【】はテレパシーで会話している設定です。
「……うむ、その件か。サイコフレームの件は彼女から固辞されたよ。サイコフレームは自分の、人類の手には余るとね。証拠としてヴィジョンを視せられたが、確かにアレは危険だ」
ニコがカロッゾと一生を添い遂げる事を決意した頃、ゴップ地球連邦議会議長は引退を決意し後進へ引き継ぎ作業を行っていた。引き継ぎ作業の中でサイコフレームを
「何を視たか気になるかね?私のようなオールドタイプには想像を絶する内容だった。地球に落ちる小惑星を押し返したり、戦略核の直撃でも無傷なMS…………冗談だと思いたかったが彼女が嘘をつく理由もない。サイコフレームにあれ程の可能性があったとは驚いたよ。アレは封印すべきだな」
その時の未来視を思い返したゴップ議長はサイコフレームの出鱈目さに乾いた笑みが浮かぶ。
「気になるなら君も彼女に会って視せてもらえばいい、サイコフレームは人の手に余ると実感できる。その気になれば世界を支配する事も出来るかもしれん……ああ、そう顔を青くしなくていい。彼女に野心はないから安心したまえ。自分の家族に手を出されなければ今後も地球連邦政府に貢献し続けてくれるさ」
顔を青くする後進達をゴップ議長は苦笑しつつ落ち着かせる。
「我々は幸運なのだろう。突出した異能を持つ彼女がアナハイムと地球連邦政府に忠誠を誓い、ニュータイプの育成に協力してくれている今の状況は奇跡かもしれん。彼女の出自を考えればこの世を恨んで暴走してもおかしくなかったのだから……さて、雑談もここまでにしようか」
地球連邦政府は幸運だったと結論を出したゴップ議長は会話を打ち切り、引継ぎ作業を再開するのであった。
【私結婚するから!カロッゾさんに嫁入りしてニコ・ビゲンゾンになるんでよろしくな!】
【えっ?】
NT空間にてニコと会話していたクェスはニコの突然の結婚報告に呆然としていた。まあ今まで男の影もなく、結婚する気はないと公言していた師匠がいきなり結婚すると聞けば無理もないだろう。
【暫くの間月に留まるから地球でお留守番頼むぞ。大丈夫、今のクェスなら一人で指導できると思うし!】
【えっ?】
【結婚式にはクェスも参加してほしいな!日時が決まったら伝えるからよろしく!】
【えっ?】
【あ、でもこれからカロッゾさんの実家に挨拶しに行ったりするから、結婚式はすぐにはできないかな?まあクェスは気長に待っててくれ】
【えっ?】
【いやーまさか私が結婚するとはな〜、人生何が起こるかわからないな!私未来視できるのにこの未来は視えなかったし、海の○ハクの事を節穴だって笑えなくなったよ】
【ま、待って!?ちょっと待ってってば師匠!?】
アッハッハと呑気に笑うニコを遮りクェスは叫んだ。あまりの衝撃に現実をすぐには受け入れられなかったようだ。
【結婚……結婚!?師匠が!?誰と!?】
【誰って、カロッゾさんとだよ。あっ、クェスは知らないよな】
困惑しきった様子のクェスを見てニコは説明不足だったと反省する。
【ええとね、カロッゾさんはね……や、優しくてカッコいい人でな。私には勿体ないくらい素敵な人でさぁ……うぅ、ヤバいな、自分で言ってて恥ずかしくなってきた】
【う、嘘でしょ?し、師匠が、師匠が女の顔になってる……!】
初めて見るニコの表情にクェスは絶句する。
【いや何言ってるんだクェス、私は今までずっと女だっただろ】
【い、いやでも変わり過ぎだよ!出張に行く前はこうじゃなかったよ!一体何があったのさ師匠!?】
【カロッゾさんと……その、ね?クェスも子供じゃないからわかるだろ?】
その後ニコがカロッゾと男女の仲になった経緯を説明されたクェスは最終的に納得していた。
【えっと、事情はわかったよ師匠。とりあえず結婚おめでとうございます】
【おう、ありがとな】
【それとさ、師匠馬鹿なの?なんで男の人と酒盛りしながらAV鑑賞してるの?師匠馬鹿なの?】
【お、そうだな(肯定)自分でも馬鹿だと思うけど2回も言わなくていいんじゃないかな?】
クェスから真顔で罵倒されたニコは少し傷ついた様子を見せていた。
【まあそういう事だから。暫くカロッゾさんの実家への挨拶や花嫁修業とかで忙しいから、当分の間地球には戻れないんで留守番よろしくな】
【うん、それはわかったけど何時頃戻れるの?】
【今お腹の中にいる受精卵、じゃなくて赤ちゃんが無事に産まれてからだな〜。まあ一年くらいはかかるかも?】
【………………えっ?】
衝撃の事実を聞いたクェスはまたフリーズする。
【何か困った事があればフォースで連絡してくれよな〜じゃあテレパシーを切るぞ。他にも連絡したい奴がいるしさ】
【え、ちょっと、師匠】
クェスが何か言いたげだったがニコは構わずテレパシーを切ったのであった。
「どうしたんだよ一番弟子、アイツと交信してから呆然としてるけど大丈夫か?」
「……師匠が、師匠がカロッゾさんって人と出来ちゃった婚をするらしいです」
「え?マジかよ、なんで避妊してないんだアイツ。つーかアイツを抱いた上で責任を取るとかスゴイなそのカロッゾって奴は。同じ男として尊敬するぜ」
呆然とするクェスに声をかけたゾルタンはニコと結婚するなんてとんでもない物好きがいたもんだと思いつつ、責任を取る事にしたカロッゾに対して男として敬意を持つのであった。
【プルツー結婚おめでとー!プルプルプルー!】
【【【【【プルプルプルー!】】】】】
【ありがとうなオリジナルと妹達!プルプルプルー!】
【俗物が……結婚……!?】
【そうだよ(肯定)いいだろお前成人の日だぞ】
【へー、お前結婚するんだ。おめでとうニコ】
【おう、ありがとうなジュドー!お前もメアリーと上手くやれよ!】
【とりあえず知り合いだし報告しといたぞクソ婆。アンタも達者でな】
【うんまあ、おめでとさん……いやなんで私の居場所がわかるんだい。警察にはチクらないでおくれよ】
【んな事しないって。今はまともに暮らしてるみたいだしな】
「まあこんなもんでええやろ」
テレパシーで知人達に一通り結婚の報告をしたニコは一息ついていた。
「しかし皆酷いよなー。経緯を話したら全員が私の事を馬鹿って言うし……いや馬鹿だと自覚してるけどさぁ」
プルシリーズ達以外から馬鹿と言われたニコは少し傷つきつつも自分の腹部を軽く撫でる。
「名前どうすっかなぁ〜……まあカロッゾさんに任せとけば大丈夫やろ」
多少の不安はあれど元々楽観的な思考のニコはまあなんとかなるだろうと考えていた。その後ニコはカロッゾの実家への挨拶や結婚式などで多忙な時を過ごす事になるのであった。
「産む時死ぬ程痛かった(小並感)」
「ダアダア」
「あぁ〜でもかわいいなぁこの子ったらもぉ〜この子の為ならなんだって出来る気がするわぁ~」
そうして一年が経過した宇宙世紀99年、ニコのお腹の中にいた赤ん坊は無事産まれたのであった。健康な男の子で、名前はドレル・ビゲンゾンである。
「あの痛みに耐えた甲斐があったな!……まあフォースで痛みを和らげる事も出来たんじゃないかと思うけどさ」
「フフッ、お姉ちゃんずっとドレル君に頬ずりしてる。私もアルスを産んだ時そうだったなぁ」
生まれた我が子に頬ずりするニコを見て
「お姉ちゃんはまだ暫く月に留まる予定なの?」
「ああ、カロッゾさんに止められたんだ。地球に戻ろうにもドレルに移動の負担が大きいってさ。クェスにずっと任せっきりで悪いけど、気にしなくていいとは言われてる」
「その方がいいよ。ドレル君がもう少し大きくなってからの方が いいと思うな」
産後の肥立ちが終わったニコは夫と息子を連れて地球に戻るつもりであったが、ドレルへの負担が大きいとして月に留まる事にしたのであった。ちなみにカロッゾは息子が無事生まれた事を喜びつつ仕事に精を出していた。
「近い内にお前の弟か妹を作ってやるからな〜ドレルゥ〜」
「キャッキャッ」
「気が早いよお姉ちゃん」
将来二人目を作る事に乗り気であったニコであったが、数週間後仕事で疲れていたカロッゾを労ろうと全身全霊で頑張った結果第二子を妊娠したのであった。
「お姉ちゃん?ちょっと早すぎるんじゃないかな」
「い、いいだろマリー成人の日だぞ」
「誤魔化したらダメだよお姉ちゃん。ちゃんと避妊しなよ」
「はい……」
<人物紹介>
●ゴップ議長
→流石にそろそろ限界なので連邦議会議長を辞める事にした。後進への引継ぎ作業は問題なく終わった。ニコの取り扱いには厳重に注意しろと伝えてある。
サイコフレームについてはサイコミュ技術の一つくらいにしか考えてなかったが、ニコからサイコフレームの無法さを視せてもらい宇宙猫になり、確かにこれはヤバいと封印を決断した。最低限の研究は続けさせるつもりである。
●プルツー(ニコ)
→ハイテンションで結婚の報告を行う。普段なら絶対言わない「プルプルプルー!」と言うくらい浮かれポンチになっていた。結婚式は小規模で行うつもりだったが、月の女帝や元地球連邦議会議長が出席するなど大規模な物だった。
そしてカロッゾに嫁入りしてニコ・ビゲンゾンになる。夫の事は「カロッゾさん」と呼ぶ。相変わらず中身はホモガキだが夫と子供の事は大好き。でも楽観的でノリと勢いで行動するのは変わらずドレル誕生から数ヶ月後に第二子を妊娠する。
サイコフレームについては未来視でサイコフレームの力を知り「えっ、何これは……(ドン引き)」となった。サイコフレームが無くても未来視はできるし、こんなの私の手に余るわ!と固辞してゴップ議長を説得した。どう考えても人の手には余る代物だからね、仕方ないね♂
●クェス
→ニコから結婚報告を聞いて宇宙猫になる。女らしくなったニコの変貌ぶりに呆然としつつも、自分も結婚してみたいなと思ったとか。
●プルトゥエルブ(マリー)
→ニコの結婚式では泣いた。号泣した。夫のアルベルトが苦笑しつつマリーを介護していた。ニコが第二子をすぐ作ったのを見て自分もアルベルトさんにお願いしてみようかなと思っている。
●プル達
→エルピー・プルとプルシリーズ達。故人。「プルツーが結婚した、私達も嬉しいよ!」と無邪気に喜んでいた。
●ジュドーとメアリー
→あの俗物が結婚したことに危機感を持ったメアリーが頑張った結果、メアリーは母親になった。
●クソ婆
→久々の登場。ニコの忠告に従い慎ましく暮らしている。ニコの結婚報告に驚愕したが経緯を聞いて呆れていた。
●ドレル
→ドレル・ビゲンゾンとして生まれる。元気な男の子でありNTの素養は母親譲りである。両親にとても可愛がられている。それと叔母にあたる霊達にも夢の中で可愛がられている。ひょっとしたら叔母達の口癖が移るかもしれない。
セシリー(仮)という妹がすぐできた。兄妹は健やかに成長していく事だろう。
●カロッゾ
→ニコと結婚した勇者。ニコの事を「ニコさん」と呼ぶ。ニコの中身についても理解を示し愛している男の中の男で人間の鑑。
息子が生まれて喜びつつ張り切って仕事に励んでいる。そして仕事が終わって疲れた状態で帰宅したら、嫁から全身全霊でお誘いを受けたので張り切って頑張った結果セシリー(仮)ができた。
結婚式の様子は番外編で書く予定です。今後は少しずつ投稿していく予定ですがよろしくお願いします。