その後、勇者の姿を見た者はいないの世界へ転生?   作:ミュウにゃん

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Ep8 断罪の魔剣

 

 

  

   アステル「でゅ……デュアン……うぅ、怖かったよぉ」

   デュアン「……」

アステルはぽろぽろと涙を流しながら、俺の胸で泣いている。

俺は、無言でアステルの頭を優しく撫でる

しばらくして・・・

 

   アステル「……、……ごめん」

   デュアン「気にするな……お前は女なんだ……肉体が精神に引っ張られることは医学的に証明されている……それに、あいつはアステルを傷つけようとした……俺はヤツに復讐した……《羈束首輪夢現(ネドネリアズ)》で、悪さが出来ないように呪いをかけ……更に《転生(シリカ)》で、死んでも幼女に生まれ変わって、男のはけ口になるように呪もかけた……ヤツ自身が更生しない限り、永久的に地獄は続く……」

 

   アステル「お前って……案外鬼畜なんだな……」

   デュアン「俺の大事な家族や仲間なら鬼畜だろうと悪魔だろうと魔王にだって……いいや世界全てを敵に回したって守ってやるさ」

 

   アステル「……っ」

   デュアン「アステル、顔が赤いぞ……熱があるんじゃねぇのか?」

   アステル「なんでもない……」

   デュアン「そうか?」

   アステル「それにしても、此処は、どこだ?」

   デュアン「旧市街地の地下だ……」

乱立転移(ランダムテレポート)は、一度行ったところをランダムで転移する転移(ガトム)の改悪版だ。

 

   アステル「デュアン……お前、本当に養子縁組から外れるのか?」

   デュアン「ああ……ハートマンの性を名乗ることは無い……今はただのデュアンで十分だ」

 

   アステル「俺、のせいで?」

   デュアン「違う……アステルを偽物呼ばわりしたことに腹が立って、反抗する為の遅い反抗期だ」

 

   アステル「ははは、なんだよそりゃ」

   デュアン「よし、少しは元気が出たな……そろそろ、こんなジメジメしたところは出ようぜ」

 

   アステル「元気付けてくれたのか……ありがとな」

   デュアン「おうよ、俺はお兄ちゃんだからな」

   アステル「俺のほうがお兄ちゃんだろう」

   デュアン「20歳から……肉体年齢16歳に言われたくないぞ……とにかく、出よう」

 

   アステル「ああ!」

 

~~~~~~~

 

   アステル「外だ~!」

   デュアン「はしゃぐな……みっともない……」

アステルと俺は、階段の方へと行くと

 

     イマ「ふぅ……。これで全部ね」

川で洗濯物をしているようだ。洗濯機は無いのか?

 

   アステル「……」

     イマ「……」

   デュアン「……」

   アステル「「え……?」」

すると、階段から降りてきた小さい女の子が来た。

 

    クロエ「お姉ちゃーん!私も手伝うー!」

     イマ「く、クロエ」

   アステル「え~っと……」

   デュアン「……」

 

~~~~~~~

 

    アステル「ここは……?」

   シスター「ここはクーニー修道院です。今は、孤児院として、子供たちの屋根となっています」

    アステル「孤児院……」

      イマ「わからなかったでしょ?外には十字架も何もないものね」

    アステル「そっか、ここへ来るために……。言ってくれればよかったのに」

 

      イマ「……そう、ね」

   デュアン「ま、人には言えない事なんて沢山あるだろ……ペルソナ無しでは生きてはいけまい」

 

   アステル「ペルソナ?って」

   デュアン「……その話は、後でしてやる」

   シスター「イマさんにはいつも助けられています……子供たちに勉強を教えて下さったり、お洗濯やたくさんの寄付まで頂いて……」

 

     イマ「そんな風に言わないで下さい。私が勝手にやっていることですから」

 

   デュアン「そんな風に自分を卑下したことを言うな……シスターは感謝してるんだ……そこは甘んじて受けとけ」

 

   アステル「それで、なんで看板も何も無いんだ?」

   デュアン「推測……1.教会が借金してる場合……2.何かしらの理由で破門になった……3.活動できないほど何かがあった……の3つだろうな」

 

   シスター「それは……」

ガチャガチャと乱暴に扉を開ける音がする。

 

  チンピラA「おーい、いるかぁ!」

    イマ「……っ!アイツらまた……!」

  デュアン「ああ……答えは1だったか」

  アステル「なんだ?」

  デュアン「大方……借金取りに来たんだろう」

  チンピラB「シスターさぁん!出てきてちょ~!」

  シスター「デュアンさんの言う通り……借金取りです」

 

~~~~~~

 

    イマ「懲りない人たちね。また痛い目に遭いたいの?」

 デュアン「っ……(なんだ、今の爆発音みたいものと、とんでもなく寒気が……)」

 

    イマ「……ごめんなさい。アステル、デュアン。面倒なことに巻き込んでしまって……」

 

  アステル「気にすんなって」

  デュアン「そうそう……気にしてないし……俺ら、仕事仲間だろ?」

    イマ「……ありがとう」

  チンピラA「んげ!?ピンク髪……っ!?び、ビビらせよーったって、そーはいかねーぞ!」

 

  チンピラB「あぁ!今日の俺たちは一味違うんだっ!」

  デュアン「普段はどんな味がするんだい?」

  チンピラB「敗北の味、ですかね……って何やらせてるんだ」

  チンピラA「兄貴ぃ!兄貴いぃ~っ!」

木に隠れてたのか、大男はアステルとイマの前へ出た

 

   ジョニー「ちっ……厄介なのがいるからって来てみりゃ……ガキと女ばかりじゃねぇか」

 

  アステル「(でけぇ……ハンパない威圧感だ……っ)」

  デュアン「はっ……ガキで悪かったな」

  アステル「お、女で悪かったな!」

   ジョニー「あぁ……?お前はガキの方だろうが」

  デュアン「ああ……納得」

  アステル「ナンダトー!?」

    イマ「誰が来ようと関係ないわ……約束通りに返済してるのだから急き立ててまた借金させようなんて、そんな真似ゆるさな――」

 

   ジョニー「――おい、どういうことだ」

突然の斬撃で俺は、イマの前へ庇い、アステルは素早く剣を引き抜いて、斬撃を防ぐ

 

   ジョニー「―――ぐっ!」

    イマ「デュアン、アステル!?」

  アステル「ふざけるなよ、あんた!なに、、いきなり斬りかかってんだ!」

 

   ジョニー「魔力持ちか……邪魔するんじゃねぇ、ガキがっ!その女、魔族だろうが―――っ!」

  

  アステル「―――っ!だったらなんだ!イマが何したってんだ!イマは優しいし誰も傷つけたりなんかしないっ!」

 

   ジョニー「知った風な口利きやがって!」

  アステル「お前がイマの何を知ってるんだ!」

   ジョニー「うるせぇ!俺の仲間は……、俺の仲間はな―――!俺の眼の前で、そいつらに喰われたんだよ!」

 

    イマ「――――っ!」

  アステル「な、なんだっ?!」

突然の地震・・・まさか!?おれの神眼。未来視まで能力が付与されるようになったのか?

 

    イマ「衝撃波―――!?」

  デュアン「まずい……シスターとそこの子供、離れろ!」

   ジョニー「ち……っ!」

ジョニーはとっさに庇い、落ちた瓦礫に直撃した

 

   ジョニー「ぐぅ……っ……俺様としたことが……、焼きが回っちまったぜ」

   クロエ「おじちゃん……!」

  子分たち「「あ、ああ、兄貴ぃ~!」」

 アステル「あんた……」

  デュアン「……ヤバい、アステル、剣を握ってろ……イマ、戦闘態勢に入れ……おい、そこのチンピラ共、全員建物に入ってろ……邪魔だ」

 

  アステル「どうした、デュアン?」

  デュアン「なんか、とんでもない何かが高速接近中……あれは」

高濃度の魔力が可視化されている・・・

 

   子分B「な、なんだコレぇ!?」

  アステル「この力、まさか――――!?」

   ???『ミツケタ』

   子分A「ひ、ひいぃ!な、なんだ、あのバケモノは!?」

  ジョニー「本物の……魔物っ!生き残りがいたのか……!逃げろ、お前ら」

 

  アステル「ヤバいぞ……コイツ」

  デュアン「見てた通りだ、チンピラ共とシスター、怪我人連れて建物に入ってろ……」

   子分B「お、おう!」

  アステル「イマ、デュアン、戦おうっ!三人なら追い払うくらいはできるかもしれない……!」

 

    イマ「……っ」

  アステル「イマっ!」

    イマ「――え、ええっ!」

  デュアン「(魔力量が、魔王並……それに、魔力パターン、魂パターン、血中DNA……該当アリ……こいつ、ルタか……なんで、魔物化して……)」

 

俺は、剣裁きで15連撃を繰り出し、アステルは流星剣で切り裂き、イマは魔法で、攻撃しているが・・・攻撃してる瞬間に回復してるのか?

俺は余所見をした結果、ヤツの攻撃がアステルとイマを襲う・・・が

 

  デュアン「……!」

俺は、二人に傷が付かないように壁になり、剣で防御したが・・・力が馬鹿にならないぐらい強く、剣は粉々になって、俺は切り裂かれ、ふっとばされ、二人を巻き込んでしまった

 

  アステル「ちくしょう、まるで歯が立たないっ」

    イマ「うう……っ」

  デュアン「……げはっ!?」

『左腕骨折、内臓損傷、肋骨骨折、肺臓損傷。大量出血が確認。戦闘力低下』

『――自己回復術式オートスタート』

『コアエイドスデータ、バックアップより、リロード』

『…………自己回復術式エラー』

『肺に肋骨が突き刺さってるため、自己修復診断にエラー発生』

 『再成停止を申請。自己回復術式オートモードを手動で停止』

 

    イマ「勝て、ない……アス、テル」

   アステル「う…、く……っ……うう」

  デュアン「……ぐっ……だぁぁあああ」

無理矢理、身体を動かし、二人の再起を守る為に囮として、俺が盾になる。俺は自分の血で槍を作り牽制する。

 

    『――――――!!!!』

    

    イマ「……っ。デュアン!」

  デュアン「イマ、お前の眼でアイツの深淵を覗け」

    イマ「……っ。あれは、ルタ?」

  デュアン「……俺とお前を狙ったのは、復讐らしいな……っ!」

槍で捌いているが、限度がある。俺の身体は再成不可能な状態だ。下手に俺が魔法を使えば、この高濃度の中で魔法を使えば、その濃度までも吸収してしまうかもしれない。

 

     『――――――!!!!』

  デュアン「……るせぇんだよ!《由縁縛鎖(ギチェルジェ)》」

透明な鎖で縛りあげ、その鎖を持ったまま、ヤツの脳天に血で作った槍を叩きつける。が、血で作った槍は簡単に折れて、消滅してしまった。

 

集中力が切れた為、透明の鎖が外れ、ヤツの反撃をわざと喰らう

『左腕粉砕骨折、内臓損傷、肋骨粉砕骨折、肺臓損傷。大量出血が確認。戦闘力低下』

『――自己回復術式オートスタート』

『コアエイドスデータ、バックアップより、リロード』

『…………自己回復術式スタート』

   『完了』

 

   デュアン「(危ない危ない、後30分で死ぬところだった)」

 

―――――本物の魔物。

その圧倒的な力と、人の根源的な恐怖を具象化させたような姿を見て誰かがそう呼んだ。

 

魔王と呼ばれた本物の魔物の主が現れ、最初にその生贄となったのは魔物と魔族だった

 

本物の魔物となった者はまるで耐えがたい飢えに苦しむように叫び、満たそうとするかのように本能の赴くまま人を貪り喰らう――――

 

誰も、本物の魔物となった者に自我があることなど信じてはいない

 

だが――

 

   イマ「……そう。私達があなたを作ったのね……それなら――――あなたには私を殺す……権利がある」

 

 デュアン「そんな権利など、誰も持っちゃいねぇ!ルタの自業自得だ……なに勝手に死のうとしてるんだ」

 

   イマ「きっと、彼女の目的は私……だから、私が死ねば皆は助かる」

 

  デュアン「ふざけるな!そんなこと、俺が許すと思ってるのか、アステルが許すと思ってるのか!」

 

    イマ「住み慣れない場所で、大丈夫、一人でも大丈夫って、自分に言い聞かせながら……、頑張ったんだよ」

 

  デュアン「……お前っ!」

    イマ「あれ?……何で――――?」

 

――――どうして、頑張ってたんだっけ

 

  デュアン「っち……」

 

   『その願い、叶えてあげよう』

  デュアン「黙れ!!どこの誰かの命令に従うくらいなら……生きろ!イマ!」

    イマ「どこ!どこにいるのっ……!?」

  デュアン「っ……まさか、魔族の魂と話をかけてるのか?ならっ……」

 

 

   デュアン「《大熱火炎(グスガム)》」

赤黒い炎が本物の魔物を焼き焦がすが・・・すぐに再生する

 

   デュアン「っち……再成を使いたいが、っ」

   アステル「うぅ……くそ……っ!どうすりゃ、いい!くぅっ!」

   デュアン「戻ってきたか、二人共」

   アステル「な、んとか……ん?あの魔力の色、魔剣の……っ!」

     イマ「アステル、デュアン……もう一度、力を貸して」

   デュアン「ああ、何度だって貸してやる……」

      『――――――!!!」

     イマ「あなたにも見せてあげる……魔を持って魔を断つ、断罪の魔剣―――――」

 

イマの身体の周りに複数の魔法陣が形成されている。

複写魔眼の魔法では、あれは魔法ではなく魔剣を使う為の発動(トリガー)式の剣だ。

 

   デュアン「淀みが薄くなった……っ……《総魔完全治癒(エイ・シェアル)》!」

 

     イマ「傷が……」

   アステル「治っていく……」

   デュアン「さぁ……ヤツを倒すぞ」

   アステル「ああ!」

イマの断罪の魔剣で魔物化したルタに傷がつき、回復しなくなった

 

   デュアン「畳み掛けるぞ」

   アステル「了解……」

アステルが高速の4連撃を繰り出し、イマのトドメと言わんばかりに断罪の魔剣でルタを一刀両断し、消滅した

 

~~~~~~~~~

オリ主のヒロイン枠は誰の方が良い?

  • 誰でもいい
  • アステル
  • イマ
  • ディザスター
  • ハーレム(3人娘)
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