龍の目を持つ悪魔 (2年生編)   作:アニ督

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お待たせ致しました。第2話です。どうぞ。


第2話 隠された一族

2094年4月27日

午前8時50分

第一高校

「朱雀院さん。この後、良かったら一緒にお話ししませんか。」

「どんな、魔法が得意なの?」

「朱雀院って、あの剣術で有名一族だなな。良かったら、話を聞かせてくれないか。」

とホームルームが終わって以降転入生の椿の周りには多くの生徒達が集まっていた。すると、

真由美「朱雀院さん。はじめまして。生徒会長の七草真由美です。同じクラスなので分からないことがあればいつでも聞いてください。」

と挨拶する。

椿「ありがとうございます。七草生徒会長。それと、

と笑顔で話していると、椿は目線を真由美の後ろにいた裕翔に合わせ、

椿「久しぶりだね。裕翔くん。」

と声をかける。

真由美「えっ!?葉山君。朱雀院さんと知り合いなの?」

裕翔「ハァ・・・・昨日言ったろ。二刀流を使いこなす幼馴染に心当たりがあるって。コイツがその幼馴染だよ。まさか、椿だったとはな。」

椿「私も驚いたよ。中学3年生の時に家の交流で会った時に高校には行かないなんて言ってたのに、蓋を開けてみれば九校戦で一高の代表選手になってるだもの。また、昔みたいに・・・・。」

と椿は裕翔に近づいていく。すると、

真由美「再会のお話し中で申し訳ないけど、そろそろ授業が始まるので席につきませんか。朱雀院さんもまだ色々と慣れない部分もあると思いますし。」

と何かを感じた真由美が裕翔と椿の間に割って入る。しかし、

椿「御心遣いありがとうございます。でも、私と裕翔君は昔からの付き合いがあるのでお気になさらなくて大丈夫ですよ。それよりも生徒会長の七草さんも色々と大変だと思うので、私の事は気になさらなくても。」

真由美「そう言って頂けるのは有り難いですが、これも生徒会の役目なので。」

と2人の間に見えない火花が発生する。

摩利「やれやれ、やっぱりこうなるのか。」

アスナ「2人とも、想い人が一緒だから仕方ないかな。」

と摩利やアスナは2人の事に気付くが、

裕翔「へぇー、アイツら好きな奴がいるのか。大変だな。」

の原因の発端である葉山は自分の事だと気付いていないのであった。

 

午前12時 

生徒会室

リーシャ「どう言う事だ!!裕翔。転入してきた女がお前の幼馴染で、お前と良い関係だと聞いたぞ。どう言うことか、説明しろ!!」

とカロリーメイトを食べる裕翔にリーシャが問い詰める。更に、

真由美「私もまだちゃんと葉山君から聞いてないから聞きたいのたけど。」

と真由美も同様に問い詰めてくる。すると、

裕翔「だから・・・・。」

コンコン

と裕翔が説明を始めよとした途端、ドアのノックの音が聞こえてくる。

真由美「どうぞ。入って下さい。」

?「失礼します。」

ガチャ

とドアが開き、2人の女性が入ってくる。1人は椿で、もう1人は濃い紫色の髪色をした女性だった。しかし、その子を見た裕翔は目を丸くする。すると、

紗夜「初めまして。今日から一高の一年のして転入してきました、上和泉紗夜です。ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。」

と挨拶をする。

真由美「生徒会長の七草真由美です。上和泉さん、我が校への入学、歓迎します。何かお困りのことがあれば、いつでも聞いてくださいね。」

と真由美も挨拶する。すると、

摩利「上和泉って、中部地方を中心に有名な剣術の名門じゃないか。まさか、朱雀院家に続いて上和泉家の生徒か。面白いメンツになったな。」

と摩利が呟くと、裕翔は立ち上がり

裕翔「久しぶりだな、紗夜。おばあさんは元気にしてるか。」

と裕翔が紗夜に話しかける。

紗夜「お久しぶりです。裕翔さん。はい、一族を束ねる身として今も元気に頑張っています。」

と紗夜も笑顔で返す。すると、

摩利「葉山、上和泉とはどう言う関係なんだ。」

と聞いてくる。それに対して

紗夜「それは・・・・・。」

裕翔「椿と紗夜とは昔からの幼馴染だ。剣術の魔法に関する事で昔からの付き合いだ。昔は毎年会っていたが、中学以降はそれぞれ学校とかの都合もあってあまり会わなくなっていたんだ。」

と裕翔が説明する。すると、

真由美「なるほど。よく分かったわ。それで、椿さん、我が校は貴方を喜んで迎え入れますが、たとえ幼馴染だとしてもある程度の秩序を守って下さいね。」

と釘を刺す。しかし、それに対して椿も

椿「そうだね。でも、そういう真由美ちゃんも随分と裕翔君と距離が近い気するのだけど。」

真由美「それに関しては葉山君から何かと相談に乗ってもらっているからで、決して個人的な感情はありません。」

椿「そう言いながら、生徒会長という立場を利用しているのでは。」

真由美「それを言うなら、貴方も幼馴染という立場を利用しているのではありませんか。」

と椿、真由美の火花は増していく。更に

リーシャ「全く、お前達は子供だな。裕翔、こんなところで食事も嫌だから、一緒に・・・・。」

裕翔「えっ?」

とリーシャが裕翔を誘うが、

真由美「リーズシャルテさん。何、抜け駆けしようとしてるんですか。」

と気づいた真由美に問い詰められる。更に

椿「貴方が、最近この学園に来た異国の姫様、リーズシャルテさんですね。何、勝手に裕翔くんを連れ出そうとしているんですか。」

椿もリーシャを問い詰める。

リーシャ「裕翔は我が国とって大事な英雄だ。恩を返すためにここから抜け出す手助けを・・・・・。」

真由美「何を意味の分からないことしようとしてるですか!!」

と3人は争いはヒートアップしていく。そんな中、

コンコン

ガチャ

克人「失礼する。」

と克人が入ってくる。そして、

克人「・・・・・葉山を借りていいか。」

と3人の争いに戸惑いつつも要件を話す。

裕翔「良いぜ。ちょうど、この日うるさい3バカ供に呆れてたところだから。」

と3人を放って裕翔は生徒会室を出る。

 

午前12時15分

裕翔「それで、俺に何の用だ。」

と克人に着いて行き、校舎の屋上へと辿り着く。

克人「今日、我が校に来たあの2人、お前の幼馴染らしいな。」

裕翔「まぁな。家の関係でガキの頃からの付き合いだ。」

克人「朱雀院、上和泉。どちらも、刀に関する魔法において名の知れている一族だ。しかし、お前の葉山家だけは名の知れていない。俺がお前のような一族を知ったのも去年だ。葉山、お前とあの2人は本当に魔法関係だけの繋がりなのか。」

裕翔「・・・・・いつ、調べたんだ。」

克人「昨日、七草達の話を聞いた以降、勝手ながら調べさせて貰った。」

裕翔「流石は十師族良い情報網を持ってる。まぁ、お前の予想は的中してるよ。葉山家と朱雀院家、上和泉家はただの魔法に関する繋がりもを持つ一族じゃない。この3つの家のつながりはお前も知ってる俺の力と関係している。」

克人「龍の目か。」

裕翔「そうだ。だが、この話を今、お前だけにしても仕方がない。今日の放課後、予定はあるか。ないなら、みんなを集めてくれ。俺の力を知ってる以上、話しておきたい。龍の目の歴史とそれを得た一族について。勿論、椿と紗夜についてもな。」

と裕翔は話し、屋上を去って行った。

 

午後5時

生徒会室

真由美「あーちゃん、鈴ちゃん、服部君。お疲れ様。今日はもう上がって良いわ。私はまだ、やる事があるから残るわね。」

鈴音「分かりました。それでは失礼します。」

中条「失礼します。」

服部「失礼します。」

と残っていた3人が生徒会室を去ると、

ガチャ

摩利「行ったか。」

と隣の風紀院室で待機していた摩利、キリトなど裕翔の秘密を知るメンバーが生徒会室に入る。更に

ガチャ

裕翔「連れて来たぞ。」

椿、紗夜を連れ、裕翔が生徒会室に入る。そして、

裕翔「全員、集まったな。」

と裕翔が確認する。すると、

紗夜「あの、裕翔さん。これは一体どういった集まりなのですか。」

と聞くと、

裕翔「少し、お前達についてコイツらに説明しておきたいんだよ。葉山家と朱雀院家、上和泉家の本当の繋がりを。」

椿「裕翔君、それは・・・・・。」

裕翔「椿、コイツらはもう既に俺の力の事を知っている。だから、ちゃんと話しておくべきだと俺は思っている。」

椿「いつ・・・・話したの。」

裕翔「ちょうど、1年前のこの時期にそこの、生徒会長がテロ組織に誘拐された。その際に俺とキリト、渡辺、アスナ、リズ、ミト、十文字で救出にあたった。だが、その時に力を使ったところを見られて、仕方なく話した。」

椿「そう。分かった。なら、信じても大丈夫なのね。」

裕翔「皆、口は硬い方だ。そこのところは大丈夫だ。」

椿「なら、話しても良いわ。家の方には私から伝えておく。紗夜ちゃんもそれで良いかな?」

紗夜「はい。大丈夫です。」

裕翔「ありがとう。2人とも。」

は言うと、

真由美「了承も得られたようね。なら、早速で悪いけど話してくれないかしら。」

裕翔「あぁ。まず、俺と椿、紗夜の家が剣術に関する事で繋がっているのは嘘ではない。だが、それは表向きて繋がりだ。お前らも知ってる「龍の目」。椿、紗夜もその力を持っている。」

真由美「えっ!?」

摩利「何だと!?」

椿「私達の家は、代々「龍の目」の力を受け継いで一族なの。私の家と紗夜ちゃんの家は分かっている分でも戦国時代からこの力を受け継いできた。そして、裕翔君の家もその一つ、一時は力が途絶え、引き継がれない事もあったけど葉山家、前代の当主であり、裕翔君のお父さん。葉山俊介から再び力を取り戻し今では裕翔君もその力を引き継ぎ今に至る。そして、私達は家は8年前から互いに手を取り合い、この日本を守る為に尽力してきた。」

真由美「戦国時代、そんなにも前から龍の目の力が存在していたなんて。」

裕翔「龍の目の力を持つ者、ある時代には神の使いとしても民から崇められ、ある時代には英雄や名将として多くの歴史にも関与していたと考えられている。そして多い時には日本だけでも60、世界でも1000の者が力を持っていたと思われている。しかし、明治以降数は減っていった。更に度重なる戦争で多くの者が戦い戦死もしくは、力の代償で消えていった。そして、最後はある別の力によって姿を完全に消した。」

克人「魔法か。」

裕翔「そうだ。第3次世界大戦を終わらせた魔法は世界に大きな影響を与えた。龍の目の力を基に作られた魔法は今まで命を引き換えに力を得ていた龍の目と違い、魔法には適性さえあれば代償も払う必要もない。最終的に魔法は世界大戦の終わらせ、世界は平和になった。しかし、それと同時に魔法の有用性に気づいた世界は生き残った龍の目の者に何をしたと思う。」

真由美「何?」

裕翔「迫害だよ。各国は祖国の為に戦った彼らを石を投げつけたんだよ。酷いところでは秘密裏に専用の収容所なども作られて、そこに入れられ、どこかのちょび髭と変わらないほどの残虐的な実験も行われた。こうして、世界からは龍の目の力を持つ者は表舞台から姿を消した。」

真由美「私達が使う魔法の裏にそんな事があったなんて。じゃあ、3人の家の方々も。」

裕翔「いや、日本ではそんな迫害は起きなかった。」

摩利「なら何故、今のように密かに生きているんだ。」

紗夜「それは私達の家が自ら選んだです。私達の家はこれからは魔法が台頭していく事を理解し、それに順応していくと決めたんです。幸いにも魔法は龍の目の力から発展した為、普通に魔法の適応性は充分にありました。だから、今のように魔法師として生きる事を決めたのです。」

裕翔「そうだ。だが、それだけではない。俺達の存在が表舞台に残り続ければ新たな差別を生む可能性があったからだ。この学校でもある優等生と劣等生な差別、そしてSAOサバイバー。これに俺達の力も加われば、ただでさえ、多いテロに充分な武力行使の要因作る事になりかねない。だから、こうして隠して交流を続けれてるんだよ。誤った行為を防ぐ為にも。」

と裕翔が話し終える。そして、それを聞いた真由美は

真由美「葉山君、私は貴方を友人として信じているわ。去年のスコーピオンような貴方と同じ者が私達に刃を向けた時、貴方は同胞の私達のどちらに着くの。」

裕翔「・・・・・去年、ドイツに行く前に言っただろ。俺は俺だ。敵が同胞だろうが、どんな正義を掲げようが、俺の守る者に手を出す者は敵だ。俺 そこに変わりはないよ。」

真由美「そう。なら、良いわ。」

と真由美は微笑む。こうして、裕翔達の一族についての話は終わりを迎え、新たに椿と紗夜を仲間に迎え、新たな学園生活が始まった。

 

翌日、

午前12時20分

昨日の話以降も、何事もなく裕翔はいつも通りに過ごし、今はキリトの手伝いとして風紀委員の巡回を行っていた。すると、

鈴音『生徒会から風紀委員に連絡。先程、体育館の方で剣道部と剣術部が乱闘が起きたと報告がありました。近くの方は直ぐに向かって下さい。』

と連絡が入る。

キリト「こちら、桐ヶ谷。葉山と向かう。」

と返事をし、

キリト「葉山。聞いた通り、乱闘騒ぎだ。向かうぞ。」

裕翔「分かった。」

と2人は走り出す。すると、

キリト「ったく、またあの2つかよ。」

とキリトが呟く。

裕翔「また?前にも会ったのか。」

キリト「あぁ。あの2つは毎年、乱闘騒ぎが絶えないんだ。お前が任務中の間に、部活勧誘があってその時にも、乱闘騒ぎがあって渡辺が抑えたんだ。」

裕翔「魔法は使われたのか。」

キリト「いや、話によればギリギリ所で渡辺が剣道部の竹刀を使って納めらしい。一科生のみが入れる剣術部と二科生が大半を占める剣道部、どっちもよく同じ場所を使うからこういうのは毎年あるんだよ。」

裕翔「そういえば、お前の妹、剣道部に入ってなかったか。」

キリト「あぁ。魔法だけは使うなって言っておいたが、心配だ。」

と言いつつ2人は体育館へと向かった。

 

午前12時24分

第一体育館

「こっちが先に此処の使用許可を得ていたんだ。」

「ウィードばブルームに譲るのは常識だろ。補欠の分際で!!」

「何だと!!」

と剣術部と剣道部の部員が取っ組み合いが始まり出した瞬間、

キリト「風紀員だ!!双方、直ぐにその手を離せ!!」

裕翔「こっちも手荒な真似はしたくない。」

と裕翔とキリトが割って入る。

リーファ「お兄ちゃん。」

キリト「スグ。大丈夫か。」

リーファ「うん。」

キリト「そうか。ここからは俺に任せろ。葉山、リーファ達を頼む。」

裕翔「・・・・・分かった。」

と言うと、キリトは一歩前に出る。そして、

キリト「話は聞かせてもらいました。剣術部の先輩方には悪いですが、先に使用許可を得たのは剣道部です。お引き取り願います。」

「何だと!?」

と剣術部の3年生の1人が身構える。

キリト「先に調べさせてもらいましたが、剣道部はちゃんと、正式な手続きでここの許可を得ている。それに対して、そちらは何の手続きも許可も得ていません。流石に強引過ぎます。」

「ウィードがブルームに譲るは当然だろうが!!」

キリト「その発言は現在、当校では禁じられています。差別的発言は控えるようにお願いします。」

キリトは苛立つ先輩に対し、冷静に対応する。しかし、

「調子に乗るなよ。SAOサバイバーの分際で。」

キリト「・・・・・。」

「知ってるぞ、俺は。お前、あの殺人ゲームで英雄って言われてるらしいな。証拠が残らない事を理由にあのゲームで沢山人を殺したんだろ。」

キリト「それとこれは今は関係ありません。直ぐにお引き取りを願います。」

と話すが、先輩は無視して

「それにお前の妹、剣道部所属なんだろ。それも補欠で。大変だよな、兄貴は人殺し、妹は劣等生。こんな兄妹、俺なら直ぐにそんな兄妹と居るぐらいなら、死んだ方がマシだな。」

と挑発するが、

キリト「・・・・・アンタが俺の事を何と言おうと勝手だが、俺の妹を馬鹿にするのは辞めてもらいたい。アンタから妹はその程度かもしれない。だけど、俺からすれば、スグは自慢の妹だ。それに比べ、先輩は心も言動もウィードには劣ってるよ。」

と言い返す。 

「言ってくれるじゃ、ねぇか。なら、見せてもらおうか、どういうところが劣っているか!!」

と先輩はCADを起動させ、竹刀を振り下ろす。

裕翔「あれは、圧斬り!!」

と裕翔は直ぐに先輩が使用した魔法に気づく。

キリト「っ!!」

キリトも直ぐにCADを構えるが、先輩の攻撃が目の前に迫っていた。

裕翔「チッ、悪い。竹刀を借りるぞ。」

?「えっ!?」

バッ

と後ろにいた剣道部の女子生徒から竹刀を借りると、裕翔は直ぐにキリトの直ぐ後ろまで行き、

ガッ

キリト「・・・・!!」

左手でキリトの後ろ襟を掴み、大きく後ろに引っ張る。そして、右手に持った竹刀を使い、

裕翔(甲芽!!)

裕翔が新たに編み出した魔法であり、相手の一撃に触れる事でそれと同等の威力を相手に弾き返す剣術魔法を使う。そして、

ダァッーン

圧斬りの威力を触れた裕翔の竹刀は同等の力を出し、先輩の竹刀を弾き飛ばす。

「・・・・!?」

竹刀を弾き飛ばされた先輩は何が起きたのかも分からないまま、竹刀を弾き飛ばされた際の反動で起きた手をの痛みを抑える。

キリト「葉山、今のは!?」

とキリトも理解出来てない様子であった。しかし、

裕翔「それよりも、今はこの事態の収集だ。」

と裕翔は先輩の前に立ち、

裕翔「先輩、自分が何をしたか分かってるんですか。」

「なっ!?」

裕翔「今、使った魔法、圧斬りですよね。」

「そうだよ!!文句があんのか!?」

と先輩が返すと、

ガッ

「・・・・!?」

裕翔「人殺しになりたいんですか。」

と先輩の胸ぐらを掴み、鬼のような形相で先輩を睨む。

裕翔「俺が介入したから、何もなかったものの、これは立派な殺人未遂ですよ。俺がいなければ、アンタの竹刀はキリトを確実に斬っていた。この意味くらいわかりますよね。先輩、アンタは散々、キリトを人殺しといっていましたが、あのままいたら、人殺しになっていたのは貴方です。自分は風紀員ではありませんが、今回の件に関してはそれなりの処罰が下ると思っておいた方が良いと思います。」

と言うと、

裕翔「キリト、ここからはお前の仕事だ。」

キリト「悪い、助かった。」

と言うと、

キリト「先輩、ご同行を願います。」

と言われ、キリトは先輩を連れて体育館を後にした。そして、残った裕翔は

裕翔「悪かったな。勝手に竹刀を借りて。」

と裕翔は借りていた竹刀を持ち主の女子生徒に返していた。

?「いえ、こちらこそ事態を納めて頂きありがとうございます。」

と話していると、

リーファ「葉山先輩。」

が寄ってくる。そして、

リーファ「兄を助けてくださりありがとうございます。」

と頭を下げる。

裕翔「いや、こっちも驚かせてすまなかった。」

と返していると、

?「直葉、葉山先輩と知り合いなの?」

と女子学生が聞いてくる。

リーファ「うん。お兄ちゃんと同じクラスなの。あっ、葉山先輩、こちら同じクラスの壬生沙耶香さん。」

壬生「壬生です。自己紹介が遅くなり、申し訳ありません。」

裕翔「いや、俺もまだ名乗ってなかったからな。」

壬生「葉山先輩の事は、去年の九高戦のテレビ中継と先日の模擬試合で拝見させてもらいました。」

裕翔「あぁ。あまり、目立つつもりはなかったんだけど。」

壬生「あの・・・・二科生の私がこんな事を言うのもおこがましいですが、良ければ剣のご指導を・・・・。」

裕翔「断る。」

壬生「・・・・・理由をお聞きしても。」

裕翔「俺は別に教えられるほど、強くはないし、俺自身もまだ鍛錬を積んでいる身だ。悪いが、教えられるほどの時間は取れない。それに剣の形は人、それぞれだ。全く同じ人なんていない。」

壬生「そうですか。勝手な事を・・・・。」

裕翔「でも、手合わせならいつでも、受けてやるよ。」

壬生「えっ!?」

裕翔「別に風紀院とか生徒会に所属してるわけでもないからな、基本は暇だから、時間からあるならいつでも良いよ。」

壬生「ありがとうございます!!」

と裕翔はその後、壬生と連絡を交換し、そのまま体育館を後にした。

 

4時間後

午後4時

真由美「では、これにて尋問は終わりにします。葉山君、桐ヶ谷君。お疲れ様。」

と裕翔は昼間の乱闘の件で尋問を受け、介入の経緯と魔法の使用の理由などを報告し終え、今に至る。

摩利「あの件以降、少しは控えると思っていたが、私が甘かったな。」

真由美「まぁ、仕方ないわよ。誰もこうなるとは思ってなかったんだし。それに葉山君と桐ヶ谷君のおかげで誰も怪我はなかったんだし。」

裕翔「だが、今回の件は間違いなく一科生とニ科生の考えが発端だ。もっと対策を考えないと、また同じような件が起こるぞ。俺も真由美の考えには賛成だ。だが、まだこの考えが根強く残ってる事も事実だ。」

真由美「そうね。可能な限りの手は打ってるけど。」

キリト「難しいところだな。」

克人「今後は警戒を厳にするべきだな。特に剣術部と剣道部に関しては。」

摩利「剣術部は分かるが、何故剣道部もだ。」

裕翔「お前、本当に風紀委員長かよ。」

摩利「何!?」

裕翔「今回の件で、抑えられた剣術部を発端に、剣道部が調子ずく可能性があるだろ。ただでさえ、反魔法主義者とかテロ関係の多いこの国に、剣道部が絡まれる可能性があるだろ。そうなれば、この学園にテロリスト共を招く事になる。」

摩利「確かに言われみれば・・・・。」

真由美「どちらにせよ、この件をきっかけに体制を強化する必要があるわね。」

と裕翔達は対策を話し合うのであった。

 

午後5時

裕翔「ハァ〜、疲れた。別に生徒会や風紀委員にも入ってないのに何で、俺こんな事の為に動いてんだ?」

と背伸びしつつ、歩いていると、

?「葉山先輩ですか?」

と後ろから声をかけられる。そして裕翔が振り返ると、そこには1人の一科生が立っていた。

裕翔「ん?確か、君は・・・・・。」

桐原「自分は1年の桐原武明と言います。」

裕翔「うん、知ってる。昨日、剣術部にいたよな。」

桐原「それは・・・・。」

裕翔「ここで、立って話すのも難だから、どこかで座って話さないか。」

桐原「分かりました。」

と裕翔は桐原を連れて、学内にあるカフェに向かった。

 

午後5時15分

カチャ

カフェに移動した裕翔と桐原は、それぞれコーヒーを頼み、席で1回コーヒーに口をつけ、カップを置く。そして、

裕翔「君の事は、勝手ながら調べさせてもらった。」

桐原「・・・・・!!」

裕翔「別に、お前を監視する為じゃないさ。俺は風紀委員でも、生徒会委員でもないからな。ただ、気になってね。去年の関東剣術大会、男子中学部門での優勝。俺も小学部門で一度、昔出たけど、途中で辞退した。」

桐原「何故、辞退したのですか。」

裕翔「家の都合で、試合を続ける時間がなかったんだ。(まぁ、単純に任務で出撃命令が出たからだけど。)」

桐原「そうですか。葉山先輩、昨日の件は申し訳ありませんでした。剣術部の者として止めに入るべきでした。」

と裕翔に対し頭を下げる。しかし、

裕翔「やめろ。あの時、お前が止めていようとしてなかろうと結果は変わってなかった。それに下手をすれば、お前の立場も悪くなっていたし、あの圧斬りに巻き込まれ、死んでた可能性もある。俺はお前を責めるつもりも資格もない。頭を上げろ。こういうのは俺も好きじゃない。それよりも、そんなにも気にしてるならお前は同じ過ちは犯すなよ。」

桐原「それは・・・・。」

裕翔「お前も今回の件で魔法がどれほどものか理解したはずだ。魔法は兵器だ。人を殺す事など簡単だ。自分の私利私欲の為に使うなよ。」

桐原「分かりました。肝に銘じておきます。・・・・・葉山先輩、質問、宜しいですか。」

裕翔「何だ?」

桐原「葉山先輩の剣術はどこで学ばれたのですか。」

裕翔「特に誰からも学んでないよ。俺は剣術の方は我流だ。」

桐原「ご自分で・・・・葉山先輩の事は去年の九校戦で拝見させていただきました。そして、今日改めて実際に自分の目であなたの剣術を見て、とても感激しました。お願いがあります。良ければ、俺に稽古を・・・・・。」

裕翔「断る。」

桐原「な、何故ですか。」

裕翔「今日、剣道部の奴からも同じ事を言われたが断った。俺は教えられるほどの実力はないし、俺の自信もまだ、鍛錬を積んでる身だ。それに俺は例え、同じ流派などを持っていてたとしても剣の道は人それぞれだ。全く同じなどはあり得ないと思っている。俺とお前の剣の道は絶対に違う。覚えておけ。」

桐原「分かりました。では、別の形でお願いがあります。」

裕翔「何だ?」

桐原「俺と手合わせを願います。」

裕翔「・・・・・(ニッ)。」

とそれを聞いた裕翔は少し笑い、

裕翔「良いぜ。有望な後輩の頼みだ。受けてやる。」

桐原「ありがとうございます。」

と桐原は頭を下げる。

裕翔「場所はこっちで用意してやる。」

桐原「よろしくお願いします。」

と桐原との模擬戦も決まり、2人はカフェを出る。

 

午後5時30分

桐原「明日はよろしくお願いします。」

とカフェの外で桐原は頭を下げる。

裕翔「もう、良いよ。それよりも明日の準備をしておけよ。じゃあ。」

と裕翔が帰ろうとすると、

桐原「葉山先輩。」

と再び呼ばれ、足を止める。

裕翔「何だ?」

桐原「葉山先輩に俺と同じように指導を申し込んだ剣道部のやつは誰なんですか。」

と聞かれる。

裕翔「・・・・壬生沙耶香っていう、お前と同じ一年だ。何かあるのか。」

桐原「壬生が・・・・・葉山先輩、壬生にはいえ、剣道部には気をつけた方が良いかと。」

裕翔「何故だ。」

桐原「俺の気のせいかもしれませんが、剣道部から嫌な気配を感じるんです。」

裕翔「・・・・・分かった。一応、警戒しておくよ。忠告ありがとな。それじゃあ、お疲れ。」

桐原「お疲れ様です。」

と裕翔は自宅へと帰路に着く。

裕翔(嫌な気配か。念の為、軍のデータベースにアクセスしてみるか。)

と裕翔は思いつつ帰るのであった。そして、この桐原の予感が1年後に的中し、最悪の事態になるのは裕翔もこの時知らなかったのであった。

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ご愛読ありがとうございます。既に3話の編集も始めており、編集が完了次第投稿しますので、よろしくお願いします。では、次回もお楽しみに。
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