クローン幼女兵士ってなんだよ(困惑)
第一次ネオ・ジオン紛争にてプルシリーズという兵士達がいた。彼女達は一見同じ顔のただの幼女にしか見えなかったがニュータイプであるエルピー・プルのクローンで強化人間であり、グレミー・トトの切り札だった。
内臓から徹底的に強化されていた彼女達は幼い見た目ながらも強化人間でありMSパイロットとして優秀な戦力であった。そんな彼女達はグレミー・トトが起こした反乱でプルトゥエルブ、後のマリーダ・クルスを残して全滅していた……本来ならば。
「ふざけんな!(迫真)」
グレミー・トトの反乱軍は指導者であるグレミー・トトが死亡したことで統制を失い鎮圧されつつあった。戦闘が終わりに向かう中でクィン・マンサに乗るプルシリーズの一人……プルツーは現状に対してキレ散らかしていた。
「なんで総大将が前線に出てあっさり死ぬんですかねぇ!あんなのがウチの総大将だったとかやめたくなりますよ~!……まあこのまま戦場に残っていたら生きるのをやめる事になるんですけどね」
クィン・マンサを動かし戦場から全速力で逃げ出しつつ喚いているこの少女は尋常な存在ではなかった。プルツーにとある日本人の魂が入り込んでいたのであった。
「でも仮にも総大将様が敵の女パイロットに現を抜かすとか馬鹿じゃねぇの(呆れ)女パイロット殺したら何故殺した!って喚いてたしさぁ。敵なんだから殺すに決まってるじゃんアゼルバイジャン」
愚痴りつつもプルツーは全力で逃走を続ける。語録を使ってぶつぶつ独り言を続けているのはそうしないと正気を保てなかったのだ。
「ツ、ツー。これからどうするんだ?」
「ん、んにゃぴ……」
クィン・マンサに抱えられている半壊した量産型キュベレイに乗っていたプルシリーズの一人……プルトゥエルブに問われたプルツーは頭を抱える。ちなみにプルツーがトゥエルブを助けたのは戦場を逃げ出す途中でトゥエルブが漂流しているのを見つけて、同じプルシリーズのよしみとして助けていたのだ。
「どうすっかなぁ俺もなぁ~」
「わ、私達もグレミー様の所へ」
「あぁん?なんで?(半ギレ)」
グレミーに殉じようと寝言を言うトゥエルブに対しプルツーは少しキレていた。自分達を駒扱いしていたマザコンお坊ちゃんへの忠誠心など欠片も持ち合わせていなかったのだ。
「お前死にたいのか?」
「……………し、死にたくはない、かな」
「ん、ああそぅ。じゃあ大人しくしていろ。今考え事しているから話しかけないでくれ」
「わ、わかった」
トゥエルブを黙らせたプルツーは今後について考える事にした。正直に言えば考えたくなかったが生きるためには考える必要があったのだ。
(どうすっかなぁ俺もなぁ~……いやホントどうすんだこれ)
(マザコンお坊ちゃんが死んで私とトゥエルブは自由になった。ネオ・ジオンはマザコンお坊ちゃんのせいでズタボロだ。エゥーゴの連中もこの好機を見逃すわけがないし「ネオ・ジオンはおしまい!」ってわけだ)
(クィン・マンサで逃げ出したのはいいが、この後どうすればいいんだ?こんなデカブツ目立ちまくるから捨てるしかない……その後は?)
(ネオ・ジオン……糞。クローン幼女兵士なんてもん作る連中の所へ戻っても絶対碌な事にならない)
(エゥーゴ……無理。投降するには敵とはいえ殺し過ぎた。特にあのガンダムのパイロットは絶対に許さないだろうな……何だよ皆の仇って。というかガンダムに纏わりついてたあのどす黒いオーラ反則だろ。攻撃が全く効かないし生きた心地がしなかったぞ)
(金もない、身寄りもない、頼れる相手が何処にもいない……テレパシーみたいな超能力は使えるがそれだけだ)
「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛も゛う゛や゛だ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「ヒッ」
冷静になって自分達の現状を見つめ直した結果プルツーは汚い絶叫を上げていた。自分達が詰んでいるのがわかってしまったら叫びたくなるのも無理はないだろう。
「なんだよコレェ!というかなんだよ私達ィ!クローン幼女兵士とか意味わかんねーよ!男のクローンじゃダメなんですか!せめて成人女性にしとけよそこはよぉ!幼女にする必要ないだろバーカ!」
「ツ、ツー落ち着いてよ」
「うっせえわ!私は冷静だよ!」
グレミーの下ではボロがでないように口を閉ざしていたが、自由になったプルツーは遠慮することなく汚い言葉で喚いていた。まあ喚いたところで現状が打開されるわけでもないのだが。
「美緒生きていけないよおおおお!」
「み、美緒って誰ぇ……?」
プルツー
肉体年齢10歳
NT能力 あり
操縦技術 あり
妹 あり
生活能力 なし
頼れる相手 なし
宇宙世紀の常識 なし
原作知識 なし
生きる当て なし
どう考えてもお先真っ暗としか言いようのない状態であったが……
「美緒何とか生きていけてるよお!」
「お姉ちゃん、だから美緒って誰なの……?」
第一次ネオ・ジオン紛争が終わって一年が経過していたが、プルツーは持ち前のNT能力を活かし逞しく生きていたのであった。
これはガンダムの事を全く知らない転生者が宇宙世紀に放り出された後、決して諦めることなく前向きに生きようと目指す物語である。
<人物紹介>
●プルツー
→プルシリーズの最高傑作……なのだがそこに前世日本人の魂が入り込んだ。ガンダムシリーズについては全く知らない。以前友人からガンダムのアニメを勧められた時は作品が多すぎて尻込みした。仮に知っていたところでどうにかなるわけでもないのだが。
淫夢語録やネットミームを日常で多用するが精神安定剤の代わりであり、前世では人前ではやらないくらいの良識はあった。
現在は売春宿で客を取っているが、NTの感応能力を使って対応しており清い身体のままである。感応能力で客の汚い心を見た時は野〇先輩達の顔を思い浮かべるようにしている。ホモガキでなければ即死だった。
トゥエルブについては成り行きで一緒になったが今では可愛い妹である。
NT能力は碌に知識がない転生者がNT能力をスター〇ォーズのフォースや超能力みたいなものだと思い込み独自で修行した結果強化された。出来ると思う事が大事なのだ。死者の声については今を生きるのに忙しくて全く気付いていない。仮に聞こえてきたら野〇先輩達の顔を思い浮かべて悪霊退散と唱えている。
技量については据え置きで、第一次ネオ・ジオン紛争では生き残る為にMSパイロットとして必死に頑張った。頑張り過ぎた。本気で殺しに来るZZガンダムから何とか逃げ切ったがちょっとだけトラウマになる。
●プルトゥエルブ
→後のマリーダさん。現在は売春宿で居候し一般常識を学んでいる。この作品ではお姉ちゃんが頑張っているので客は取らず清い身体のままである。
プルツーの事は慕っているがよく分からない語録を多用するので少し困っている。
●残りのプルシリーズ
→原作通り死亡。
●グレミー・トト
→マザコンお坊ちゃん。プルツーの擬態を見抜けなかったNTの成り損ない。思い人であるルー・ルカをプルツーに殺されてキレるが直後にZZから出るどす黒い殺意のオーラを受けて発狂死した。
●ネオ・ジオン
→原作通り第一次ネオ・ジオン紛争の終盤でハマーンがジュドーに討たれて滅亡する。ハマーンは死ぬ間際にジュドーを憐れんでいた。
●ジュドー・アーシタ
→第一次ネオ・ジオン紛争を生き残ったが廃人になる。木星に行くどころではないので地球圏で安静にしている。立ち直ったら誰かを探しに旅に出るかもしれない。
●ブライト艦長
→後悔と罪悪感で猛烈に死にたくなっているが大人としてやるべき事をやっている。ジュドーについては精神崩壊から立ち直ったカミーユに託すことにした。
●ルー・ルカ、ビーチャ・オーレグ、エル・ビアンノ、イーノ・アッバーブ、モンド・アガケ
→ジュドーの仲間達。故人。プルツーが頑張った。
●リィナ・アーシタ
→故人。プルツーが頑張った。死因はビームサーベルによる蒸発。
お兄ちゃんは目の前で一部始終を見ていた。
ネタとして投稿しましたが一応完結までのプロットはできております。過去編についても書く予定です。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。