ボスオニ星人 VS 和泉(+チキン黒川)
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《Side和泉》
俺がそこに着いた時には既に、数十人の警官隊が物言わぬ死骸と化していた。
「野次馬の連中! よく聞け! そこから一歩も動くな! 逃げた奴から殺す! 動いても殺す! 今日! この場にいる事を呪え!」
人間として暮らせるほどの知性に、圧倒的な速度と膂力···間違いなくコイツがボスだ。俺はいつものように刀を構え──その瞬間、
爆風だけで人間や車が吹き飛ぶ威力···直撃すればスーツの耐久すらも貫通して即死するだろう。
最初の数回は回避が間に合った。ボスへ近づいて斬り込むことを視野に入れる余裕さえあった。
しかし一度体勢を崩されてからは防戦一方。今では雷の直撃を避けるのが精一杯だ。
雷の起点はおそらくボスの“腕”。
手首の血管が浮き出た瞬間が落雷の合図。
それを見ることで直撃だけは避けられたが···俺の限界はここまでだったらしい。
レンズ部分からゲル状の物質が溢れ落ちる。
···スーツの耐久力を全て使い果たしてしまった状態では、勝ち目どころか生存の可能性すらもあり得ない。
「俺の気がこれで済んだと思うか···?」
殺される。
「そんなわけない···こんなもんじゃ···!」
ならせめて、一太刀だけでも浴びせてやる。
「お前の首を引き抜いてでも···」
刀を握りしめ、決死の思いでオニ星人の方を見た瞬間、視界の端に
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《Side黒川》
あの雷、ヤバすぎない?(語彙)
和泉との戦い──というより蹂躙か──は途中からしか見てないけど、スーツを着ていても余波だけで吹き飛ばされるかと思ったわ。
車とかバイクとか墜落してくる重量物を避けるだけでも必死で、レイカの乳揺れをじっくり眺めることすら出来ない。
「俺の気がこれで済んだと思うか···?」
アカン、ようやく雷が止まったと思ったら和泉が死にそう。
おい玄野たちはどこいった!?
俺とレイカもステルスしてるのに姿が見えないということは、幹部を倒すのに時間がかかっているのか···マズいな。
「そんなわけない···こんなもんじゃ···!」
こんなところで希少な戦力を喪ってたまるか!
原作だと加藤がいなかったから誰も使わなかった“あの武器”を、ダメ元で撃つ。
「お前の首を引き抜いてでも······ッ!?」
ボス鬼は千手観音のようにワイヤーを斬るのではなく、回避を選択してくれた。
「(よし···そのままいけ···!)」
Yガンのロックオンは
ボス鬼が驚きで表情を歪ませながら、空中で軌道を変えたワイヤーに絡め取られていく。
そしてアンカーが地面に突き刺さり、ボス鬼を拘束した。
「こんな···モノ···ッ!!!」
ワイヤーを引き千切る暇なんか与えない。
「和泉!首を斬れッ!!」
ステルスを解除してガンツソードを握り、和泉と同時に駆け出す。
ボス鬼がワイヤーの拘束から抜け出す刹那、俺が胴を深く斬り、和泉が首を飛ばした。
そして和泉がXガンで追い撃ちをかけ、ボス鬼の息の根を完璧に止めた。
すると野次馬の歓声が響き、中には俺たちを見て「ありがとう」と叫ぶ人もいる。
「俺たちのことが···見えてるのか? 頭の爆弾も···作動しない···?」
「これは···どーなってんだ?」
「···俺が知るかよ」
俺は原作知識で把握しているけど、それは言わない。原作知識について説明するのが大変だし、“この言葉”を口にすれば和泉は察するだろう。
「ガンツのルールが変わってるのは···カタストロフィが近いから、なのか···?」
「ッ!?お前も知ってんのか!?」
「ネットの···掲示板で少しだけだけどな」
「やはりそうか···世の中がひっくり返るようなナニカが···近づいているんだな···ッ!」
「(···言うべきじゃなかったかも)」
どこか狂ったような笑みを浮かべる和泉を見て、俺は内心でそう思った。
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Q.ボス鬼ならもっと早くワイヤーを引き千切れたのでは?大阪の天狗も出来たし。
A.とりあえず今作では“純粋な膂力は天狗未満”という設定です。呪◯廻戦の投射◯法みたいな感じで、速度を乗せた打撃が本命という屁理屈。
Q.玄野×和泉の共闘見たかったんですけど。
A.作者だって見たかったよ!書きたかったよ!
でも黒川は和泉みたいに飛び抜けてソードの扱いが上手いわけでも無いし、玄野みたいに“生き残る為の勘”が冴えてるわけでも無いので、まともに戦わせると黒川がいるのに原作とほとんど同じ展開になってしまうのです。
最悪の場合だとレギュラーメンバーも死ぬので、呆気なく終わらせました。許せサスケ···。
掲示板回、いる?
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いる
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いらない
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少しならいいよ