ゴジラVSポケットモンスター「ポケモンでゴジラパーティー 」 作:GMKゴジラ
ボスゴドラを選んだのは、
メタルバースト=「プラズマグレネイド」がやりたかっただけです。
やりきった、でも後悔はしていない。
セキエイ大会 第4回戦 準々決勝戦
目の前には、アニメ原作でサトシを破った宿敵ともいえるトレーナー、ヒロシの姿がある。スタンドを埋め尽くす大観衆の熱気は、まるで放射熱線のように熱い。俺は心臓の鼓動を感じながら、深呼吸をした。
スタンド上の方ではサトシとシゲルが並んで腰かけ、ピカチュウがその間でキョロキョロとリングを見下ろしている。
サトシは「ヒロシって、原作で俺が負けたトレーナーだよな……すごく強いんだ」とメタ発言をし、シゲルは「フン、ヒロシとレッド、どっちが優勢か見ものだな」と視線を送っている。ピカチュウは「ピカッ!」と応えるように尻尾を振った。
「セキエイリーグ準決勝!試合開始!」
審判の声が会場に響きわたる。
「ゴジラパーティーは無敵だ…原作の修正力を、人工ダイヤモンドコーティングで打ち破ってやる…!」
自分に言い聞かせるようにそう呟く。
フィールドに現れたヒロシは、屈託のない笑顔を見せながらも、その目には芯の強さが宿っていた。
「さあ、行こう! パピー!」
最初に繰り出されたのは、ヒロシのバタフリー(パピー)。優雅に空中を舞うその姿とは裏腹に、バタフリーというポケモンは状態異常技を駆使し、相手を翻弄する戦術を得意とする。油断は禁物だ。
俺もすかさずボールを構える。
「今度こそヤツの息の根を止めてやる!」
俺は叫ぶ。
観客達が「ヤツって…まあいいか!」と苦笑しながらも、その熱狂に巻き込まれている。
俺はメカゴジラを繰り出す。
「メカゴジラ、テイクオフ!」
鋼鉄の巨躯を持つボスゴドラ(メカゴジラ)がフィールドに姿を現す。ゴジラと同程度のサイズ、つまりは通常個体の2倍以上の大きさのメカゴジラが現れる。
まるで地響きのような振動がスタジアムに伝わる。
「メカゴジラは究極の戦闘マシンだ!」
俺は誇らしげに告げる。
「早く来てくれ!青木ー!」
観客席から大きなどよめきが起こった。
ヒロシも一瞬、息を呑んだように見える。
「これが俺のメカゴジラだ。本来ならゴジラを倒すために作られた究極兵器だが、いまはゴジラの仲間だ。ゴジラVSメカゴジラ、その“対決”を再現してやる!」
「ゴジラってバンギラスのこと……? ゴジラVSメカゴジラ…? でも面白そうだね!」
ヒロシは困惑しながらも、どこか楽しげな笑みを浮かべている。こうした好奇心と前向きさこそ、ヒロシの強さの秘密なのかもしれない。
第一戦:メカゴジラ vs バタフリー(パピー)
「メカゴジラ、ホバーアタック(でんじふゆう)!」
メカゴジラはでんじふゆうの要領でわずかに浮遊する。
ホバーアタックで浮遊し、敵と一定の距離を保っての砲撃戦、これこそがメカゴジラの本領発揮の戦い方だ。
「パピー、『ねむりごな』!」
ヒロシの声とともに、バタフリーの翅からねむりごなが舞う。だが、俺はすでに対抗策を用意していた。
メカゴジラはバタフリーのねむりごなを避けるどころか、その鋼のボディに付着してもまるで効果をなさない。
機械であるメカゴジラには「ねむりごな」など通用しないのだ。
「そ、そんな…! なら、『かぜおこし』!」
バタフリーが翅を勢いよく仰ぎ、強烈な風の渦を巻き起こす。風圧がメカゴジラを揺らすが、巨体はびくともしない。
「メカゴジラ、ショックアンカー!」
メカゴジラの腕部から鋭いスパイクが高速で射出され、バタフリーに突き刺さる。
しかし、スパイクのダメージはほとんどなく、ヒロシは困惑し次の攻撃に移ろうとする。
俺には分かっている。
スパイク自体のダメージは軽微だが、そこに続く放電が真の狙い。
「放電開始!(10まんボルト)」
高圧電流(10まんボルト)がワイヤーを伝ってスパイクへと流れこみ、バタフリーを内部から焼きつくすように痺れさせる。空中でのたうち回ったバタフリーは、そのまま地面に叩きつけられた。
「パピー、ダウン…!」
ヒロシは驚きと悔しさが入り混じった表情で、バタフリーをモンスターボールに戻す。だが、その目にはまだ闘志の炎が燃えていた。
第二戦:メカゴジラ vs ヒトカゲ(ジッポ)
「行け、ジッポ!」
ヒロシの2匹目は、小柄ながら尾の炎を激しく燃やすヒトカゲ(ジッポ)。どこか愛嬌のある顔つきをしているが、その尾の炎には確かな強い意志を感じる。
原作でサトシのエース、ピカチュウを圧倒したポケモンだ。
「ジッポ、『かえんほうしゃ』!」
ヒトカゲの口から勢いよく噴き出した炎が、メカゴジラを包み込む。メカゴジラの鋼の体が赤熱化する。
観客席からも「熱そう…!」という声が漏れる。しかし、
「あいにくだれも死んじゃいない!」
俺は静かにつぶやく。
メカゴジラの金属ボディはまだまだ余裕を見せている。ヒロシは息を呑んだが、すぐに次の指示を出した。
「ジッポ、もう一度かえんほうしゃだ!」
連続で放たれた炎の奔流がメカゴジラに襲いかかる。
その熱量にメカゴジラの体が赤熱化し、観客たちも息を飲む。
だが、俺はこの状況を利用していたのだ。
「メカゴジラ、人工ダイヤモンドコーティング(てっぺき)全開! 仕返しの技を見せてやれ!」
メカゴジラはその鋼鉄の装甲をさらに光沢を放つように強化し(てっぺき)、全身が人工ダイヤモンドコーティングの輝きを放つ。
エネルギーを増幅させる準備だ。
「ジッポ、大文字(だいもんじ)!」
ヒトカゲの切り札ともいえる大技が、炎の巨大文字となってメカゴジラを覆う。スタジアムが一気に明るく照らされるほどの火力。観客席からも悲鳴まじりの歓声が起こる。
しかし、メカゴジラはその炎を直立不動のまま受け止めると、溜め込んだエネルギーを放つ。
「いくぞ、メカゴジラ! プラズマグレネイド!!ファイア!(メタルバースト)」
腹部から極太の黄色い光線が逆流するように放たれ、ジッポの大文字を“上書き”するように炸裂。ジッポはたまらず吹き飛ばされ、地面を転がってしまった。
苦しそうに身を起こそうとするが、立ち上がる力はもう残っていない。
「ジッポ、ダウン…!」
ヒロシはがくりと肩を落とすが、その目にはまだ諦めない気迫がある。手持ちの最後のモンスターボールを握り締めると、俺をまっすぐ見つめた。
「見たかメカゴジラの力を、お前の熱線(だいもんじ)を数倍にして撃ち返すことができるんだ!」
俺は司令官のセリフをそのまま叫ぶ。
一角の観客が大興奮で叫ぶ。
「今、究極の戦闘マシンが誕生したんだ!」
周囲が「誰に向かって言ってるんだ……」と困惑しつつも、その熱意はまるで止まらない。
サトシは「あのボスゴドラ、やっぱり凄ぇ……!」と目を輝かせ、シゲルも「フン、ただでかいだけじゃないか」と呟いている。 ピカチュウは「ピカ!」と尾をフリフリしていた。
第三戦(最終戦):メカゴジラ vs ピカチュウ(ピカ)
「ここからが勝負だ、行け、ピカ!」
ヒロシの最後のポケモン、ピカチュウ(ピカ)。その小さな体から放たれる電撃は、どんな大きな相手でも油断はできない。
スタンドも「ピカチュウだ!」「翼竜の赤ちゃんなんかじゃない!」とざわめき始める。
「ピカ、10まんボルト!」
ピカチュウが放った強烈な電撃が、メカゴジラを一瞬で包み込む。鋼鉄の体には電撃が効きにくいはず…いや、メカゴジラは機械構造でもあるため、内部機器へのダメージが深刻になる可能性もある。
「ピカ!でんこうせっか!」
迅雷の速度でメカゴジラに接近し、一撃を打ち込む。メカゴジラは微動だにしない。人工ダイヤモンドコーティングの装甲はその程度の攻撃は簡単に耐えられる軽微なダメージにしかならないのだ。
メカゴジラが一方的に攻撃を受け続けているように見える。
「ダメージレベル8!関節部が!」
状況の分かっていない観客たちも動かないメカゴジラの敗北を悟る。
ヒロシは勝利を確信し、攻撃を続けさせる。
しかし、俺の狙いはメカゴジラの冷却だった。
先ほど使ったプラズマグレネイドの冷却、再びプラズマグレネイドを使用するための時間稼ぎなのだ。
ヒロシは動かないメカゴジラに勝機を見出したかのように声を張り上げる。
「よし、そのまま畳みかけるんだ、ピカチュウ!」
疾風のようにフィールドを駆け回り、メカゴジラへ嵐のように連続攻撃を浴びせるピカチュウ。10万ボルトやでんこうせっかで鋼鉄の体に攻撃し続け、観客席からは大きな声援が飛ぶ。
だが、俺はこの状況に余裕を見せる。
「メカゴジラがお前と同じ性能だと思ったら大間違いだぞ!」
俺は叫びメカゴジラは余裕で踏ん張り続ける。
金属のボディに僅かだが焦げ跡が出来始める、ヒロシが勝利を確信するかのように叫ぶ。
「ピカ!かみなり!でフィニッシュだ!」
ピカが大きく力を溜め、空から強烈な電撃が落ちてくる。
その瞬間、フィールド全体が稲妻の光で白く染まる。が、その電撃の光が消えた時、依然としてメカゴジラは倒れてはいなかった。
「さあ、勝負を決めよう…! メカゴジラ、プラズマグレネイド!ファイア!(メタルバースト)」
メカゴジラは再び腹部から極太の光線を放つ。
大技を放ったばかりのピカチュウに逃げる隙はない。
ピカは吹き飛ばされ、倒れ込んだ。
「ピカ…ダウン…!」
審判の旗が振り下ろされると同時に、スタジアムは大歓声に包まれる。ヒロシは悔しそうにピカチュウを抱き上げてから、ゆっくりとこちらを見やった。
「君のボスゴドラ、本当に強かったよ…! 完敗だ。だけど、最後まで全力を尽くせて楽しかった!」
観客の数人が歓声を上げる。
「奴には何としても守らなければならないものがあったんだ」
と声を張り上げる。周りが「おお、まだまだ盛り上がってるな」と温かい笑みを浮かべている。 サトシは「すごいなぁ、この試合……」と呟き、シゲルは「フフン」と満足げにうなずき、ピカチュウは「ピカピカ!」と興奮気味に耳を動かしている。
俺はメカゴジラに目をやる。足元からは火花が散り、装甲の一部は焦げ付いているが、確かにまだ立っている。その姿はまさに“機械の怪獣王”を体現していた。
「見たか、これがメカゴジラの力だ! 究極の戦闘マシン、対G兵器──その名に恥じない戦いだったぞ!」
観客たちの歓声がフィールドを震わせるほどに響き渡る。ヒロシは微笑みながら、まっすぐに俺を見据える。
「強かった…でも、まだ次があるなら、また会おう!」
「おう、次はMプロジェクトで再戦だ」
俺は頷き、拳を握りしめる。
この勝利は、原作アニメでサトシが敗れたヒロシとの戦いを超えた証でもある。 原作の修正力をも覆し、俺の“ゴジラパーティー”がさらなる高みへと進むきっかけになったのだ。
最後に俺は、ゴジラ映画とはシチュエーションが逆のセリフを呟く。
「勝敗を決めたのは…“生命”だったな!」
その言葉の意味を理解している観客はほとんどいない。だが、俺の胸には、勝利の充実感とともに、ゴジラとメカゴジラの“物語”が深く刻まれているのを感じていた。
鋼鉄と雷、炎が交差したこの激戦は、セキエイ大会の歴史の中でも語り草となるだろう。
ついに準々決勝戦を突破した俺のゴジラパーティー──
次は準決勝だ!
さらに激しく、さらに苛烈な戦いが待ち受けていることを想像しながら、俺は静かにフィールドを後にするのだった。
ボスゴドラ
NN メカゴジラ
ホバーアタック(でんじふゆう)で一定の距離を保ちながらの砲撃戦を得意とする。
人工ダイヤモンドコーティングされた体はゴジラの熱線すら吸収でき、伝説ポケモンすらプラズマグレネイド(メタルバースト)で簡単に返り討ちにした。
次回、
「ビオランテが進化している」
「ミュウツーが眠る場所へ行け、彼ら(サンダー、ファイヤー、フリーザー)だけではかなわない」