ROM専がGANTZ世界に転生した話   作:訥々

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カタストロフィ⑦

「はは···やっぱ凄ェ···」

 

俺が相討ちになってでも倒そうとした相手を瞬殺かよ。もはや笑えてくる。

 

「零くん」

「ンッ」

 

···彼女の冷たい声で現実に引き戻された。

引き攣った笑みのまま、ゆっくりと振り向く。

レイカの目からハイライトが消えていた。

 

「零くん」

「あはは···いや、まずは様子見で、俺がちょっとだけ攻撃してみようかと」

「零くん」

「ヤバそうだったらすぐ逃げるつもりでしたよ、本当ですよ俺嘘つかない」

「零くん」

「すいませんでした」

「バカ」

「はい···バカです···ごめんなさい···」

 

シンプルに罵倒された。泣きそう。

 

 

◆◆

 

 

この中に誰か···携帯持ってる人居る?それがあれば他のチームと連絡が取れるんだけど

「え?でもハッキングは···」

その時は携帯電話を破棄すれば大丈夫

「あ···俺携帯持ってる」

 

他のガンツチームの人がたまたま携帯を持っていた。いよいよ母船へ突入か。

もういい加減にイヴァの座標は割れたよな。

 

はい···もう繋がったよ

「あざっす。······もしもし?」

『もしもし···こっちは宮崎のチームです。斎藤って言います。ついさっき母船の中に着いて···世界中のチームが集まり始めてます!』

「母船···って何処です?」

『宇宙です!月と地球の間です!アメリカのチームがこれから敵の本拠地を叩きます!皆さんもこっちに来て下さい!』

座標は把握してるから、いつでも行けるよ

「あー···それじゃあ、少し休憩したら向かいます。失礼します」

 

プツッ、と電話を切る。

それから連戦の疲れをほぐす為に10分ぐらいストレッチして、玉男さんに転送を頼んだ。

いよいよ、最終決戦が始まるんだな···スゲー緊張してきた。

 

 

◆◆

 

 

「·········これは酷い」

 

母船の内部は、これまでとは別の方向に地獄だった。

 

「おらァ!降参しろッ!!」

「そうだ、服脱いで手を頭の後ろに付けろ!」

「はははははははは!」

「動いたら頭“ぱんっ”だぞォッ!」

 

服にどんな武器を隠し持っているか分からないし、身ぐるみを剥いで銃を突きつけるのは確かに理に適っている。

それはそれとして気分が悪い。

 

中には巨人をレイプしようと試みている者も居るが、さすがにそれはライン越えだ。

すると前嶋さんが駆け出し、強姦未遂のイギリス人を殴って止めた。

男衆もそれに続いて、外国チームと殴り合いの喧嘩になった。

 

「そんなことやってる場合じゃないです!こんなこと戦争では日常茶飯事なんですよ!」

 

この男はさっき電話で話した宮崎チームの···斎藤だったか。

 

「アンタ···彼女とか···大切な人が襲われても同じ事言えんの?」

「っ···それは···」

「相手の意思を無視して犯すとか、猿かよ」

 

もしレイカが同じ目に遭ったら、俺はどうするか分からない。こればかりは見ていて気分が悪い、どころの話ではない。

吐き気がするくらい···最悪だ。

 

「アンタ真っ先に行ったな。アンタもめっちゃブチギレてたな」

 

その場から走り去りながら、矢沢さんが俺と前嶋さんに話しかけてきた。

 

「あんな奴らは死ねばいいんだ」

「同感です」

「フェミニストなのか?」

「別に女なんか関係ねーし」

「まさか童貞じゃねーよな!?」

「······」

 

前嶋さんの頬がほんのりと赤に染まる。

 

「どッ、童貞なんですか!?僕もですッ!!童貞って何も悪くないですよねッ!むしろ今初めて、童貞に誇りを持てましたッ!前嶋さんが童貞なら!!」

 

大阪のメガネくんが童貞カミングアウトをして、前嶋さんの傷口を拡げていく。

やめたげてよぉ!

 

「ふふ···零くん」

「ん、どうした?」

「いや?別に···」

 

ちろっ、と愉しげにレイカが舌を出した。

刺激が強すぎるのでやめてください。

 

 

◆◆

 

 

「ここです···」

「このブラックボールで敵の本拠地に行くのか?」

「いえ、このブラックボールは真理の部屋に通じています」

「······真理の部屋」

「ある意味“終わりの場所”です。この先で···全ての答えが出ます!!」

 

いいよ別に···全部知ってるもん···。

って、もう転送が始まったんだが。

おいまだ頼んでねーぞ斎藤!クソがァ!!

 

 

◇◇

 

 

ガンツに転送された先は······広くて、高くて、まっさらな···殺風景な空間。

周りにはガンツスーツを着た人たちが大勢いる。

フリーライターの菊池さんもいるな。

そしてこの部屋の中心には···巨大な前衛芸術のオブジェっぽい見た目の···俺が前世で神星人と呼んでいた存在が立っていた。

 

 

──────────────────────

 

次回、神(笑)との対峙。

 

 

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