Ange Vierge 青蘭に咲く乙女たち   作:楠富 つかさ

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第三話 始まりの教室

青蘭学園に三年生はいない。一年では自らの「異能」と向き合うにも理解するにも時間が足りないのだ。だから、今日から三年生になるはずだったプログレスも二年生として入学する。場合によっては、高等専門学校のように五年かけて学ぶ可能性もある。それ程に、「異能」や異世界について学ぶことも多いし、なによりブルーミングバトルは本土では行えない。

教師陣の紹介を聞き流しながら、ぼんやりと同じクラスになった私を除いた29人を見渡す。男子は6人。二割か。一人のアルドラに四人のプログレスというのは基本チームになると思われる。にしても、やっぱり異世界人は奇抜な格好をしている。制服に身を包んでいるのは青の世界の住人と、規律を重んじる少数の異世界人だ。

異世界に住む住人には、赤の世界に住む天使や女神、黒の世界のエルフやドワーフ、白の世界のアンドロイドがいる。だが、それぞれの世界にも人間がいるし、女神やアンドロイドは人間との区別がなかなか出来ない。だから各世界の住人の比率までは、ここでは分からない。そこまで考えていたら、とうとう入学式は終了し、教室へと向かった。

 

「私、今とても眠いわ」

「途中からこのサイズに戻っちゃいましたよ」

「二人とも、自由だね」

 

教室までの道すがら、アウロラと彼女の肩に座るフロウと合流して話している。周りはまだ会話の輪が完成していないが、マイペースな二人に流される感じで私も会話に参加している。

 

「ところで千歳、学校とは何をする所なの?」

 

……知らずに来ていたのか。いや、忘れただけかもしれない。

 

「勉強して、友達作って、楽しむとこだよ」

「ほへぇ」

 

変わった感嘆の仕方に思わず笑みがこぼれる。まだ綺麗な廊下を歩きながら楽しく話す。そして一年二組の教室に入ると、黒板には席順が書かれていた。出席番号順ではないようだ。プログレスが縦横五列で無作為に座席が振り分けられている。

残念ながらアウロラやフロウとは少々遠い席が私の席だった。窓側後ろから二番目、惜しい。主人公の座席の一つ前ときた。ちなみに、一番後ろは男子が横一列に並べられている。ということは、私の背後にいる少年が主人公!? ラノベ脳と自覚しつつも振り向くと、

 

「えっと、君は地球人かい?」

 

いたって普通な少年が座っていた。少し跳ねた髪は黒く、瞳も同色。やや日焼けはしているが黒とは言えない肌、完璧な東洋人である。日本語の発音から考えても日本人なのは間違いないだろう。

 

「えぇ、北条千歳といいます」

「僕は結橋悠介、よろしく。で、そちらは?」

 

そう言って結橋君は斜め前―私の右側の席―に座る女の子に声を掛けた。

 

「えっと、沙織。岸部沙織といいます。あの、同じクラスに男の方がいるのが、新鮮で」

 

ほへぇ、女子校からの編入生!? おっと、知らぬ間にアウロラの驚き方が伝染していた。

 

「お嬢様なの、君は?」

「結橋君、それは聞く必要のない質問だよ。それからさ、制服を着ていない君はどこの出身?」

 

結橋君の隣であり沙織ちゃんの後ろに座る少年。彼の髪は金髪で瞳も碧い。黒の世界の住人なのか、欧米人なのか区別ができない。まぁ、格好からして異世界っぽいが。黒を基調とした貴族風の衣装に身を包む彼は、驚いたような表情を浮かべてから口を開いた。

 

「あ、えっと。私の名はクルストーノ・フェッテルブルン。クルスと呼んでくれ。まぁ、地方領主の気ままな次男坊さ」

 

結局どこの出身か分からなかったが、封建国家のないご時世、地方領主なんて存在するのは黒の世界だけだろう。それから担任の先生が来るまで、四人で様々な話をしていた。だがまぁ、それはここでは割愛。大事な学校生活初日、順調といって差し支えないだろう。今はそれを喜ぼう。




男子は最小限に抑えたいと思いつつ、いないとブルーミングバトルができないので二人登場。

そしてようやく登場、マイフェイバリットブルーヒロイン岸部ちゃん。この作品はオリ主が岸部ちゃんを美海から寝取るお話です←そんな話違う。

いろいろとオリジナル設定がありますが、明確な公式設定がカードゲームゆえに存在しません。取り敢えず、オリキャラ設定とまとめていずれ公開しようと思ってます。が、予定は未定です。
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