ドラゴンボールschwarz rozen   作:ある日そこに居たであろうクマさん

3 / 32
第三話 月夜に舞う者達

 

あれから幾年、どれほどの年月が過ぎたのだろうか。

あのくだらぬ世界に生を受け、あのくだらぬ世の中に飽き果てて、それを時に破壊しようと、それを時にやり直そうと、だがどれほどそれを望んでも一度形成された彼等の常識()は俺を、俺という非常識()を許さなかった。

 

 

 

お前は人じゃ無いと、お前は化け物だと、お前の考えがわからないと、

家族はそれを理解できず、周囲はそれに近づく事すらせず、唯一の数少ない友も理解はできても共感だけは、同意だけは出来なかった。

そう彼の考えはただただ単純、強くなりたかった。

 

 

生まれた時からそうだった。全てを壊したい、全てを手に入れたい

全てを奪いたい、人一倍、いや数十倍は強い欲を持った強欲とも呼べる物の権化、そんな存在。

だが彼にはそれ以上に誰よりも強く、一番強くなりたい。そんな|思い《熱があった。

だが. . .

 

『世界はそれを否定した』

 

 

だがそれは当然だった。何故なら彼の生まれた世界は平和そのもの、

どれほど血に飢えても、どれほど体を鍛えても、どれほどの強さを持とうともそれを振るえる環境が無ければ意味はない。故にこそ皆が彼にこう言った。

 

 

『お前は生まれる世界を間違えた』

 

 

 

そしてその言葉を聞き彼は、彼という存在は自然と精神の奥底へ沈んだ、

沈んだ。ただその力を振るい好き放題する選択肢もあった。

だが彼はそれをしなかった。何故か?簡単だ、彼には理解っていた。

そうした所で何も変わらない事が。

そして彼という一つの意志は沈んでいった。

その精神の奥深くへ、

沈んでいったはずだった。

 

 

そう運命(Fate)たる彼女に、彼女達とその音に出会うまでは。

 

 

 

 

 

 

『羽撃こう. . . 頂点の夢へと』

 

その言葉は一度沈んでいった筈の意志(ソレ)を一瞬にして掬い上げた

同時にそれは今まで感じた事のない胸の鼓動を、世に言う感動という物を感じていた。

そして後に彼は語る

 

 

 

『Roselia』それが自分(オレ)を救ってくれた人達の名前。

『FIRD BIRD』それが欲を夢に変えてくれたあの人達が奏でる音という意志(情熱)の中で初めて出会った音。

そして歩むべき道は違えど、その言葉を教えてくれた

『頂きを目指す者』(彼女)の名こそ、『湊友希那』。

今一度この名を、彼女と彼女達の名を胸に俺は. . .

 

 

「たとえ貴方達が居なくても」

 

 

貴方達が、「青薔薇』(Roselia)が、目指した『頂点』(ユメ)を俺が証明する。

 

 

「どんなに遠く離れても」

 

 

そして俺も、『黒薔薇』(Schwarz Rozen)も貴方達みたいに。

 

 

 

 

「その名を忘れる事は無い」

 

 

 

強くなってみせるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、とある砂漠にて其処には今暴力が満ちていた。

 

ガアァァァァッッッッ

 

「そっ孫くん」

 

「ごっ悟空、嘘だろ尻尾を切って戻った筈じゃあ」

 

『あわわわわっ』

悟空達一行は六つ目のドラゴンボールを手に入れた後最後のドラゴンボールを探して砂漠地帯にやってきていた。が

その道中ピラフ一味にドラゴンボールを奪われ、ピラフ達の城に乗り込み

ヤムチャ達と協力してドラゴンボールを取り返そうとするも一度捕まってしまう。だがピラフ達が願いを叶える前に脱出したウーロンの願いによってピラフ達の願いを阻止することが出来たのだ。

だがそれも束の間悟空達はまたもや捕えられてしまう。更に天井のガラス越しに満月を見た悟空が大猿の化け物に変身し暴れ出してしまう。

そしてピラフ達が大猿を相手にして完敗した後ヤムチャとプーアルがどうにか尾を切り落とし変身を解除した筈だった。

 

ガアァァァァッッッッッ

 

 

「なっなんで元に戻りかけたのに」

 

「ああ、元に戻りかけた、それは間違いない」(だが戻りかけた悟空に黒いモヤのような物が一瞬見えた。もしやアレが原因で)

 

ヤムチャが必死にこの状況を何とかしようと思考を巡らせる中

 

「そっそうだアレがあった」

 

突然ブルマが何かを思い出したように荷物の中を漁り出す。が

 

「おっおいやめとけっ」

 

それにストップをかけたのは先程までこの状況を打開しようとしていたヤムチャ本人だった。

 

「よく考えろ!ミサイルでもそこまでのダメージは与えられなかったんだその上今の悟空は明らかに様子が変だッ」

 

そう今の悟空はミサイルの直撃すらも少し怯ませる事がやっとでありその上明らかに先程よりも何かがおかしいそんな存在を相手に一体どうする気なのか、そんなヤムチャの疑問に答えるようにブルマはそれを取り出した

 

「何だ?それ薔薇か?」

 

「そうよ!これがあったのを忘れてたのっ」

「此処に来る前にロンっていう人にあったんだけど」

 

「っ前に牛魔王の城で話してた六つ目のドラゴンボールを持ってた奴かッ」

 

そのとおり、と言うように首を縦に振りそしてブルマは再度、その時の記憶を思い出した。

 

 

 

 

 

遡る事 数日前 六つ目のドラゴンボールを持って帰る直前の事

 

 

 

「ああっそうだ、ねえロンさんって呼んでも良いかしら?」

 

「ああ、別に呼び方は好きに呼べば良いが、で、まだ用があるのか」

 

そんなロンの問いかけにブルマは

 

「えっええ此処の薔薇って幾つか持って帰っても良いかな〜って」

 

相手はあの悟空相手に圧勝した正真正銘の人外だ機嫌を損ねれば、どうなるのかわからないブルマではなかった。

 

「ああっそれか、まあ多少なら良いだろう」

 

「やった!ありがとうっ」(この薔薇綺麗だと思ってたのよね〜それにさっきの話が本当なら薔薇がある所にこの人は自由に行き来したりその様子を見る事や聞く事もできる、それに孫くんを気に入ってるみたいだし、いざとなれば)ぐふふふふ

 

 

「そっそう、か よかった、な」(これが後の天才科学者じゃ無かったら気色悪過ぎて今すぐ消し炭にしてたかもしれんな)

 

*ちなみにこの時ロン視点からだとブルマはニタニタと人に見せられない笑みを自分の大切な薔薇達に向けながらそれを回収していくやべー奴に見えてます。

 

 

 

 

 

そして時は戻り

 

 

 

「これであの人を呼び出せるかもしれない」

「それに一度はあの孫くん相手に一撃で勝った人だから何とかしてくれるかもっ」

 

その言葉に緊急事態ながらにヤムチャは驚きを隠せない

 

「なっなんだとあの頑丈な悟空を一撃でっ」

「だが確かにそんな奴がいれば悟空も元に戻るかもしれん」

 

だからこそ彼等はそれに賭けた。いいや賭けるしかなかった。だが. . .

 

「お願いっ来てっ」 「頼む来てやってくれ!」

 

二人が薔薇に向かってそう言った時だった。

 

 

グギャアァァァァッッッッ!!

 

大猿がそこにあった数十メートルの大岩を持ち上げそして、投擲。

飛んでくるそれが叩きつけられた時、それは自分達の終わりを意味する。

だが彼等はそれでも諦めない。最後のその時まで。そして. . .

 

 

(おねがいっ孫くんを助けてっ)

 

 

その祈りは薔薇を通して彼に届いた。

 

 

「全く、何事かと思えばっ」

 

彼女達は勝ったのだ。一夜限りの大博打(ギャンブル)に。

 

 

『やっヤムチャ様ァァァッッッ|ブルマッッッ』

 

 

ウーロンとプーアルが二人の危機に叫ぶ中、

投擲された大岩がぶつかる直前、彼女達の前に現れたその存在は

 

 

 

Schneiden(シュナイデン)

 

 

そんな言葉と共に放たれた不可視の斬撃は迫り来る大岩を瞬時に真っ二つにしブルマ達の目の前で岩を左右にスライドさせた。

そしてそれを為した男がゆっくりと空中で腕組みをしながら目の前の怪物に目を向ける。

 

 

グガアァッッッッ!?

 

 

そして、突如現れた男に大猿も驚きつつ目の前の存在に敵意を向ける。

 

そんな矢先に口を開いたのは急に現れた男の方だった。

 

突如、眼前に現れ自身の投げた岩を切り裂いたそれは大猿にこう告げた。

 

「おい、ガキ暴れるのはまだ良いとして」

 

 

 

ごくっという音を皆が喉から鳴らしながらその成り行きを見守る。

緊迫したその状況で彼は続けるように一言。

 

 

 

 

「ガキが夜遊びをするな」

 

 

グガアァァァァッッッッ

 

 

大猿の雄叫びを全身に浴びながら彼等は全員同じ事を考えていた。

夜遊びをするな、この一言を聞いたヤムチャ達は全員が心を一つにした。

 

 

 

((((いや、ツッコむとこ、そこ?))))

 

 

皆が呆れるそんな中大猿は目の前の敵を見つめ直し、

改めて大猿はそれをこの場で最も危険な者と判断して即座に拳を向けるも、

 

「遅い!」

 

 

ビュンッという音と共に彼は大猿の背後に猛スピードで回り込み勢いを落とさずそのまま大猿の隙だらけの背中に向かって蹴りを叩き込みその巨体を吹き飛ばした。

そして一度空中で体勢を整え、前のめりに倒れた大猿に素早く両手に纏ったその闇を勢いよく解き放った。

 

 

「黒き咆哮に潰れろッ」

 

『BLACK SHOUT』

 

 

グギャアァァァァッッッッーーー!!??

 

一言と共に放たれたその技はあっという間に大猿を呑み込み、そして闇の中から放たれるとんでもない音の嵐と重力の力で大猿は視覚と聴覚、果ては体の自由まで奪われ、何も出来ぬまま無力化されその姿を少年へと戻した。

 

そしてその戦いを見ていたブルマ達もその近くは集まり。

 

「孫くんっ」 「悟空っ」

 

「すっげえ、本当に倒しちまった。」

 

ブルマやウーロンは悟空の元へ駆け寄り生きている事を確認しヤムチャに至っては先の戦いに驚愕して今にも顎を外しそうになっていた。

そんな中、

 

「あっそうだロンさんっありがってあれ」

「いない?」

 

ブルマ達が気づいた時には彼の姿は何処にも無かった。

そこに一輪の黒いバラを残して. . .

 

 

 

 

 

 

その砂漠の上空にて彼は優しく呟く

 

「今はそこで眠れ」

「寝てる時くらいはその『運命』(レール)から降りても許される」

「だから、どうか今だけは幸せに」

 

 

こうして砂漠での戦闘は一人の少年の眠りと共に幕を下ろした。

たった一つの不確定要素を残して。

 

 

 

 

 

 

 

砂漠のピラフ一味達の城より離れた森の中、そこから彼等は砂漠の戦いを観察していた。

 

「なるほど、ね。」

「時の界王神が警戒する存在、突如世界に現れた異常(イレギュラー)

「興味深いわね」

 

白き髪と何処か青に近い肌を持つ彼女は砂漠の戦いを今までずっと此処から観察していたのだが。

 

「おい、トワ」

 

「何かしら、ミラ」

 

トワと呼ばれた彼女に隣に立っていた同じく白髪と青肌のミラと呼ばれた男が問いかける。

 

「どうする気だ、奴はまだ実力を隠している」

 

「だから、それがどうしたのかしら」

 

「決まっているだろう!奴からキリを奪うのか、奪わないのかだ」

 

そうなのだ、彼と彼女の、この二人はとある目的の為にキリと呼ばれるエネルギーを様々な時代を渡り、その歴史を改変するか、その時代の強者達から奪い取っている。

故に本来は即刻奴を襲ってキリを奪うべきなのだが。

 

「そうね、今あの場に行きたいのはそうなのだけれど」

「どうにも、邪魔な奴らが来たみたいだからね」

 

「ッなるほどそう言う事か!」

 

「ぐっくそッ」

 

そしてミラは背後に向かって回し蹴りを放ち、そこに現れた青年を吹き飛ばす。だが青年も負けてはいないすぐに体勢を立て直し凄まじいスピードでミラに向かって背中に背負っていた剣を振り抜くッ

 

「っほう、また腕を上げたなトランクス」

 

「それは、こちらのセリフだ!」

「その力が誰かを犠牲にせず手に入れた力なら」

「その力が誰かを守る為の力なら」

「どれほど良かったか!」

 

トランクスと呼ばれた彼はミラに言葉を返しつつもむしろより強く剣と体に力を入れるが、彼の、トランクスの敵はもう一人いる。

 

「お取り込み中申し訳無いけど」

 

「しまったッ」

 

トランクスの背後にエネルギーを杖に集中させているトワが現れそして

 

「これでッ終わりよ!」

 

その言葉と共に. . .

 

 

 

 

「お取り込み中申し訳無いが」

 

「えっ」

 

「今日は終わりにして貰おうか」

 

いつのまにっそう思った時には遅かった。

突如そこに現れた影は先程までトワ達が聞いていた声、見ていた姿で出現し一瞬でトワが反応する前にその首を掴み締め上げる。

 

「なっ!?なぜッぐあッ」

 

「トワ!くっ貴様は何故!」

「何故だ!どうして此処がわかった」

 

「何故、貴方が、此処に」

 

トワとミラ、そしてトランクスが順番に疑問を抱くが。

 

「何故だと、よく言うな気や魔力を外部に漏らさないようにあんな結界を張っておいて」

 

あっけらかんとトワが事前に張った結界の事を話しだした彼にトワは驚きを隠せず。

 

「まっまさ、か結界を見破って、グゥッ」

 

「そもそも結界自体は悪く無かったが、相手が同じ、もしくはそれ以上に魔術に精通したオレ相手だと無意味でしかなかったがな」

 

「トワッ!」

 

ペラペラと言葉を並べながらもトワの首を締め上げるロンにミラが向かっていくも、

 

「おっと動くなよっ動いたらわかるな?」

 

「くっ貴様ッ」

 

「さてと、話しの途中だったな、では要件を伝えよう。」

 

「ぐうあァァァ」

 

「トワッッッ」

 

ミラの叫びとトランクスの疑問に満ちた声が響く中彼はその手に更に力を入れトワを締め殺す、かに思われたが彼は突然、トワの首から手を離し彼女を抱き抱えそのままゆっくりと地面に下ろして. . .

 

 

「えっこれはどういう?」

 

 

一同が呆然とする中彼は一言。

 

 

 

 

 

 

 

「正直、何者かに見られていたから殺そうと思って来たんだがな。」

「ここに来てお前の美しい姿を目にして気が変わった」

 

そして彼は彼女(トワ)の両手を優しく自身の両手で掴みながら自身の顔をそっとトワの耳に寄せながらその想いを言の葉に乗せて呟く。

 

「えっえあ、え?」

 

「これもまた運命というヤツだな」

「トワ、オレはお前の事が好きだ。だからオレと結婚を前提に付き合ってほしい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

『は?』

 

 

唖然、騒然、もう停戦、あまりの事に最早驚きを通り越して誰も何もいえなくなっていた。だがこの場で一番混乱していたのは. . .

 

 

 

 

(えっえぇぇぇッッッッーーー!?こっこいつわわたっ私の事すっすっ好きってこっ好みだってえっえっうっ嘘よれれっれ冷静に成りなさいトワ!貴方は誰!?そうよ!こいつのタイっちちっ違うそうじゃなくってえぇ)

 

 

 

そうトワである。彼女は今まで恋愛には程遠い環境にいた、何故ならば暗黒魔界の、自分の故郷の復活。その為だけに動いていたからだ。

だがしかしトワも一応乙女ではあるそれを完全に捨てた訳ではなかった。

 

 

 

だが忘れてはいけないのだ。何故ならここはあくまで『戦場』であり

何より相手は. . .

 

 

 

 

この時トワは冷静さを欠いていた、普段のトワなら逃げるチャンスだと思い即座に逃げていたかもしれないし、もっと冷静に判断しこれが本当の事かどうかも見極める事ができたはずだ。何より自身に精神干渉系の魔術がかけられているのかどうかも。

だが想定してない相手の登場、一時的に死に近づいた感覚、そしてそこからの急なプロポーズによる衝撃の展開。しかも相手は自身を殺そうとしていた男である。

そして何より頼りのミラすらも状況を理解できず立ち止まっていた事

故にこそこれら全てがトワの思考を鈍らせた。これが第一の敗因。

もう一つの敗因は. . .

 

 

 

相手が自分達の想定を超えた異常(イレギュラー)であり、

 

 

 

 

 

 

「すまん、やっぱり今のなしで☆」てへっ

 

「えっ」

 

 

 

 

そして相手が自分達以上の、もしくは以下の

 

 

 

 

戦いの為なら乙女心すら利用するような女の敵(ゴミクズ)だった事。

 

 

またもや突然のカミングアウトで彼女の思考が凍る中、彼はその隙をつきトワの背後を取りそしてそのまま鋭い手刀を繰り出しその首を切り落とそうとするも

 

「させるかあァァァッッッ」

 

「何っ!?」

 

いち早く正気に戻ったミラがそうはさせるかと正面から拳を振るいロンが避けたタイミングでもう片方のその腕から気弾を放ってくる。

だがロンもそれを読んでいたのかその腕をするりとかわし、気弾を打ってきた手を掴みそのまま

 

「お返しでは無いが」

 

「なっこれは」

 

「プ・レ・ゼ・ン・ト☆」

 

「きっ貴様ァァァァッッッッーーーー!!!!」

 

してやったり、そんな顔を浮かべながら反対側の手に集中させた光をミラの胸の前に添えてその叫びを無視しながら、

そのままゼロ距離からの気功波を放ちその黒き閃光はたちまちミラを呑み込みその姿を彼方へと追いやった。

 

 

 

 

 

 

「なっあのミラがあんな簡単に」

 

そんな中正気に戻ったトランクスが今まで自分達と激闘を繰り広げてきた相手の呆気ない最後を口にするが。

 

「いや、あれは逃げられたな」

 

「えっ」

 

そんなトランクスの発言を否定したのはロンだった。

 

「最後にトワが魔術でミラのやつを、アイツを転移させやがった」

「半身くらいは吹き飛ばしたんだが」

「ギリギリで逃したな」

 

「なっ何故ですか!何でそんな事がわかるんですか!?」

 

そんなトランクスの疑問に彼はこう答えた。

 

「お前、アレがあの程度で死ぬようなタマだと思うか?」

 

「そっそれは確かに、そうですがっ」

 

「そもそも気の感知をちゃんとしてればわかる話だ」

 

「ぐっ」

 

「第一、トワの奴が消えてる事ぐらい気づけよ、普通勘付くだろう」

 

「ぐはっ」

 

「こんな事も分からんとはさては修行をサボってるな、お前」

 

「ぐふッ」

 

「その上職場の上司や同僚に女心がわからない〜とか言われてるだろ」

 

「ぐっヴァォォッッッ!?」

 

トランクスは話の最中にも関わらず図星を突かれ過ぎて思ってしまった。この人、妙に鋭いところは父さんに、そしてこのズバズバとした物言いはどちらかと言うと母や自身の上司に似ていると。

 

 

そしてそんなトランクスを無視して彼は次にこう言った。

 

「そもそもオレはどちらかと言えば魔術(あっち)の方が本職だからな」

 

そしてこの発言はトランクスに更なる驚愕を上乗せさせた。

 

「えっ魔術の方が得意って魔術師か何かなんですか?」

「そもそも貴方は一体?」

「トワ達の事も知っていたようですし、それに」

 

(それに時の界王神様もこの人には近づくなと言っていた。そして何より俺の知る歴史にこんな人物は存在しない)

 

そんな警戒心を隠しつつトランクスが質問をしていくが彼はこの時それ以上にとある事の方が気になっていた。

 

 

「. . . なあ、所で気になったんだが」

 

「えっああはい何でしょうか?」

 

「お前、オレと接触して良いのか、普通に話してるけど」

 

「えっあっ」

 

「だってお前、この時代の人間じゃないだろ」

「そもそもトワ達と戦ってたし」

 

「あっあぁええっと、そのぉ」

 

トランクスがそんな声を上げるも再び、その場を沈黙が支配してしまう

だがそれはまた別の第三者の介入で破られた。

トランクスの周りから溢れ出す光によって。

 

 

「この光は、ああなるほど、そういうことね」

「まあ、理解はしてるが」

 

「なっとっ時『ストォォッッップ』ってっ」

 

『ト・ラ・ン・ク・ス』ゴゴコゴゴッ

 

「はっはいぃ」

 

『後でゆっ〜くりお話しをしましょうね〜』

 

「りょっ了解しま、した!」

 

突然聞こえた謎の声は光に包まれながら一人の青年を連れて此処とは違う何処かにゆっくりと消えていった。

 

 

 

そして、置いていかれた(ロン)は青年と謎の声の最後の会話を思い出し、そしてゆっくりと口角を上げながら、両手を大きく広げ天を見上げた。

そして男はこの後、ゆっくりと結論を口にしたという

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喜べ青年、君の人生はようやく終わる(あぁ、あいつ死んだな)

 

 

こうして未来ある若者ならぬ、未来からの若者の犠牲を胸に男は誓った

(青年(トランクス)よ、オレはお前の分まで強くなる、だから成仏しろよ)

 

 

さよならトランクス、みんなのトランクス、また会う日まで。

 

 

こうしてそれぞれの戦いを終え騒々しい夜の宴は本当の意味で幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして後にその記録を巻物を通して確認した青年は上司たるとある神にボコボコにされた顔のまま叫んだと言う。

 

 

「人を勝手に殺すなアァァァッッッッーーー!?」

 

 

ちなみにこの時彼は今まで覚えていた変身より強く何より髪が長くなっており後に語られる伝説のサイヤ人(スーパーサイヤ人)のナンバリングでいう3になっていたのだが状況が状況故か誰もつっこむどころか近づきもしなかったそうな。

 

 

 

 

 




どうも皆さんこんばんは、毛玉でございまーす。
今回ようやく3話目のお話しを書く事が出来ました。
そしてタグでは不定期更新としてありますが一応今回から木曜の午後に必ず1話か2話は更新させて頂く事になりますのでどうか皆さんこれからも末永くお付き合いをよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。