2094年4月26日
午前12時
第一高校 生徒会室
昼休みの時間を迎え、多くの生徒が友人達と仲良く賑やかに過ごす中、この生徒会室でもある意味賑やかとなっていた。
真由美「リーズシャルテさん!!貴方は生徒会メンバーではない筈です。なのに何故、ここで昼食を取っているのですか。」
リーシャ「ふん、私は裕翔が居るからついてきただけだ。出て行けというなら、出て行こう。ただし、裕翔も一緒にだ。」
真由美「葉山君は、去年からこの生徒会とも繋がりもあり、色々と相談にも乗って貰っているから許可しているのです。」
リーシャ「そう言いながら、どうせ抜け駆けを狙ってるのだろ!!」
真由美「それは、貴方の方でしょ!!」
とこのように賑やかとなっていた。
中条「あの・・・・止めた方が・・・・・。」
と今年主席で入学し、生徒会の書記を担当している中条が止めようとするが、
キリト「やめとけ、中条。下手に介入したら酷い目に遭うぞ。」
キリトがそれを止める。
リズ「そうよ。こういうのはそっと見守っておくのが、大事なのよ。」
摩利「確かに、一番賢い選択だな。もし、この件を止めるとしたら原因となっている葉山だな。」
と摩利に言われるが、
裕翔「こっちからしたら、うるさくて迷惑だ。」
と気にせずに裕翔は食事を口に運ぶ。すると、
真由美「第一、あなたに葉山君の何が分かるの!?」
リーシャ「分かるさ。裕翔はバカで鈍感で、自覚無し男だが、責任が強くて良い男だ。」
真由美「確かにそこは認めます。葉山君は、周りも気にしないくて、迷惑ばかりかけて、人の事を勝手に決めつける面があるけど、カッコいいのよ。」
と言うが、
摩利「殆ど、悪口じゃないか。後、2人とも後ろを・・・・。」
真由美・リーシャ「えっ?」
と2人が後ろを見ると、そこには怒りの笑顔で立つ裕翔が居た。そして、
裕翔「お前ら、本人の前でよくそんなこと言えたな。」
と言うと、
ゴーン
両手でチョップする。
リーシャ「痛いじゃないか。私は第一王女だぞ。」
真由美「そうよ。生徒会長に叩くなんて。」
裕翔「知るか!!食事中くらい静かにしろ。アホ共。」
と言うと裕翔はそのまま、空になった食器を持ち、生徒会室を出ていった。
午前12時30分
裕翔「ハァ〜、疲れた。リーシャ達が来てからますます疲れるようになったわ。」
と廊下を歩いていると、
キリト「葉山。」
と後ろからキリトに声をかけられる。
裕翔「何だ。」
キリト「暇なら、俺と付き合ってくれないか。」
と言われ、裕翔が着いて行った先は
午後12時40分
第4演習室
ウィーン
キリト「連れてきたぜ。」
摩利「おっ。ちゃんと武器は持ってきたようだな。」
実際に許可さえ得れば、対人戦もできる演習室だった。この第4演習室は上から誰もが通る廊下の窓から見る事ができ、既に数十人が見ていた。そして、裕翔達が入ると中には真由美、リーシャ、アスナなどいつものメンバーに加え、
服部「お邪魔してます。葉山先輩。」
新たに入った生徒会メンバーも待っていた。
裕翔「なるほど。こんなに人を呼び込んで、今から何をするんだ?」
キリト「実際は何をするか分かってるだろ。」
ガチャ
とキリトはケースから何かを取り出す。そしてその取り出した物は、昨年、裕翔がキリトがアインクラッドで使用していた武器を参考に作ったオリジナルCAD『エリュシデータ』と『ダークリパルサー』だった。
裕翔「なるほど。模擬戦か。」
キリト「あぁ。お前がこの半年間ドイツで修行を積んだように、俺もこっちで鍛錬を積んでたんだ。お前がドイツに行った時、俺もお前に負けないくらい強くなると決めた。だから、この半年間の自分の実力を確かめる為にも付き合ってもらうぞ、葉山。」
と言われ、裕翔は
裕翔「ハァ~、分かったよ。付き合ってやるよ。」
ガチャ
と裕翔も手に持っていたケースから武器を取り出す。それはドイツで裕翔の力と要望に合わせCADと刀、兼ね備えた裕翔専用武器『ブレイブソード改』。(異世界編で登場したブレイブソードから裕翔が自ら改造を施し、新たにスナイパーライフルモードとアサルトライフルモード、マシンピストルモード追加した物)
「何あれ。」
「見た事ないぞ。」
「最新型か。」
と見に来た生徒達も裕翔の新たな刀に驚き始める。
摩利「それがお前の新しい刀か。」
裕翔「あぁ、だが中身は前にぶっ壊れた『雷光丸』と『火炎正宗』の部品を一部使ってる。汎用性は増してるが。」
カチャ
と裕翔は腰にあるベルトにブレイブソード専用の鞘を着け、配置に付く。
キリト「渡辺、いつでも良いぜ。」
キリトも配置につき、互いに向き合う形で準備が整う。そして、
摩利「始めるぞ、2人共。勝負一回。制限時間は5分。どちらかが戦闘不能と私が判断した時点で戦闘行為を終了とする。使用する魔法は全て殺傷能力のないものとする、また武器も同様であり、これらのルールを破った時点で失格とする。以上だ。それでは、双方、構え。」
カチャ
とキリトと裕翔、どちらも両手に剣を持ち、構える。そして、
摩利「始め!!」
と声が響くと、
サッ
裕翔「・・・・・!!」
裕翔の目の前からキリトが消える。そして、
サッ
裕翔「・・・・・!!」
直ぐに裕翔の背後に現れ、
キリト「ハァ!!」
キンッ
裕翔に斬りかかるが、この攻撃を裕翔は難なく防ぐ。すると、
キリト「流石にこれくらいの攻撃は防ぐよな。」
裕翔「悪いが、お前が自信を持ってこの勝負に挑んでいると同じで俺にもドイツで培った力と技術力には自信があるんだよ。」
キリト「だよな。でも、まだ終わりじゃないぞ。」
キンッ
と裕翔を押し返し、一度下がると
キリト「ハァ!!」
とキリトの独自の魔法「レイジングスパイク」による攻撃を繰り出す。しかし、
キンッ
キリト「・・・・・!!(ッ!!受け流された。)
裕翔は直ぐに片方のブレイブソートを縦に構え、攻撃を受け流す。キリトも直ぐに体勢を立て直し、少し裕翔と距離をとる。
キリト「お前に初めて見せた筈の手の内をまさか、こんなあっさり防ぐとはな。流石は葉山。ドイツで何を習ったんだ。」
裕翔「向こうで少し、剣術に長けた人が居てな。そこで半年間、みっちりと指導を受けたんだよ。でも、お前が強くなってることは分かる。だが、まだ手の内を残してるだろ。」
キリト「あぁ。見せてやるよ。最強の技を。」
と一気に距離を縮めてくる。
裕翔「来い。全力で受け止めてやる。」
とブレイブソード構え、防御姿勢を取る。そして、
キリト「スターバースト・ストリーム!!」
キンッ
キンッ
キンッ
連続16回にわたる攻撃が裕翔を襲う。更に、続けて
キリト「ジ・イクリプス!!」
27回の連撃を繰り出す。そして、
キリト「やったか。」
と一息つくが、
裕翔「流石だな。キリト。」
裕翔「・・・・・嘘だろ。」
そこには無傷の裕翔が立っていた。そして、
カチャ
裕翔「今度はこっちの番だ。」
と構える。そして、
裕翔「行くぞ。」
サッ
裕翔は一気に近づく。しかし、キリトはそれ対し、
キュイーン
キリト(甘く見たな。葉山、俺が防御に徹すると思っただろ。だが、ここは敢えて迎え撃つ。)
正面から突っ込んでくる。攻撃を繰り出す。そして、裕翔を射程に捉える。
キリト(よし、届く。葉山はまだ、攻撃できるタイミングが整っていない。今ここで決める!!)
と振り下ろそうした瞬間、
裕翔「・・・・・。」
シュ
キリト「・・・・・!!」
突如、裕翔が目の前から消える。
キリト(どこに行った。確かにアイツは目の前に・・・・・どこに・・・・。)
と思っていつつ、左を見ると、
キリト「・・・・・!!」
そこにはブレイブソードを振りかざそうとする葉山がいた。
キリト「マズイ!!」
とキリトは直ぐに防御するが、
キンッ
キリト「・・・・・なっ!!」
一撃の攻撃を防いだだけでキリトは5メートルほど飛ばされる。
キリト(・・・・・重い。一発がめっちゃ重い。)
と体勢を立て直すが、
キンッ
キリト「ッ!!」
キンッ
キリト「クッ!!」
裕翔「・・・・・!!」
そこから一撃、一撃を防ぐだけでキリトは飛ばされ続ける。そして、キリトが迎え打とうとした攻撃は全て最初と同様に外れ、裕翔は側面から攻撃を繰り出す。そして、最後は
カランッ
キリト「クッ!!」
キリトは裕翔の攻撃を防ぎ続けた事により体力が限界をむかえ、膝から崩れ落ちる。これを見た摩利は
摩利「そこまで!!桐ヶ谷がこれ以上の試合は困難と判断!!よって、勝者、葉山!!」
と試合は葉山の勝利で終わった。そして、試合が終わると、裕翔はキリトに対し、
裕翔「ほら・・・・・手を。」
と手を差し伸べる。
キリト「ったく、お前の一撃強すぎるだろ。本当にその剣に長けた人だけに教わっただけなのか。」
裕翔「そうだな。8割はその人のお陰、残り1割、1割はこの剣と俺自身だな。」
と言うと、
アスナ「キリト君、大丈夫?」
キリト「大丈夫。少し、手を痛めただけだよ。」
と恋人同士話し始めたので裕翔はそのまま黙って、立ち去る。しかし、外に出ると
「あれが葉山先輩。」
「試合見てたけど、マジでスゴイよな。」
「去年の九校戦でも、かっこよかったけど、生で見ると更にかっこいい。」
と試合を見ていたもの達から憧れの視線に晒させる事になった。そして、その本人は
裕翔(やらなければよかった。)
と思うのであった。
午後5時
御徒町 ダイシー・カフェ
ガチャ
カランカラン
クライン「おっ、来た来た。」
エギル「いっらしゃい。」
真由美「お久しぶりです。」
キリト「悪いな。わざわざ、1日空けてもらって。」
と入ってきたのは2年の裕翔、真由美、摩利、克人、キリト、アスナ、リズ、ミト、リーシャ、クルルシファー、フィルフィ、セリス、ティルファー、
シャリスだった。
エギル「気にするな。SAOからの付き合いだ。」
とエギルが話していると、
裕翔「エギル、これドイツの土産だ。俺なりにこの店に合いそうな調味料だ。」
と紙袋を渡す。
エギル「悪いな。また、良ければドイツでの料理についても教えてくれ。」
裕翔「一応、作り方はメモしてきておいたぞ。」
キリト「マジか。後で、作ってくれよな。」
裕翔「なんで、既に作る前提なんだよ。後、クライン。お前にも土産あるぞ。」
ともう一つの紙袋を渡す。
クライン「おっ、マジかよ。有り難え。って、ドイツの黒ビールじゃねえか。店が買うと高いからな。」
とクラインは喜んでいると、
ガチャ
リーファ「お待たせ。お兄ちゃん。」
シリカ「お待たせしました。」
と1年のリーファ、シリカ、シノン、アイリ、ノクトが遅れて入ってくる。この集まったメンバーは皆、裕翔が持つ『龍の目』の力を持っており、特殊部隊の人間である事を知っている人間である。
摩利「遅かったな。風紀院の仕事は別になかったと思うが。」
シリカ「少し、校内で部活間のトラブルがあって。」
摩利「なら、私に連絡すれば良かっただろ。」
シノン「そうしようとも考えたのですが、先に3年の先輩方が来て、対処したので。」
摩利「そうか。なら、問題ないだろ。真由美、みんな揃ったぞ。始めても良いんじゃないか。」
真由美「それじゃあ。お願いね。キリト君。」
と言うと、キリトは立ち上がり、
キリト「少し遅いが、葉山のドイツからの帰還と新しい後輩達の入学を祝って、乾杯。」
「「「乾杯!!」」」
と皆で乾杯し、宴が始まる。
リーファ「今日の葉山先輩とお兄ちゃんの試合、拝見させてもらいました。見ていて興奮しました。それに比べてお兄ちゃんは。」
裕翔「そんな事ねぇよ。アイツは強くなってる。去年のスコーピオン時以降、アイツの実力は格段に増している。俺でも、アイツのあの連撃は想定外だった。お前の兄貴は、もっと強くなるよ。」
リーファ「・・・・・葉山先輩。」
裕翔「まぁ、俺もアイツに負けるつもりは無いが。」
と話していると、
シリカ「葉山先輩。新しいCA・・・・いえ、剣を見せてもらっても良いですか。」
とシリカが言ってくる。
裕翔「んっ・・・・・良いよ。」
ガチャ
のベルトから鞘を外し、2本のブレイブソードを置く。すると、
摩利「私も見せてもらっても良いかな。最近、剣道を始めてな。」
と摩利に加え、
真由美「私も見ても良いかしら。」
アスナ「えっ、葉山君の新しい剣のこと。私も聞かせて。」
キリト「俺も。」
と結局、皆、裕翔の元に集まってきた。
裕翔「ハァ、分かったよ。コイツは俺がドイツに行った時に、壊れた『雷光丸』と『火炎政宗』の一部のパーツとデータを基に、強度や威力の底上げ、そして今後俺の力の強化に合わせられるようにしている。加えて、俺の要望で変形機能をつけている。」
ミト「変形?キリトとの戦い時は一切、変わってなかったけど。」
裕翔「あれは、変えようと思ってなかったからな。たとえ、ブレードを落としてもコイツの威力は下手をすれば、肋骨くらい余裕で粉砕できる。当たりところが悪ければ、最悪マジで命を奪いかねないからな。だから、一番威力が落ちる二刀流モードで戦ったんだ。」
キリト「マジかよ。そんな剣で俺、戦ってたのかよ。」
裕翔「今ならお前もこの剣の威力が分かるだろ。ほら。」
と言うと、裕翔はブレイブソードをキリト向かって投げる。そして、キリトがブレイブソードをキャッチした瞬間、
キリト「よっ・・・・・・重!!」
キリトの両手が勢いよく下に垂れ下がる。
キリト「嘘だろ。重すぎるだろ。」
と話していると、
リズ「何よ。大袈裟ね。私が見て・・・・・重!!無理、キリト。持ち上げて。手が潰れる。」
とリズが持つと、そのまま手がブレイブソードの下敷きになり、動けなくなる。
リズ「アンタ、どういう剣を作ってるのよ。コレ、そうとう重いわよ。」
裕翔「前の『雷光丸』と『火炎政宗』は確かに威力もあったが、何より俺が攻撃速度を中心に俺が作った刀だった。それは、今までテロリストなどを即座に倒すことを念頭に置いていたからだ。だが、去年のスコーピオンとの戦いで、俺が速度でも威力でも負けていた。だから、この際に威力の底上げを狙った。威力に関してはこの『ブレイブソード』一本で『雷光丸』と『火炎政宗』と足した威力。2本合わせれば、約4倍近くになる。速度も3倍はあるな。だから、代償にクソ重いんだよ。まぁ、コイツに変形機能を加えたのも理由だけど。」
シノン「その変形って、今見せれる。」
と聞かれ、
裕翔「あぁ。見せれるよ。」
とブレイブソードを抜き、
ガチャ
裕翔「行くぞ。」
と言うと、
ガチャ
真っ直ぐだった2本の剣が折れ曲がり、銃の形へと変わる。
クライン「スゲェ。」
真由美「本当に変形した。」
裕翔「こんなのまだ、序の口だ。コレはガンモード。ピストルのモードでセミ、フルオートに変えることもできる。」
と言うと、
ガチャ
アスナ「合体した!?」
今度はガンモードのブレイブソードを直線に合体させると、ガンモードから変わり、大型ライフルへと変わった。
裕翔「コレがライフルモード。この形でも3つのモードがあって、スナイパー、粒子砲、アサルトライフルに分かれている。アサルトライフルとスナイパーライフルは単純に2段式のトリガーで変更できるどちらもモードを変えれば、備え付けの光学サイトが自動で倍率を変えてくれる。粒子法は言ってしまえば、大型のビームバズーカみたいなものだな。発射するのにチャージする時間が必要だが、その分、威力は絶大。俺の力に合わせて撃つことも可能だ。」
キリト「マジかよ。汎用性高すぎだろ。」
裕翔「またあるぞ。」
キリト「えっ!?まだ、あるのかよ。」
ガチャ
と今度はソードモードに変え、合体させる。すると、
キリト「デカいな。」
1つの大きな剣へと変形する。
裕翔「大太刀モード。見ればわかる通りゴリ押し専用だな。盾としても使えるが。」
と裕翔はそれを軽々と片手で持つ。
キリト「お前、マジでドイツで何をしてたんだよ。」
裕翔「師匠に扱かれてた。」
とブレイブソードを元に戻しつつ答える。
真由美「その師匠ってどんな人なの?」
裕翔「俺の同じ『龍の目』を使える人で歳は70を超えてるだろうな。」
摩利「そんな人がドイツにいるのか。」
裕翔「正確に言えば、フランスに住んでる。表向きは、フランスで剣道を開いている人だけど、第3次世界大戦の時には傭兵として各地を駆け回り、刀で敵を圧倒し『現代の侍』の呼ばれた人だ。戦後は、一戦を退いてフランスに住んでいたんだ。今まで多くの武士道や剣術を教え続けてきて、その教え子の中には若い頃の俺の母と父もいた。」
真由美「ご両親もその人の元で、剣術を。」
裕翔「あぁ。元々、ドイツに行ったのはその人の元で修行するためでもあったんだ。新しい剣を作れるに加えて、特殊部隊での経験も詰めて、親父が鍛えた人の元で修行もできる。こんなに好都合な事受けないわけにはいかないだろ。さて、話は終わりだ。腹が減ったからエギル、キッチン借りてもいいか。」
エギル「おっ、ドイツ料理を作ってくれるのか。」
裕翔「材料があればな。何がある?」
とキッチンに向かう。すると、
キリト「葉山、俺の分も頼む。」
クライン「俺も、頼むぜ。」
リズ「私はデザート。」
裕翔「注文多いわ!!一つずつ言え!!」
とキッチンに入っていく。そして、裕翔が居なくなった店では
アスナ「でも、意外だったわ。葉山君がアイリさんを養子という形で一家に受け入れるなんて。」
真由美「そうね。私や十文字君の家では将来の結婚相手として養子することはあるわね。それで、アイリさんはどう思ってるの?」
と聞かれ、
アイリ「正直、私を咎人という立場から解放してくれたことには感謝しています。この世界での戸籍や家、学校まで通える今の生活を用意してくれたことも。でも、理由だけは教えてくれないんです。何故、自らの資産で私の借金まで払って私を引き取ったかも。」
と話すと、
リーシャ「待て。裕翔がお前の借金を払った!?そんな話、私は一度も叔母上から聞かされてないぞ。」
アイリ「それは・・・・裕翔さんが公開しない事を望んだからです。あの時は王都の復興などもあり、アティスマータ王国は少しでも多くの資金を必要としていました。それを分かっていた裕翔さんは、私と王国の事を考え、借金を自らの財産で払ったのです。」
摩利「葉山らしいな。」
真由美「いつもは人の事を気にしてないように見えるけど、いざとなれば全力で立ち向かう。本当に敵わないな。葉山君には。」
と褒めるが、
真由美「でも、性格に関しては問題ありだけどね。短期だし、女の子にも容赦なく手を出す。口は悪いし、そういった面では私の方が勝ってるかもね。」
摩利「それは、言えてるな。」
と話をしていると、
裕翔「出来たぞ。」
と声が聞こえ、その後も時間は瞬く間に過ぎてゆき、
午後8時
キリト「ありがとな、エギル。また、来るよ。」
エギル「まいど。」
真由美「ご馳走様でした。」
とエギルの店を後にして、裕翔達は帰り始める。
クライン「じゃあ、俺はこっちだから。お疲れ。葉山、料理美味かったぜ。また、今度作ってくれよ。」
とクラインとも別れ、
シリカ「それにしても葉山さんの料理、美味しかったです。」
リズ「ほんと、料理を出来て優秀なんだけどね。性格がね。」
裕翔「逆に、この性格じゃなかったら、怖いだろ。」
セリス「そんな事はないと思いますよ。」
キリト「俺は少し怖いな。」
と話していると、
アスナ「そういえば、真由美。明日、転校生が来るんでしょ。」
真由美「えぇ、その手筈よ。」
摩利「何せ、真由美や葉山と同じくらいの実力を持つ人間だからな。」
と摩利が呟く。
キリト「そんなに強いのか。」
裕翔「確か、うちの学園の中途試験ってかなり難しい筈だったよな。」
真由美「えぇ、私達が去年受けた試験の比べて難易度は高いわ。受かるのもほんの僅か。受かるだけでも凄いんだけど。話によれば、受かったのは2人。1人は1年、もう1人は2年生ね。」
摩利「しかも、それに加えて裕翔と似たような剣術を使ってたって言うんだ。」
裕翔「俺と似た剣術?」
摩利「あぁ、しかも2年の方は桐ヶ谷やお前と同じ二等流だったらしい。」
キリト「マジかよ。ソイツって男か?」
アスナ「キリートーくーん?どうして、そこを聞いたのかな?」
キリト「いや、聞いただけで、特にには・・・・・。」
とアスナにキリトは睨まれるが、
摩利「2人とも女だ。葉山、そういった人、お前に心当たりはないか。」
裕翔「・・・・・・あると言えば、あるな。確かに、昔の家の付き合いで剣術を共に習った幼馴染ならいたよ。」
というと、
リズ「アンタ・・・・・幼馴染なんていたのね。」
裕翔「どういう意味だ、コラ。」
とキレていると、
ブーーー
と裕翔のスマホに着信がはいる。裕翔はスマホを取り、
裕翔「はい・・・・・・分かりました。直ぐに合流します。2分後ですね。了解です。」
とスマホを切ると、
真由美「今のは、古田さん?」
裕翔「あぁ、悪いが仕事だ。アイリ。」
とアイリ呼ぶと、
裕翔「仕事だ。先に帰っておいてくれ。」
アイリ「分かりました。ご武運を。」
裕翔「安心しろ。死ぬつもりはない。」
と話していると、
ブーン
目の前に一台の黒塗りのピックアップトラックが止まり、
ガチャ
M16「隊長、迎えにきたぜ。」
と助手席のドアが開く。そして、乗り込むと、
裕翔「じゃあ、先にお暇させてもらうわ。」
と言うと、
ダンッ
ブーン
裕翔を乗せたピックアップは走り出す。そして、それを見送った真由美達は
真由美「また、事件かしら。」
摩利「だろうな。葉山の部隊が出るって事は確実に銃撃戦は避けられないって事だろ。全く、どうしてこうも事件は起き続けるのか。」
克人「それは、この国が偽りの平和を名乗っているからだろ。」
リーシャ「どう言う事だ?」
克人「そのままの意味だ。この国は実際に今まで多くの国や組織から侵略を受けてきた。それが公表されたは沖縄海戦くらいだ。基本、この国は平和な日々を多くの人が送り、生きている。しかし、裏では葉山や警察、国防軍などの組織が侵略防いでいる。敵の目的はこの侵略を公にして国を崩す事。しかし、政府や警察はこれをいつも何かしら方法で隠し、誤魔化している。この方法か続く限り敵も侵略を止める事はないだろう。」
そう克人が話すと皆、静かになる。すると、
真由美「さて、もう時間も時間だから帰りましょ。葉山君なら大丈夫だから。」
と言うと皆、再び歩き始めた。
そして、出撃した裕翔が家に帰ってきたのは
午前1時
裕翔の自宅
ガチャ
裕翔「ただいま。」
深夜の1時だった。裕翔はゆっくりとリビングに入るが、既にリビングの電気は消されており、同居しているアイリとノクトの姿も既になかった。
裕翔「流石に寝てるか。」
カチッ
と電気をつけると、
アイリ「お帰りなさい。」
裕翔「・・・・・!!」
そこには既に寝ているはずのアイリの姿があった。
裕翔「ア、アイリ。起きてたのか。」
アイリ「はい。ずっと帰りを待っていました。」
裕翔「前にも言ったが、帰りも遅くなるから寝てろって。」
アイリ「寝れないので、起きていただけですが。それより、昨日の夜の事件既にニュースになってますよ。」
とアイリはテレビをつける。
『昨日の夜、9時頃都内の高速道で警察とテロ組織と思われる者たちとの間で激しい、カーチェイスと銃撃戦が発生、一時、高速道は封鎖されることになりました。今、流れている映像は現場近くから撮影されたものです。警察、もしくは軍の者と思われる者が刀もしくは剣でテロ組織の構成員に斬りかかっている様子が見受けられます。また、他にも大きな鳥がテロ構成員を攻撃していたとの目撃情報もあるとの事です。現在、警察や国防省からの発表はなく多くの記者達が現場の情報を求め、殺到しているとのことです。』
とニュースを聴きを終えると、
アイリ「この刀を振り回しているのって、裕翔さんですよね。それに、この鳥のことも・・・・・安心してください。別にバラすつもりはありません。どうせ、お得意の裏工作で今流れてる映像もなかった事になるのですから。」
裕翔「・・・・・随分と手口を熟知しているんだな。」
アイリ「興味本位で調べただけです。・・・・・裕翔さん、何故私を葉山家に引き入れたのですか。自分の資産を使ってまで。」
裕翔「別に理由なんて・・・・・いや、ないわけではないか。ただの罪滅ぼしだよ。」
アイリ「なんの罪滅ぼしなんですか。」
裕翔「・・・・・アイリは俺に妹がいるのは知ってるよな。」
アイリ「はい。葉山雪さんですよね。今は確か意識が。」
裕翔「あぁ。6年前のテロ事件以降、意識が戻らないんだ。俺は雪を何がなんでも守ると誓った。でも、守れなかった。現に雪は今も目を覚まさない。それは今でも後悔してる。でも、お前が俺に会った時、実の兄貴に似てるって言ってたと同じで俺もお前の事が雪と重なって見えたんだ。ただの自己満足だと思う。でも、だからといって放ってはおかなかったんだ。本当に自分だけが満足してるだけの事だよ。」
アイリ「・・・・自己満足なんかではないですよ」
裕翔「・・・・・えっ。」
アイリ「私は感謝してます。きっと、その行動が報われる日もいつか来ると思います。それでは、私はもう寝ます。おやすみなさい。」
とアイリは2階の部屋へと戻って行く。そして、残った裕翔は
裕翔「報われる日ね。」
と呟くのであった。
7時間後
午前8時40分 一高 2-A
裕翔「ふぁ〜。」
深夜に任務を終え、まだ疲れも残る中、ホームルーム中に先生が話しているにも関わらず裕翔は眠気を隠さずに大きな口を開け、あくびをしていた。すると、
キリト「昨日の任務、お疲れのようだな。」
と前の席に座るキリトが声をかける。
裕翔「まぁな。帰った後も少し調べる事があったからな。寝たのは4時くらいだ。」
キリト「昨日の任務って今、ニュースで話題になってる。運び屋のカーチェイスの事だろ。」
裕翔「あぁ。今日の昼に警察の記者会見で話すと思うが、運んでたのは違法ドラッグに、密輸された武器。そして、人身売買されそうになっていた人達だ。」
キリト「マジかよ。すごい任務だったんだな。でも、そんな任務なら給料も少しは・・・・・。」
裕翔「ねぇよ。俺達の給料は全て階級によって決まってる。元々、危険な任務を自ら選んでいる以上、少しは他より高いが、基本ボーナスは出ないんだよ。」
と話していると、
「では、皆も知っていると思うが今日から我がクラスに新しい生徒を迎える。どうぞ、入ってくれ。」
と先生が言うと、1人の生徒が入ってくる。その生徒は
「綺麗。」
「すげぇ、美人じゃん。」
綺麗なロングの白髪の女子生徒でクラスに入るとその美しさで皆、彼女に注目する。そして、その生徒を見た裕翔は
裕翔「う、嘘だろ。お前は・・・・・。」
と驚く。
キリト「えっ、知り合い!?」
裕翔「あぁ。アイツは・・・・剣術に関する魔法を得意とする朱雀院家の四女の朱雀院椿。俺の幼馴染だ。」
こうして、新たに第一高校の2年生として学園生活を送り始めた裕翔の元に突如、現れた幼馴染の朱雀院椿。彼女は一体何者なのか。
続く
ご愛顧いただきありがとうございます。そして、投稿が遅くなり申し訳ありません。紹介に関して投稿して以降、編集はしていたのですが、途中から仕事などが忙しく編集ができない時期などが度々あり、遅くなってしまいました。2話もすぐに編集を始める予定ですが、仕事等などで遅くなることもあるかもしれません。可能な限り早めに投稿するようにしますので、これからも応援の方を宜しくお願いします。では、次回もお楽しみに。