こちら京都戦線異常あり   作:キメ紅茶

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こちら京都戦線異常あり

 

「ちくしょう!こちら第三小隊、弾薬が切れそうだ化け物も増える一方、増援の到着はまだか!」

 

「こちら司令部、増援の到着は10分後それまで持ち場を死守せよ」

 

「こちら第三小隊!10分も持たない撤退許可を求む!」

 

「死守せよ繰り返す持ち場を死守せよ、これ以上の後退は許容できない増援が到着するまで死守せよ」

 

「…了解した。」

 

 

 

通信は切れても敵は迫り続けこの絶望的な状況は何一つ変わらない、それもまだ兵たちの目は死んでいなかった。眼前には子どもの背丈しかなく四肢がやせ細り腹が膨れあがった”餓鬼”、3mほどの大きさがありその肉体は最新の戦車の装甲に等しくその剛腕は戦車を一撃でスクラップにする”鬼”異形の化け物たちが人間どもを蹂躙せんとこちらに向かって来ていた。

 

 

 

「隊長増援はいつ来るって?」

 

「増援は10分後だそうだその上死守命令だくそったれめ、全員この場を死守するぞ!デカいやつを集中して攻撃しろ、弾薬を惜しむな餓鬼は無視しろの鬼には見つけ次第バズーカをお見舞いしてやれ!」

 

 

 

「了解」と兵たちは叫ぶしかし、ニヤつきながら崩れた家の瓦礫を掴みこちらへ振りかぶる鬼の姿が見えた。

 

 

 

「伏せろっーーーーーー

 

 

 

瓦礫の砲弾が土嚢を吹き飛ばし肉塊を作り上げた。周りを見渡せば何人か死んでおり腹を空かせた餓鬼共が目と鼻の先に迫っていた。

 

   

 

「まずい、総員はただちに迎撃体制を…」

 

「ギャギャギャ キキキキキキ」

 

「畜生め…」

 

 

 

すぐさま胸のピストルを抜き取り2体の餓鬼の頭を打ち壊す。戦線は部隊は壊滅、敵は健在もはや化け物を止めることは不可能であった。

 

 

 

「生き残った奴らで撤退する。負傷者はここに置いていく武器も最低限の物だけだ!」

 

「そんな隊長!こいつらを置いていくのですか!」

 

「そうだ!まずは自分が生き残ることを考えろ自力で歩けないものはこの場に残り敵を引き止めろ」

 

「隊長!!!」

 

「すまない……これしかないんだ。撤退するぞ先の死守命令なんぞ忘れろ、撤退! 

 

 てっ…」

 

 

 

ドカーーーーーーーン轟音が鳴り響くすぐそこにいた餓鬼達は肉片に変わり果て鬼たにも風穴が出来上ていた。敵の後方には長い120mm滑空砲を備えた戦車の姿が

 

 

 

「命令違反は、軍法会議ものですぞ近衛小隊長どの?」

 

「……助かったよ東雲陸佐」

 

 

 

厭味ったらしい眼の前の色男はオールバックでまとめられた金髪、キリッとした目つきで俺に語りかけた。

 

 

 

「久しいですな近衛小隊長殿さっきの撤退などという言葉は忘れておきましょうまた今度酒でも奢ってくださればね」

 

「あぁ分かった東雲陸佐またバーにでも行こう」

 

 

 

戦いは決着した。戦車部隊の到着により敵は殲滅されもはや掃討戦へ移行し生き残った小隊の者たちは安堵のため息をついた。

 

「こちら司令部、敵の撤退を確認された。敵を殲滅次第帰還せよ」

 

「了解、総員戦いは終わった負傷者を回収し帰還するぞ!」

 

 

 

「しかし司令部からは10分かかると聞いたがどうやってこんな速くこれたんだ?」

 

「ああ建物をこう砲弾で片付けてだな」

 

「………俺のことを言っている場合じゃないぞ陸佐………」

 

 

 




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