「今日はクラス対抗戦だ!織斑・アーンヴァル!最後まで気を抜かず!油断せず!
悔いのないよういい試合を行え!」
ピットで、千冬姉による激励が行われていた。
ピットには準備万端のユイと制服のままの俺と千冬姉と副担任の山田先生に
応援に駆けつけてくれた、のほほんとオルコットがいた。
「織斑君、アーンヴァルさん頑張ってください」
「ユイ様頑張ってくださいなませ」
「お~、ゆいいん~がんばれ~」
出撃するのはユイであるのか、マスターである俺の応援は少ないようだ。
まあ、いいんですけどね。
「いこうか」
「アイアイサーです。マスター」
ユイはお茶目たっぷりに敬礼をしてきた。
それを確認した後に、目を閉じてライドオンを開始する。
ユイと一体感になるようにイメージ・・・・イメー・・・・・・イ・・・・・・
「うっ!」
自分の口からユイの声が聞こえたことから、ライドオンに成功できたと確信する。
(マスター、よろしくお願いします)
(ああ、今日も勝利をもぎ取ろうな)
目を開けてみれば、椅子に座る俺と自分を見ている皆の姿が見えた。
「織斑?行けるな?」
千冬姉が尋ねてくる。
「はい、問題ありません!オールグリーンです」
ユイから伝えてくれる、情報を読み取っても異常は無い
「それじゃあ皆行ってくるよ」
そういって、ピットからアリーナへと続く扉へと入っていく。
アリーナへと続く通路は短くも無く、長くも無かった。
その間は、目を閉じでどの様に戦うのか瞑想する。
やがて、カタパルト発進の放送が入る。
カッと見開き声掛ける
「織斑一夏、アーンヴァル!行きまーす」
体を屈めて勢いよく発進する。
左右の壁が勢いよく流れ、光が広がる大空に向かって思いっきり飛翔する。
アリーナ席は人で一杯にあふれており、ユイが登場すると大歓声に包まれた。
ユイの反対側には鳳が空に浮かんでおり、中華系の甲冑のようなIS甲龍を纏っていた。
「遅かったじゃない、棄権したかと思ったじゃない」
「すまないな、色々と準備があるものでな」
その返事に気に入らなかったのか、ふんっと鼻を鳴らし青龍刀形状の双天牙月を向ける
「あんたを倒すことで、あんたが特別でないことを証明してやる!
あんたの存在が幻想にすぎない事を」
ユイも青龍刀が向けてきた事により、右手で静かにM8ライトセイバーを展開する。
アリーナに緊迫した時間が流れる。
お互いに対戦者の顔を見つめ続け、よそ見もしない。
緊張感がMAXになったところで開始の合図がかかる
次の瞬間、2人共弾丸のように飛びだし、アリーナの中央で鍔迫り合いを起こす
「うおおおおおお!!!!」
「はああああああ!!!!」
ガイイィィンと弾かれると、磁石で反発されたかのようにその場を離れ
ユイは、両手にサブマシンガンをコールし、乱射する
だが、鳳は左、右、急速旋回などの回避を駆使し弾幕を掻い潜り双天牙月を構え突進する。
それを見たユイも、サブマシンガンを放り捨て、M8ライトセイバーを構え、突進する。
2人は再び激突し、刃が煌めくがお互い交差するが、斬りかかりながらも
体を微妙にずらしていたため、お互いに大ダメージは無い。
「やるじゃない!だけどこの攻撃はかわせるかしら!?」
そういって、鳳が一度離れると、肩に装備している、龍咆を発射する。
「あう!」
ユイも、最初は何を喰らったのか分からなかったが、連続して衝撃が来たことから
攻撃されたと判断し、クルクルとロールし高速離脱する。
「逃がさないわよ!」
龍咆は360度回せるため、事実上射角に死角が無い
それを、追いかけながら連射する。
ユイも龍咆は見えない攻撃であるものの、予測不能な回避行動をとることで直撃を免れているが
徐々に弾着は近くなる。
しかし、慌てず
(ユイ!リリアーヌの操縦は任せた!)
(了解!)
腰から放たれるリリアーヌが勢いよく飛び出し、鳳の意識をそらす
「ち、蚊トンボがうるさいわよ!」
そういって、龍咆で1基落とすものの、片肩にある龍咆の基部を破壊する。
「ちぃ!あいつはどこ行った!?」
そういった途端、鳳の上に影が差し込まれた。
上を仰ぎ見ればユイがライフルを構え、レーザーを発砲していた。
「っ!」
それを見た鳳は、右手で頭をかばうように立て、レーザーが着弾し、煙が発生する。
ユイの視界から一時、鳳を見失うも、すぐさま煙の中から飛び出す。
それを見たユイはもう一発撃つも避けられ、ライフルの銃身を切断される。
ライフルの誘爆を避けるために後退する、ユイに鳳が両手に双天牙月を構えて突進する。
ユイもM8ライトセイバーを両手に構え、斬りつけ合う
「おおおおおおああああああーーーーー!!!!」
「きいいいいやああああああーーーーー!!!!」
幾度となく、数合も斬り合う。
アリーナにいる観客は1年生同士とは思えない、凄まじい試合に歓声すら上がらず
ただ、呆けたかのように試合を見続けたのである。
そして、鳳の左手の双天牙月が根元から切り飛ばされ、放り捨てる。
ユイも、右手のライトセイバーが破壊される。
そして、ユイがブンッと振ると鳳は上に逃げ斬りかかる
ユイもライトセイバーを上に掲げ斬り上げ
お互いの体に命中する。
そして、ユイが鳳の上に上った時、蹴りつけ、もう片方に残された龍咆を破壊する
「ぐっ!まだまだーー!!」
それでも、鳳は咆哮し、斬りかかり、何度も打ち付けあう。
二人だけの舞踏は未だに終わらない。
鳳と延々戦い続けながら思う
(このまま戦い続けたら時間切れになってしまう!ユイ!次で決めるぞ!)
(はい!マスター!)
鳳が双天牙月を突きつけようとするとユイの体がぶれて消えてしまった。
「っち!また、消えやがった!」
そういって、空を仰ぎ見る。先ほども空にいたのだから、空から来るだろうと当りをつけていた。
はせるかな
ユイは空にいた。
だが、ユイの姿は変わっていた。
ユイはISを纏っていなかった。
「な!あいつ試合中にISを解除したの?」
鳳が混乱している隙に、ユイが突進しきてきた。
ユイはISを纏っていない。それは正しい。
ただし、足元に戦闘機のようにISがあったのである
「いきますよ!必殺!」
そして、そのまま鳳に体当たりした
「グランニューレ!!」
「きやああああ!!」
鳳は吹っ飛ばされ、轟音とともに地面に激突する。
鳳の周りの地面が放射線状のひびが入る。
ユイはISを再び分解合体させて地面に降り立つ
「これでおしまいです。この試合は俺の勝ちです」
そういって、きびすを返そうとしたが
「・・・・・だ・・・・・ま・・・・ない・・・・」
声が聞こえた。
後ろを振り返ってみれば
鳳は、刀を杖代わりにしながら立ち上がっていた。
「・・・わり・・・・じゃ・・・・・・まだ・・・おわ・・・じゃな・・・・」
鳳のISはもうボロボロだった。
それなのに立ち上がれるのはこの精神力はどこから来るのであろうか
「鳳・・・・・」
ユイもその迫力に怯える。
「まだ・・・・まだ!終わりじゃない!」
そういって、双天牙月を斬りつける
その迫力に押されたのか、ユイも受け止めるほかなかった。
鳳は、刀をギリギリ押しこみながら叫ぶ
「なぜ・・・・なぜ!あんたなのよ!」
鳳が思い出すのは数年前の小学五年生の頃だ
両親の都合で中国から日本へ転校してきた。
だが、子供と言うのは残酷なもので、自分とは違うものを攻撃したくなるものだ。
鳳は、毎日のようにイジメられた。名前をパンダと連呼したり、ノートをぐしゃぐしゃにされたり
靴を隠されたこともあった。
鳳は、そんなイジメられる毎日に耐えていた。
ところで、鳳のクラスには根黒でクラスから不人気の人が一人いた。
それが、織斑一夏だ。
そいつは、毎日本を読んでいるだけで、積極的にクラスに関わろうとしなかった。
それだけでも、イジメの対象になるはずなのにあいつはイジメる事は無かった。
ある日、鳳は聞いた。
何故、あいつをイジメないのか?と
それを聞いた、クラスの者はキョトンとした後、大爆笑された。
「あんた馬鹿?ブリュンヒルデの弟をイジメれるわけないでしょ」
周りの皆も
「そうね、千冬様に嫌われたくないし」「母ちゃんがイジメるなと言われてるし」「私も操縦者になれるかもしれないし」「もしかして、差し出せば許されると思った?残念許しませんよ」「キャハハハ!ホント馬鹿みたい!」
「とにかくあんたとあいつは違うのよ、立場がち・が・う・の・よ」
それを聞いた鳳は愕然とした。
あいつも私も他人とは違う、特別を持っている。だけどあいつと私は違う
あいつの特別は許されて、私の特別は許されない
何故?
何故?何故?NAZE?何故?なぜ?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?何故?何故?NAZE?何故?なぜ?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?何故?何故?NAZE?何故?なぜ?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?何故?何故?NAZE?何故?なぜ?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?何故?何故?NAZE?何故?なぜ?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?何故?何故?何故?何故?何故?何故?なぜ?なぜ?なぜ?NAZE?何故?NAZE?何故?何故?NAZE?なぜ?NAZE?なぜ?何故?何故?なぜ?なぜ?NAZE?なぜ?何故?なぜ?なぜ?なぜ?
何故?
憎い
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い
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あいつの特別が憎い
そして大きくはじかせながら叫ぶ
「あんたが特別扱い出来るのよー!?」
そして、双天牙月を振りかぶる。
その攻撃は当たるかのようにみえたが
寸前に右手首を掴む
「な!?離しなさいよ!」
鳳はジタバタするが外れる事は無い
「鳳・・・・・・・・正直お前に何があったのかしらない・・・」
手を掴みなら言う
「それは俺のせいかもしれない。だが、俺は謝らない。そして」
大きく蹴り出す。
「がっ!」
蹴りは、鳳の腹部にあたり、大きく飛ばす
ゴホゴホッとせき込みつつ、ユイを睨みつける。
ユイはそれを受けつつ言う。
「俺は、確かに特別な者では無い。ISが乗れるというのもあるが
それ以外はただの一般人だ。だが・・・・」
目を瞑り、目を開くと
「俺は、特別な者となろう」
「なっ!ふざけんじゃない!あなたは自分の為に特別になろうと言うのか!」
鳳が激忽して立ち上がる。
「そうだ。俺はユイを守るために特別な者となろう。ユイが守れるなら、この扱いもいくらでも受けよう。お前の敗北も背負う・・・・・」
(マスター・・・・・・)
ユイが心配そうに言う。
「るな・・・・・ふ・・・な・・・・・・・ふざけ・・・・・ふざけるなーーー!!
あんたがいたことで、どれだけの多くの人が不幸せになったと思ってるのよーーー!!」
そういって、双天牙月を構えて突撃する。
「あああああーーーーーー!!!!!!」
それを見た、ユイはLS9レーザーソード(大剣)をコールし
居合いの様に構えると
「レールアクション発動」
鳳とすれ違う瞬間、大剣を目に見えないスピードですれ違いざま斬る
「先々の閃」
かって、ライバルでF1チャンピオンだった竹姫葉月から教えられた技で
居合い切りの様な攻撃が特徴である。
「あああぁぁぁぁ!!」
鳳は、斬られた衝撃で倒される。
その瞬間、鳳のSEが0となり、織斑一夏の勝利が宣告された。
以上、いかがでしたか?
クラス対抗戦と鳳が特別にこだわる理由を。
また、この時の一夏は千冬が第1回モンドクロッソ大会を優勝した後で比較的穏やかな時期です。それ以外はひどかったという設定です。
後、KYな無人機はありません。これからは出すかもしれません。
最後に、グランニューレを出したかった
意見や感想を一言よろしくお願いします。