ただ一つのシャングリラ〜縛りゲーマー、一度きりの人生に挑まんとす〜   作:ナナシノ

84 / 98
84:稲妻を討ち払え

 十数分程戦って、ある程度エレクトロンの行動パターンのようなものが見えてきた。何もかんも当て嵌められる訳じゃないけど、これで少しは戦いやすくなってくるだろう。

 

 まず、一番脅威の肉弾攻撃。

 コイツは行動の直前稼働部位に古雷(レビン)を纏うという予備動作があるため前兆の察知は可能だが、その動きが余りに早く私以外はスキルを置いておくか視覚補正のスキルが無ければ一瞬にして塵になる。

 

 次に、雷電ブレス。

 縦か横に大きく広がる2パターンがあり、そのどちらも攻撃後は暫くの間着弾箇所に帯電し高DPSのダメージエリアとなる。動ける状況なら回避すると自体は難しくないが、避けたその後も残り続けて足場を制限してくるのが非常に厄介だ。

 

 そして、背中の砲門からの砲撃。

 これは立ち止まっている時にやってきて、他の攻撃の後隙を潰すように放たれる。ホーミングしてくるとかではなく命中精度はそれなりだが、空中で拡散し大量に弾幕がばら撒かれる上にこれも着弾後は帯電するので足場が物凄く狭くなる。

 

 更に、尻尾での攻撃。

 先端が蟹の鋏の様な鋭利な刃になっており、挟まれた物は木だろうと岩だろうと容赦無く断ち斬ってしまう。こちらを狙って斬りにくるより、乱暴にブンブンと振り回される方が避け辛い。まだ誰も被弾してはいないけど、当たれば恐らく私の耐久でも一撃で両断されてしまうだろう。

 

 そして、最後に──

 

「来るよ、レーザービームだ!」

 

 ──エレクトロンの全身をレールにして放つ、ごん太とのレーザービームだ。

 

 威力に関しては他と大差無い、食らえば確実に死ぬだろうという点に於いては。問題はその発生の速さと射程そしてビーム自体の太さである。

 レーザーを放つために、身体を変形させる予備動作があるので見てから避けることは可能。しかし、その攻撃の発生自体は私ですら視認不可能な程に早く逃げ遅れればその時点で死が確定する。レーザーを撃ってくると察知した時点で、地に足付けておくか味方が助けられる状態でなければならない。肉弾攻撃に次いで厄介な攻撃である。

 

「間に合った……二人とも、無事!?」

「はい、どうにか!」

「フェイントとか仕掛けてこないから、見てすぐ回避に移れるのが幸いだな……!」

「攻撃回避はそこまで問題無い……問題は、あの防御をどうやってぶち抜くか、だね」

 

 そう、攻撃は大した問題ではない。攻略に当たって問題になっているのは防御面なのである。

 

 攻撃を仕掛けようと武器の間合に入ると、エレクトロンは電気で筋肉を収縮させ、防御力を高めてそれを受ける。その硬さたるや、この中で一番火力があるだろう私のアステヴァルによる一撃を、スキル無しでは弾き返してしまうほど。生半可な攻撃では刃を通すことさえままならない。

 そして一番硬いのがコイツ、宙を舞う6枚の装甲板である。一定以上離れた距離から攻撃をしようとすると間に割り込んでそれを受ける、そして本体を優に越える圧倒的硬度で弾いてしまうのだ。「滅魔の六槍(スピア・オブ・ヘキサゴン)」を完璧に防いでみせたところから、あの装甲板自体が膨大なHPを持っていること、ノックバックを無効化することが分かる。

 

「1枚ずつ削っていくしか無いか……?」

「それも良いだろうけど……本体を疎かにして反撃食らいかねないのが怖いな」

「地道にやっていくのが一番ですね……」

 

 どうにかして壊してやりたいところだが、装甲板はあくまでエレクトロンに付属するオプションの一つに過ぎない。これにかまけて肝心の本体に攻撃できず手痛い反撃を貰っては本末転倒、やはり流れの中で少しずつ削っていくしか無いのだろうか。

 

「いや……あの装甲板は、エレクトロンの周りを周回する速度がそれぞれバラバラです。故に複数枚が同じ箇所に重なる瞬間ができます、それが全ての装甲板で起こる瞬間を狙えれば……」

「……レイさんの切札、か!」

「何、そんな凄い技があるの?」

 

 レイの提案は、装甲板の回転周期が同期する瞬間に合わせて彼女の最大火力をぶち込むというもの。己が『最大火力(アタックホルダー)』たる所以とも言える必殺技【ゼンド・アヴェスター】を。

 しかし、実行するのはかなり難しい。技の発動には短縮不可の長い詠唱が必要な上に、詠唱を終えてから発動するまでのディレイを掛けられる時間はごく短い間だけ。更には専用のゲージを特定の状態に保っていなければ発動にすら至らず、撃ったが最後戦力として数えることはもうできない。リスクの余りに大きい技なのだそう。

 

 それに、仮にシチュエーションを完璧に揃え発動に至ったとして、実際にそれで装甲板を破壊し切れるという保証は無い。成功すればまだ良いが、失敗した上に戦力が足手纏いに変わるというのは考える限り最悪のシナリオだ。

 一応、今のサイガー0は自前のスキルや私の「英傑の大檄(グレイトフル・エール)」『輝槍仮説第六(ブリューナク)夜光(アステル)』『富飾の恵光(ムーンブレス)』で通常よりも強化された状態。間違い無く、かつて最大火力を更新した時よりも更に高い火力を出せる状態と言えるが……

 

「本体は私が引き付ける。ここで日和ってちゃ一生経っても終わらんよ」

「その通りだな、撃った後は俺達でどうにかするからレイさんは準備に入ってくれ!」

「……分かりました、お願いします!」

「よっしゃ、俺もロンミン氏に加勢……」

 

 そこまでサンラクが言いかけて、サイガー0から待ったが掛かる。どうやら、彼に何かして欲しいことがあるようだが……

 何を話しているのか気になるけど、そこにばかり意識を向けている訳にもいかない。エレクトロンのヘイトが奴らに向かないよう、私の方でしっかりと引き付けておかなければならないのだから。

 

「おら、こっち向け……「撃滅の貫旋(トロール・デスピアス)」!」

「………………!!」

 

 眼球を抉り潰すかのように、「撃滅の貫旋」をぶつけてやる。酷使することになるアステヴァルには悪いが竜滅装備となって貰うためだ、何度でも何度でもぶっ壊れて貰うぞ。

 そして、流石に今の一撃は効いたようでエレクトロンの視線がこちらを捉えた。明らかに殺意が満ち満ちた瞳……慣れないプレイヤーなら蛇に睨まれた蛙のようになるだろうが私は大丈夫。

 

「よっ、ほっ……まったくもう、攻撃が激し過ぎて困るぜ!」

 

 夜駆ける幻狼の魔眼(ヴォルファント・ヴィル)による高精度把握、強いけど小回りの効かない「臨界速(ブラディオン)」をバラして取り戻した機動系スキルの数々、アステヴァルによる適切なタイミングでの妨害で、エレクトロンのヘイトを私だけに集中させサイガー0のための隙を作る。

 字面だけだと大したこと無さそうに見えるが、実際やってみるとこれがとても難しい。火力も範囲も速度も射程も優れた大量の攻撃をいなしつつ、ヘイトが向くよう少なくないダメージを与え、それを装甲板がこちらに反応しないよう超至近距離で行わなければならないのだから。

 

 少しでも離れてしまえば、装甲板が反応して現サイクルが崩れてしまう。

 ただの時間稼ぎと思いきや、中々どうして神経を削る繊細な作業なのであった。

 

「できる限り時間は稼ぐけどさ!なるべく早くお願いするよ!」

「分かっています!それでサンラク君、【ゼンド・アヴェスター】を撃つには『太極ゲージ』という専用のゲージを、白と黒を均等にした状態でMAXまで溜めなければならないんです。白はカルマ値が下がる行動を取ることで、黒は逆に上がる行動を取ることで上昇します。これらを行うのに最も効率の良い方法が──」

「フレンドリーファイアと回復によるマッチポンプ……ってことだな?」

「その通りです。サンラク君には悪いですが、ロンミンの方が足止めには向いていますので……」

 

 そう言って、サイガー0はサバイバルナイフ大の短剣をインベントリから取り出した。

 サンラクは今から、あの短剣でサイガー0の太極ゲージが整うまで何度も滅多刺しと回復を繰り返すこととなる。彼もまたヘルパーT細胞程ではないとは言えかなりの紙耐久、勢い余って殺してしまわないよう祈るばかりである。

 

「サンラク君……お覚悟を!」

「ッスー……ふぅ、よっしゃ来いやアバババババババババァァーッ!」

 

 ──……PKにはなってくれるなよー。

 

 向こうは向こうで頑張ってくれているし、私も自分の役割に集中しよう。エレクトロンの相手は殺す気でないと務まらない。

 アステヴァルだけでは火力が足りないので、右手にララ=ルーナも追加で装備し二刀流に。このテの硬い相手には打撃の方が有効なはず、ララ=ルーナで砕いてアステヴァルで貫く。私単体のダメージ効率はそれが理想的だろう。

 

「『月纏』」

 

 ララ=ルーナの耐久値を消費し、凡ゆる効果が上昇する『月纏状態』へ変化させる。これになるだけでも耐久値を半分程持っていかれるのは痛いが、それをするだけの価値はある強化幅だ。削れた耐久値もMPを食わせてやれば回復できるし、何なら『威代の匠光(ムーンスミス)』もあるので大した痛手じゃない。耐久値は積極的に削っていこうじゃないの。

 さて……手数を増やしたところで、どこを狙っていくべきだろうか。肉質的にはどこを狙っても筋収縮で硬くなるせいで大した違いは無い、だから部位破壊ができそうな部分を攻撃した方が良い。だとしたら、狙うべきはサイガー0の邪魔になりやすい背中の砲台だろう。絨毯爆撃を封じれば足を止めざるを得ない詠唱もやりやすくなるはずだ。

 

「狙うは、背中……ッ!」

 

 跳躍スキル「天を越えて尚高く(ハイアーザントップ)」でエレクトロンの背中に跳び移り、砲台にララ=ルーナをぶつけていく。スキル無しの攻撃では傷一つ付けられないだろうことは目に見えているので、「轟天激震」や「飛天烈波」で強化した攻撃を当てる。

 本当なら、「別天津の震烈鎚衝(メテオレイジ・インパクト)」をぶちかましてやりたいところなのだが……あのスキルを活かすにはかなり距離を離さなければならないので、今の状況とはマッチしない。距離を離せば装甲板が反応して動いてしまい、せっかく保っている移動サイクルを崩してしまうからだ。

 

「………………!!」

「うおっ、何て数の銃口だよ……!」

 

 ──あ、コレマズいかも……

 

 背中に乗ってすぐ、無数の銃口が私に向けられ間髪入れず弾幕が放たれる。ばっちり背中狙いへの対策が仕込まれていた、それも私位ステータスが高くなければあっという間に挽肉になるヤツが。

 砲台の前にまずこれをどうにかしなければ、マトモに動くことすらままならない。流石に弾幕が厚過ぎて避け切れないし、一発一発のダメージは低くても何度も受ければその内削り殺されてしまう。私には「綺憶像失(ロストメモリー)」と月天霊装の蘇生があるので4回までは大丈夫だが、それでもこれはどうにかしなければジリ貧だ。

 

 砲台の破壊を諦めてさっさと降りれば、この弾幕への対処はしなくても良くなるが……それはそれで脅威を後回しにしただけ、エレクトロンを倒すには結局どこかでやることになるだろう。ならば今の内に処理しておくべきだと私は思うのだ。

 封城の撃鉄(フォートレストリガー)・純を起動してバリアを張り、アステヴァルの『闇祓う槍』の効果でリジェネフィールドを作成し粘りの姿勢を取る。攻撃に耐えやすい形を作って少しずつ銃器との距離を詰め、一つずつ確実に破壊していこう。

 

「轟天激震!」

 

 凄まじい衝撃が響き渡るが、壊せない。そのまま二度三度と打撃を加えて漸く破壊できた。

 

撃滅の貫旋(トロール・デスピアス)!」

 

 これも一撃では壊せない……が、何度か突き続けることで破壊できた。アステヴァルとララ=ルーナどちらも試してみたが、竜特効がある分アステヴァルの方が都合が良さそうだ。ダメージの通り自体は打撃の方が良さそうだが、打撃と刺突では隙の大きさが違うし特効を含めれば与ダメはトントン位、それならアステヴァルの方が良い。

 元よりこれはアステヴァルのための戦いなので、ララ=ルーナはサブの扱いだが。アステヴァルにはやはり過労死して貰う必要があるな、うん……可哀想だが仮説実証のためだ、他の武器に頼ってないでいくらでも負担を請け負うのだぞ。

 

 ──ん?これは……

 

 少しずつ銃器を壊していって余裕が生まれ始めたことで、私はあることに気付いた。夜駆ける幻狼の魔眼が、エレクトロンの内部に別のモンスターの気配を感じ取っていることに。ここまでそれどころじゃ無かったから気にならなかったが、これだけ暴れても出てこないなら何らかのギミックで解放されるとかそういう感じなのだろう。少なくとも今はまだ気にしなくても良さそうだ。

 そう、良さそうだが……こうして気付いてしまった以上はギミックブレイクしてやりたくなる。砲台破壊とどっちが優先度高いかなぁ?一応今目に見えて脅威なのは砲台の方だが、中身の方はどうぶちまけられるか、どんな中身か次第で脅威度は全然変わるだろうし……確認位はしておくべきか。

 

「轟天激震……ッ!」

 

 銃器の破壊は半分程できたので、今は弾幕の密度もだいぶ薄くなって対処には余裕がある。なのでリキャストタイムの空けたスキルを、残りの銃器ではなく今立っている場所──即ち、エレクトロンの背中に向けて叩き付けた。

 モンスターの部位破壊は、私のスキル構成上結構な得意分野である。普通なら破壊可能に設定されていない部位破壊はできないが、「超汎用解体技術(マスター・ハンド)」「破壊神」はそれを可能にしてくれる。どこがそう(破壊可能)でどこがそうじゃない(破壊不可能)のか分かりにくいのが玉に瑕だが……部位破壊は攻略のしやすさに直結するので皆取った方が良いと思うよこのスキル。

 

 ──この背中は柔いな……これなら!

 

 背部は筋収縮による硬化が発動しないのか、かなり肉質的に柔らかく轟天激震一発でだいぶ部位破壊を進行されられた。

 このまま衝撃を受けて脆くなったところに、「撃滅の貫旋(トロール・デスピアス)」を重ね掛けした「滅魔の六槍(スピア・オブ・ヘキサゴン)」を撃ち込んでやれば、風穴を空けられるはず。弾幕を『撃滅の灼光(ムーンライター)』で防御し、封翔の撃鉄(ソニックトリガー)・純でAGIを上げて投擲速度を強化……いざ、南無三!

 

「…………!!」

「…………!!」

「……………!!」

 

「うへぇ……」

 

 ──エッグいもの見ちゃった……

 

 しっかりとエレクトロンの背中に風穴を空け、内部に仕舞われていたものが露出した……そこにあったのは思わず声を漏らしてしまうような、途轍もなく悍ましく、そして痛ましい光景であった。

 そこにあったのは、秘密。エレクトロンの巨体が利用する莫大な電力を生み出すための発電機構がどのように運用されているのかという、砲台などよりも断然重要度の高い破壊対象が収められていた。

 

 エレクトロンの発電方法は、カムイ。

 自身の内部機関にカムイを拘束し、その身から搾り取った魔力を電力に変換し利用する。大量のカムイ達の命を搾取することで、エレクトロンは自身に必要な大量の電力を賄っていたのだ。

 

 ガラスケースのようなものに詰められ、内包する熱を強制的に発散させられるニッショウカムイ。

 

 両端を紐のように引っ張られ、グルグルと回され電力を直接放出させられるレビンカムイ。

 

 回されるレビンカムイに貼り付き、エネルギーの生産に協力させられるエイセイカムイ。

 

「これは、酷い……」

 

 何一つとして自由意志を許されず、彼らは発電機構の整体部品として一生を捧げることとなる。抵抗などできるはずもなく、生きるために足掻き力を振り絞ろうとエレクトロンの糧となるだけ。余りにもあんまりな光景がそこにあった。

 

「太極ゲージ、50:50達成……!お待たせしました、これより詠唱に入ります!」

「ロンミン氏、こっからは俺も加勢するぜ!」

 

「『我が黒の半身を謳う──」

 

 ヤバいものを見てゲンナリしていた私の耳に、良いニュースが舞い込んでくる。声に振り返ると生贄の役目を終えたサンラクが、こちらへ向かって来る姿が見えた。

 萎えている場合では無い。砲台を壊すつもりだったが予定変更だ、この発電機構をぶっ壊せばエレクトロンはかなり弱体化するはず。少なくとも電気を使った行動は封じるか制限できるはずだ、サイガー0の切札をエレクトロン本体に当てることも可能かもしれない──!

 

「……うん。まぁ、そう美味い話は無いわな」

 

 確実に破壊できるよう、崩天地衝(ルルゼ=ペルノイゼ)を装着して轟天激震を放ったのだが全くの無傷……どころか、弾かれて逆にこちらがダメージを負ってしまった。カムイを閉じ込めている箱、エレクトロン本体とは材質が違うようだがとんでもない硬度である。

 

「さーて、どうやって壊すかな……?」

「………………!!」

「ああもう、それどころじゃないか!」

 

 サイガー0が詠唱を始めると、エレクトロンのヘイトが彼女の方へ移った。アレを放置してはマズいことになると分かっているのか、的確な判断力で倒すべき相手を定め古雷を漲らせる。

 またしても目標変更。サイガー0の詠唱の邪魔は絶対にさせてはならない、全力でこれを阻止する。見えている弱点を放置するのは惜しいが、優先順位を履き違えてはならない。本人すら長過ぎという詠唱を完遂させてやり、しっかりと切札を使って貰うのが今私がするべきことだ。壊せる気のしない弱点に拘るな。

 

「『凝固せよ(harding up)』!」

 

 晶月サイドに結晶を生成、ララ=ルーナを長杖から大鎚に変えエレクトロンの背から跳び降りる時間を使ってスキルを発動──発動から命中までの時間が長い程威力が上がる六連結打撃スキル「別天津の震烈鎚衝」。これをエレクトロンではなく地面に向けて放ち、巨大なクレーターを作り上げた。奴が突進のために踏み込む、丁度その地点に。

 

「………………!!?」

「引っ掛かったな!こうデカいと身体を起こすのには一苦労、だ……」

 

 ──その黒い雷、復帰アクションにも使えるんだなぁ……便利だこと。

 

 クレーターに足を掛けさせ、転ばせることで突進を阻止したが。エレクトロンは古雷によるアクションの強化ですぐに転倒から復帰する。そしてまたしても古雷を巡らせ突進の予備動作に入った。

 何処までも一筋縄ではいかない奴だが、それならまた別の手段を講じるだけだ。サイガー0の準備が終わるまで何度でも私と遊んで貰うぞ。こっからは私だけでなくサンラクも居るがな!

 

「お前が見るべきは私の方だぜ、エレクトロン!」

「俺のことも忘れんなよ──致命(ヴォーパル)秘奥「ウツロウミカガミ」!」




 エレクトロンの強さは、カムイからの搾取によって成り立っている。発電に使われている三種のカムイ以外にも、
 巨体を動かすためのエネルギー源として捕食されている『アウロラカムイ』
 装甲板の素材として加工されている『タイタンカムイ』
 電気の悪影響をシャットアウトするための絶縁体として加工されている『キョクテンカムイ』と、凡ゆる場面でカムイを活用している。

 エレクトロンは「文明の発展(テクノロジー)」への恐れから生まれた竜。その本質は人間社会の発展の中で流された無数の血であり、人の傲慢を咎める神の鉄鎚。
 人類の歴史を表した竜、ならばそれを討ち果たした時に見える真実の名は……『■■■■■(エレクトロン)




 評価・感想など、お待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。