遊戯王世界で遊戯王するわけないだろ!! 作:アステリアス
ある日の午後、アトリエに集まったウィッチクラフトのメンバーたちは、不思議な箱を囲んでいた。その箱には「スライム作りキット」と書かれており、中にはカラフルな粉末やビーズ、ラメがぎっしり詰まっている。
「これ、なんですか?」
シュミッタが首をかしげながら箱を覗き込むと、ヴェールが嬉しそうに手を挙げた。
「スライム作りだよ! 昨日、町の市場で見つけたんだ。面白そうだからみんなでやってみようと思って!」
「スライム作り……ですか?」
エーデルが眉を上げながら箱を手に取る。普段は宝石を扱う彼女にとって、粘度のあるスライムは少し奇妙なものに思えたようだ。
「とりあえず試してみようよ! 私、キラキラのやつ作りたい!」
ポトリーが飛び跳ねながら材料を手に取り始めた。それに続いて、ピットレも興味津々の様子で箱の中を漁り出す。
「じゃあ、みんなで競争しようか! 誰が一番きれいなスライムを作れるか!」
ヴェールが提案すると、一同が賛成の声を上げた。その様子をみた増田はヴェールのお姉さん味を感じていた。
「まずはこの粉を混ぜて……あれ、固まらない?」
シュミッタが不器用にスライムを作り始めるが、なかなか上手くいかない様子だった。横で見ていたエーデルが助け舟を出す。
「シュミッタ、それ、水の量が多すぎるのよ。少しずつ加えないと」
エーデルがアドバイスしながら手を伸ばし、シュミッタの容器に慎重に水を注ぎ足す。その様子に、増田は「まるで先生みたいだな」と感心していた。
一方、ヴェールは魔法を使って手早くスライムを作り始めていた。彼女のスライムは虹色に輝き、部屋中に幻想的な光を放っている。
「ほら見て! 私のスライム、すごくきれいでしょ!」
「いや、それは反則でしょ! 魔法使ったらダメって言ったじゃん!」
増田が抗議すると、ヴェールは無邪気な笑顔を浮かべた。
「だって、私がウィッチクラフトのマスターだし!」
その言葉にみんなが笑い、場の空気がさらに和やかになる。
「ねえ、マスターも作ってみなよ!」
ピットレが容器を差し出しながら声をかけてきた。増田は「えっ、俺も?」と戸惑いつつ、彼女たちに押される形でスライム作りを始める。
「この粉と水を混ぜればいいんだよな……。えっと、これくらいか?」
恐る恐る水を加えながら混ぜていくと、次第にスライムが形になってきた。だが、手についた粘り気のある液体に、増田は思わず「うわ、ベタベタだ!」と声を上げる。
「増田、手にオイルを少し塗るといいわよ。」
エーデルがそっとオイルの瓶を差し出す。その丁寧な指導のおかげで、増田のスライムも無事に完成した。
「できた……けど、なんか普通だな。」
増田が苦笑すると、ポトリーがすかさずアドバイスをする。
「ビーズとかラメを入れてみたら? もっと派手になるよ!」
その言葉に従い、増田はカラフルなビーズを加えてみた。結果、シンプルだったスライムが一気に華やかになった。
「おお、これならいい感じだ!」
増田の表情が明るくなり、ピットレが「意外とセンスあるね!」と笑う。
作業が進む中、ポトリーは独自のアレンジに挑戦していた。ラメやビーズをたっぷり使い、小さな宝石のようなスライムを作り上げる。
「見て! 私のスライム、すごくキラキラでかわいいでしょ!」
「確かに、ポトリーのは綺麗だわね。でも、触り心地はどうかしら?」
エーデルが軽くつつくようにスライムを触ると、もちもちとした感触が心地よい。
「これは……まるで宝石みたいだわ。」
その言葉にポトリーは満面の笑みを浮かべた。
ヴェールは自分のスライムを手に取りながら、「私のも負けてないもん!」と自慢するが、増田が「それ、魔法使ったからだろ!」と突っ込む。全員が笑い声を上げ、部屋はさらに賑やかになった。
最終的に、ポトリーのスライムが「最もユニーク」として優勝を勝ち取った。彼女のスライムには小さなビーズやラメがふんだんに使われており、まるで魔法の宝石のようだった。
「やった! 私が一番!」
ポトリーが歓声を上げると、他のメンバーも拍手を送り、勝者を祝福した。
「でも、みんなそれぞれ個性的なスライムを作れて楽しかったわね」
エーデルが微笑みながら総評を述べると、全員が頷き、アトリエには笑い声とカラフルなスライムが溢れた。