ただ一つのシャングリラ〜縛りゲーマー、一度きりの人生に挑まんとす〜 作:ナナシノ
「お次はコレ!傭兵の鉄刀を基に、覇憧葬爪デミ・バンガードや120個ものアムルシディアン・クォーツを素材として真化した太刀!その名を【覇憧傑刀『無貌』】よ!」
「おお!……お?見た目は鉄刀とあんまり変わってないね」
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【覇憧傑刀『無貌』】
[カテゴリ]
・太刀
[効果]
・クリティカル発生時、耐久力の減少を無効化
・「晴天流」スキルの習熟率上昇
[説明]
天を征する戦士を志し、しかし道半ばで散った蟲の無念が宿る刀。奴は何者にもなれなかった、この刃に意味を与えられるのはあなただ。
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──わお、シンプル。
傭兵の鉄刀『改十五』が生まれ変わった新たな太刀【覇憧傑刀『無貌』】の効果は、その前の"毒震貴族"の装備と比べるとシンプルなもの。
とは言え、元を考えると効果が付いているだけでも十分な進歩だし、武器としての基本性能も真化前と比べてメチャクチャ上がっている。特に耐久力なんかは、傭兵の鉄刀『改十五』を10本纏めても尚敵わないくらいの成長振りだ。
晴天流とかいうスキルは、確か"
「安心しなさい、壊れてた神代のアイテムもしっかり修理してあるわよ」
「おお、晴天流奥義書も規格外エーテルリアクターもバッチリ直ってる……いや、直っててもまだコレを使う条件が満たせてないんだけどね」
「一応、象牙に第八層の設備で使えないか聞いてみたけど……規格が違うからダメみたい。けどリヴァイアサンでなら使えるそうよ」
「……新大陸かぁ」
規格外エーテルリアクターはともかく、晴天流奥義書の方は新大陸に上陸するまではお預けになることが確定してしまった。
「武器としては、装備条件が無いのは助かるね」
「そうね。メイン武器として、遠慮なく使い倒してやりなさいな」
「あの時のアレが、強くなったもんだなぁ……」
「感想が痴呆老人過ぎるわね……次はコレ、かつての姿を取り戻した【アモルパレント・リペア】よ」
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【アモルパレント・リペア】
[カテゴリ]
・両手剣
・
[効果]
・対始源特効
・装備中、防御系統のスキル・魔法の効果が上昇しリキャストタイムが短くなる
・この武器で防御した時、それが判定発生と同じタイミングなら、その攻撃を無効化しブレイクゲージを増加させる
・『ブレイクゲージ』:このゲージがMAXまでチャージされた時、全ゲージを消費して300秒間
・
[装備条件]
・STR50
・VIT50
・LUC50
[説明]
真なる姿を取り戻したアモルパレント。その刃は小さき命を守るために振るわれる。
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「うーん……エンチャントかぁ……」
「刻傷の効果だと、確かエンチャントとかは弾いちゃうんだったわね。それならこの武器の性能を十全に発揮することは不可能ね」
「まぁ、ジャスガ専用と思えば良いんじゃない?エンチャントはできなくても、ジャスガで咄嗟に攻撃無効ってのはできるでしょ」
本来の姿を取り戻し、武器としての利用が可能になったアモルパレントは確かに強い。なのだが肝心の特殊効果がエンチャントなせいで、刻傷持ちの私はその効果を使い切ることができない。刻傷のせいで外付けの効果は無効になるからだ。一応薬によるドーピングや、内から力が湧き上がるタイプのバフなら無効化されず恩恵を受けられる。
エンチャントが無くても、ジャストガードやスキルのリキャスト短縮と使い道はある……それだけに勿体無いと言える武器であった。
──装備制限なら、時限だからその間は無視できるけどこっちは完全にダメだからなぁ……サンラクとか何か良い方法知らないかな?
「……確か、ツチノコ君が無尽のゴルドゥニーネっていうユニークモンスターの武器で、刻傷を無効にして装備を使ってたよ」
「ああ……あの勇者剣聖とのPvPね。そういえばアクアリエ、あなた直に見てたわね」
「やっぱあるんだ、方法……」
「あの戦いは凄かったよ……トッププレイヤーと新進気鋭のユニーク野郎の対決だったからね、それはもうゲームの内外で盛り上がってたさ。特にツチノコ君なんて、誰も見たことのないユニークな装備やアイテムのオンパレードだったからね……」
──有名になる訳だ、そりゃあ……
その時のことを私は知らないけど、サンラクの奴は随分と暴れ回っていたようだ。
しっかし、刻傷を無効化できる手段はあれどそっちもユニークモンスターか……旧大陸じゃ全然話を聞かないし、こいつも新大陸で出会うタイプのモンスターなんだろうなぁ。アモルパレントを十全に活かせるようになるにはまだまだ掛かりそうだ。
「気を取り直して……次はコレよ」
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【輝晶剣ディアナ】
[カテゴリ]
・
・対刃剣
[効果]
・この武器は実体を持たないモンスターにも攻撃できる
・使用者のMPを消費する、または月光を浴びることで、この武器は射程を拡張できる。拡張できる範囲は使用時に消費したMP量・浴びた月光の光量によって変化する
・クリティカル攻撃をヒットさせる度、合体ゲージが蓄積しMAXになった時、同じく合体ゲージがMAXになった輝晶剣アルテミスと合体できる
[装備条件]
・STR50
・DEX120
・TEC120
【輝晶剣アルテミス】
[カテゴリ]
・短剣
・対刃剣
[効果]
・この武器は実体を持たないモンスターにも攻撃できる
・使用者のHPを消費する、または月光を浴びることで、この武器は周囲に浄化効果を持った結界を展開する。結界内の自分含む味方は時間経過でHPが回復し、デバフの治りが早くなる
・非クリティカル攻撃をヒットさせる度、合体ゲージが蓄積しMAXになった時、同じく合体ゲージがMAXになった輝晶剣ディアナと合体できる
[装備条件]
・STM50
・AGI120
・LUC120
【輝晶弓ディア=ルミナス】
[カテゴリ]
・弓
・対刃剣
[効果]
・互いに合体ゲージをMAXにした【輝晶剣ディアナ】と【輝晶剣アルテミス】を合体させることで使用可能になる。合体後はゲージを消費することで専用の矢を放てるようになり、ゲージが0になった時合体状態は解除される
・この武器は実体を持たないモンスターにも攻撃できる
・この武器は専用の矢以外の矢を射れない
・夜間・屋外での戦闘時、この武器は自動で耐久力を回復し矢の威力が上昇する
・『
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「弓かぁ……そういえば、遠距離武器には触ったこと無かったなぁ」
「対刃剣はスキルが闇鍋になるけど、傭兵派生の職業ならどれも取れるでしょう。使い熟すには根気と才能がいるけどまぁ頑張りなさい」
"
その分性能は高い。ディアナは剣の範囲に収まらない射程で攻撃できるし、アルテミスはリジェネを味方全体に付与できる。HPを消費してHPを回復する結界を作るってのは、本末転倒な気がしないでもないが……その辺の評価は、結界の回復量次第で変わるところか。
「そういえばさ、"皇金世代"とか"月華美神"の素材を使った装備は無いの?」
「ああ、それなんだけどね……」
「作れてないのよ。その2匹は素材の質が高過ぎて繋ぎに使える素材が無いのよね。旧大陸じゃ最高峰の品質を誇る、アムルシディアン・クォーツですら力不足と言えば伝わるかしら」
「じゃあ、それらもまだお預けかぁ……」
鉄鎚と鉄槍は、それらを素材に使う予定だったのでまだ未完成なのだと言う。足りないものはもうしょうがないけど、でき上がりを楽しみにしていただけに結構落胆は大きいぞコレ……
「安心しなさい、何が必要になるかの『アテ』はあるからこれから調達に行くつもりよ」
「それに武器や鎧にはできなくても、こうして水晶布に加工することはできたからさ。僕らきょうだいの最高合作の防具を造ったんだよ」
「ほう……さっきの【ポイゾレータ】シリーズを越える程の最高傑作とな……?」
「その通り。これが私達の合作【
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【
[内訳]
頭:月天霊装・外套(+13000)
胴:月天霊装・装衣(+13000)
腰:月天霊装・腰帯(+13000)
足:月天霊装・長靴(+13000)
[効果]
・この装備は、装備しているプレイヤーのMPを消費する・または月光を浴びることで、耐久力を回復する
・この装備は、装備中もう一つ違う装備を上から装備することができる
・この装備を装備しているプレイヤーは、環境による悪影響を無効化する
・この装備を装備しているプレイヤーは、あらゆる状態異常を無効化する
・この装備を装備しているプレイヤーが性別:女性または雌の対象に攻撃した時、その与えるダメージは2倍になる
[一式装備時]
・『
・『
[装備条件]
・LV130
・HP6000
・MP1500
・STM1000
・STR500
・DEX500
・TEC500
・LUC800
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──ふざけてんのか?
「何だよこの装備条件……今の私でもHP2000しかないのに、それを6000?しかも他のステータスも要求値高過ぎでしょ、こんなのどうやって装備まで漕ぎ着けろって言うのさ」
「レベルダウンビルド、あとエクゾーディナリーやレイドみたいなレベルアップとは別枠でスキルポイントが貰えるモンスターを倒すことね。装備できるようになるまで頑張りなさいな」
強い……テキストには本当に強いことしか書いていないのに、制限が多過ぎて今の段階どころかレベルをMAXまで上げても装備できない。仮にこれをエクゾーディナリーのボーナスで稼ぐとして、いったい何匹狩ることになるのか想像したくない。
旅人シリーズの経験に、【
「はいはい、未練があるのは分かるけどまだまだあることを忘れないでよ。シュトーレンの装備はこれで出し切ったから、今度は俺の番だよ」
アクアリエの言葉と共に、テーブルいっぱいに広げられる色鮮やかな宝石達。
武器・防具はこれで一通り出揃った、つまり次はアクセサリーの番。華やかに彩られた机を前にして高揚を抑え切れず、私もシュトーレンもおお……と感嘆の声を漏らすのだった。
「ふふふ……プレイヤー初の
今は無貌以外は使えないやつばっかり。レベルと一緒にステータスまで下げられたのが凄く痛い。
次回はアクセサリー。今までお預けだった分一気に強化されるから量が多いこと多いこと。これでも『できた分』を持ってきただけで、全てができ上がった訳ではないのだ。