生まれ変わってからの初めまして、貴方が大好きです 作:ゴールド@モーさん好き
「彰子……きみの事が、好きなんだ。今も、ずっと」
その言葉は、私がずっと欲しかった言葉だった。あの時代、あの場所で、叶わないと知りつつ、望んではいけないと律し続け、それでも尚焦がれるのを辞めれなかった私の想い。
「本当に、本当に伝えるのが遅くなってごめん」
「ううんっいいの……だって、私もだから」
涙なんて、何時ぶりだろうか。もう出ないと思っていた、それとも子供になったからなのかな。なら、子供らしく気持ちに素直になろう。
「私も! 昌浩の事が好き、大好き! 」
想いを伝えながら、彼にその身を投げ出すように抱擁する。久しぶりに触れ合った彼の体は、記憶よりも柔く小さく……けれども、やっぱり暖かかった。
「もう、いいんだね。きみを愛しても、いいんだね」
「うん! もう私、どこにでも居る普通の女の子……ただの彰子だよ」
私たちは泣きじゃくりながら、それでもお互いを離そうとはしなかった。もう遠くに行かないように、もう絶対自分の気持ちに嘘をつかないように。
♢
「今の俺、陰陽師としての力は全く無いんだ」
「えっ」
ひとしきり泣きあった後、座ってお互いが今どうなっているかを話し合う事になった。
「その……平気なの? 」
「うん? まぁ、体の方はなんて事ない。そもそも霊力なんざ扱えなくても人は生きれる、産まれ変わる前ならいざ知らず、元から使えない体ならなんともない」
そう言う昌浩の顔は、どう見ても寂しげだった。
「そっか」
「あぁ、そうだ」
けど、私はあえて見なかった事にした。男の人の痩せ我慢は、黙って後で癒すのが女の役目だ。
「そっちは? 彰子も見鬼の才は人一倍あったろ? 」
「私の方もそう言った力は無くなっちゃったかな、最初は妖を見かけなくなっただけかと思ったけど……一度も見た事が無いから、多分そうかなって」
「そっか」
「うん」
私は、おもむろに彼の肩へと頭を乗せる。少しはしたない気もするが、当世じゃこの位男女の仲なら普通なのは〝りさーち〟済みである。
「彰子? 」
「ねぇ昌浩、今どこら辺に住んでるの」
「へ? 」
きっと、前の私を知ってる人が知ったらびっくりさせてしまうかもしれない。
「まぁいいよ、今住んでる所はね……」
「えっ私の所すっごい近い! 」
「ほんと? じゃあコレからは何時でも会いに行けるね」
でも、仕方ない。私はこれまで沢山我慢したのだから。
「そろそろ帰らないと母さんが心配するし、今日の所は帰ろっか。家まで送るよ」
「うん、じゃあ折角だし手を繋いで帰ろうよ」
「分かった」
ずっと……ずっとずっとずっとずーっと我慢してきたのだから。
「隙あり」
「えっ」
コレからはとってもわがままになったってしょうがない。
私はそう自分に言い聞かせ、彼と唇を重ねた。