龍の目を持つ悪魔 (2年生編)   作:アニ督

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大変お待たせしました。今年、最後の投稿です。


第6話 交渉

2094年5月10日

午後8時

七草家 本邸

ザーーー

真由美「・・・・・。」

真由美は学校から帰宅後、夕食を終え、1人シャワーを浴びていた。しかし、真由美は

真由美(・・・・・葉山君が一族の当主に。もし葉山君が本当に当主になればお父様は必ずそこに付け入るはず。でもそれを狙うのは七草家だけではない。)

と考えていた。それは今から3時間前の事

 

午後5時

一高 生徒会室

真由美は裕翔から一族の当主の座を狙う事を伝えられた。

真由美「真の当主って、葉山君は既に当主じゃない。」

裕翔「確かに俺は当主だが、俺が今当主にいるのは雪の代わりとしてだ。だが、雪が戻ってきた今、俺はもはや邪魔でしかない。元々、葉山家の当主の座には雪が着く予定になっていた。雪は既に5歳の時から龍の目を扱える。龍の種類は『クリスタル・ドラゴン』。名の通り、クリスタルできたドラゴンだ。そのせいか、雪はクリスタルなどの魔法にに特化している。だが、この時の俺はまだ、何も目覚めないただの無能だった。そして雪が龍の目に目覚めて以降、亡き親父からの命令で俺は雪のボディガードとして育てられた。しかし、6年前、雪はテロに巻き込まれて昏睡状態になった。そして、俺は雪を守れなかった、その責任として雪が目覚めるその時まで当主に着いた。しかし、もはやその為の役割は終わった。」

真由美「なら、どうして葉山君が当主の座に就こうとするの。」

裕翔「・・・・ある一家から、俺が当主に就かなければ葉山家を潰すと言われた。」

真由美「えっ!?どの一家なの。そこらの一家なら私がお父様に言って。」

裕翔「無理だ。相手はそんざそこらの一族じゃない。それにその相手、お前の家ともかなり仲が悪いだろ。」

これを聞いた真由美は直ぐにその一家の名が思いつく。

真由美「・・・・まさか、四葉家。」

裕翔「そうだ。相手は名の高い四葉家、いくら同じ立場の七草家でも下手に手は出せないはずだ。」

真由美「でも、七草家の傘下に入れば・・・・・。」

裕翔「真由美。これは決してお前を悪者扱いするわけではないが、七草家も信用ならない。特にお前の親父さん、七草弘一は。確かに傘下に入れば、俺の家は安全になるだろう。だが、俺の力を必ず利用しようと考える筈だ。だから、すまないが傘下に入るつもりはない。」

真由美「・・・・・なら、教えて。どうして、そこまで当主の座にこだわるの。」

裕翔「・・・・・俺はガキの頃から親父の背中を見て、育った。物心か着いた頃には、俺も親父みたいな人になりたいと思ってた。でも、母さんが死んでから、俺は親父に憎悪を持つようになった。決して親父は悪くないのに俺は、親父に八つ当たりしてた。そして、最後までまともに向き合うことすら叶わなかった。でも、最後は親父に命を救われた。そして、知った。親父はずっと俺や雪、姉さんを、そして一家を守るために命を散らしてまでも。だから、そんな親父の守ってきたものが親父を捨てた奴等に奪われることだけは許せないんだ。」

真由美「・・・・・葉山君。」

裕翔「俺が当主になることで家族や親父の守ってきたものを守れるなら俺はなんだってするつもりだ。」

真由美「・・・・・でも、雪ちゃんが当主になることはもう決まってるのよね。」

裕翔「確かに既に決まってることだ。だが、雪はあまりこの件には前から乗り気でなないんだ。」

真由美「どういう事なの。雪ちゃんは望んでないって事。」

裕翔「あぁ。雪が次期当主に選ばれたのはただ、その時に最も力を持っていたからだ。でも、雪はそれを望まなかった。だが、それを周りが許さなかった。特に親父の側近をしていた奴は。現にソイツは実質今の葉山家のトップとなっている。俺を当主にしたのも致し方なくの事で、今まで家の事で何度か進言したが、奴によって全て無かったことにされた。」

真由美「そんな仮にでも葉山君は当主なのでしょ。」

裕翔「それほど、今の俺に力がないという事だ。雪が当主になれば、奴は再び雪の側近となりやりたいようにやれるからな。」

真由美「なら、雪ちゃんにこの事を伝えれば。」

裕翔「無理だ。雪には一家をまとめるほどの能力はない。だからこそ、奴は雪を当主にしたいんだ。太古の昔によく行われたやり方だ。」

真由美「・・・・でも、味方とか居なかったら葉山君が当主になるのは・・・・。」

裕翔「何人か居るが、残りは今も一家の中で中立的立場をとってる奴らを味方につけるしかないな。とにかく、ここからは俺が1人でやるよ。お前はただ黙ってくれてるだけでいい。じゃあ、俺は帰るぞ。」

真由美「葉山君。これだけは答えて。」

裕翔「なんだ?」

裕翔は言われ、振り返ると、

真由美「もし、当主になったら、どうするつもりなの。」

裕翔「・・・・・今まで通りだよ。守るものを守るために戦う。それだけだ。じゃあな。また、明日。」

と裕翔は生徒会室を後にする。

 

そして、今に至る。

チャポ

真由美は裕翔のあの発言を考えつつ、湯船に入る。

真由美(葉山君の実家・・・・・確か、前当主で葉山君のお父さんである彼が独立し自ら作り上げた一族。でも、元々葉山家は昔から龍の目の力に長けた一族だったって葉山君が・・・・・でも、今の彼の祖父は四葉家に仕えている。)

と考えるが、

真由美「・・・・もう!!どうして、いつも私を悩ませるのよ!!」

答えは出ない。すると、

ブーー

真由美「何かしら。」

浴室内に取り付けられた内線に出ると、

三郎『真由美様、入浴中に申し訳ありません。』

真由美「かまいません。ご用件は。」

三郎『弘一様がお呼びです。入浴後、至急お越し下さい。』

と内線は切れると、真由美は湯船から上がり、軽くシャワーを浴びると着替え、弘一の執務室に向かう。

 

午後8時20分

弘一の執務室

コンコン

弘一「入れ。」

真由美「失礼します。」

と真由美が入ると、

弘一「まぁ、座りなさい。」

ソファーに座らせ、自分も座ると

弘一「真由美、最近の学園での生活はどうだ。」

早速、質問してくる。

真由美「いつも通りです。生徒会長として忙しいですが、新しく来た後輩や友人の手助けもありますから。」

弘一「そうか。彼はどうだ。」

真由美「彼とは?」

弘一「葉山裕翔の事だ。既にドイツからも帰ってきていて、最近では昏睡状態だった妹も目を覚まし、今では一高の1年だろう。」

真由美「・・・・・そこまで、知っていて何故私に聞くのですか。」

弘一「我が家で最も彼と繋がりが強いのはお前だ。真由美、お前も大人になる準備に入っている。一高を卒業後は見合いも増えるだろう。そこでだ。お前が望むなら彼に見合いを申し込む事も可能だ。」

真由美「・・・・・それは、七草家の力を強くするためですか。」

弘一「そうだ。七草家としてお前が魔法関連の一族に嫁ぐのは当然の事だ。それは強ければ強いほど良い。分かっていると思うが既に四葉、一条が彼を狙っている。それも全て同じ目的でだ。彼の力は希少な上にとても強力だ。真由美、今すぐにとは言わん。でも、バックのいない葉山裕翔を手にすれば、大きな戦力となる。それをお前も七草家の一員として理解しておけ。」

真由美(・・・・葉山君の予想通り。お父様は葉山君を利用することしか考えてない。)

と思いつつも、

真由美「・・・・分かりました。それでは失礼します。」

と執務室を出ようとすると、

弘一「もし、彼から何か情報を得たなら私に伝えなさい。」

真由美「・・・・・。」

ガチャ

と話すも真由美は黙ってその場を後にするのであった。

 

翌日

午前7時5分

「おはよう。」

裕翔はいつも通り、朝早くに登校していた。

キリト「よう。葉山、今日も早いな。」

裕翔「キリトか。そういうお前も早いな。

キリト「いや、スグに叩き起こされて。あっ、そういえばスグから聞いたぞ。ユキちゃん、一年の間でモテモテで昨日のお茶会で2人からプロポーズされたって。」

ピキッ

その瞬間、裕翔の何かに触れる。そして、

裕翔「おい、キリト。その2人の一年の教室と名前を教えろ。」

キリト「イヤイヤ、お前そのままその2人殺すだけだろ。」

裕翔「安心しろ。少し説教を・・・・。」

キリト「それは事実上、死刑宣告だよ。お前、一昨日の件もあるんだから、大人しくしてろ。下手をすれば七草と渡辺からドヤされるぞ。」

裕翔を必死にキリトが止める羽目になりかけた瞬間、

真由美「辞めなさい葉山君。」

そこに登校してきた真由美が現れる。

真由美「まったく、朝から。先輩には優しく接する。これが大事なのよ。後、・・・・少し、2人で話せないかしら。」

裕翔「・・・・分かった。キリト、悪いが少し外で真由美と話してくる。」

キリト「おぅ分かった。くれぐれも途中で一年を虐めるなよ。」

裕翔「余計なお世話だ。」

と言うと、裕翔と真由美は2人で一度、教室を後にする。

 

午前7時10分

屋上

裕翔「それで、話っていうのは・・・・粗方、予想はつくが。」

真由美「・・・・・昨日、父と話をしたの。」

裕翔と真由美は屋上に着くと直ぐに昨日の件について話し始める。

裕翔「それで。」

真由美「父は・・・・やっぱり、葉山君と言った通り、葉山君の利用を画策してたわ。」

裕翔「だろうな。気にするな。お前のせいじゃない。それで、具体的にはどのようにして俺を利用しようと考えてたんだ。」

真由美「私と・・・・葉山君を婚約関係にして、いずれは。」

裕翔「なるほど。やり方としては的確だな。俺ももし、一家の事を考えたら、一つの案として考えるな。」

真由美「・・・それに、私に葉山君の情報についてを入手したら教えろって。」

裕翔「・・・・・自分の娘を利用してでも俺の力を手に入れたいか。」

と裕翔の拳に力が入る。

真由美「葉山君、本当に父がごめん・・・・。」

と謝ろうとすると、

裕翔「謝るな。」

と裕翔は止める。

裕翔「元々、俺が弱いからこうなったんだ。お前が頭を下げる理由はないだろ。安心しろ、俺の方でなんとかする。」

真由美「でも、これは私の家の・・・・・。」

裕翔「手を貸してくれるなら、有難いが。お前はここで手を貸せば、お前は七草家を裏切る事になるんだぞ。その覚悟はあるのか。」

真由美「・・・・・それは。」

裕翔「別に俺1人でも、十分にできる事だ。お前が無理に裏切る必要はないよ。まぁ、明日には明日か明後日には分かるだろうな。そろそろ、授業始まるから、戻るぞ。」

真由美「・・・・うん。」

と言うと裕翔は教室に戻ろうとするが、真由美は足が動かなかった。すると、

パッ

真由美「えっ?」

裕翔「ほら、戻るぞ。」

裕翔は真由美の右手を手に取り、一緒に教室に戻り始める。そして、

裕翔「お前が気にする事ないんだよ。お前はお前らしくいれば、それでいい。」

真由美「・・・・葉山君、ありかどう。」

と2人は教室に戻るのであった。

 

そして、その日の夜

午後9時

裕翔「時間だな。」

夜遅く、裕翔は姿は家ではなく、人気もない山の中にあった。すると、

キーーー

裕翔の前に一台の車が止まる。そして、

ガチャ

弘一「こんな、夜遅くに私を呼び出すとは大した、度胸だね。」

降りてきたのは七草弘一であった。

裕翔「わざわざ、すいません。こんな夜遅くに。」

弘一「それで話とは何かな。」

裕翔「まだ、決まったわけではないですが、京都の実家で近いうちに葉山家の当主が決まる予定ですが、ご存知でしたか。」

弘一「一応、君を監視していた者から四葉家の接触があった事まで掴んでいたが、それと関係あるのかね。」

裕翔「そうですね。関係はあります。四葉家は貴方と同様貴方の親友でもあり、俺の父である葉山俊介の作り上げた葉山家を配下に置こうと考えています。」

弘一「なるほど。それで何故、四葉真夜と同じ目的の私にこの話をしたのだね。」

裕翔「単純ですよ。確かに目的は同じでも四葉家と七草家は決して良い関係ではない。特に四葉家が十支族の中でも最も力を持つ事に関しては。だから、これ以上、四葉家の力が増すのを阻止するためにも俺の家を是非とも配下に置きたい。違いますか。」

弘一「・・・・確かに、その通りだ。それで、君は私の下に来るのかね。」

裕翔「いえ、そのつもりはありません。ですが、このまま、四葉の配下になるつもりもありません。なので、ここは協力しませんか。」

弘一「・・・・・なるほど。確かに協力する事は決して悪くないが、君の実家と我が七草家と力は一目瞭然。自分から提案して以上、それなりの対価は有るのかな。」

裕翔「はい。まずは前金として、コレを。」

と裕翔はデータキュウブを渡す。

裕翔「その中には俺が今まで成功させたCADとオリジナルの魔法の起動式とまとめたレポートがの半分が入っています。そして、残りの半分は俺が当主と決まった時に、共有させてもらいます。勿論、今後、七草家の所有する会社で活用しても、俺が世間にバラすことはしないと約束します。望むならごく僅かですが、龍の目に関する情報も渡す事を約束します。」

弘一「・・・・なるほど。確かに悪くない話だ。協力の件は呑むとしよう。それで、私には何をして欲しいのかな。」

裕翔「四葉家の牽制、それだけです。」

弘一「分かった。七草家当主として、約束は守ろう。そして、君が当主になる事を心より願っているよ。」

と言うと、弘一は車に乗り、去って行くのであった。

 

翌日、

午後5時

一高 校舎屋上

授業と生徒会の執務を終えた真由美は、裕翔共に再び屋上で話していた。

真由美「昨日、お父様から言われたわ。暫く、葉山君の監視を控えるようにって。」

裕翔「・・・・・そうか。それは朗報だな。」

真由美「昨日、私に話す前に父が1人で珍しく出掛けたのだけど、何か知ってる。」

裕翔「知らないな。何処かで密談でもしてたんじゃないか。」

真由美「なんで、密談だって分かるの。」

裕翔「いや、七草家ってそういうことを普通にしそうだから」

真由美「それを普通に七草家の長女である私の前で言うのもどうかと思いますが。」

裕翔「そうだな。まぁ、お前の情報は助かったわ。礼はまた今度させてもらう。」

と言うと、裕翔は屋上から出て行こうとするが、

真由美「お礼をするなら、今から少し私のお願いに付き合ってくれないしら。」

裕翔「はっ?今から。」

と真由美に言われ、

 

1時間後

裕翔「よしよし。」

ホルス「クェェ。」

裕翔は密かに閉まる学校の屋上にホルスを呼び出し、真由美を待っていると、

真由美「お待たせ。」

と真由美がやってくる。そして、

裕翔「本当に乗るのか。コイツに。」

真由美「えぇ、葉山君がいるなら問題ないでしょ。」

と言う。そう、真由美が裕翔に言った願いはホルスの上に乗せて飛んでもらう事だった。

裕翔「コイツ、そこそこスピードもあるし。かなり高度も取れるから下手したら、高山病起こすぞ。」

真由美「大丈夫よ。こう見えて、普段から体力はそれなりにつけてるから。」 

裕翔「・・・・わかった。ホルス、左に体を傾けてくれ。」

ザッ

裕翔が指示を出すと、ホルスはゆっくりと体を左に傾け、真由美が乗りやすいようにする。そして

トッ

真由美「はい。ホルスちゃん。よろしくね。」

真由美がホルスの上に乗ると、

裕翔「よいしょっと。」

真由美の後ろに裕翔が乗ると、手綱を握り、

裕翔「じゃあ、行くぞ。」

と言うと、

裕翔「行け。」

と指示を出すと、

バッ

真由美「わっ!?」

ホルスは2人を乗せたまま、ゆっくりと地面から足を離し、空へと飛び立つ。そして、瞬く間に下に見える街は小さくなっていき、

真由美「綺麗。」

夕日に照らされる東京の景色が見えるようになる。

真由美「こんな、景色。葉山君はいつでも見られるのね。」

裕翔「いつでもでは、ないな。許可なく飛んでたら、航空法に引っかかるからな。任務以外では、基本はやらないよ。」

真由美「えっ!?じゃあ、今も航空法に・・・・。」

裕翔「今回は特別に許可を得てるよ。」

真由美「でも、それも本当は違反なのでしょ。」

裕翔「・・・・・。もっと景色が良いところがあるから、向かうぞ。」

真由美「話を逸らしてたってことは図星ってことね。」

裕翔「口を閉じないと、下を噛むぞ。」

真由美「えって、きゃあ!!」

ホルスは突如として、垂直に高度を上げる。

真由美「きゃあ〜!!」

と真由美が声に響きわたること

 

5分後、

バサッ

裕翔「ホルスは休め。」

裕翔と真由美を乗せたホルスはある高層ビルに降り立つ。

ドッ

真由美「ハァ、ハァ。」

先程の急なホルスの動きに真由美は疲れ果てる。そんな真由美を放置して、

裕翔「よし、よし。よくやった。」

ホルス「クァ。」

裕翔はホルスを褒める。すると、

真由美「・・・・・。」

不満そうに真由美で裕翔を睨む。それに気づいた裕翔は

裕翔「いや、大事なペットだから褒めてやらないと。」

真由美「それは、分かるけど。私もペット飼ってるから。」

裕翔「えっ?それってインコとかか?」

真由美「残念、違います。正解は犬でした。葉山君がドイツに行った後、お兄様から誕生日にゴールデン・レトリバーの子犬を飼ってもらったの。」

裕翔「ゴールデン・・・・・あぁ。あの金色の毛でふわふわな犬か。」

真由美「そうよ。とても可愛らしくて、賢いのよ。」

裕翔「へぇ〜。聞く限り飼い主とは違ってしっかりしてそうだな。」

真由美「どう言う意味!?」

裕翔「そのまま意味だよ。」

真由美「私が犬よりも知能が低いって言いたいの?」

裕翔「誰がお前の知能のことを言ったんだよ。それよりもそろそろ帰るぞ。送って行くからのれよ。」

真由美「えっ、もう少しくらい。」

裕翔「ここ、許可なく来てるんだから普通に不法侵入だぞ。」

真由美「えっ!?じゃあ、今私達がしてる事って違法なの。」

裕翔「そうだ。だから、この景色を見れるのは5分から10分くらいだ。ほら、行くぞ。」

と裕翔は真由美をホルスの上に乗せると、そのまま飛び立つのであった。

 

午後6時45分

七草家 本邸の中庭

ドサッ

三郎「真由美様、おかえりなさい。」

事前に真由美が連絡していたおかげで、中庭に降りても何も言われずに出迎えられる。

真由美「名倉さん。お出迎え、ありがとう。」

三郎「いえいえ、七草家に仕える身としては当然でございます。そして、葉山様。真由美を送り届けてくださりありがとうございます。」

裕翔「お久しぶりです。気にしないで下さい。真由美には世話になってるので。では、これで。」

と裕翔がホルスで帰ろうとすると、

ワンッ

と犬の鳴き声が聞こえ、振り返ると、

真由美「アイ。ただいま。」

ワンッ

真由美に甘えるゴールデンレトリバーが目に映る。すると、

ワンッ

真由美「アイ!?」

真由美から離れ、

ワンッ

ホルス「クエッ!?」

ワンッ

ホルスに向かって吠え始める。それをみたホルスは後退りした後、

バサッ

裕翔「あっ!?」

ホルスは一度、飛び去り近くの木の上に逃げる。それを見た裕翔は

裕翔「しまった。忘れてた。」

真由美「ごめんなさい。アイが勝手に吠えて。でも、ホルスちゃんはどうして逃げたの。」

裕翔「いや、ホルスはヒナの時に逃げ出した事があって、俺が見つけた時、ホルスは野良犬にめっちゃ追いかけられてて。以降、犬を見ると逃げるんだ。」

真由美「そう・・・・あんなにデカいホルスちゃんでも苦手なものはあるのね。私からしたら、銃の方が怖いけど。」

裕翔「まぁ・・・・基本、外には出さないようにしてるからな。」

と話していると、

?「真由美。そちらが裕翔君かな?」

真由美の後ろから1人の若い男が現れる。

真由美「はい。お兄様。こちらが友人の葉山裕翔君です。」

智一「そうか。はじめまして。葉山殿。僕は真由美の兄の智一です。」

裕翔「葉山裕翔です。お会いできて光栄です。智一殿。」

智一「僕もだよ。君の事は父や妹から聞いてるよ。特に妹の真由美が世話になっているようだね。改めて礼を言うよ。」

と頭を下げる。

裕翔「いえ、仕事でやる事をしただけです。」

智一「妹からはよく聞いてるよ。色んな意味で目が離せない人だと。」

裕翔「まぁ・・・・それを聞く限り、俺の事も既に詳しいようですね。」

智一「そうだね。君が龍の目の持ち主である事、特殊部隊の隊長を務めている事まで知ってるね。もちろん、この事は外部に話す事はないから。」

裕翔「ありがとうございます。」

智一「いつか君とは・・・・。」

と話していると、

?「なんで、アンタがここに居るのよ!!」

ザッ

裕翔「あぶな!!」

突如として、蹴りが飛んでくるが、裕翔はそれを間一髪、避ける。そして、

裕翔「また、お前か。去年、真由美に散々怒られただろ。」

と注意した相手は、

香澄「アンタが勝手に屋敷に入って来てるからよ!!こうなったら、力尽くで・・・・。」

ゴンッ

香澄だったが、香澄の背後に回った真由美がゲンコツを喰らわせる。

真由美「葉山君、本当にごめんなさい。この子には、私が強く言っておくから。」

香澄「あー、お姉ちゃん。私はただアイツからお姉ちゃんを守ろうと。」

真由美「いいからから、来なさい!!葉山君、おやすみなさい。」

と言って真由美は香澄を連れて、屋敷に戻って行く。

裕翔「・・・・・。」

智一「すまない。妹が勝手な事を。」

裕翔「いや、色々と大変ですね。」

と裕翔は同情すると、

智一「葉山殿。これから真由美をよろしく頼むよ。」

裕翔「いえ、こちらこそ。では、自分はこれで失礼します。」

と言い、その後、裕翔は七草亭を去っていくのであった。

 

続く

 

 




どうも。アニトクです。いつも、ご愛読ありがとうございます。長らくお待たせしてすいません。今後も編集は頑張っていくのでよろしくお願いします。また、次回以降はSAOアリスワンダーランド編に突入していく予定です。それでは、次回もお楽しみに。そして、良いお年をお迎えください。
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