼び方、まさか)
ヴォルカが静かに考え込む中、
「おい!集中が乱れてるぞッ」
「さっさとそれを終わらせろ!」
「それが終わったらそのまま山の周りをランニングで100周してこい」
「は?100周、マジで言ってんの?」
「何だ、文句あんのか?」
「ああっもう!分かったよ。その代わり、あとでさっきの話詳しく聞かせてもらうからね!」
それだけ言い残してヴォルカは全身に気を込めそのまま無理矢理体を動かしながら走っていった。
その後残されたロン達はというと...
「良かったのですか?」
「何の事だ」
「惚けないでください。先程の修行と今の話の件です。」
「元々修行に関してはもっと別の事をしようとしていたのでは?」
「それに我々の事については...」
「ああ、修行の件は良いんだよ元々はあの部屋から行こうと思ってたがまだ時間はたっぷりある。後オレ達の事を色々喋ったのはお前だ」
「うっそれは、そうですね」
「だろ、それに」
「それに、何です?」
最厄がそう尋ねるとロンは
「お前も分かるだろう。あいつはまだ自覚していない」
「自分の中の意思を」
「その強さの根底にあるものを」
「なるほど、そうですね。確かに」
「ただ、そうなると気になる事が一つ」
「ん?何だ」
「簡単ですよ。あの方の中の魂」
「オリジナル、貴方が一番知っている筈です」
「今、ヴォルカさんの中には二つの魂が存在しています。」
「もう一つは我々も知らない別の存在ですが、あの二つの魂の内一つ、つまりヴォルカさんの魂は我々の知る彼女と同じ性質をしておりました。いえ、というよりも」
「彼女と全く同じものでした。つまりヴォルカさんは」
「ああ、分かってる。だが」
「それでもだ」
「ええ、それでもです。我々の目的達成の為」
「もし彼女がそれを拒むなら」
「一度、」
『消えてもらう必要がある』
「それはそうと、他の奴はまだ来てないのか?」
「いえ、確か『最夜』が来ていた筈ですが」
「また寝ながら何処かに行ってしまった様ですね」
「おい、まさかお前」
「最夜が何処にいるか知らん事は無いよな」
「えっ知りませんけど」
最厄の言葉にロンは珍しく頭を抑えた。
ヴォルカが倒れ伏した姿をその目に浮かべながら。
「おいおい、ヴォルカの奴がもし最夜に遭遇したらどうする気だ」
「いくらヴォルカの潜在能力が高いと言っても最夜相手だと万に一つも勝ち目は無いぞ」
「それにあいつまだ
「ええ、ですが、そう簡単にピンポイントでヴォルカさんが最夜の奴に会う事もないのでは」
「それにアレは起こさなければ被害は無いので」
「分からんぞ、こんな話をしている内にもう遭遇していたなんて事も」
「それにトラブルってのはいつも突然起こるからな」
「第一、もう正午だろ。もしあいつが寝ぼけて暴れたならまだマシだが、起きて暴れたらヴォルカは一瞬で宇宙の塵にされるぞ」
『う〜ん』
二人は最夜と呼ばれた人物が暴れる姿を想像し、そしてその後の被害を想像した。そして
「そうですね、それを考えたら探しに行きますか」
「そうだな。全くお前らのせいで碌に修行をつける事も出来ん」
「それは貴方が元々の予定にヴォルカさんの修行を追加したからですよ」
「チッ痛い所を突きやがるッ」
「まあ、いい。さっドオォォォンッッッッッ!!!.....」
「なあ、今の音。まさかな」
「いえ、ここではありませんが」
「噂をすれば何とやら、という奴です」
『マジか〜』
一方その頃 悪魔の手、麓の岩場。
その場にあったのは三人の人影。
一人は...
「はぁっはぁっ何だっこいつは?」
自身の体をボロボロにしながらも後ろに倒れる3人を守ろうと立ち上がる天界の神の元に戻された筈の天津飯。
もう一人は...
「ぐっゔぁっこんのッ」
(嘘でしょ、天津飯達と一緒になってもここまで。それにいくら普段より動けないとはいえこんな)
ロンに修行の一環として特殊な黒紋付を着さされたまま山の周りを100周する様に言われたヴォルカだった。
だがその姿は城を出る前よりも何処か痛々しいものだった。
そして、二人と倒れる三人。この状況を作った犯人はというと。
「えへ、えへへっあへへへっ」
そこに居たのは白いチャイナ服に身を包み、黒い番傘を持った一人の子供だった。
つまり彼が天津飯達やヴォルカを追い詰めた張本人であり。そして
『ヴォルカッッッ聞こえる!?今すぐ逃げてっ』
そこに響いたのは通信機ごしの時の界王神の悲鳴にも似た声だった。
「でもっ時の界王神様っ」
戸惑うヴォルカだったが彼方側に居る界王神二人からすればそれどころではなかった。
彼女達は宇宙でも最高位の神だ。だからこそヴォルカよりも先に相手の力をより鋭く感知出来ていたのだ。
『でももヘチマも無いの!!こいつおそらくだけど私達と同じ神の類よ』
『それにこの力、多分だけどビルス様達破壊神と並ぶレベルかそれ以上よ!』
『その通りじゃッその上先程からの此奴の様子を見るに何故かは分からんが眠りながら戦っておる!』
『つまり、お前さんらが生きとるのは奴の気まぐれの可能性が高いッ』
『もしも完全に目覚めさせたら地球もどうなるか分からんぞッ』
「嘘っそんな事って」
『とにかくッ早くそこから逃げてッッッ!!』
『もう時期トランクス達も加勢に行くっそれまでは逃げに徹して持ち堪えるんじゃ!!』
「そんなっでも天津飯さん達がっ」
(そもそも、何でこんな事にっ)
今にも自身に襲い掛からんとする小さき超獣を前にしながらヴォルカは城から出た後の事を思い出そうとしていた。
はい、皆様こんばんは。みんなの毛玉?ある日そこに居たであろうクマです。
先週のお話の最後辺りからシリアスのシの字を入れていきましたがクマさんは本当はギャグの方が得意な(だと思う)ので、上手く表現できたかと言われれば何ともいえません。
ですがクマさんはこれからもより皆さんに楽しんで頂ける作品を書けるように頑張ります。なので皆さんもどうか温かい目で見守ってくれると嬉しいです。
皆さん、これからも応援よろしくお願いします。